9月議会・真崎一子議員の一般質問の発言です

第一登壇

日本共産党市議団のまさき一子です。今日は「保育の無償化」「子育て世帯の定住・転入」「中高生の居場所づくり」について質問を行います。まず最初に<保育の無償化と保育所保育指針等>についてです。政府は2019年10月、消費税を8%から10%に引き上げる際に、保育の無償化を提案しています。保育の無償化は高額な保育費用、それに続く教育費に頭を抱える子育て家庭にとって非常に魅力的な政策です。しかし保育や幼児教育について、危惧する問題もあります。その一つが教育への国家介入、二つ目に女性の働き方に関するものです。まず一つ目の、教育への国家統制、国家介入への懸念です。「人づくり改革」として今年度より幼稚園教育要領および保育所保育指針が改定されましたが、その内容は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」として、道徳性・規範意識の芽生えをはじめとして10項目が提示されています。保育者は子ども一人一人に対して、その姿に到達しているか否かを評価し、不十分であれば改善することを求められます。3歳からの幼児教育・保育の無償化は、小学校義務教育の就学前教育として位置づけられます。乳幼児期は固有の発達課題を有する時期であり、小学生に向けた準備期間ではありません。日本体育大学教授の野井真吾氏は「子どもの脳の発達にはワクワク・ドキドキがとっても大切」だと語っています。ワクワク・ドキドキがどんなときか、男の子は圧倒的にいたずらだそうです。たしかにいたずらの時の、あのワクワク感はだれでも覚えがあることです。いたずらして叱られて、失敗したと思うことも貴重な体験です。子どもにも大人にも失敗が許されない雰囲気が広がってきています。子どもには失敗しないようにあれもダメ、これもダメと押さえつけられようとしています。時には叱られ、ドキドキしながら成長する。その権利を子どもたちから奪ってはなりません。

「幼稚園教育要領・保育所保育指針」について、市長・教育長にお聞きします。幼児期はわがまま、自己主張、反抗期と甘え、失敗を経験しながら成長していきます。道徳心や規範意識は大切なことだとは思いますが、度が過ぎると保育・幼児教育の民主性、自由・自己の尊厳が奪われます。道徳教育・規範意識をこの幼児期に「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」としていることについてどのように取り組むとお考えですか?

二つ目は女性の働き方についてです。子育て家庭を含む大人たちの働き方にかかわるものです。政府が掲げている「働き方改革」のなかで、女性活躍は一つの主要な政策課題であり、それとセットで保育整備も進められてきました。名城大学教授の箕輪明子氏は「2000年以降、低年齢児童を持つ母親の就業率は大幅に上昇している、その背景には1990年代以降の男性労働者の賃金抑制にある。労働者全体の賃金が下がる中で、高騰する教育費を捻出するためにも、既に女性の稼ぎは家計の補助的位置ではなく、不可欠なものとなっている。そしてそれは乳幼児期を抱える女性も例外ではなく、子育て期にある保護者たちの長時間労働が常態化している」といわれています。南オーストラリア大学ワークアンドライフ研究所長のバーバラ・ポーコック博士は、オーストラリアにおける子育て家庭を対象にした調査をされています。バーバラ博士は「子どもたちは親が仕事をしているかどうかで孤独を感じるかどうかに差は見られず、子どもたちが望んでいるのは、親が『穏やかでいること』『整えられた部屋で生活すること』など当たり前のことです。そのためにも貧困などによるお金の心配がないこと、仕事による親の不在時間が長すぎないこと、そして仕事から親がイライラしないで帰ってくることが重要だ」と指摘されています。ある保育士さんが言われていました。小学生に保育園時代の思い出は?と聞くと「お母さんが保育園に迎えに来てくれたこと」と答えるそうです。そんな当たり前の日常が子どもにとってはうれしいことなのです。さて、尼崎市も少子高齢化に伴って、子育て世帯の定住・転入をめざし、この町で安心して子育てができるよう子育て支援の充実、市職員のワークライフバランスをめざしています。

市長にお尋ねします。市職員だけではなく、公立小中高等学校の教職員、市業務の委託事業所職員等のワークライフバランスの一層の拡充と徹底に努力していただきたいと思います。女性の働き方と仕事と育児の両立についての、市長のめざす方向性をお示し下さい。

続いて「子育て世帯の定住・転入」についてです。これは市長の2期目の公約でした。たしかにハード面では、尼崎北部では利便性を生かして公団住宅の集約や、大企業の撤退による土地利用、駅前開発による広大な土地の住宅整備等で子どもの数が増えています。しかし尼崎市内では南部と北部の格差が生じており、全体では子育て世帯の転出に歯止めがかかっていません。やはり、市長の公約実現はソフト面の充実が課題です。「子育て世帯の定住・転入」をめざすためには、いろいろな施策はあります。中学校給食の実施はもちろんですが、子どもの医療費助成と待機児解消・保育の充実は欠かせないものです。兵庫県の自治体で子どもへの医療費助成が広がっています。2018年度で中学生までの通院費の兵庫県87%で無料化が進み、尼崎市以外すべてのところで助成制度を充実しています。子どもの医療費の無料化が進んだその背景には、子育て世帯の貧困と子育て応援の政策として保護者・市民の強い要望があるからです。毎年のように陳情と多くの署名が議会に提出されるのも、その表れです。今年の3月議会では、医療費の無料化の要望に対して「現在、所得制限の可否や一部負担金の支払い回数や金額、さらにはどの年齢層で拡充するのかなど、本市の厳しい財政状況の中で、効果的で持続可能な政策とするために充分な検討が必要である」との当局答弁がありました。私は尼崎市もやっと「子どもの医療費の無料化」に重い腰を上げたなと感じた次第です。尼崎市は「H30年度施策評価」の中で「子どもにかかる医療費助成制度が、経済的弱者を対象とする「福祉施策」から、子ども全体を対象とする「子育て施策」へと移行してきている中、近隣都市との比較において、助成内容に差が生じている」と述べています。私はこの言葉で市は子どもの医療費は所得制限なしですべての子どもに対して無料化を考えているのだと思いました。さて私は、3月議会で「子どもの医療の無料化」を市長に公約に掲げてほしいと要望しました。市長は「与えられた任期に全力を尽くしているところであり、現時点では、市長選挙の公約を詰めるような段階ではない。」との答弁でした。

市長にもう1度お聞きします。子どもの医療費の無料化は、子育て世帯にとっては切実な願いです。子どもがこの尼崎で生きていくために必要な政策です。中3までの通院費の無料化を公約に掲げ実現してください。11月が市長選挙です。この時点で公約はまだ考えていないとの答弁はないと思います。市長の見解をお示しください。

続いて、待機児解消と保育士の処遇改善についてです。子ども子育て新制度が4年目を迎え、国、自治体の政策が大きく影響する保育現場では人材不足が深刻です。低い賃金や配置基準の低さ、長時間過密労働など、保育士の働く環境の悪さも保育士不足に拍車をかけています。国が定めた基準の賃金額自体が低すぎること、公定価格が、配置基準通りの職員数でしか算定されていないことから、保育士の賃金は他の産業と比べて月額約9~10万円低い状態に置かれています。乳幼児期のいのちと成長をあずかる専門性の高い職業として、賃金水準の向上に向けた取り組みが急がれます。昨年の12月に尼崎保育運動連絡会から「保育士の処遇改善と保育単価の引き上げ」の陳情が議会に提出。今年の6月には法人園長会から「保育士が集まらず、保育の定員縮小に追い込まれている」という市長要望が。そして8月は福祉保育労働組合尼崎支部から「保育士の処遇改善」の市長要望が出されました。待機児解消に大変頑張っている全法人保育園の切実な願いです。尼崎市は「H30年度施策評価」では、「民間の保育施設等の保育士不足が顕著となっており、さらなる保育士確保策の充実が求められていることから、法人の意見を聞く中で、より効果的な支援策を考えていく」主要取り組み項目に位置づけています。保育園からは「新卒保育士も集まらず、元園児や知り合いに頼んで紹介してもらって、やっと雇用しても、2・3年したら条件の良いところへ移ってしまう」「合同就職フェアで学生は尼崎のブースは素通りしていく。ハローワークに求人登録しても全く来ない」と大変苦労しています。

質問します。民間の保育園にとって保育士不足は待機児解消するどころか、存続さえ難しい状況になっています。市も保育士確保に協力してほしいと声が上がっています。どのように応えますか?

これで第1問目を終わります

第2登壇

子どもの医療費の無料化は、公約の入れるか、市長に応えてほしかったのですが、私の質問が悪かったのでしょうか。この街で子育てしてよかったと思ってもらうこと、市民の要望が実現するのが、市長選挙です。私は子どもの医療費の無料化、待機児解消は市長の公約にしていただくことを大いに期待します。第2問目の初めは、「保育の無償化」における、自治体の財政負担がどれくらいになるのか、という問題です。保育の無償化の対象とされるのは、現在公的に徴取される保育料のみであり、それ以外の負担は対象から外されます。現在は保育の公定価格以外に、国の制度として延長保育、一時預かり保育は国庫と県支出金が3分の1づつ、残りの3分の1が市の支出です。また幼稚園・保育所の「実費徴収に係る補足給付事業費」として生活保護世帯の児童一人当たり、給食費、教材費・行事費等については上限を決め補助する制度があります。

質問します。公立・民間保育所・幼稚園等について、これまで通りの延長・一時預かり保育、また実費徴収に係る補足給付事業費等に関しては、国県からの補助金として交付されるのですか

また、公立保育所運営事業費は、国の補助はありません。21か所ある公立保育所の必要経費は市の一般財源から支出されます。保育の無償化によって、保育料を徴収できない分すべての保育に係る費用を市が負担をすることになるでしょうか。これまで以上に保育に係る市の負担が増えるのではないかと思います。私は国は消費税増税分で、保育の無償化をやるのであれば、公立・民間に関わらず国の責任で無償化にしなければならないと思います。

質問します。保育の無償化によって、公立保育所・幼稚園への市の財政負担は、現在よりどれくらい増加すると試算されますか?また、地方交付税としての財源措置はあるのですか。あるとすればどれくらいですか?

すでに2017年4月から保育の無償化を行っている大阪府守口市では、公立幼稚園・保育所が認定こども園に集約・統廃合されました。公立は認定こども園3園のみとなり、幼稚園・保育所がなくなりました。また、保育士の配置基準が国基準よりも、手厚くしてきたものが見直されました。1歳児3人に対して保育士1人だったものが、国基準の6:1に。3歳児は20:2だったものを国基準の20:1に変えられました。無償化に伴い守口市の人口が微増、0歳~5歳児の人口が増加し、待機児受け入れを保育の弾力化と小規模保育事業で乗りきろうとしましたが、待機児は増え、保育の質が低下している状況です。

質問します。尼崎市も保育の無償化になると、存続を決めている公立保育所9か所、幼稚園9園を将来的には市の財政負担が大きいからと、廃止がされるのではと大変危惧します。どのように考えておられますか?

次に保育料以外に主食や行事などの諸経費、いわゆる「隠れ保育料」が発生する問題です。今年5月に国は「保護者から実費として徴収している通園送迎費、食材料費などの経費については、無償化の対象から除くことを原則とすべきである」と改めて公表しました。どんな費用があるかと言えば「主食費・教材費・宿泊合宿・制服・通園バス代等」があげられ、個別の希望に関わらず多様なオプションが発生する可能性もあります。

給食や行事ごとに実費徴収が発生する、いわゆる「隠れ保育料」については、所得に関わらず一律の負担を求められます、多子世帯や低所得世帯ほど負担が重くなります。

質問します。保育の無償化により、低所得世帯や多子世帯には、現保育料より負担が大きくなることも考えられます。いわゆる隠れ保育料の実態と対応はどのように考えておられますか。

保育の無償化に反対するものではありません。しかしやるべきは国は無償化する前に、高い保育料に苦しむ世帯階層の軽減策、保育士の賃金アップと処遇改善、認可保育所の増設、保育の質に十分な財源を投じる等、待機児解消の環境整備をやるべきです。国の計画で行くと来年10月から、尼崎市も保育の無償化が実施されます。保育所や保護者、子どもたちが困らないよう準備がされているのか。国から細かいところまで、保育所に財政的支援があるのかどうかの確認ができているのか、大変危惧されます。

質問します。尼崎市は無償化について、現実に即した議論と環境整備が必要でないかと思います。保育に携わる市職員、保育・幼稚園園長会、子ども子育て審議会等、保護者も交えた。議論とシュミレーションが必要です、現段階でどのような議論がされていますか?

最後は「中高生の居場所づくり」についてです。「H30年度施策評価」で、「青少年の居場所づくりについては市内10か所となった。2019年秋にオープンする(仮称)尼崎市ユース交流センターと連携し、若者の成長を手助けするユースワークの視点をより一層強め、取り組んでいく必要がある」と書かれています。共産党議員団は、明石市の駅前にある「中高生世代交流施設、ユーススペース」の視察に行きました。そこでは①駅前という人が集まりやすいところにある。➁若者へ理解がある専門的知識を持った職員がいる。③若者が学習・読書・音楽・ダンス等、用途に応じて活用できるスペースがある。家でもない学校でもない、気軽に立ち寄れる若者たちの快適な居場所です。職員さんは中高生、誰でもウエルカムで迎えていました。尼崎市のひと咲プラザに開設される中高生の居場所が、青少年の健全な育成と学びの場になることを大変期待しています。しかし武庫・大庄地域から行くのには、自転車で40~50分かかります。市内に複数の中高生の居場所が必要です。

来年秋、ひと咲プラザに機能移転が決まっている青少年センターに通っている、子どもの保護者から「なくなる青少年センターの、跡地に建設される新しい複合施設に、子どもの居場所を設けてほしい」という声があります。

子ども青少年本部事務局に質問します。ひと咲プラザのユース交流センターを拠点として、地域の公共施設を活用して、中高生の活動の場として展開していくとの方針を立てておられます。6行政区にある支所・地区会館・公民館等の活用を考えておられるのでしょうか?

青少年課のHPには、子どもの居場所紹介で、地域総合センターや民間施設での催しを掲載されています。これでは「すでに居場所は確保しているやん」というふうに思えてしまいます。しかし実際は、民間は月2回ほどの開催であったり、地域総合センターは以前から地域活動として、小学生を対象に独自で開催されています。市がめざすユースワークの視点ではありません。今年から「地域振興体制の再構築」を政策に掲げられ、武庫地区においては体制をモデル化し、地域に密着した施策を行うと、地域振興センターと公民館の連携体制を強化されました。その方針上に「中高生の居場所」があります。武庫地域にはいち早く、新しい武庫支所・地区会館(以後複合施設と言います)が出来ました。ロビーには、毎日のよう高校生が勉強したり、語り合ったりしています。とても微笑ましい風景です。学習室にも多くの中高校生や大人が静かに学習していますが、声を出すことが出来ません。立派な音楽室もありますが、料金が高くで中高生が気軽に使うことができません。複合施設の所管は、市民協働局であり、ユースワークの視点で地域公共施設を中高生の居場所として活用するのは子ども青少年本部事務局です。そして学習室や音楽室を管理しているのは指定管理者です。どのように方向性を一致させるのか?局を超えた地域振興体制の中での取り組みが期待されます。

市民協働局に質問します。地域振興体制の再構築の中で、ユースワークの視点を取り入れた中高生の居場所づくりをどのように支援していこうと考えておられるのでしょうか?

武庫支所では市民課窓口がなくなり、保健福祉の相談窓口もなくなり、乳幼児健診もなくなり市民の出入りが少なくなりました。でも青少年が複合施設に行き来する姿を見たら、活気があり市民として励まされます。地域活性化のためにも公共施設を最大限に活用するべきです。

市民協働局に質問します。まずは、新しく出来る大庄、武庫地区の複合施設を、ロビーの活用も含めた交流スペースを設け、音楽室ももっと利用できるよう、空いている時間帯は無料で開放するなど、ユースワークの視点を取り入れた中高生の居場所にしてほしいと思います。いかがですか?

尼崎市青少年課の主催でユース交流センターを開設するにあたって、ユースワークについての講演会がありました。講師をされた、京都市ユースサービス協会事業部長の水野あつおさんの言葉を紹介します。「ヤンチャな子がセンターにやってきてトラブルをおこします。注意すると『うるさい、死ね、放っとけ』と言います。でも決して排除はせず、粘り強く係わり、だんだん会話が成立するようになります。つながると、周囲からいらん事ばかりする、本当に迷惑な奴らだな、ヤンキーって怖いなと、言われてしまう彼らの背後にあるしんどさややさしさが見えてきます。厳しい環境でしたが逃げなくてよかった」と報告されました。だから「誰でもウエルカム」のユースワークには、子どもの事を理解しようとする大人の存在が必要です。

質問します。各地域の中高生の居場所に、子どもたちの様々な悩みに寄り添える、人の配置をしてほしい。と思いますが、こども青少年本部事務局はどのようにしようとされていますか?

これで第2登壇を終わります

第3登壇

保育の無償化については、国からの詳細が決まっていないとのことです。でもこの決算議会が終わったら、来年度の予算を決めていかなければなりません。今の時点で何もわからないというのは、国はあまりにも無責任です。尼崎市で子育てをして思うのは、保育園で子どもとともに親育てもしてもらい、子どもが小学校に入ったら児童ホームで多くの仲間と知り合い、一緒に育ちました。でも中学生以上になったら、学校でもない、家でもない心地の良い場所がありませんでした。子どもにとって保育園、児童ホーム、そして中高生が過ごす居場所というのは、故郷のような存在です。これこそシビック・プライドです。そんな場所が自分らの暮らす身近な場所にあったら、子育ての環境として素晴らしいことと思います。これで私のすべての質問を終わります。

6月議会・広瀬わかな議員の一般質問の発言です

【第1登壇】

 日本共産党議員団の広瀬若菜です。わたしは、尼崎市手話言語条例について、特別支援学校に通う医療的ケア児について質問します。1日目の林議員、2日目の藤野議員の質問と一部重複するところもありますが、ご了承頂きますようお願いします。2017年12月議会で尼崎市手話言語条例が制定されました。条例の冒頭で、言語は意思疎通に使用されるだけでなく、知識を蓄え、伝達し、文化を創造するために不可欠なものとして、また、人が個性を形成する上で重要な要素の一つであると述べられています。聴覚障害者は耳が聞こえないことで、社会とのかかわりが薄く、空気を読んだりすることが苦手だと聞きます。尼崎市手話言語条例で触れている国が制定した「障害者基本法」の目指すところは、障害があっても、一人一人が社会資源として、社会の中で存在意義を持って生きることができるようにしていくことが、これから求められる障害者支援であるとの立場で質問していきます。北部保健福祉センターでの話です。聴覚障害者の方が生活保護の窓口で「手話通訳者のAさんを呼んでください」とお願いしたところ、1時間待たされ、あげく出てきたのは同じ苗字の生活保護課の職員で「手話通訳ってなんですか」と言われたそうです。窓口の職員が手話通訳者の存在を知らなかったためです。手話言語条例では、市の責務として“手話・ろう者の理解の促進や手話の普及のための必要な施策の推進が書かれています。

Q お尋ねします。市職員だけでなく、市業務に関わる全ての職員への手話やろう者に対する理解の促進を目的とする研修の実施は、手話言語条例制定後現在までに誰を対象に、どのような内容で、何回実施されていますか?また、北部保健福祉センターでの出来事の再発防止にどのような手を打たれますか?

 次に、災害時の情報保障についてです。2017年9月実施された手話言語条例のパブリックコメントでは、避難情報などをFAXやメール、手話動画で発信してほしい、避難時には避難場所に手話通訳者や掲示板、字幕・手話通訳付きテレビを配置してほしい、市役所・警察・消防・駅などの公共施設に手話ができる人を置いてほしい、避難訓練に手話通訳者を派遣して消防・警察との連携を図ってほしいと意見が寄せられています。

Q お尋ねします。災害時、また避難訓練での手話等による情報保障はどのように実施されていますか?

 現在、聴覚および言語機能に障害がある個人には、市が手話通訳者・要約筆記者の派遣を無償で実施しています。利用できるのは、公的機関・医療機関へ行くなど、社会生活上外出することが不可欠な場合と限定されており、例えば、高齢者のゲートボール大会などの一般のスポーツ大会参加、公民館等での各種講座受講、職業安定所の利用などは手話通訳者・要約筆記者の派遣対象外です。また、障害者団体への手話通訳者・要約筆記の派遣は基本的に有償で、1名ずつ2時間来てもらって6,000円程度の負担が発生します。障害者団体は営利目的ではなく、財政的にも余裕はないと聞いています。6,000円を支出するのも大変です。それに、手話通訳者・要約筆記者の派遣が必要となるのは年1回だけでもありません。それでも団体のお金を捻出して、手話通訳者・要約筆記者を呼んでいるところもありますが、そのために本来団体がやりたいことを削っているのが実態で、無償で派遣してほしいという声があがっています。

Q お尋ねします。個人への手話通訳者・要約筆記者の派遣事業の対象とされている範囲は、わたしたちと同じように聴覚障害者が社会生活を送る上で十分だとお考えでしょうか。また、団体にも無償で派遣してほしい、という声にどう応えますか。さらに、障害者団体の活動は、障害者が自分らしく生きていく上で、どういった役割を果たしていると考えますか。

 第1登壇の最後に、特別支援学校に通う医療的ケア児について質問します。医療的ケア児とは、生活する中で鼻からチューブで栄養を摂取する必要がある子、人工呼吸器をつけている子、胃に直接栄養を送る「胃ろう」が必要な子たちを言います。24時間365日片時も目を離せないため、保護者の負担は計り知れません。十分な睡眠を取っていないと答えた保護者が9割に上る調査結果もあります。新生児医療の発達により、医療的ケアを必要とする子どもの数は増えています。一方で、その生活を支える社会の整備は大変遅れているのが現状です。現在、医療的ケア児が教育を受ける場として、特別支援学校尼崎養護学校があります。2017年尼養に通う医療的ケア児の数は小学部15人・中学部8人・高等部12人、計35人です。2018年は小学部14人、中学部12人、高等部14人、計40人で2017年度から5人増えています。尼崎養護学校の児童・生徒はほとんどがスクールバスで通学します。4台のバスに分かれ7時45分頃に最初の子どもを乗せたあとは、10ヵ所程度に停車しながら市内をぐるっと回って子どもたちを順番に乗せて尼崎養護学校まで運びます。一番最初に乗った子は、学校に着くまで1時間程度バスに乗りっぱなしとなり、障害児にとって非常にしんどい状況です。

Q お尋ねします。スクールバス運転業務委託等事業費の2017年度と2018年度の内訳をおしえてください

【第2登壇】

 ご答弁頂きありがとうございます。尼崎市手話言語条例4~6条は、市、市民及び事業者の責務を明らかにしています。事業者の責務として、「ろう者が利用しやすいサービスの提供」とありますが、事業者には障害者団体も含まれ、事業者もまたろう者です。障害者が障害者を支えるために、お金を出せ、自己責任で手話通訳者を呼べと言うのでしょうか。

Q お尋ねします。個人・団体をわけず、また障害者が自分らしく生きていけるよう、手話通訳者・要約筆記者派遣事業は予算の拡充が必要だと考えます。当局の見解をお聞かせください。

 私は、手話通訳者・要約筆記者の派遣は聴覚障害者だけのものではないと考えます。皆さん、ミーツザ福祉という企画をご存知でしょうか?「福祉にであう、福祉とまじわる」をテーマに尼崎市も関わるイベントです。この企画のワークショップで「イベントに参加する中で困ったことはありませんか?」というテーマで意見交換をしていた時のことです。一人の聴覚障害のある方が「わたしはイベントに行けばきっと困ることが起きるだろうと思って、そもそも行ったことがありません。だから困ったことはありません」と発言し、その場にいたいわゆる健常者の方は非常に衝撃を受け、こんな発言がなくなるようにしたいと強く思ったと聞きました。さらに、尼崎市の地域福祉計画の中では、災害時要援護者の支援において民生委員が支援の重要な担い手になっていますが、要援護者と意思疎通をする手段には触れられていません。現在の手話通訳者・要約筆記派遣事業は、障害者からの要請のみを前提としており、合理的配慮を行うべき主体が、その配慮を行える環境にありません。

 Q お尋ねします。市の手話通訳者・要約筆記者の派遣制度を、障害者だけでなく、市民だれもが使える制度にすることが必要だと考えます。当局の見解をお聞かせください

 2登壇目の終わりに、特別支援学校に通う医療的ケア児の予算編成について質問します。第1登壇では、スクールバス運転業務委託等事業費について、前年度と当年度の内訳を答弁して頂きました。人工呼吸器をつけた児童が昨年度小学部に2名、今年度小学部に1名入学し、看護師が1名増員されました。また、2019年1月の市内移転を機に、スクールバス1台を介護タクシーに変えるなど、通学手段を見直すと聞いています。今年度看護師を1名増やしたい、市内移転をすれば送迎バスを1台減らしても児童生徒のバスに乗る時間は変わらない。スクラップ&ビルドで看護師1名増員する予算をつくった、と聞きました。尼崎養護学校の教職員は、できるだけ児童生徒の心身に負担が少なく登校できるよう、毎年度、スクールバスの運行順番を決めています。非常に手間のかかる業務です。今年度スクールバスが1台減ると聞き、市内全域の児童生徒を、できるだけバスに乗っている時間を短くできるように回るには、どうしたらいいのかわからないという位、現場にも負担が重くのしかかっています。

Q お尋ねします。なぜこのような予算編成をしているのでしょうか

 確かに市内移転をすれば、西宮に尼崎養護学校があったときよりも距離は近くなります。送迎バスを3台に減らしても、児童生徒のバスに乗っている時間は変わらないかもしれません。でも、そこには、自分の姿勢を保持するのにも大変な体力と気力が必要な児童生徒が、1時間送迎バスに乗っていること自体、障害児にとってベストなのか、市内移転することで少しでも児童生徒がバスに乗る時間を減らせないかという視点が欠けていると思います。必要なところには予算を使うと、市当局は議会でたびたび答弁されていますが、今回のスクールバス運転業務委託等事業費の見直しでは、尼崎養護学校に通う児童生徒の心身にかかる負担をできるだけ少なくして登校できるようにすることの必要性はどう考えられたのでしょうか。市は、スクールバス運転業務委託料と看護師派遣業務委託料をスクールバス運転業務委託等事業費でまとめて予算計上しているけれど、一方の予算が増えたから、一方の予算を削らないといけないという扱いはしていないと言います。しかし、スクラップ&ビルドによって、看護師増員の予算をつくったという説明は、これと矛盾していると思います。わたしがお会いした尼崎養護学校の前校長先生は「困難なことはいっぱいある。でも徳田前教育長の口ぐせは、転んでもただでは起きない、だった。バスは減るけど介護タクシーが配置されて、医療的ケア児が保護者の送迎がなくても学校に通うこともできるようになれば、保護者の負担も減る。出来ることを探して、障害児とその家族を支えたい」と仰っていました。こうした現場の努力がいまの市の予算を成り立たせていると考えます。

Q お尋ねします。教育長はこうした実態を聞いてどう思われますか。

 他市の医療的ケア児が特別支援学校に通う予算を調べました。多くの自治体は、送迎にかかる予算はスクールバス運転業務委託に計上されており、医療的ケア児が学校に通うために必要となる看護師の予算は学校教育予算に計上され、尼崎市と違い送迎と看護師配置の予算が明確に分かれています。特別支援学校に通う医療的ケア児が増えて看護師の配置予算が増えても、送迎にかかる予算には影響していません。医療的ケア児が憲法26条に保障されている等しく教育を受ける権利を享受するためには、いまの尼崎市の予算編成では現場にも障害児にも過重な負担が発生しています。

Q お尋ねします。医療的ケア児の教育を受ける権利を保障するため、送迎にかかる予算と、看護師配置にかかる予算を分けて計上し可視化すること、また、必要に合わせて予算を増額することが必要と考えますが、教育長の見解を求めます。

【第3登壇】

わたしは、手話言語条例にある「すべて国民が障害のある人もない人も平等に生活できる社会づくりの実現」を目指す上で、次の2点が重要だと考えます。1点目は、人の善意を障害福祉の課題の解決手段にしないということです。現在、障害者団体が手話通訳者を呼ぶときに、お金が出せなければ無償でいいですよと言ってくださる手話通訳者の方もいるそうです。でも、手話通訳者は長年かけて高度な技術を習得された手話言語のプロです。そういう方に、適正な対価を支払わず、無償もしくは安価な謝礼で関わってもらえというなら、それは障害福祉がサービスとして事業化されている現在においては通用しないと障害福祉に携わる方が指摘しています。2点目は、障害福祉は障害のある人が最低限生活するだけの範囲で組まれた予算では不十分だということです。障害があることはその人個人や家族の責任ではありません。尼崎養護学校の前校長先生は「医療的ケアが必要なお子さんを抱えた保護者は、自分のせいだと周りに頼ることなく、頑張りすぎてしまう」と、仰っていました。NHKのTVシンポジウム「重い病気を持つ子の暮らしと学びをどう支えるか」という番組の中で、国立成育医療研究センター病院長の賀藤均さんは、“医療的ケアが必要な子どもについて、医療的ケア児は日本社会の課題になっている高齢社会や介護と同じように医療が発達したために生まれたものです。個人の責任やがんばりで対応するのではなく、社会的な課題として将来を担う子どもたちをもっと大切にしなければいけません。そのために政府による体制整備が欠かせません”と仰っています。尼崎市は財政的に厳しいということを、できない理由にあげますが、この議会でも、市営住宅のアスベスト対策に1億4000万円、橋の耐震補強工事に8000万円の増額補正を行っています。必要なら予算を組んでいます。 障害福祉を最低限のものではなく、誰もが自分らしく生きていくことができるよう、市長に行政の責任として必要な分だけ障害福祉に予算をつけて頂く決断を求めまして、わたしの質問を終わります。ご清聴頂きありがとうございました。

3月議会・予算特別委員会での松沢ちづる議員が行った意見表明です

 2018年度予算及び関連する議案について、日本共産党議員団を代表して松沢ちづるが意見表明を行います

 貧困と格差の恐るべき拡大が日本で進んでいます。上位40人の資産が、下位50%の資産を超える状況です。貯金「0」の世帯が31%、非正規労働者は全体の40%、正社員でも解雇・病気で働けないとなればすぐに貧困層へ転落する今の情勢の中に、尼崎市民もいます。厳しい市民のくらしに寄りそって、市民福祉の向上に目配りする市政になっているかという視点から述べます。
 まず、乳幼児・こども医療費助成についてです。他会派からも指摘されましたが、尼崎は県下自治体の中で大きく立ち遅れてしまいました。現時点で県下41自治体中35自治体、実に85%が中学卒業まで医療費無料です。さらに、負担在りの6自治体中尼崎をのぞく5自治体は、いずれも県制度に自治体独自の助成を上乗せしています。代表・総括質疑に応えて、市長は「都市間で、助成内容に格差が生じているのは認識している」「所得制限を撤廃した場合どうなるか、助成対象をどれくらいどの年齢まで行ったら効果はどうかなど内部で検討している」と言われました。ぜひ、検討からさらに1歩踏み込んで具体的な施策にしていただきたいです。わが会派の試算では、小1~小3の通院窓口負担を今の半分にする、小4~中3の通院は1回800円月2回までにする助成拡充に必要な経費は1億2千万円程度と見積もっています。今の市の財政状況でも、これぐらいはやりくりできる範囲です。給料日前になったら、子どもに熱出すなケガするなと願い、一番下の子はお医者さんに連れていくけど、上の子は下の子の残った薬を飲ませて様子を見ている尼崎の多くの子育て世代が現にいます。市長は「子どもは社会全体で育てると言う観点から、子どもの医療費助成が自治体によって異なる制度で運用されるのではなく、基本的には国の責務として必要な財源を講じるべき」だとおっしゃいました。その通りです。しかし、貧困の格差が子どもたちを取り巻いており、国がやるまで待てません。他市のように、尼崎市も一刻も早く医療費助成の拡充に取り組むべきです。
 次に、保育施策についてです。子どもの人口は減少傾向とはいえ、尼崎の保育所待機児は2017年度よりさらに増え、2018年4月時点で600人前後、昨年の2倍弱と予想されています。その多くが0~2歳です。市は対策として0~2歳対象の小規模保育事業を増やしてきました。現在21ヵ所あり今後2年間で更に20ヵ所増やす計画です。しかし、小規模保育事業は園庭がなくても給食は外部からの持ち込みでもOKです。国は緊急対策だと言って小規模保育事業の定員を今の19人から21人まで認める、3歳以降も認めるなどの保育の質を落とす改悪案をかざしている代物です。また、3歳になった時の受け皿不足も課題です。小規模保育事業に頼ることなく、認可園でしっかりと受け皿をつくる方向に施策を進めていただきたいです。市長は、「公立保育所の第4次民間移管計画を推進する」「計画を進めることが保育の質を維持するもの」だとおっしゃっています。そうでしょうか。第4次民間移管計画では6ヵ所を対象にしていますが、1番手の富松保育所が来年度移管され、計画通り進めても6カ所全部移管するのにまだ8年かかります。更に、それでもなお、民間移管対象保育所が6カ所も手つかずで残されます。しかも、第4次計画では企業参入も視野に入れた文言が出てきています。儲け第一の企業に保育をゆだねるようなことがあってはなりません。わが会派は、第4次民間移管計画は凍結し、保育所待機児解消の対策として、今ある21カ所公立保育所のうち、老朽化した公立保育所の建替えとその際に0歳児保育も含めた定員増を順次進めることを求めます。また、法人園の保育士確保対策のさらなる充実および、保育料の軽減を求めます。保育料は特にD5・D6の階層が重い負担であり、軽減すべきです。
 2018年度予算のPRで、「全小学校の敷地内で児童ホーム・こどもクラブの両方を実施しているのは、全国48の中核市で尼崎だけ」と強調されています。そして2年間で受け入れ枠500人増で待機児解消と銘打っています。しかし、定員増はそのほとんどが民間児童ホームです。民間児童ホームは保育時間が延長できる面もありますが、利用料が高額で、有効な待機児対策となっていないのが現実です。待機児の多い所はこどもクラブに子どもが流れ、第2児童ホーム化が問題になっています。公設児童ホームを1年に1ヵ所増築では、あまりに需要に見合わないスローペースです。もっと現実にあった増設を求めます。
 あまっこステップ・アップ調査事業についてです。一人ひとりの子どもの「つまづき」が分かり、その子に合った指導が経年的に可能となるので、一層の学力アップが期待できると太鼓判が押される拡充事業ですが、教育現場や子どもからは「テスト漬け」と批判の声があがっています。学校間に学力向上の競い合いが持ち込まれ、教育のゆがみを引き起こすことも危惧されます。どの子も「賢くなりたい」と思っています。現場の教職員は、どの子も分かる授業をと努力しています。テストに頼らず、少人数学級に関する人員や放課後学習のスタッフ人員の拡充で授業のつまづきをなくし、学習を確かな力にしていく支援こそ力を入れるべきです。よって、あまっこステップ・アップ調査事業は必要ありません。
 次に中学校給食です。代表・総括質疑の中で、4年前中学校給食を実施すると市民に約束したときから、すでに1ヵ所の給食センター方式しかないという前提が市にあったということがよく分かりました。だからこそ、市民から自校方式や親子方式などの声があがっても、きっちりと市民に向き合わず平行線のままここまできたということなのでしょう。わが会派は、親子方式ではできないという当局側の理由付けが的をえているのかどうかを、高槻市と市内小学校の給食現場で比較検証してきました。そこでは、総括質疑で述べたように「そうではない」事実がたくさん出てきました。市民は、安心安全で一刻も早い実施を求めています。そこに応えるために、今からでも給食センター方式だけでなく、他の方式ではどうかという検討をすべきだと強く求めます。
 昨年10月から障がい者移動支援事業の報酬単価が大幅に減額されました。分科会質疑で当局からは、10月を起点に従前の3ヵ月と減額後の3ヵ月を比較したところ、利用件数や利用時間に大きな変化は見られなかった。3月になって、ガイドライン部会でこの報告をし、経過を見ようということになっていると説明がありました。これだけを聞けば、あまり変わっていないんだととらえられますが、「障害者の生活と権利を守る連絡協議会」が今年1月から2月にかけて行った施設アンケートでは、報酬単価の減によって9施設中年間400万円も減収になると推計されるところが3施設もありました。職員の人件費1人分に相当する額です。「今でも職員は低賃金で働いている。更なる報酬削減で、人材確保もままならず、サービスを求める障がい者に支援ができなくなる」という施設の叫びが、いよいよ現実味を増してきます。この事業の変更目的は、決してサービス削減ではなかったはずです。今後サービスを提供する施設、利用者それぞれの状況を更に調査し、障がい者の社会参加や自己実現に寄与するこの事業がしっかりと展開できるよう、市は責任を果たすことを求めます。
 国民健康保険の広域化によって、財政健全化の4億円を一般会計から繰り入れなくても年平均1.5万円の引き下げになることから、当局は繰り入れを止めると言っています。もともと4億円は、他市と比較して同一所得当たりの負担額がたいへん高い、「高すぎて払いきれない!」という市民の声に応えて、市独自で行ってきた繰入金です。今回1.5万円引き下げとなりますが、それで「高すぎて払いきれない」問題は解決するのでしょうか。他市の国保料がいまだ決まらず比較もできない状況なのに、繰り入れを止めてしまうことはとうてい認められません。また、2月議会で可決された債権管理条例に基づき、収納率向上の強化対策として、滞納額10万円以下の場合でも、預貯金・給与・年金・生命保険なども調査し、早期に滞納処分を行うとしています。憲法30条では国民の納税の義務をうたっていますが、一方で25条で生存権、29条で財産権の保障がうたわれています。これを受けて、国税徴収法第153条では、「滞納処分を執行することによってその生活が著しく窮迫される恐れがあるときは、滞納処分の執行を停止することができる」とあります。市民の生存権を脅かすような徴収強化は、厳に慎むべきです。また、国保条例の一部を改正する条例議案は、保険料賦課限度額について施行令の該当条項を引用するとしていますが、これによって運営協議会の開催回数が減少することが懸念されます。市民の生の声を聞く場として、運営協議会は重要です。よって、この議案は認められません。
 介護保険料の引き上げが提案されています。標準保険料は介護保険が始まった2000年に比べ約2.5倍に跳ね上がっています。しかし第6期の介護保険決算見込みでは18億円も繰越金がでるようです。保険料の見積もりが高すぎたのではないでしょうか。2018年4月からはじまる第7期で、最も所得の低い第1階層25.9%の人は国の施策で軽減されるので良しとし、51.1%を占める第2~6階層の保険料を第6期と同額にするのに必要な経費は14億3千万円弱です。繰越金を活用し保険料の引き上げを抑えるべきです。地域ケア会議が「介護保険からの卒業をせまる」場にならないかと代表質疑で伺いました。当局からは「いわゆるサービスはがしやサービス抑制などと誤解されないように、慎重に進める」と答弁をいただきました。今後の進捗状況について議会への報告を求めます。総合事業では、ヘルパーが対応する専門型サービスと、市が簡易な生活支援だからと決めて生活支援サポーターが行う標準型サービスに振り分けられますが、2対8で圧倒的に標準型が多くなっています。専門型サービスの必要な早期認知症の方に適切に対応できているのか危惧します。また、生活支援サポーターはこの1年で300人就業する計画でしたが、わずか10人です。その結果、4月から介護事業所に10%報酬カットという重い負担を負わせることになりますが、分科会での当局答弁は、簡易な生活支援なので報酬単価が落ちても事業者さんに「わかったよ」といって欲しいということでした。あまりにも当局側の勝手な言い分です。介護保険料をしっかり払っている総合事業対象市民と、尼崎の介護を支える事業者のみなさんに責任ある対応をすることを求めます。
 市民課業務の一部をパソナに民間委託していますが、新年度委託料が2600万円増になっています。マイナンバーカードの取得が大きく見込み外れとなり、窓口での証明書発行業務が膨れ上がってしまったためです。また、1月から各支所で地域福祉の窓口業務が社協委託で行われていますが、受付のみで相談できず、欲しいものは後日郵送などとなり市民に人気がありません。民間委託のほつれが見えます。危機管理についても、久々知市営住宅の火災が証明したように、協定書・マニュアルがあるから大丈夫とはなりません。市が12月に発表した「業務執行体制の見直しに向けた今後の方向性について」では、北部浄化センターやじんかい収集業務も民間委託の対象にあがりました。どちらも災害時ライフラインの復旧に重要な部署です。民官委託すべきではありません。 市民と直接係わる国保・児童手当などの窓口業務や生活困窮者自立支援・障がい者福祉サービスの相談なども民間委託の候補にあがっています。これこそ市職員がやるべき仕事ではありませんか。予算では、これらアウトソーシング導入に向けた検討を行う業務プロセス分析が計上されており、認めることはできません。
 公共施設マネジメント計画と地域振興体制の再編についてです。長野県飯田市では施設をどうするかは住民自身に問いかけ、将来を住民自らが考えています。自治のまちづくり条例にも符合するもの、学ぶべきです。地域振興体制の再編にあたっては、地区会館と公民館が拠点となる、それぞれの強みやスケールメリットを活かし、学びと活動の支援体制を強化すると言いながら、立花公民館は廃止という公共施設マネジメント計画は矛盾します。
雨水貯留管整備事業については、地元住民への情報提供を十分に行い、理解を得る働きかけを行うことを求めます。
 工業用水道・二部料金制についてです。尼崎市の地盤沈下は、鉄鋼産業や製紙業などの地下水くみ上げが原因であることが分かり、企業負担で昭和31年から8年がかりで工業用水道が完成、これによって地盤沈下はストップした歴史があります。二部料金制によって収入が年1億円以上減るものの、20年後も黒字であることは確認しましたが、将来に渡って市民負担を招くことのないように管理をよろしくお願いします。
 県道園田西武庫線整備事業についてです。市民にとって急ぐ必要のない事業であること、JR福知山線の下を通る工事費が嵩み、当初市負担は44億円と言われていたものが50億円に膨れ上がったことなど、市民にとってメリットのない大型開発工事です。住民合意が整うまで工事は中止することを求めます。よって、この工事費が含まれる尼崎宝塚ほか2路線県施行街路事業地元負担金は認められません。
 モーターボート事業については、 地元住民と約束した開催日180日以内を守るべきです。センプルピアも含めた年間350日開催は認められません。
 行政情報化推進事業についてです。個人が自宅のパソコンやスマホから、国が用意するマイナポータルで必要な行政サービス情報を検索したり申請ができる環境を整備し、行政手続きにおける市民の利便性向上を図るとしています。マイナポータルにアクセスするには個人番号カードとパスワードが必要だから安心と政府は言いますが、個人のレベルで個人番号カードやパスワードが安全に管理できる保証はありません。万が一、他人にマイナポータルを覗かれたり乗っ取られたりすれば、プライバシーの侵害だけにとどまらず、詐欺などに巻き込まれる実害をこうむる可能性があります。よってこの事業は認められません。
 最後に、今後の財政運営についてです。市長は、「最大の課題は将来負担の管理だ」また、「未来への投資と未来への責任のバランスをいかにとっていくかが、非常に難しく重要なテーマだ」と述べられました。では、未来につながる今を生きている市民を、くらしをどう見るのでしょうか。過去の本市の無謀な再開発による公債費のつけが、長きにわたって「一般財源を必要とする福祉施策等の大幅な見直しを余儀なくされたことを教訓に」と言いつつ、やろうとしていることは、公共施設の削減・アウトソーシング・債権管理の強化など、市民サービスの低下や市民に更なる我慢を強いるものです。借金返しのピークは過ぎたのだから、もっとゆるやかな財政管理とし、市民サービスの維持・向上に予算を注ぐべきだと考えます。以上で、2018年度予算案をはじめ関連する議案に対する日本共産党議員団の意見表明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

3月議会予算特別委員会・川崎としみ議員が行った総括質疑の発言と当局答弁です。

総括質疑の発言
 こんにちは、日本共産党議員団は、川崎敏美、こむらじゅん、真崎一子の順で予算委員会総括質疑を行います。よろしくお願いします。それではまず、(国民健康保険について)からはじめます。
国民健康保険の運営主体が県へ移行しても、財政健全化繰り入れ金4億円は継続すべきだとの代表質疑に対して、市長は市は繰り入れを行わないと答弁されました。その理由として第1に国が自治体の繰り入れを全国的に解消しようとしている、第2に県の算定では国保料が従前より低くなるから、としています。
国は、自治体の国保会計の繰り入れを認めていますので、国を忖度する必要はなく、第1の理由は根拠になりません。第2の理由も、市民はこれまで県下でも、同一所得でみると、最高額に近い高すぎる国保料を払ってきました。次年度より平均で約15.000円下がるからこれで良しとは言えない市民の厳しい生活実態があります。ここでも本市の厳しい財政状況を持ち出して、繰り入れを中止することは、市民のくらしよりも財政再建かと市民にがっかり感を蔓延させるのではないでしょうか?
2016年決算で、国民健康保険料は予算額104億9100万に対して、収入済額は105億7900万円、収入未済額44億700万円あります。つまりは約40%の国保加入者が保険料を払えていないという実態がしめされています。国保料が高すぎて払えないということになっているのではありませんか。
お尋ねします。これまで通りの国保会計への繰り入れを継続して、さらに4.000円を引き下げて19.000円を超える国保料の引き下げをめざす考えはありませんか?
 市は国保料収納率向上対策の強化を主要事業に挙げています。
 代表質疑で、10万円以下の少額の差し押さえ、また年金、給与等の差し押さえはやめるべきだと、さらに予算委員会分科会でも質問しました。市は丁寧な納付相談を行うとしながらも、法の規定に基づき、差し押さえを進めるとしています。
 国税徴収法第153条では、「滞納処分を執行することによってその生活が著しく窮迫される恐れがあるときは、滞納処分の執行を停止することができる」となっております。
窓口でていねいな納付相談とは言えない実態、怖くて二度と相談にはけないと思える対応があるとのことを市民からお聞きしています。
お尋ねします。生存権を保障する憲法第25条や、財産権を保障する憲法29条に基づいて、市民の生活を保障することができないような、徴収強化を行ってはなりません。また窓口対応についても、改めるべきです。これらの点について市の見解を求めます。
 次に、尼崎市の(公共施設マネジメント計画について)です。代表質疑で、施設別あるいは地域別の市民参加の検討会を開いて、施設の方向性を検討すべきと質問しました。市は、「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画の策定については、これまで公募委員による市民会議を計21回開催した、パブリックコメントで約600件、市民説明会を6地区で計12回開催してきた。施設別・地域別の市民参加の検討会を実施する考えはない、今後は内容がまとまり次第、市民・利用者の皆様への説明会を開催し、改めてご意見を伺う」と答弁されました。
お尋ねします。内容がまとまってから、説明会を開くと答弁されていますが、内容がまとまるとは計画を進めていく段階でどのレベルを指しているのでしょうか?
これまで市の計画として出されてきたものは、市民が説明会等で意見を言ってもほとんど変わらないというのが、市民の認識となっていると思います。計画の策定段階から市民の意見を取り入れるといっても、意見募集、パブコメ、説明会で計画が見直されることはほとんどなく、市民合意でつくりだしたと思えるものが印象としてありません。社協連協の役員に説明したことで、意見を聞いた、計画に了解とされてきたと多くの市民が感じています。
代表質疑で飯田市の事例を紹介しました。飯田市では施設をどうするかという意思を住民自身に問いかけ、将来を市民自らが考えています。飯田市の取り組みについて、尼崎も学ぶべきだと思います。
地域のことは地域で取り組み問題解決を図っていくことは、自治のまちづくりをめざす本市にとって大きな課題です。公共施設がなければ市民生活は成り立ちません。公共施設のあり方を市民的に議論するのは、民主主義の根幹であり、行政の責務です。
お尋ねします。公共施設のあり方については、住民に対する情報提供を行い、議論を尽くすことが求められています。議論の経過もしっかりと地域に返していく中で、住民合意で計画策定を行うべきです。制度的な対策を検討されてはいかかでしょうか?
次に(アウトソーシングについて)です。2017年1月からパソナに市民課の窓口業務を民間委託して1年以上を経過しました。代表質疑で第3者による検証の必要性を訴えましたが、市は所管局による検証作業を行うとしています。検証によって求められているのは、アウトソーシングを全庁的に進めることで、市民サービスは向上するのか、守秘義務を課せられている公務労働が民間委託されることで、市民の情報管理は適切に行われるのか、役所の機能はより高まるのかということです。そして民間委託、アウトソーシングそのものが適切かの判断が求められています。アウトソーシングを導入する際、これらの検証の実施者は、民間委託を是として進める当局ではなく、第3者でなければなりません。
お尋ねします。現在、進められている「さらなるアウトソーシング」においても、導入は外部のコンサル、検証は内部でというように考えられているのでしょうか?
久々知の市営住宅での火事の件についてお聞きします。この件は、代表質疑で緑のかけ橋の酒井議員もLSAの問題で取り上げられていましたが、ここでは民間委託の問題をほりさげていくという視点で質疑させていただきます。
火事は、1月6日、土曜日朝方4時半、3連休の初日、久々知の市営住宅で発生しました。市営住宅の火事等の緊急時の対応は、委託先の住宅管理センターがするとされています。住民が午前9時ぐらいから再々連絡するも、地域振興センターの職員は現場に来たが、管理センターの担当者には電話自体がつながらず、ようやく連絡が取れてもすぐに現場には行けないとの返事でした。住宅管理センターでは、緊急時の対応は3人体制ということでしたが、一人は遠方に住んでいる、二人目、三人目は所用ですぐに来れないというのが、その時の対応でした。結局、住民から相談を受けた議員が、都市整備局の職員に連絡を取った結果、管理センターの職員が都市整備の職員とともに到着したのは、14時30分で火事の発生から10時間も経過していました。
尼崎市市営住宅管理業務実施要項には、火災時の対応として、「火災の第一報を受けた時は、その発生日時、被災場所などを速やかに市当局など関係者に報告するとともに、周辺を含めた被災の状況など現地調査を行うほか、被災者の一時収容の必要性があれば自治会長と相談の上、集会室等を使用させ、その結果を当局に報告すること。必要な施錠、侵入および漏水防止など応急措置をすること」とあります。
しかしセンターの職員は、漏電対策を電話で業者に指示することはされたそうですが、その他の対応はあまりされてなかったように住民には映ったようです。住民が求めていたものは、この連休の間、公的支援がどの程度受けられるのか、自分達でしなければならないことは何かを知りたかったということでした。
お尋ねします。委託先の住宅管理センターの緊急時対応はこの市営住宅管理業務実施要項の規定から外れていました。これが直営で公務員であれば、もう少しまともな対応ができていたのではないでしょうか。
93業務のアウトソーシングのさらなる導入によって危機管理対応での公務員の果たす役割が失われる事態となることを危惧します。市は以前の一般質問の答弁で、マニュアルを作成するから大丈夫と言明しました。しかし今年の予算で、このマニュアルも外部のコンサルが関わることになると言われていました。
お尋ねします。危機管理の対応が万全に行えると考えているのでしょうか?
 このアウトソーシング、民間委託には他にも問題点がたくさんあります。
 市は民間委託によって、余剰となった職員は新たな職場へ配置転換して、人員削減はしないと言っていますが、会計年度任用職員の制度によって、市職員が低賃金の非正規雇用に置き換えられる問題が浮上してきています。
今後5年間の後期まちづくり計画では、15億円の経費削減をうたっており、その最大の効果を期待しているのがこのアウトソーシングです。結局、アウトソーシングの目的は、会計年度任用職員の任用等を活用して、人件費の削減が最大の目的となっているということではありませんか?
(まとめ)
これまでアウトソーシングの問題点については、一般質問、委員会等で何度も指摘しましたが、行革の総仕上げ的なものとなっており、市役所の機能が大きく変わり、それによって市民生活の向上、市民サービスが引き上げられるのかと言えば、逆の現象が起こってしまうのではないかと危惧します。
違法な偽装請負、市民の情報管理、職員の技術継承、災害時の対応など危機管理体制、現業職から事務職への転職に対するサポート制度の運用、会計年度任用職員制度の導入、職員の公務に対する意識、スキルの低下、民間の労働者の供給問題等等、これらの様々な問題について、当局の説明に解決策がきちんと示されているとは、到底思われません。
市はより総合力を発揮できる役所づくりと言いますが、やみくもなアウトソーシングの導入は、市民サービスを低下させ、市政の発展には寄与しないものと考えます。よってこの事業の実施の中止を求めて私の総括質疑をおわります。

当局の答弁
質疑
財政健全化繰入金の4億円を継続し、国保料を19,000円引き下げる考えるはないのか。
答弁
財政健全化の4億円の繰入金は、国民健康保険制度改革に際して、国が約3,400億円の財政支援等を実施することにより、全国的に解消するよう位置付けている決算補填等を目的とする一般会計からの繰入れに該当するものでございます。国は、こうした繰入金の削減・解消に当たっては、被保険者の負担水準に激変が生じないように検討することとしておりますが、県の国民健康保険事業費納付金等の算定結果に基づきますと、本市の平成30年度の保険料は、財政健全化のための繰入れを行わなくとも、制度改革の効果によって、現行より引き下がることとなっております。こうしたことから、本市におきましては、国の財政支援や都道府県単位化の効果もあり、本市の厳しい財政状況も勘案したうえで、当該繰入を見直すこととしたものでございます。一方で、本市の被保険者の所得状況等を鑑みる中で本市独自で実施している「多人数世帯等の保険料の負担軽減を図る特別減免」につきましては、多人数世帯や低所得となっている被保険者世帯の負担軽減と保険料抑制に寄与するとともに、保険料収納率向上の点からも効果が認められるものであることから、厳しい財政状況の中ではありますが当面継続することとしております。以上
質問
市民の生活を保障することができないような、徴収強化を行ってはならず、窓口対応についても、改めるべきと考えるがどうか。
答弁
国保事業を安定的かつ継続的に運営していくためには、医療費の適正化とともに、収納率の向上対策は不可欠でございます。国保料の徴収にあたりましては、減免等を適用しても、なお生活に支障が生じるといった方に対して、丁寧な納付相談を行う中で、個別事情等を考慮しながら、滞納額が今以上に増加しないよう、分納の取扱いを行っておりますが、滞納が発生した場合には、国税徴収法に基づく財産調査を実施しております。これまで、原則として滞納額10万円以上の世帯に対して滞納整理を実施してまいりましたが、来年度からは、納付相談がない無関心世帯や、分納誓約をしているものの、約束が不履行となっている世帯等に早期に滞納整理を行い、納付の確保を図っていくものでございます。財産調査の結果、保険料を納付できる資力があるにもかかわらず、ご理解いただけない場合には、法の規定に基づき、給与や年金等に対しても差押えを行いますが、滞納整理にあたりましては、これまでと同様、可能な限り被保険者の生活状況等の個別事情に配慮しながら、計画的な納付を促進していくよう努めてまいります。以上
質疑
公共施設マネジメント計画について、市民説明会は計画を進めていく段階でどのレベルを指しているのか。
答弁
第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)につきましては、現在、パブリックコメントや市民会議、市民説明会のほか、陳情審査でのご意見などを踏まえて、具体的な内容についての検討を行っているところでございます。本計画では、施設の方向性をお示しする範囲に留まっておりますことから、市民説明会では施設が具体的にどうなるのかといったご意見をいただいているところでございます。こうしたことから、今後は、施設規模、場所、スケジュールなどの具体的な対応策をまとめた実施計画案を策定し、改めて市民説明会でご意見を伺った上で、成案化を図ってまいりたいと考えております。以上
質疑
住民合意で計画策定を行うべきであるが、制度的に対策を検討してはどうか。
答弁
第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針11圧縮と再編の取組)につきましては、地域に対する説明会として、各地区2回の説明会を実施した他、陳情が出されました施設につきましては、陳情者の方と直接お会いし、本市としての考え方をお伝えした上で意見交換を行ってまいりました。また、これまでの意見聴取の内容や本市としての考え方につきましては、市のホームページで公開しているところでございます。私どもといたしましては、こうした対応を行っておりますことから、ご提案の制度的な対策を実施する考えはございませんが、今後とも本市としての考え方を十分にお伝えし、公共施設マネジメントの取組について、ご理解いただけるよう努力してまいります。
質疑
「さらなるアウトソーシング」においても、導入は外部のコンサル、検証は内部でというように考えられているのか。
答弁
今回の業務執行体制の見直しに向けた検討を進めていくにあたりましては、これまでのように一連の業務全体で見直しを行うだけではなく、一連の業務をプロセスごとに細分化し、それぞれのプロセスごとの担い手について、見直しが可能かどうかを分析するといった、本市ではこれまでに実施したことのない、新たな手法で見直しを行うことといたしました。このような新たな手法で見直しを行うにあたっては、一定のノウハウや専門性が必要となること、また、同時に多くの業務の分析を、本市自ら実施するにあたっては、短期間で一度に多くの職員が必要となると判断いたしましたことから、他都市において同様の業務について実績のある、外部のコンサルティング業者に委託する方が効率的と考えたものでございます。また、委託業務の検証につきましては、議員ご指摘のとおり、第3者において実施するといったことも可能ではございますが、より効果的な検証とするためには、その業務内容について精通している本市において、業務実績報告の精査等を十分に行う中で、直接実施した方が望ましいと判断したものでございます。なお、今後、アウトソーシングに関するPDCAサイクルを確実かつ効率的に回すために、引き続きコンサルティング業者の支援も受けながら、委託業務における成果や課題の検証手法等について検討を進めてまいりますとともに、庁内における支援体制の構築についても、あわせて検討していく予定でございます。こうした取組を進めることで、全庁統一的な事務を取扱うことが可能となり、アウトソーシング導入後も、より効果的かつ効率的な行政サービスの提供ができるものと考えております。以上
質疑
久々知住宅の火災において、直営であればもう少しまともな対応ができたのではないか。
答弁
市営住宅における火災時の対応につきましては、指定管理者と締結している年度協定に含まれる「市営住宅管理業務実施要綱」に、速やかに尼崎市への通報や現地調査のほか、侵入や漏水防止等の応急措置をとることが規定されています。今回の火災では、緊急用携帯電話を所持している所長以下3名の職員が、身内の不幸等の事情で速やかに現地へ赴くことができませんでしたが、電気業者に連絡を取り、2次災害を防ぐための停電措置や鎮火後の漏電措置等の指示を行っております。また、鎮火後、入居者の被災状況や建物の被害状況を確認するとともに、被災した建物の応急措置といたしまして、火元住戸の閉鎖、放水による浸水や、煙の侵入等により被害を受けた隣接住戸や廊下の清掃、補修など、「市営住宅管理業務実施要綱」に定める火災時における対応等を実施しております。しかしながら、尼崎市への連絡及び現地調査が速やかに実施されなかったことは問題であったと認識しております。そのため、指定管理者に対して、火災発生の一報を受けた場合には、速やかに尼崎市に連絡を入れることを改めて指示するとともに、夜間休日における緊急時の連絡体制についての見直しを求めたところでございます。今回の経験を踏まえ、今後はより適切な対応ができるよう、努めてまいります。以上
質疑
アウトソーシング導入後も危機管理の対応が万全に行えると考えているのか。
答弁
アウトソーシングの導入によって、本市職員が直接業務を実施しなくなった場合においても、大規模災害の発生や受託者の倒産などといった危機管理事象への対応を行うためには、契約書や仕様書へその対応を明記することに加えて、行政内部における危機管理に係るノウハウの継承といったことが重要であると考えております。こうしたことから、アウトソーシングを推進していくにあたりましては、各課において業務マニュアルを確実に整備いたしますのは勿論のこと、今後、コンサルティング業者の支援を受けて設置を検討していく、庁内の支援体制の中で、統一的なマニュアルの共有化や、契約書や仕様書の作成支援を行うなど、行政内部におけるノウハウの継承に努めることで、危機管理事象へも適切に対応してまいります。以上
質疑
業務執行体制の見直しは、会計年度任用職員の任用等を活用して、人件費を削減することが最大の目的となっているということではないか。
答弁
今回のアウトソーシングの推進や会計年度任用職員の任用範囲の拡大を含めた、業務執行体制の見直しに向けた取組につきましては、現在の執行体制を見直すことで生み出される人員を、今後とも行政需要の増加・多様化が見込まれる分野へ重点的に配分することが大きな目的でございます。また、会計年度任用職員の導入につきましても、今般の地方公務員法等の改正によるもので、これまで不明確な部分もあった臨時・非常勤職員制度の任用根拠や勤務条件を整備するものでありますことから、現在の職員の処遇低下に繋がるものではなく、人件費の削減を最大の目的とするといったような取組ではございません。以上

2月議会・常任委員会付託議案に対する松沢ちづる議員の反対討論です

 日本共産党議員団の松澤千鶴です。議員団を代表して、議案第16・26・28・29号について反対討論を行います。
 まず議案第16号補正予算案ですが、債務負担行為の教育費は1ヵ所の給食センター建設を前提とした中学校給食準備事業です。しかも実施は、計画では4年3か月先、場合によっては更に先延ばしになるかもしれないというものです。小学校と同じようにおいしくて安全な給食を、一刻も早く実施してほしいという市民の長年の願いに心をくだいたものとなっていません。よって、認めることはできません。他市の取組みに学べば、自校・親子・兄弟方式などを駆使して、もっと早く中学校給食は実現できていくと私たちは考えます。
 次に、議案第26号は市税収入率の向上への対応として、職員4人増をあげていますが、徴税強化につながる危険性があります。
次に、これまでの「尼崎市税外収入金の督促及び滞納処分に関する条例」では「滞納処分に着手する」となっていますが、第28号債権管理条例では「滞納処分に着手しなければならない」と義務規定に変わります。市民が苦しい生活の中で納めきれなかった場合に、滞納処分が強行される恐れがあります。
先日も、国保料の滞納について市民から重い苦情の声をお聞きしました。40歳の彼は、失業し3月末に失業給付がおりるまで所持金はほぼ「0」。食事は1日1回にし、家賃と食費はキャッシュカードの翌月払いで何とか乗り切りたい。2月から通っている職業訓練校でスキルアップして再就職をしたいと考えている。国保課でこうした実情をちゃんと伝えたのに、数日後督促状が届き、再度電話で訴えたけれど、市は「払ってもらわなければならない」と言うばかりだったようです。彼は「払わないとは言っていない。でも、今は無理なんだ。市民が生活再建するためにもがき苦しんでいる実情を理解しようとしない市の対応に絶望した」と話しています。納付・納税は市民の義務ですが、そこには市政への信頼が前提として横たわっています。滞納処分を義務規定にするこの議案は、市民と市政の信頼関係をも壊す危険性があります。
次に、議案第29号は市職員の退職手当を引き下げるものです。2014年に約400万円、続いて今回約78万円引き下げです。市職員の生涯設計に大きな影響を及ぼす一方的な変更で、認められません。
以上の理由から、議案第16・26・28・29号に反対します。よろしくご賛同ください。

9月議会決算特別委員会の川崎としみ議員総括質疑に対する当局答弁

質疑要旨
 そもそもアウトソー一シングの目的はどこにあるのか。
答弁要旨

 本市の財政構造は、経済雇用情勢の悪化等の影響を受けやすい特性を有しており、依然として厳しい財政状況となっている中、今後の行政ニーズは、急速な少子高齢化や社会情勢の変化に伴い、高齢者支援や子ども子育て支援の分野など、より一層の拡大と多様化が見込まれております。そのため、今後は、歳入に見合った歳出規模の実現を図る中で、行政ニーズの抑制に資する予防的施策を展開するとともに、行政ニーズが拡大、また多様化する分野へは重点的に人員を配置していくことが必要になります。そうしたことから、これまでの行政の執行体制を見直し、民間事業者等を活用して効率化を図り、アウトソーシングを推進することによって、行政ニーズにより柔軟に対応できる執行体制を構築し、社会情勢の変化にも耐えうる弾力性のある行財政構造の確立を目指してまいります。
質疑要旨
 業務プ霞セス分析によるアウトソーシングの具体的な検討が、市議会への報告や、職員労働組合との事前相談もなされずに行われてきたのはなぜか。
答弁要旨

 業務プロセス分析に基づく、アウトソーシングを含む業務執行体鋼の見直しにつきましては、平成28年度に実施いたしましたxeンサルティング業者による業務分析報告を受ける中で、平成芝8年11月から現在まで、庁内の検討会議において、各業務における今後の業務執行体制の晃直しに向けた方向性について検討を進めているとピろでございます。こうした業務執行体制の見直しに向けた検討につきましては、コンサルティング業者からの業務分析報告に基づき、検討を行うこととしているものでございますがcその中でも、アウトソーシング導入の可能性が高いとされた業務につきましては、スピード感をもって早期に検討を進めていくため、業務分析途中の経過報告を基に、先行検討業務として、業務執行体制の見直しに向けた今後の方向性について、庁内の検討会議において議論を行ったものでございます。この庁内の検討会議において決定した先行検討業務における今後の方向性につきましては、第1クールといたしまして、平成29年7月の総務委員協議会でご報告させていただいたところでございます。今後は、この庁内の検討会議において決定した方向性に基づきまして、アウトソーシングの実施手法や実施時期など、関係部局におきまして具体的な検討を進めていくこととしております。なお、これまでも職員労働組合に対しましては、職員の今後の処遇等も含め、説明をしてきております。また、市議会へのご報告につきましても、今後、取組を進める中で、適宜ご報告させていただきたいと考えております。いずれにいたしましても、この取組を進めるに当たりましては、進捗状況等を含め、丁寧に協議、説明してまいりたいと考えております。
質疑要旨
 マニュアルで技術の継承や危機管理への対応策がそう簡単にできるとは思われないが、どうか。
答弁要旨

 議員ご指摘のとおり、技術の継承や危機管理への対応については大変重要であると認識しております。しかしながら、今後の少子高齢化の進展に伴う行政ニーズに対応するためには、さらにアウトソーシングを進め、それによって生みだされた人的資源を新たな分野に充てることなども、より効果的・効率的な執行体制を構築していく上で必要なことでございます。こうしたことから、今後もアウトソーシングの推進にあたっては、より実効性のあるマニュアルの作成や、契約書や仕様書への対応策の明記のほか、例えば委託事業者への職員派遣を行うなど、危機管理への的確な対応やノウハウの維持継承ができる体制で取組を進めてまいりたいと考えております。
質疑要旨
 インフレなどの経済動向の変化があっても将来にわたって受託者を確保できるのか。
答弁要旨

 今般の業務執行体制の見直しの検討にあたっては、職員が担う業務をプロセス単位できめ細かく分析し、専門性が高く、かつ、非定型的なものを今後も正規職員が担うべき業務とし、それらを除く業務についてはアウトソーシングの導入や非常勤職員等が担うことを検討することとしております。その中でも、比較的専門性が低く、かつ定型的な業務である単純労務業務については全てアウトソーシングの導入を検討することとしており、その業務の特性を考慮しますと、民間での担い手も確保しやすいものと考えております。今後は、個別の業務へのアウトソーシングの導入を具体的に検討することとなりますが、その中で、委託費等の必要経費を精査するとともに、将来的な担い手の確保についても十分に検証してまいります。
質疑要旨
 公立保育所の建て替え計画はもっと短期的に解決すべきであり、早期の総合的な計画づくりが必要だと思うが、当局の見解は。
答弁要旨

 将来も公立保育所として残る9か所のうち、老朽化している軽量鉄骨造又は旧耐震の鉄筋コンクリート造の6保育所の建て替えにつきましては、施策評価に記載しておりますとおり、建替用地の確保が見込まれる武庫東、北難波、大西の3保育所について順次建替えの見通しを立てたところでございます。また、杭瀬、次屋、武庫南の3保育所については、建替用地を確保するため庁内検討を行い、建て替えに向けた調整を進めていくとしております。厳しい財政事情も踏まえる中ではありますが、このように条件の整ったところから、できるだけ速やかに取り組みを進めてまいりたいと考えております。
質疑要旨
 公立保育所の任期付き採用を中止し、正規保育士募集にした政策転換の理由は何か。
答弁要旨

 任期付き職員とは、一定の期間内に限り業務量の増加が見込まれる業務に従事させる必要がある場合など、法に規定される要件が認められる状況において任用期間を限定して職員を採用する制度であり、本市においても平成22年度に施行した尼崎市一般職の任期付職員の採用に関する条例に基づき、3年ないし5年の任期を限定して採用することが可能です。当時、公立保育所については一時的に保育士の不足が見込まれることから、本制度を活用しこれまでに60人程度の任期付き保育士の採用を行ってまいりました。一方、任期の定めのない(いわゆる)正規職員の採用につきましては、退職動向や将来の組織規模、年齢構成等を踏まえた要員計画(採用計画)を例年作成し、職種毎に採用の有無やその数を判断しています。近年の公立保育所保育士の採用につきましても、将来の民間移管計画の進捗を見据える中、残る公立保育所の運営を担う優秀な人材を安定確保し計画的に育成していく目的で実施しているものであり、任期付き保育士の採用を政策転換により中止し正規採用に切り替えたというものではありません。
質疑要旨
 小規模保育事業の活用を推進する待機児童対策を改めるべきだと考えるがどうか。
答弁要旨

 保育の量の確保方策の一つである0歳児から2歳児の保育を行う小規模保育事業につきましては、本市の0歳児から2歳児の待機児童が多い状況に見合ったものであることから、28年度の5か所を含め、これまでに21か所の新設を行ってきたところであり、待機児童の軽減に寄与しております。本市では、この小規模保育事業の保育の質の向上を図るため、これまでから公立保育所の所長等の経験を有する職員による巡回支援を行い、一人ひとりの子どもに見合った保育がなされるよう指導等を実施しており、これまで適切に運営されているものと評価しております。なお、議員ご指摘の小規模保育事業卒園後の受け入れ先がなく保育が受けられない、いわゆる「3歳の壁」の問題につきましては、昨日の杉山委員へこ答弁申し上げたとおり、本市では、これまでそのようなケースはないものの、今後とも、就学時までの保育が滞ることのないよう、受け入れ先の安定確保のための対応を行ってまいりたいと考えております。
質疑要旨
 児童ホームの設計について、事前に保護者や指導員の意見・要望等を取り入れるなど、きめの細かい配慮が必要と思うがどうか。
答弁要旨

 児童ホームの設計につきましては、従来から、現場の指導員の意見を聞きながら、作業を行っており、潮児童ホームについても、同じく指導員の意見を聞いたところです。しかしながら、子ども・子育て支援新制度の創設に伴う設備運営基準に基づき、児童室の面積が拡大されたことや、男女別トイレの確保等により、従前より最低必要面積が大きくなっております。こうしたことに加え、特に潮小学校については、今後、児童数が増加し、校舎を増設することになっていたため、児童ホームの建設場所の確保が非常に厳しい状況にございました。こうしたさまざまな制約がある中で、指導員の意見を踏まえ、扉の場所や設備の配置場所等については、設計に反映をしたところでございますが、反映できなかった意見もございました。なお、こうした意見につきましても、設備の設置により工夫をすることにしているものもございます。

尼崎市公共施設マネジメント計画(素案)の市民意見募集(パブリックコメント)を実施しています

 市公共施設は建築後30年を経過したものが6割を占め建替えや改修などが大きな課題となっています。厳しい財政状況や人口減少が今後も見込まれる中、平成60年度までに公共施設の床面積を30%以上削減する目標を掲げた尼崎市公共施設マネジメント基本方針を策定しています。

 この基本方針に基づき、公共施設の縮減による経費削減のみならず、防災対策としての耐震性の確保、省エネルギー化などの他、新たな利用者の発掘や、複合化に伴う異なる施設利用者間での新たな交流の創出や市民活動の一層の促進など、様々な効果を生み出すことが期待するとしています。

 そして平成29年度から10年間において、施設の廃止や機能移転、複合化によって概ね10%程度の床面積を削減する具体的な取組として「第1次尼崎市公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)」をとりまとめ市民意見募集(パブリックコメント)を実施しています。

募集期間 平成29年1月6日~31日まで

郵送 〒660-0051 尼崎市東七松町1丁目5番20号 尼崎市市政情報センター1階 ファシリティマネジメント推進担当あて

ファクス06-6489-6122(ファシリティマネジメント推進担当あて)

メール ama-hozen@city.amagasaki.hyogo.jp

「第1次公共施設マネジメント計画(方針1:圧縮と再編の取組)(素案)」はこちらを、「施設評価(2次評価)素案」はこちらをクリックしてください。

福島第一原子力発電所事故避難者への支援拡充に関する陳情書と同意見書を全会一致で採択する

 12月21日の本会議において「福島第一原子力発電所事故避難者への支援拡充に関する陳情書」を全会一致で採択し、そして同意見書も全会一致で採択、直ちに大島理森衆議院議長、伊達忠一参議院議長、安倍晋三内閣総理大臣、高市早苗総務大臣、麻生太郎財務大臣、石井啓一国土交通大臣、今村雅弘復興大臣、松本純内閣府特命担当大臣(防災)へ送付しました。

福島第一原子力発電所事故避難者への支援拡充に関する意見書

 東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の発生から5年8か月が過ぎましたが、政府の原子力緊急事態宣言は未だ解除されていません。原発事故は収束しておらず、多くの避難者は事故前の汚染のない状態に戻ってほしいと願っていますが、残念ながら程遠いと言わざるを得ないのが現実です。しかし、福島県は平成27年6月に自主避難者に対する災害救助法に基づく住宅の無償支援を平成29年3月末をもって打ち切ることを発表しました。健康被害のリスクを考え、様々な困難を抱えながら避難生活を継続せざるを得ない避難者にとって極めて深刻な事態です。平成24年6月に国会で「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法律」が制定され、その第1条において「東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故(以下「東京電力原子力事故」という。)により放出された放射性物質が広く拡散していること、当該放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険にっいて科学的に十分に解明されていないこと等のため、一定の基準以上の放射線量が計測される地域に居住し、又は居住していた者及び政府による避難に係る指示により避難を余儀なくされている者並びにこれらの者に準ずる者(以下「被災者」という。)が、健康上の不安を抱え、生活上の負担を強いられており、その支援の必要性が生じていること及び当該支援に関し特に子どもへの配慮が求められていることに鑑み、子どもに特に配慮して行う被災者の生活支援等に関する施策(以下「被災者生活支援等施策」という。)の基本となる事項を定めることにより、被災者の生活を守り支えるための被災者生活支援等施策を推進し、もって被災者の不安の解消及び安定した生活の実現に寄与することを目的とする。」としており、自主避難者への支援も求めています。この法律に基づき、被災者の方々が移動前の地域への帰還、現在の避難生活の継続などの選択を自らの意思で行うことができるよう、そのいずれを選択した場合でも適切に支援するための必要な施策を講じることが重要だと考えます。よって、政府におかれては、各自治体において、避難者の相談窓口を設けるなどの必要な行政サービスが講じられるとともに、長期避難者をはじめ、福島第一原子力発電所事故避灘者への一層の配慮と支援拡充を確固たるものとするため、次の措置を講じられるよう強く要望いたします。

1、災害直後の応急期を想定した災害救助法の枠組みを超えた長期に及ぶ避難者に対して、避難生活の支援を強固にする新たな制度を確立すること。

2、上記制度が確立するまでの間、避難先の自治体が避難者に対する各種支援を行えるよう、自治体への財政措置を速やかに講じること。以上

地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

平成28年12月日

尼崎市議会議長・、

関係大臣あて

大島理森衆議院議長、伊達忠一参議院議長、安倍晋三内閣総理大臣、高市早苗総務大臣、麻生太郎財務大臣、石井啓一国土交通大臣、今村雅弘復興大臣、松本純内閣府特命担当大臣(防災)様

12月議会の松村ヤス子議員の一般質問に対する当局答弁です

質問

①これだけの滞納者がいることについて、どう受け止めているのか。②近隣他都市に比べて、尼崎市の滞納状況はどういう状況か。③滞納の原因をどのように分析しているのか。④この状況を改善するために、市として何に努力しなければならないと考えているのか。

答弁

国民健康保険事業において、滞納世帯がいるという状況につきましては、滞納は、国保の歳入の根幹である保険料収入が確保できないことにつながり、安定的な国保の事業運営を行う上で、大きな課題であると認識しております。本市における収納率につきましては、近隣他都市と比較しても低位にあり、平成27年度保険料の現年収納率で見た場合、阪神間8市では、三田市が95.61%と最も高く、本市は、90.13%と最も低い状態となっております。次に、被保険者における滞納の原因でございますが、本市の国民健康保険事業は、一人当たり医療費が県下平均を下回っているものめ、低所得者が多く、所得水準が低いため、所得に対する保険料の負担感が高いといった様々な要因があると考えております。こうしたことから、本市は、様々な保険料収納対策の実施に加え、医療費適正化事業として、ヘルスアップ尼崎戦略事業などに取り組み、国保事業の健全運営に向けて努力しているところでございます。以上

質問

本市の国保加入世帯の1人当たり所得、1人当たり国保料は、近隣他都市と比較して、どういう状況か。

答弁

本市国民健康保険事業で把握している所得は、保険料基準所得でございます。1人当たり保険料基準所得につきましては、平成27年度で比較しますと、本市は52万6,087円で、阪神間8市で最も低位な状況にございます。なお、本市を除く阪神間7市平均は、73万8,757円で、最高は芦屋市の120万4,580円、本市に続いて低い神戸市では、56万8,350円などとなっております。次に、1人当たり保険料でございますが、医療分と後期高齢者支援金分の合計で比較しますと、本市の平成28年度予算では、8万6,904円となっており、最高額は芦屋市の12万6,554円で、最低額は伊丹市の8万3,945円でございます。なお、本市を除く阪神間7市平均では・9万4004円となっており、本市の方がt7,100円下回っている状況でございます。以上

質問

国保全世帯に保険証を送付したのか。そうでないなら、送付する世帯と送付しない世帯との区分けについて、どういうルールを定めているのか。

答弁

国保被保険者に対する保険証の交付につきましては、原則として、1年間有効の保険証を郵送しておりますが、保険料の滞納がある方に対しては、生活状況の確認や納付相談機会の確保のためにご来庁いただき、相談後に4か月間有効の短期保険証を窓ロで交付することといたしております。以上

質問

ここ数年間において、国保料を滞納して保険証が送られていない人で、亡くなられた方はおられるのか。おられるのであれば、亡くなられた方の受診状況はどうか。

答弁

保険料に滞納がある世帯に対しましては、生活状況の確認や納付相談の機会を確保し、短期保険証を窓ロ交付しております。滞納の原因は、各個人により様々であると考えられますが、被保険者の方が「医療機関の受診のために保険証が必要」との理由で来庁された場合におきましては、まず生活状況を丁寧に聞き取り、その事実を踏まえた上で納付相談を行い、保険証をお渡しするよう、最大限努めております。なお、保険料を滞納している方の死亡状況につきましては把握しておりません。以上

質問

給与所得者の中に、社会保険に加入すべき労働者でありながら、企業主がそれを拒み、国保加入に誘導していることはないのか。当局は、実態を把握しているのか。把握していなければ、把握すべきと考えるがどうか。

答弁

国民健康保険は、協会けんぼや健康保険組合などの被用者保険に加入していない人を被保険者として、保険給付を行う制度であり、本来、常時5人以上の従業員を使用する個人事業所、または法人事業所については、協会けんぽなどの被用者保険への加入が法で義務づけられております。しかし、勤務先が、こうした被用者保険の適用事業所にも関わらず、未適用である場合の事業主への文書提出命令、事業所への立入り、帳簿書類等の検査について、本市国保は、その権限を有していないことから、ご質問の「企業主が国保加入に誘導している」という実態は把握しておりません。しかしながら、本市国保加入の受付時には、収入や生活状況の聞取りをする中で、被用者保険に加入できないかを確認するとともに、被用者保険に加入できると推測される場合は、年金事務所や会社に問合せをするよう指導しているところでございます。今後とも、窓ロ受付時等の機会をとらえて、資格の適正化に努めてまいります。以上

質問

加入者が貧困化しているのに、国保料が上がり続けるのは、滞納が増えて当然である。当局の見解はどうか。

答弁

本市の国保にあっては、一人当たり医療費が県下平均を下回っているものの、低所得者が多く、所得水準が低いため、所得に対する保険料の負担感が高いという課題がございます。そうしたことから、本市は、様々な保険料収納対策の実施に加え、医療費適正化事業として、ヘルスアップ尼崎戦略事業などに取り組み、国保事業の健全運営に向けて努力しているところでございます。今後は、平成30年度からの国保の都道府県単位化の中で、県に納める納付金の財源となる保険料が、同一所得・同一医療費水準であれば、保険料も県下同一水準になるという考え方のもと、保険料の平準化の効果が一定期待できるものと考えております。以上

質問

国保の広域化は、「高い国保料で住民がより苦しめられる」国保行政をいっそう強化することが国の狙いであるともいわれているが、市はどう受け止めているか。

答弁

国保の都道府県単位化は、市町村国保が財政上の問題や地域(市町村)間格差などの構造的な課題を抱える中、財政運営の主体を都道府県に移行することにより、安定的な財政運営や効率的な事業の確保を目指して、国の財政支援の拡充とともに実施されるものでございます。今後も国民皆保険制度を維持し続けるためには、必要な取組みであると考えております。以上

質問

国庫負担割合を大幅に引き上げるよう、強く国に求めるべきと考えるがご市の見解はどうか。 

答弁

国庫負担割合につきましては、これまでから、全国市長会や近畿都市国民健康保険者協議会を通じて、早急に引き上げるよう国に要望しているところでございます。今後におきましても、引き続き機会を捕えて要望してまいります。以上

質問

広域化に際して、現行の法定軽減や減額制度を改善・拡充し、低所得者の保険料負担を改善する必要があるのではないか。また、国、県に対する働きかけについては、どう考えるか。

答弁

国民健康保険料は、被保険者世帯の所得、被保険者数等に応じて賦課しており、所得が一定以下となっている世帯などについては、均等割及び平等割を、所得に応じて、7割・5割・2割軽減する措置が保険基盤安定制度において講じられているところでございます。また、被災、失業・廃業、所得激減といった事由に該当し、保険料を納めることができない場合には、保険料を減免する制度がございます。これらの保険料負担を軽減する制度については、都道府県単位化後においても、継続されるものと考えております。なお、国、県への要望につきましては、都道府県単位化後の国保制度が、国民本位の制度として安定的に運営されるよう、国の動向を注視しつつ、市といたしましても適切に対応してまいります。以上

質問

広域化後も、約9億円の繰入れを行い、国保加入者の負担を軽減することを求めるが、どうか。

答弁

国保の都道府県単位化後における法定外の繰入金のあり方につきましては、今後示される標準保険料率や国からの保険者努力支援制度などの財政支援の動向を注視しながら、本市の厳しい財政状況も勘案したうえで、慎重に検討してまいりたいと考えております。以上

質問

広域化に際して、国保への国庫負担を大幅に増額し、保険料水準の全面的引下げ、低所得者に対する保険料免除制度の確立、「応益割」の見直し・撤廃などの改革が必要だと考えるが、どうか。

答弁

国保の都道府県単位化に際しましては、国保への公費拡充として、国が、約3,400億円の財政支援を実施することとなっております。この公費拡充には、中間所得者層を中心に保険料を軽減する保険者支援制度の拡充が含まれているなど、被保険者への財政改善効果も見込まれているところでございます。お尋ねの応益割の見直しや撤廃などの改革につきましては、国民健康保険制度は、経済的な負担能力に応じて賦課される応能割(所得割・資産割)と、保険救済などの利益を受けることに対する負担として賦課される応益割(均等割・平等割)の両方によって制度全体を支える仕組みとなっていることから、これらの見直し等につきましては、国民健康保険制度全体で議論されるべきものと考えております。なお、所得が一定以下となっている世帯などについて、応益割である均等割及び平等割を、所得に応じて、7割・5割・2割軽減する保険基盤安定制度が、都道府県単位化後においても継続されていくものと考えております。以上

質問

保険料を「だれもが払える負担額」にしてこそ、保険料の収納率は改善し、国保財政は安定すると考えるが、どうか。

答弁

国民健康保険制度につきましては、財政基盤の安定化が優先課題となっております。具体的には、市町村国保が抱える構造的問題として、①低所得者の加入が多い、②加入者の年齢構成が高い、③所得に占める保険料負担が重い、などの課題がございます。そのような国保が抱える課題に対応すべく、国におきましては、国民健康保険の都道府県単位化により、都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体として、安定的な財政運営や効率的な事業の確保などの事業運営の中心的な役割を担うとともに、国民健康保険への約3400億円の財政支援の拡充を行い、国民健康保険制度の安定化を図ることとなったものでございます。こうしたことに加え、一定の所得以下の世帯に対して、均等割及び平等割を7割・5割・2割軽減する保険基盤安定制度といった保険料軽減策についても、都道府県単位化後も継続して措置されることから、負担能力に応じた保険料の公平性が図られるものと考えております。一方、国民健康保険の医療費は、年々増加し、被保険者の保険料負担も増加傾向にあります。本市といたしましても医療費の適正化に向けた取組を進め、保険料の収納対策等の一層推進いたしますが、国においても、国民皆保険制度を維持するため、国民健康保険制度を継続的・安定的に運営できるよう努めることが重要であると考えております。以上

質問

正規雇用の拡大、賃上げ、中小企業の振興などの経済政策について、どのような取組がなされているのか。

答弁

本市では、平成26年に尼崎市産業振興基本条例を制定し、「産業の振興」、「起業の促進」「雇用就労の維持創出」の3つの基本理念の元、雇用就労や中小企業の振興等に関する各種施策を実施しております。具体的には、中小企業の日々の経営相談やものづくり技術相談、金融相談のほか、展示会出展補助など中小企業の販路開拓・営業力強化に対する支援を行っております。さらに、本市の就労支援窓ロでは、正社員の求人を中心とした企業開拓や、正社員採用での求人を参加要件とした就職面接会等に取り組んでおります。また、平成27年に策定しました尼崎版総合戦略におきましても、本条例の基本理念を踏まえて、「経済の好循環と『しごとの安定』を目指す」ことを基本目標のひとつとし、企業立地促進制度など、新たな雇用の創出に寄与する事業について、より効果的・効率的な取組を推進することとしております。一方、国におきましては、賃金引き上げを伴う設備投資を行った場合に、その費用の一部を助成する制度など、企業における雇用・賃金増加の取組に対する優遇支援を行っております。今後も、こうした国等の動きや取組を事業者に対し積極的に周知するとともに、産業関係団体等との連携をさらに深める中で、より効果的な産業施策の構築に取り組んでまいります。