12月市議会で4つの請願・陳情を全会一致で採択、2つの意見書を提出

 12月市議会で4件の請願・陳情を全会一致で採択しました。この請願・陳情を基に2つの意見書も全会一致で採択し関係機関へ送付しました。こんなにたくさんの採択は久しぶりとのことです

採択した請願・陳情

・教職員配置の充実など(付託 文教委員会)

・アスベスト被害対策の充実(付託 健康福祉委員会)

・阪急園田駅へのエレベーター設置(付託 健康福祉委員会)

・神戸地方裁判所尼崎支部における労働審判の開設(付託 総務消防委員会)

採択した意見書

  教職員配置の充実等に関する意見書

我が国は、人口減少、超高齢化、地域格差の拡大等の構造的な問題に直面しています。本市では、これらの課題に的確に対応し、将来にわたり活気ある地域社会を構築するため、地域創生に懸命に取り組んでいるところであり、地域を支える自立した人材を育成するための教育の推進は、地域に活力と希望を与える重要な柱の一つです。よって、国の28年度予算編成等に教職員配置の充実等に関する措置が盛り込まれるよう、政府におかれては、次の措置を講じられるよう強く要望いたします。124年度に小学校2年生の35人学級編成に対して加配措置が行われて以降、教職員定数は改善されていません。我が国の教員は、事務スタッフの配置が充実している諸外国と比べて授業以外の事務作業時間が長く、超過勤務が慢性化しています。しかも、主要国では30人以下の学級編成が多いのに対して我が国は40人です。教員の負担軽減を図り、教育の質を高めるため、スクールカウンセラーなど専門人材の活用、主幹教諭マネジメントの強化、事務職員の拡充等を図りつつ、少人数学習によるきめ細やかな指導が行えるよう、小学校3年生以降の35人学級編成の早期実…現に向け、定数改善計画の策定、着実な定数改善を実施すること。2教職員の加配定数は、児童生徒数や標準学級数の減少に連動して一律に削減できるものではなく、標準的な学級編成で対応できない顕在化するいじめへの対応、不登校や貧困など教育格差への支援等の特別な事情を反映させるため措置しているものです。さらに、LD、ADHDなど特別な支援を要する児童生徒i数が増加傾向にあることから、特別支援教育に関する加配定数改善の必要性は、今後さらに高まると見込まれます。このため、標準学級数等に連動して加配定数の合理化減を行うことなく、学校や学級、児童生徒一人ひとりの状況に応じて、戦略的に加配定数の改善を実施すること。以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

  神戸地方裁判所尼崎支部における労働審判の開設に関する意見書

 平成18年4.月1日に施行された労働審判制度は、個々の労働者と事業主との間に生じた労働関係に関する紛争を、裁判所において、迅速、適切かつ実効的に解決することを目的とした制度であり、施行以来高い解決率を得ています。そのため、労働者側はもちろん、紛争を早期に解決したいと考える使用者側にとっても、評価が高い制度であり、制度の導入以来、全国的に見れば労働審判の申し立て件数は増加しています。しかしながら、労働審判は原則として各地方裁判所の本庁で実施され、裁判所支部では現在福岡地方裁判所小倉支部と東京地方裁判所立川支部のみでしか実施されておらず、兵庫県内では労働審判を取り扱っている裁判所は神戸地方裁判所本庁のみとなっています。尼崎市を含む各地方裁判所の支部地域の労働者や事業主が労働審判を利用するには、本庁がある神戸市まで出向かなければなりません。そうなると、各支部地域から神戸市まで距離がある兵庫県においては、支部地域の労働者や事業主にとっては神戸市までの移動による時間的、経済的な負担を強いられることになります。そして、紛争の性質上、それほど係争金額が大きくないことが多いため、費用対効果の観点から労働審判の利用を諦めざるを得ないケースも生じています。国民に対する司法サービスの提供は、地域間で格差があってはならず、裁判を受ける権利を実質的に保障するためには、地方裁判所の支部において取り扱うことができる事件を拡大することが必要です。よって、政府におかれては、地域における司法の充実を図るため、神戸地方裁判所尼崎支部において、早急に労働審判の取り扱いを開始するとともに、必要な裁判官及び裁判所職員の増員並びに施設の整備を行うよう強く要望いたします。以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出いたします。

 

9月議会 辻おさむ議員の一般質問と当局の回答です

(辻質問)

 日本共産党議員団の辻おさむです。第1問は、市長の政治姿勢について伺います。稲村市長が就任されてまもなく4年です。この4年間は、国政ではまさに、激動とも言える時代でした。市長就任当時は、民主党政権の時代でしたが、その後、自民党の政権が復活しました。また、 2011年3月11日に東日本大震災と、東京電力福島第一原子力発電所事故が起こり、大規模自然災害への備えと同時に、原子力発電からの脱却が国民的な課題となりました。

 また、第二次安倍政権は、第1に、これまでの自民党政権でさえできないとしてきた集団的自衛権の行使容認の閣議決定、第2に、消費税8%への増税と社会保障の削減、第3に、原子力発電所の再稼働、外国への売り込み、第4に、沖縄の米軍基地たらい回し、中でも沖縄県民の意思を無視した辺野古の海の埋め立て強行など、どの問題をとっても国を滅ぼし、国民生活を滅ぼす「亡国の政治」を進めています。同時に、これらの政治に反対し、政治的立場の違いを乗り越え、「亡国の政治は許さない」という国民の共同が大きく発展しつつあります。

 集団的自衛権行使容認に反対する国民の声はどの世論調査でも5割から6割におよんでいます。しかし、改造内閣では、19人のうち、15人が、安倍総理と同じタカ派の人たちで占められています。内閣改造で、国民との矛盾は広がるばかりです。消費税は、景気の落ち込みのなかで、10%再増税に反対する声もますます高まっています。原発再稼働に道理がないことを示した福井地裁の判決に続いて、福島原発での避難を苦にした自殺に東電への賠償責任を求めた判決も行われました。今年は、原発のない夏となりました。再稼働に道理がないことが、ますます明らかになっています。

 こうした激動の情勢のなかで、稲村市長は、一昨日、2期目をめざして、11月の市長選挙への出馬を表明されました。まだ公約も示されていませんので、市長の4年間の評価について伺ってまいります。

市長の政治姿勢について            

 さて、稲村市政の4年間は、どうだったでしょうか。私も、何人かから質問されたり、意見を言われたりしますが、多くの方が、 「良いも悪いも、見えない!」との声を多く聞きました。なかなか分かりにくい、見えていないようです。そこで、すべては言い尽くせませんが、この4年間の主なものを、私なりに振り返ってみたいと思います。

 国政関係では、核兵器廃絶、集団的自衛権については平和と国民の立場に立った発言をしてこられたと思います。また、大阪都構想については、明確に「尼崎の事は尼崎で決める」と述べられ、多くの人を励ます発言でした。しかし、「原発ゼロ」の声には、少し曖昧なままだったと思います。何回か質問させて頂きましたが、最終的には、原発がなくなる事を望んでおられるようですが、消極的だと感じています。福島第1原発事故の状況からも、再稼働させる条件はありません。再稼働させずに原発をなくしていくことが、一番現実的ですが、その点が明確ではありません。「消費税」については、4月から8%に増税され、その後4月、 5月、 6月、そして7月と連続してGDPが下がり続けるなど、国民の暮らしを圧迫し、景気の落ち込みという状況が生み出されています。景気の落ち込みは当初から懸念されたのでありますが、市長はこうした点で国に対し何ら発言することはありませんでした。

 県政との関係ではどうでしょうか。県立塚口病院、尼崎両病院の跡地活用は、医療・福祉施設の誘致など、地域医療の質を下げないよう、毎年、要望を続けたことは、市民の立場に立って来られたと評価をしたいと思います。しかし、高等学校の学区再編、県道園田西武庫線の推進、福祉医療の削減などについて、兵庫県政に対してあまり発言してこなかったのは評価できません。

 市政の関係では、共産党も提案した「クリーンセンターの灰溶融炉の運転停止」に踏み切り、売電収入を増やした事は評価できます。「中学校給食」については、市民の声に押され、実施に向けての方針を表明された事は一定評価できますが、その方式について、まだ計画が示されていませんので、最終評価は保留しておきます。「企業立地促進条例」については、中小企業の優遇や、途中で撤退した場合の固定資産税減額分を取り戻せるようにするなど一定の改善が行われましたが、もっともこの制度で恩恵を受けたパナソニックが撤退した後であり、また資産能力がある大企業も対象にするなど、改善は極めて不十分です。「住宅リフォーム助成制度」については、私が稲村市長就任直後に、認識をお聞きしたところ「住宅を所有している特定の方のみの助成になること」 「対象業種が限られること」を理由に「必要性は低い」と答えられました。しかし、今年度から始められた住宅エコリフォーム助成制度も、「住宅を所有している特定の人」に対する助成、対象業種が住宅リフォームより限られるにもかかわらず、実施されました。なぜ、住宅リフォーム助成制度実施されないのか、私には理解できません。また、「太陽光発電」については、少し消極的だったのではないでしょうか。

 4年前の市長の公約で「太陽光発電以外で」という表現を使われたために、縛りがかかっていたのではないかと推測しております。福島の原発事故をうけて、再生可能エネルギーの活用が、国民的な課題になっていることに、もうすこし積極的になってもよかったと思います。「事業棚卸し」はどうでしょうか。昨日も、質問がありました。 4年前の民主党政権の時代に「事業仕分け」というのが行われ、それにあやかったものと思われますが、職員が準備に追われたわりに、効果は薄かったのではないかとおもいます。「幼稚園の統廃合」「保育所民間移管」については、多くの市民が反対し、 1部で裁判が続けられるなど、住民の合意が得られたとは言えません。「産業振興条例」については、今議会で議案提案されており、「犯罪被害者救済条例」については、現在、作業が進められておりますので、ここでの評価は差し控えたいと思います。

このように見ていきますと、評価できるものもあれば、できないものもある、中途半端なものもあります。お金のかからない政治的な問題では、割と明確なのですが、県政に対しても、市にお金が入るものは、積極的に発言されておりますが、一方では市民生活に大きな声を影響を及ぼすものであっても、あまり言って来られなかったように思います。

Q,そこでお伺いします。

「稲村市政が見えない」という市民の意見について、どの様にお考えでしょうか。お答えください。

市長答弁)

 私は就任以来、成熟社会にふさわしいまちづくりを目指し、市が抱える様々な課題への対応や、新たな魅力づくりとまちの活性化に向け、力を尽くしてまいりました。

 具体的には、環境モデル都市の取組や学力向上を図る事業、「公開事業たな卸し」や「提案型事業委託」などによる市民参画の推進、子ども医療助成の拡大や地域福祉活動専門員の配置による地域福祉の推進、さらに、財政面では将来負担比率の着実な縮減に向けた取組を進めてきたところです。

 太陽光発言に消極的だというのは、誤解でして、個人向け女性が継続できなかったということはありますけれど、公共施設や事業者向けの太陽光パネルの導入にはかなり力を入れてまいりました。ただ、こういうことも、情報発信が出来ていないのかなと反省しております。

 政治というのはいわゆるパフォーマンスに走るというのも良くないですし、市民のみなさんに十分発信できていないのも、難題だと思っております。私自身が「市長の活動日誌」という形で、日々の活動を発信してまいりましたけれど、もう一段の工夫が必要かなと、受け止めております。

 都市の体質転換は、成果が現れるまでに時間を要するものもありますが、今後とも社会情勢の変化や新たなニーズなどへ対応しながら、総合計画に掲げるありたいまちの実現に向け、市民の皆様にわかりやすい情報発信に取り組んでいきたいと考えております。

(辻発言)

次に、原爆被害者の会への補助金について伺います。

 市長は、原水爆禁止については、廃絶を求める立場だと思っておりますが、 3年前に、原爆被害者の会に対する補助金を打ち切られました。年額わずか7万円です。その後、事業補助だということで「語り部活動」などについて補助をだす制度にあらためられました。その後、「語り部活動」などを映像に収め、DVDライブラリとしてまとめる事業が進められています。確かにこういった原爆経験を語りついでいく活動は大切です。しかし原爆被害者の会の平均年齢は当時でも77歳と高齢でした。これからますます活動がしにくくなっていく中で事業補助という形式がいいのでしょうか。何らかの改善が必要だと思います。

Q,そこで伺います。

 原爆被害者の会に対する援助について、今後、見直していく必要があるのかどうか、の考えを聞かせてください。私が、この問題を繰り返し質問するのは、核兵器廃絶に向けての、市長の姿勢を表すものだとかんがえているからです。お答えください。

市民協働局長答弁)

 尼崎市原爆被害者の会に対する援助につきましては、平成23年度に団体の方々と意見交換を行い、団体への運営補助を見直し、本市の平和啓発推進事業として、語り部活動への支援を行っているものでございます。

 具体的な取組みといたしましては、原爆被害者の会と連携しながら、その活動の場として、従前より幅広く、小学校や公民館、総合センター等と調整を行っているところでございます・

 「世界平和都市宣言」を行い、世界の恒久平和と核兵器廃絶を希求する本市として、戦争体験の継承は非常に大切な事業と認識しており、被爆体験の映像化作品の活用による継承等も含め、今後とも原爆被害者の会と連携を深めながら、戦争体験と平和への願いを継承する取組みを進めてまいります。

(辻発言)

 次に、「住民合意」について伺います。「保育所民間移管」については、川崎議員が質問しますので割愛いたします。「地域振興センターと地区会館の合築」についての問題です。どの敷地に立てるかは、それぞれの地区の実情もあり、よく協議することが大切です。問題は、機能の問題ですが、大庄からは現在の支所機能を残してほしいという要望が出されています。これは住民同士で話し合って解決できる問題ではありません。私は、住民の声をしっかりと聞いて、住民が納得できる方法を選択すべきだと考えています。この間の尼崎市の取り組みを見ていますと、努力されているようには見受けられません。

Q,そこで伺います。

 今後、住民合意が取れていない問題や、市の計画が、次々に見直しを余儀なくされる問題が出ていますが、このような状況にたいして、市長はどのように感じておられるのか、市長の考えをお聞かせください。

副市長答弁)

 市民生活に大きな影響のある施策を進める場合には、市民の皆様の声を聞きながら丁寧に進めていくことが重要であると考えております。住民合意につきましては、市民の皆様には様々な価値観やニーズなどがあることから、すべての方に合意いただくことは非常に困難です。市としましては、市民説明会やパブリックコメントなどを行い、市民の皆様のご意見をお聞きし、手続きを踏む中で、可人でも多くのご理解を得て、計画づくりを進めることが大切であると認識しています。また、社会情勢やその他様々な事情により計画が変更される場合にも、見直しに至る経緯耳経過や考え方について、十分説明を尽くし、ご理解をいただけるよう取り組んでまいります。

(辻発言)

次に住民合意の内、「小中学校の適正規模適正配置」および、陳情が出されている「尼崎市立戸ノ内地区作業所」の問題から、私が感じた点です。

 先日、若葉小学校と西小学校、大庄中学校と啓明中学校の統廃合について住民説明会が開かれました。学校というところは地域の核の1つですから、統廃合するのかどうか、あるいはどこに統合するのか、と行ったことの基本は住民合意だと思います。若葉小学校の説明会で出された意見ですが、この問題は平成13年から議論されているわけですが、これまでの教育委員会の担当者が変わるたびに説明が変わる。「以前の担当者が、何を言ったのか知っているのか」といった意見が出されました。当然、記録がなければわかりません。

 また、「尼崎市立戸ノ内地区作業所」の移転に関する陳情の審議の中で、当時の担当者の説明が問題になったのですが、これも記録がなくって分かりません。建設企業委員会では、副市長が記録の保存について何らかの改善が必要だという答弁でした。この2つの事例から、住民合意を得るためには、正確な記録、そしてその保存という問題があると思います。

Q,そこで伺います。

 市職員の担当者は、一定期間で交代しますが、住民は交代しません。正確な記録と同時に、住民との折衝はその問題が解決するまで、或いは解決してからも一定期間保存しておく必要があるのではないでしょうか。市長の考えをお聞かせください。

総務局長答弁)

 本市における文書の保存期間は、重要度や内容に応じて尼崎Ⅲ市文書規程及び文書分類表により決定しています。ご指摘の住民との折衝を記録した?公文書についても、これに基づき保存期間を決定します。また、保存期間が満了した文書であっても、一定期間保存を必要とする文書は、所管課長からの申請等により文書管理を担当する情報政策課長と協議等を行い、延長期間を決定して保存することになっています。従いまして、住民折衝記録などの公文書で、保存期間の延長が必要とされるものは、所管課長の判断により、問題解決まで或いはその後も一定期間、保存できることになっております。

(辻発言)

 次に労働福祉会館廃止と労働者政策について伺います。先日、市長とお会いした時、人事院勧告が出され、その中で地域手当が尼崎で10%なのに対し、西宮が15%だったのが非常にショックを受けているとのお話でした。尼崎市民の所得が西宮市民より低いという問題が表された数字でした。いろんな理由があるでしょう。市内企業の数や業種、あるいは正規社員、非正規社員の割合、あるいは年金の額等いろんな要素が考えられます。労働者と言うのは、自分が働く能力以外、何も持っていません。ですから、労働法制によって労働者の権利が保護されているわけです。しかし、規制緩和の名前で、近年、守るべき労働者の権利が奪われつつあります。本来、これに対抗できる労働者の権利は労働組合、団結です。労働福祉会館が廃止されたとき、多くの市民、利用者が反対をしましたが、市民が慣れ親しみ、市民活動の拠点の1つだった労働福祉会館の廃止は、その活動が弱体化することを懸念するものでした。労働組合は、それと同時に尼崎の労働行政、労働政策に対する姿勢を問う立場でもありました。尼崎市は、労働者、労働組合に対してどのように考えているのか、これが問われた問題でもあります。

Q,そこで伺います。

 市長は、労働者、労働組合をどのように考えておられるのでしょうか。市長の認識を、お答えください。

経済環境局長答弁)

 産業のまちとして発展してきた尼崎には、それを支えた労働者や労働組合が、積極的に労働環境の改善などに取り組んできた歴史があり、今日の労働福祉行政に繋がっていると考えております。一方で、社会経済環境の変化とともに、雇用形態の多様化、急速な労働人口の減少、ワークライフバランスの実現J,若者や女性の能力活用など、労働者を取り巻く環境は、めまぐるしく変化しており、労働者が自ら組織し、活動する労働組合の役割は、重要性を増しているとともに、今日の時代の変化に組合自体が対応していく必要性も増しているものと考えております。そのようなことから、本市では、市内の労働団体を代表する組織である尼崎労働者福祉協議会に対し、労働福祉行政のパートナーとして、その活動拠点の確保などの支援を行っているところでございます。

 今後におきましても、多様化・複雑化する労働環境の向上に向け、適宜、適切に対応していくため、当事者である労働者や労働組合を始め、経営者、就労支援機関など、様々な関係者のご意見をお聞きするとともに、尼崎労働者福祉協議会とも今日的な連携のあり方について協議しながら、労働者が働きやすい環境づくりを推進してまいります。

以上で第1問をおわります。

第2回登壇                 

(辻発言)

(コメント)ご答弁をいただきました。ありがとうございます。確かに太陽光発言については、個人宅への補助をしていないということで、そういう発言をしたんですけれど、色んな形でやっておられることは知っております。「市政が見えない」ということについて、「情報発信がうまくいっていないという答弁だったと思います。一昨日の出馬発言で、市長は、「劇場型」でなく、「地道に」と言われました。私は、「劇場型」を求めているのではありません。地道にすることは大切です。しかし、市民には、「尼崎が変わった」「市民を大切にしている」という実感が届いていないのでは、ないかと思っています。

 昨日の松澤議員が行った「母子家庭等医療費助成制度」でも、「尼崎市に切り捨てられた」という声を紹介しました。県が切り捨てた見直し前の制度を維持するには1億円かかるので、「出来ない」という答弁でした。県が「行革」だと言って切り捨てる、市がカバーできないといって切り捨てる、その結果、負担増になる母子家庭は何を切り捨てるんですか?市長は、一昨日の発言で「ダイエット」だと言われましたが、低所得の母子家庭にとっては、「栄養失調」になってしまうんですよ。

 もともと、県と市で半分ずつ負担していた制度ですから、県が引き上げたとしても、市が持っていた分を維持することもできたはずです。市は県にくりかえし「制度を維持してほしい」と県に要望していたのですから、少なくとも、市がこれまで負担していた金額の負担をつづける気が、その時点ではあったわけです。県の行革に便乗して、市も削減してしまったことが「やむをえない」といえるのでしょうか。これでは、「市民を大切にしている」というメッセージの発信のしようがない。市民の生活が見えているか、どうかが、市政のリーダーには、問われると思います。「原爆被害者」についても、事業補助にしてしまったために、「語り部」が出来なくなったら、補助がなくなるんではないですか。その是正をすべきです。

 「住民合意」については、なかなかすべての人の合意をとるのは難し、その通りですけれど、いくつかの問題で住民と意見が交わされると思いますが、大庄西中跡もながらく進展がありません。東高校跡地問題では、昨日も、いろんな会派から意見が出されました。「市民が何をいっても、聞き入れてもらえない」というのであれば、「住民合意」というのは、「市民があきらめる手段」ということになってしまわないのか、と危惧するものです。

 それでは、第2問に入ります。

台風11号による武庫川の補修について

 2問目は、台風11号による武庫川の補修について伺います。昨日も、北村竹師議員が取り上げたので、重複する部分はありますが、質問をいたします。武庫川沿線の議員の共通の思いだとうけとめてください。今年8月10日、台風11号が10年ぶりに兵庫県に上陸しました。また、 8月16日、 17日には集中豪雨がありました。これらは、広島、福知山、丹波などに大きな被害をもたらしました。この場をお借りいたしまして、改めて犠牲になられた方、被害に遭われた方に、哀悼の意とお見舞いを申しあげます。近年、 1時間当たり100ミリを超えるなど「これまでに経験したことのない豪雨」がたびたび起こっています。昨日も、お隣の伊丹市、大阪・池田市で、100ミリ、120ミリといった豪雨が観測されています。

 8月10日の武庫川は、どうだったのでしょうか。 午前中はちょうど台風が通っている時でした。しかし武庫川の水位を基準点の甲武橋で追ってみますと、午前10時時点で1.59mの「通常の水位」でした。 11時には、 2.06メートル、 12時には2.84メートルと「水防団待機水位」まで上がり、13時には、 3.91 mと「避難判断水位」まで急上昇しました。ピークは、13時10分の4.08mと「氾濫危険水位」の4.5メートルまであと42センチまで迫りました。急激に水位が上がった事は、武庫川駅の西宮側で逃げ遅れたゴミ収集車が水没した事でもうかがえます。阪神電車は甲子園から尼崎駅までの運行を取りやめました。

 武庫川の急激な水位の上昇を見た市民から「どうすればいいのか、どこに逃げればいいのか」といった問い合せがあり、防災対策課に問い合わせをしてもらうと、上流の水位が下がり始めているので大丈夫だろうということでありました。さいわい、15時には3.35メートルと徐々に下がり始め、ひと安心でした。私の携帯に入ってきた防災ネットからの情報は、

 8月9日 午前8時15分 兵庫県から「危険な場所に近づかないでください」、9日 12時02分 尼崎市から「水防準備配備体制に入りました」、9日 21時17分 「水防限定非常配備体制に入りました」、10日 0時58分 「中島新橋、大高須橋の通行止め」、10日 2時49分 「左門橋、神崎大橋、淀川大橋などの通行止め」、10日 7時03分 兵庫県から「危険な場所に近づかないでください」、10日 9時11分 「国道2号、神崎川JR地下道の通行止め解除」と言うもので、これを最後に一旦途絶えました。

 次に入ったのが、8月10日 19時10分 尼崎市から「尼崎市のすべての気象警報は解除されましたが、引き続き注意をしてください」という趣旨のものです。10日は、午前9時11分から、夜の7時 10分まで、防災ネットの配信がなかったわけです。急激に水位が上がったことは市民には知らされず、市民はテレビで阪神電車は止まっていることをニュースで知って、武庫川が大変なことになっていることに気がついたわけです。これで、もし水位が下がらず、氾濫危険水位にまで達する事態になったとしたら、市民はいつ知らされることになるのでしょうか。

Q,そこでお尋ねします。

 台風11号により武庫川の水位が急上昇したことについて、どのように尼崎市は認識していたのでしょうか。またそれは市民にどのように知らされたのでしょうか。今回の状況について、改善すべき点がないのか、市長の考えをお聞かせください。

防災担当局長答弁)

 台風11号による武庫川の水位については、8月10日の13時に国道171号の甲武橋の水位観測箇所において、避難を判断する水位まで一時的に上昇しましたが、その時点で三田、道場、武田尾、生瀬などの上流部において、既に雨が小康状態になり、水位が下がり始めていたことを確認しておりました。さらに、河川管理者である兵庫県や対岸の西宮市との協議を行った結果、既に危険な状況のピークを過ぎ徐々に水位が下がるであろうとの判断したものであり、事実その後は水位が下がっていくことを確認いたしました。

 また、これら河川等の状況につきましては、尼崎市防災ネットにおいて、兵庫県域気象警報情報とともに兵庫県武庫川水系武庫川氾濫注意情報において水位等についても市民の皆様に発信しておりました。しかしながら、尼崎市防災ネットに登録されていない市民もおられることなどから、改めて尼崎市防災ネットの普及等に努めるとともに、今後は防災行政無線、市ホームページ等での河川情報の発信など、より丁寧な市民への情報提供に努めてまいりたいと考えております。

(辻質問)

 次に台風11号が去った後の武庫川河川敷の補修について伺います。武庫川河川敷の状況は、樹木や遊具など障害物に、流木などが引っかかり、葦などのゴミが、河川敷に散乱しています。また、国道2号から南は歩道の砂がえぐりとられています。また、阪神電車の橋脚の下は長さ10メートル、はば1メートル、深さ1.5メートル位の大きな穴が開いて、非常に危険でした。昨年9月16日の台風による洪水の時も、今回のような大きな穴はありませんでしたが、流木やゴミ、歩道の砂がえぐりとられたのは同じような状況でした。

 今年は、武庫川河川敷を会場にした盆踊りが2週間後に予定されていたので、穴の改修は早かったようです。しかし、昨年は、武庫川の河川敷の補修を要請しましたが、なかなか進みませんでした。その時の説明では、阪神電車より北側は公園課の所管、南側は河港課の所管であり、それぞれが対応するとの事でした。また、国道43号の下は国の所管であり、対応が遅れました。最も遅かったのが、阪神電車の高架下で、ここは阪神電車が所管するということで、ここのゴミが撤去されたのは、今年の3月でした。あまりに遅すぎます。

Q,そこでお尋ねします。

 今年の武庫川の河川敷の補修は、どのような段取りで、いつまでに、全体が終わるのでしょうか。また、最近の降雨傾向からみて、たびたび洪水が起きることが予想されますが、武庫川の補修の責任分担と体制は、どのようになっているのでしょうか。あまりに遅すぎる改修について、改善すべきだと思いますが、どうでしょうか。お答えください。

都市整備局長答弁)

 今回の武庫川河川敷緑地の園路補修のように、大規模な被災を受けた場合には、国の認定を受ける必要があります。被災後直ちにその手続きに入っており、今後の予定としては、10月7日に現地において国の災害査定を受け、その後、11月に工事発注を行い、3月に完了する予定となっておりますが、庁内調整を図りできるだけ早い完成を目指して参ります。次に、補修の責任分担と体制でございますが、基本的には河川管理者である兵庫県が補修することとなっておりますが、高水敷のうち公園として占用している部分は尼崎市が、橋梁の高架下にあたる部分は各橋梁の管理者が、それぞれの責任において補修することとなっております。

(辻質問)

朝日オートセンターの跡地について       

 次に、朝日オートセンターの跡地について伺います。 国道2号線の浜田町にある「朝日オートセンター」が移転しました。すでに、店は、南武庫之荘7丁目に一部が移転していますし、「本店」は、来年1月にオープンの予定です。朝日オートセンターは、数社の中古車の展示販売所で、自称「日本最大級の自動車展示場」として37年間、営業をしていたそうです。敷地が、30,000平方メートルといいますから、かなり広いです。ここは金井重要工業の土地で、何年か前にいったん伊丹に移転したことがありますが、また元に戻ってきていました。20数年前に、ニチイが進出する計画が持ち上がったのですが、浜田小学校に隣接し、近くに大庄北中学校などがあり、「教育施設の近くに大型店を建てるなんてとんでもない」と、反対の声が上がり、断ち切れになったものです。昨年2月、敷地から「フッ素がでた」と当局から報告がありましたが、汚染物質が出ること自体、ボーリングなどの調査をした結果ですから、「何かの開発を考えているのかな?」とおもってはいました。当時、周辺の井戸の調査や、汚染物質が流れ出ないような対策を求めるという事でしたが、その後の報告がありません。

Q,そこで伺います。

 井戸の調査の結果や、その後の汚染物質の状況や対策はどうなっているのでしょうか。お答えください。

経済環境局長答弁)

 朝日オートセンター跡地につきましては、平成24年8月頃、金井重要工業株式会社が自主的に土壌調査した結果、敷地の一部で土壌汚染対策法の基準を超えるふっ素などの有害物質が検出されました。本市は周辺にある井戸の飲用状況を調査いたしましたが、井戸水を飲用されている方はなく、さらに当該跡地はアスファルト舗装され飛散防止が図られていることから、健康被害のおそれがないと判断し、土壌汚染対策法に基づく「形質変更時要届出区域」に指定し、告示したところです。形質変更時要届出区域は、掘削等へ土地の形質を変更する場合は、予め市に届け出る必要があり、併せて周囲に汚染を拡散させない工法で施工することが義務づけられますが、現在のところ形質変更に係る届出はございません。今後、届出された場合には、法に基づき指導してまいります。

(辻質問)

 それにしても3万平方メートルという広大な土地ですし、国道2号を挟んで南側には、阪神バスの浜田車庫や、使用していない浜田グランド、阪神ボウルの跡地などがありますから、使いようによっては、地域が一変してしまいます。先日、開発指導課に問い合わせたら、まだ何も聞いていないけれど、物販関係など、問い合わせがたくさんきていると言うことであります。地域でも、いろんな噂が流れ始めています。

 ここで思い出すのが森永跡地での失敗です。尼崎市は民間の土地ながら活用方向によっては、大きな影響があるので事業系の開発を希望しましたが、結果は全く違う住宅と商業施設です。少なくとも尼崎市の考えや、希望を伝えるべきではないでしょうか。その際、この地域が抱える課題を整理し その解決を図る方向を模索すべきです。例えば、学校施設の近くという条件を忘れてはなりません。またこの地域には津波などの時に避難すべき建物がありません。浜田小学校に避難するにしても朝日オートセンター跡地の広大な敷地が邪魔をして、かなり迂回しなければなりません。こうした問題の洗い出しも必要です。

Q,そこでお尋ねします。

 朝日オートセンター跡地活用について、地権者はどのような意向を示しているのでしょうか。また開発に向けての具体的な動きがあれば、お答えください。

都市整備局長答弁)

 複数の開発事業者から、店舗面積規制の法令などに関する相談はあるものの、跡地活用について、現時点で、地権者からは相談を受けておらず、開発に向けた具体的な動きは把握しておりません。

(辻質問)

 また、尼崎市としての意向や考え方を整理して、働きかけるつもりはありませんか、併せてお答えください。

経済環境局長答弁)

 朝日オートセンター敷地(約2.6ha)につきましては、用途地域上では、「近隣商業地域」と「第1種住居地域」にまたがっており、商業・業務地として開発される場合には、広域幹線道路である国道2号沿道となりますことから、「尼崎市都市計画マスタープラン」に定めておりますとおり、背後地の住環境に配慮しながら、土地の高度利用を促進し、商業・業務施設の適正な立地を誘導することとなります。

 また、「尼崎市商業立地ガイドライン」においても、「商業系(地域型商業集積)ゾーン」と「住居系(複合住宅)ゾーン」にまたがっていることから、敷地を一体開発するかどうかにより、建てられる建築物の用途制限も変わってまいります。

 こうしたことから、事業者から物販店舗の出店も含めて相談があった場合には、用途地域などの関係法令や商業立地ガイドラインに基づき、関係部局との連携を図り、適正な開発が行われるよう指導等を行ってまいります。

第3回登壇                 

(辻発言)

(コメント)ご答弁をいただきました。ありがとうございます。

 武庫川河川敷の補修問題ですが、国の査定もあり、完成は来年2月だということでした。出来るだけ早くお願いします。阪神電車橋脚の穴以外は、去年も今年も、ゴミや砂のえぐれは、同じようなものでしたが、昨年は12月の初旬には、大方の補修は終わっていました。阪神電車の下だけ残っていて、これがきれいになったのが3月。そして8月にまた水に浸かった。これでは、きれいな期間が少ないということになりますので、出来るだけ早い補修をお願いします。

 防災ネットについては、確かに、最近は河川水位情報もあるようですが、当初はありませんでした。携帯メールは、再登録で受信できるようになったのですが、パソコンメールの方は、登録できませんでした。情報発信は、ツイッタ―、フェイスブックなど、以前より充実していますが、登録人数は5000人ぐらいで、50歳までの人がほとんどだということです。あまり頼りすぎると、必要な人に情報が届いていないということもありますので、防災訓練だけでなく、こういった事態が起こった時に、防災ラジオや、防災放送などの検証をしておく必要があると指摘しておきます。

 朝日オートセンター跡地については、出来るだけ早くに情報を入手し、尼崎市としての対応が出来るようにお願いして、私のすべての質問を終わります。

ご清聴、ありがとうございました。

2014年6月議会一般質問 田村征雄:市長の政治姿勢ほか6項目

2014年6月議会田村征雄質問
2014年6月議会 田村征雄の一般質問と答弁 <質問項目毎>

6月13日  田村征雄

質問項目

  • 「教職員の政治活動とは何か」について
  • 市民への情報発信のあり方について
  • 猪名川・藻川の堤防の液状化について
  • 東園田地区の地理的特性と災害の想定について
  • 公共施設の最適化と園田地区の地区施設について

 日本共産党議員団の田村征雄です。市長の政治姿勢ほか6項目について質問してまいります。<登壇1>

〇まず、教育行政についてですが、教育委員会制度改革についての真崎議員の質問に対する答弁について問題提起したいと思います。

 「学校の校長を民間公募したい」と、稲村市長がこんな提案をするとは、私は考えておりません。しかし別の人が、自己主張の強―い政治家が市長になって、教育大綱に「校長は民間公募とする」と書き込みたいと言い、そして教育総合会議で議論します。

 その時、教育委員が「民間公募に反対だ」と言った場合、その市長は「私は選挙で住民の支持を得て選ばれている。私の言うことを聞かないなら教育委員をやめてもらう。」となるのです。制度改革で、新教育委員の任期は3年になるので、市長の任期中に必ず教育委員の任期が切れ、留任かやめてもらうかの人事案件となるのです。

 市長の言いなりの人が教育委員として選任されることになるでしょう。

 稲村市長や濱田教育委員長の思いは別として、首長が教育大綱の策定や教育総合会議に関わることで、政治家・首長が教育行政に介入し支配しやすくする仕組みになることに問題があるのです。

 だから教育基本法は「不当な支配に屈することなく…」と政治からの独立性をうたっているのです。

 それから現在は、教育委員会の責任の所在に問題があると思っているとの趣旨で答弁がありましたが、だからこそ日本共産党が提案している、教育委員の公選制に切り替えるべきだと提案しているのです。

〇次に「教職員の政治活動とは何か」についてです。

 平成25年9月議会において、他の会派の議員が「本市の教職員組合が、国旗掲揚条例に対する反対運動を駅頭でまた街頭で、連絡先を尼崎市教職員組合と住所、電話番号まで明記したチラシを配布するなど、積極的に署名宣伝活動をされたそうです。このような行為は地方公務員法に反しないのかどうなのか」と教育長に質問しました。

これに対して徳田教育長は

「教育公務員特例法によりますと、公立学校の教育公務員の政治的行為の制限として、教育職員が地方公共団体の条例を制定させ、またはさせないことを目的に署名運動を企画し、主宰し、または指導その他これに積極的に参与した場合は法に違反する旨が規定されております。しかしながら、御質問の活動につきましては現認できていないため、誰がどのような意図を持って行ったのか事実の確認が困難であり、法に違反しているかの判断はできないものと考えております。」と答弁しました。

 これは、違反規定があることを説明し、だれがどのような意図をもって行ったのか、現認できていないので判断できないという趣旨の答弁のようです。

 この答弁を受けて、当該の議員は2問目で「明らかに違反であると答弁したのだから、チラシも実際にあるわけだから、調査される意思があるのかどうか、その作業はできるのか」と質問しました。つまり、当該議員は、違反だと受け取ったのです。

 そこで、教育長の答弁の趣旨はどういう意味なのか、私なりに調査してみました。

 私の調べによれば、

 地方公務員の政治的行為について、一定の制限がありますが、これは法との関係では、地方公務員法第36条にもとづくものと考えられますが、公立学校の教育公務員の政治的行為の制限については、教育公務員特例法第18条において、「当分の間、地方公務員法第36条の規定にかかわらず国家公務員の例による」と規定されています。

 次に、国家公務員法第102条においては、「人事院規則で定める行為をしてはならない。」と規定しています。

 その人事院規則1417政治的行為の5の7項では政治的行為の定義として「地方自治法に基づく地方公共団体の条例の制定若しくは改廃又は事務の監査の請求に関する署名を成立させ又は成立させないこと」と、 このように規定されています。

 この意味は、地方自治法第74条の趣旨である「条例の制定または改廃、いわゆる改正、廃止を求める直接請求の署名を集めることは、法で禁ずる政治的行為にあたる」ということなのです。

 従って、単に「国旗掲揚条例の制定に反対」という趣旨のチラシを配布したことに対する、当該議員の質問、教育長の答弁はそれぞれ地方自治法第74条の直接請求に該当しない署名活動についての質問、答弁であり、「現認している、していないに関わらず」、法で禁ずる政治的行為には当たらないわけです。

 そこで質問します。(質問1)

 教育公務員が政治的行為として制限されるのは、「地方自治法第74条にいう条例の制定若しくは改廃等を求める直接請求の署名運動をしてはならない」ということだと考えますが、いかがですか。

さらに質問します。(質問2)

 本市の教職員組合が、国旗掲揚条例に対する反対運動を駅頭や街頭で、連絡先を尼崎市教職員組合と住所、電話番号まで明記したチラシを配布するなどの署名宣伝活動をしたことは、法律に違反しないと判断しますが、いかがですか。
あわせて答弁願います。

 (答弁1 徳田教育長)

 公立学校の教育公務員に制限されている政治的行為の中には「地方公共団体の条例の制定若しくは改廃に関する署名を成立させ、又は、成立させないことを目的に署名運動を企画し、主宰し、又は指導しその他これに積極的に参与すること」が規定されており、議員ご指摘のとおり直接請求の署名運動は禁止されているものでございます。

(答弁2 徳田教育長)

 教育公務員においては、直接請求を目的としない署名宣伝活動であれば、法律に違反しないものと考えております。

「教職員の政治活動とは何か」について<第2登壇 言いきり>

 答弁をいただきありがとうございました。

 教育公務員の政治活動については直接請求でない活動、すなわち一般的に条例の制定、改廃を求める署名活動、街頭でのビラ配布などは、法で禁じている政治活動にあたらないとことが、今日の答弁で確認されました。

 しかし、当該議員が質問した本会議の記録では、質問した議員が答弁を聞いて「違法な活動」とうけとめた「質疑応答」が残ったままであります。

 当初からしっかり調査しておけば、あの答弁にはならなかったはずです。

 ことは、国民が憲法で保障されている思想、信条の自由、表現の自由という基本的人権に関わる問題であります。

 あの質疑応答が残ったままでは、市民の権利を抑制し、市民を委縮させてしまうことになることも考えられます。私の質問で当局の側も議会の側も教育公務員が禁止される政治活動について正確な認識をすることができたものと考えます。

○次に、市民への情報発信のあり方についての質問です。<登壇1>

 市が作成した「公共施設のマネジメント基本方針素案」について5月8日から5月28日までパブリックコメントの募集がありました。

 パブリックコメントの結果は、2人の市民から意見の提出があったと聞いております。

 質問します。(質問5)

 「意見提出がたった2人という結果をどうみるのか」でありますが、市民の方々が「市の素案の内容に異議なし」と考えているから、意見をだすまでもないと考えて意見提出が少なかったと、市長はお考えなのでしょうか、答弁願います。

  質問します。(質問6)

 「公共施設マネジメント」という用語について、市報あまがさきに何の説明もしていませんが、パブリックコメント募集の案内としては、不親切と思いますが、市報あまがさきの編集部門としては、問題ないと考えているのですか。答弁願います。

 さらに質問します。(質問7)

 市民への情報発信についての視点ですが、市長は基本的に市民の視点に立った情報発信を
していこうと考えているのでしょうか。ご答弁願います。

(答弁5 資産統括局長)

 今回、公共施設マネジメント基本方針の素案での意見募集につきましては、基本方針の内容が具体的な施設名や取組方法などを示すものではなかったことから、ご指摘のような結果になったものと認識しております。

(答弁6 企画財政局長)

 市報の編集にあたりましては、市民に何を伝えるべきかという観点を基本に、ページ割りや、記事の大きさ等を調整し、編集にあたっております。

 市報あまがさき5月号に掲載いたしました「公共施設マネジメント基本方針(素案)」についての意見募集の記事につきましては、編集期間中にパブリックコメントの実施時期などの詳細が決まらなかったことから、限られた情報掲載にとどまったものでございます。

 しかしながら、議員ご指摘のとおり、市民の皆様から広<ご意見をお寄せ頂<というパブリックコメント制度の主旨からも、標題から内容の推測が難しいような案件に関しましては、解説を付することが適当であると考えております。

 限られた紙面の中ではありますが、より良い誌面づくり、より分かりやすい広報に努めてまいります。 

(答弁7 企画財政局長)

 本市の目指す「ありたいまち」の実現のためには、市民や事業者の皆様と広<情報を共有することで、互いの理解や信頼を深めてい<必要がございます。

 市報や市ホームページなどの情報発信媒体におきましては、現在でも、市民の皆様が理解しやすいよう、工夫、改良を続けているところです。

 また、今年度より、本市の情報化に関する事項を調査・審議する情報化推進委員会の専門部会として「コミュニケーション部会」を設置し、市政情報をより戦略的・効果的に発信するための仕組み一手法や、職員の情報発信に対する意識改革について、調査一研究を始めております。

 今後も、情報をただ伝えるのではな<、市民の皆様に情報がきちんと「伝わる」よう、市民の視点に立った、分かりやすい情報発信を心がけてまいりたいと考えております。

市民への情報の発信についての2問目です。<登壇2>

 市報あまがさき5月号のパブリックコメント意見募集では、「公共施設マネジメント基本方針の策定について」と題して、「5月上旬に意見募集をする予定です。詳細が決まり次第、市のホームページなどでお知らせします。」と書かれているだけです。

 詳細は市の施設とホームページで閲覧できるとなっていますが、何月何日から閲覧できるのか記載されていません。

 「公共施設マネジメント」そのものについて何の説明もなく、仮に意見を出そうとすれば、市の施設に行って基本方針素案が置いてあるのかどうか、ホームページに掲載されているのかどうか、数回にわたってチェックしなければならないわけです。

 市民の方々から意見を募集しますという案内ですが、この説明では極めて不十分ではないですか。市長はこの意見募集案内は市民の視点に立っているとお考えでしょうか。

 私自身は、市報あまがさきをみて、これでは意見の提出は極めてすくないだろうとみていましたが、案の定、たった2人でした。

 1問目の答弁では、編集時点で詳細は不明だった、限られた情報掲載になったとのことですが、詳細が明らかでない時点でパブリックコメントの募集することに問題があり、「意見募集そのものが無効じゃないのですか」、反論あれば答弁してください。

質問します。(質問8)

 市民の視点に立つのであれば、公共施設マネジメント基本方針素案について、市民説明会を行ったうえで、市報あまがさきに基本方針素案の概略の説明を記載したうえで、また「閲覧はいつからできます」と掲載し、本来ならその上で、再度意見募集するべきではないですか。ご答弁願います。

(答弁8 資産統括局長)

 公共施設マネジメント基本方針(素案)につきましては、計画の策定を進めていくうえで、市の基本的な考えをお示ししたものであり、今後、この内容を基本として、計画の策定を進めていくこととしております。

 今回の市民意見の聴取につきましては、市の重要施策決定に必要となる市民意見聴取プロセスの手続きに基づき実施したもので、4月の総務消防委員協議会におきましても、パブリックコメントの実施について報告させていただいたものであり、改めて意見募集を行う考えはございません。

市民への情報の発信についての3問目です。<登壇3> (質問 いいきり)

 総務消防委員会で説明したからとのことであるが、市民との関係では説明したことにはならない、編集部門の企画財政局は、掲載原稿を提出した原局に対して、市民の視点からみて「不十分な記事は掲載しない」くらいの姿勢が必要だと思う。1か月くらい遅らせて掲載したらいいのではないかと思います。(いいきり 趣旨)

〇猪名川、藻川の堤防の液状化についての質問です。<登壇1>

 東日本大震災で東北地方から関東地方の広範囲にわたり2,000カ所の堤防が損壊し、国土交通省が専門家による検討を行った結果、大きな振動が長時間続いたことから、被災した堤防の大規模な変形、これは、沈下とか「のり面」の崩れとか亀裂等でありますが、その原因は液状化であったと結論づけています。液状化による堤防本体の沈下、損壊が多数発生したのであります。

 さて、南海トラフを震源とするマグニチュード9.0の巨大地震による津波被害等の想定が国や県から出ておりますが、尼崎市は市域の約1/3が海抜ゼロメートル地域であり、地盤の状況から液状化の被害が懸念されます。相当の避難訓練などが求められます。

 また、武庫川、猪名川、藻川の堤防は土でできている堤防ですが、地震で堤防が壊れたところに津波が来たり集中豪雨による増水があったりでは、大きな被害が出ることになるでしょう。
私は、2012年9月議会で「液状化するのかどうか、耐震性能調査を求めるべきではないか」との質問を行いました。

 当局の答弁は、「尼崎市域の武庫川、猪名川、藻川の堤防につきましては、国及び県がこの耐震点検マニュアルに基づき、堤防本体の液状化も含めた耐震点検を現在行っているところ」との答弁がありました。

 この6月4日に兵庫県が公表した南海トラフ巨大地震・津波被害の想定では、<県の想定1>では、防潮堤・堤防は「沈下あり」となっています。ところが堤防名は書いてありません。

そこで質問です。(質問3)

 南海トラフの巨大地震により、武庫川、猪名川、藻川の堤防についての県の想定は、液状化するのか液状化しないのか、液状化によって堤防本体が沈下すると考えていいのかどうか、ご答弁願います。

次に、東園田地区の地理的特性と災害の想定についての質問です。<登壇1>

 南海トラフの巨大地震については、兵庫県は液状化による防潮堤の沈下を想定しており、尼崎市は、JR線より南側の海抜ゼロメートル地域の住民は北へ、より遠くへ、より高い所へ避難を、よびかけています。

 また、県の想定では、津波が猪名川を遡上して、戸ノ内地区、東園田地区の一部地域については堤防を超える、越流するとしています。その備えも必要であります。

 そのうえ、東園田地域は、猪名川上流での集中豪雨によって猪名川、藻川が増水し、堤防を超える想定もあり得るし、巨大地震が発生したとき堤防が液状化して沈下し、もともとの堤防高さより低い河川水位でも、沈下した堤防を超えて増水が東園田の町に流れ込んでくることも想定しなくてはならないのです。あとで想定外という言い訳は通用しません。

 また、この議会に提案されている消防分団にライフジャケットを配布する補正予算の消防局へのききとりでは、東園田地区に水害があった場合は、消防分団員が住民を救出、支援することを想定していると聞いております。

 この5月22日の神戸新聞に、政府の防災白書案が判明したと報道されました。

 東日本大震災では、大規模災害時には行政が住民を救助、支援する「公助」に限界があると指摘し、白書案は、地区とか町内会といった単位での「地区防災計画」の作成を呼びかけました。東園田地区では、まさにこの地区の特性に見合った地区防災計画の策定が必要となるでしょう。

そこで、質問します。(質問4)

 東園田地区については過去の水害被害の検証をすることや液状化による猪名川、藻川の堤防が損壊し、津波が遡上したり、またその時、集中豪雨による増水で濁流が沈下した堤防を超える、という最悪の場合の想定も必要と考えますが、市長は東園田地区の地理的特性を踏まえた災害の想定についてどのように認識しているのでしょうか。

 また猪名川、藻川に囲まれているといった東園田地区の地理的特性に見合った地区防災計画が必要と考えますがいかかですか。

 あわせて答弁願います。

猪名川・藻川の堤防の液状化について、東園田地区の災害の想定についての答弁

(答弁3 防災担当局長)

 県の南海トラフ巨大地震・津波被害想定では、マグニチュード9クラスの地震が発生した場合、本市においては最大震度6強の揺れが想定されており、その地震動による液状化の影響で、武庫川、猪名川、藻川の堤防は沈下するものとして想定されています。

(答弁4 防災担当局長)

 猪名川・藻川に囲まれた東園田地区の災害想定につきましては、①南海トラフ巨大地震による津波の被害として、津波が河川を遡上、越水し地区南端の一部が浸水することが想定されている。
②大雨による被害として、猪名川流域に大雨が降った 際に、河川が氾濫し、地区全体に浸水被害が生じることが想定されているなど、これら水害への備えが必要な地区であると認識しております。

 本市は、3方を海や川に囲まれており、また、市域の3分の1が海抜ゼロメートル地帯であるため、この東園田地区に限らず、いずれの地域におきましても、地震・津波‘洪水等、あらゆる災害を想定した日頃からの備えが必要であると考えております。

 こめため本市といたしましては、共助の精神からも、それぞれの地域特性に見合った地域住民自らによる避難計画、ルールづくり等の策定が非常に重要であると考えており、今後、これらの支援を行ってまいりたいと考えております。

次に 公共施設の最適化と園田地区の地区施設について伺います。<登壇2>

 1問目で東園田地区の地理的特性に応じた災害への備えが必要だとの答弁がありました。この質問で資産統括局長と事前のやりとりがありましたが、東園田ってそんなに危ないのかなという話がもれてきました。次の質問を良くきいてください。

 園田地区会館と園田支所を統合する地区施設の設置場所についてであります。

 公共施設マネジメント基本方針素案に先立って「公共施設の最適化」という取組について、2012年9月に市が素案を発表しました。

 福祉事務所と六支所にある地域保健担当、地域福祉担当の窓口を、(仮称)保健福祉センターとして2か所に統合する。労働福祉会館、労働センターは廃止する。相当する代替施設として、市役所南の駐車場跡地に中央公民館、ホール等の複合施設を設置するなどの素案を提案しましたが、その後の見直しで、梅香小学校跡地になりました。

 中央地区はサンシビックに中央地区会館があり、開明庁舎に中央支所があり、現状通りの2か所の設置としながら、他の5地区については、地区会館と支所を統合した地区施設とし、設置場所をそれぞれ、選択肢1と選択肢2または選択肢3の場所が提案されていますが、1年8か月を経過しているのに、場所は決まっていません。

 このうち園田地区会館と園田支所を合築するとした地区施設の設置場所については、選択肢1として、藻川の西側の東高校跡地とされていることに、東園田地区の住民は大変な危惧を抱いています。選択肢2,3は、現在の園田支所の位置又は現在の園田地区会館の位置です。

 昨年9月議会以後の東園田地区の住民の動きでは、第一に、園和連協の会長以下、13単組の会長連名で、2013年11月に「東園田地域に公共施設の存続を求める要望書」が稲村市長あてに提出されています。

 この要望に対して市長はまだ回答していません。

質問します。(質問9)

市長は、園和連協からの要望に対していつどのように回答するのか、ご答弁願います。

 次に、素案発表から1年8か月の経過のもとで、町会に入っていない住民、園田地区会館の登録団体の会員から「地区施設の件は、その後どうなっているのか」との問い合わせが、私などにかなり届いてきました。

そこで、私が準備して先月、5月17日、当局から担当課長らの出席のもと、「公共施設の最適化」をテーマに出前講座を開き、現在の市の取り組み状況が説明されました。

 登録団体のメンバーら49人が参加し、参加者からは「選択肢1を東高校跡地にしたのは、市の意思なのか」との質問があり、当局は「市の意思ではない」と答弁しました。

住民から「それなら、選択肢1を東高校跡地と書いたのは訂正せよ」との質問に、当局は「次の機会に見直す」と答えました。

 そこであらためて質問します。(質問10)

 現在地も地区施設の対象にするのなら現在地を選択肢1とするべきなのに、東高校跡地を選択肢1にしたのは、市として東高校跡地に優先して設置したいという意思があるからなのかどうですか。

  また、地区設の設置場所を東高校跡地にした場合、東園田地区には類する公共施設がなくなってしまいますが、藻川の東側の東園田地区には地区会館のような施設、地区施設は無くてもいいと考えているのかどうですか、もしそうなら無くてもいいと考える根拠は何か、あわせて答弁願います。

 次に、最近の大規模自然災害の教訓から、被害は厳しい事態を想定していく必要があると考えます。さきほど南海トラフ級の地震では、猪名川、藻川の堤防が液状化する、つまり堤防本体が沈下する、沈み込んでしまうとの想定でした。それが集中豪雨と一緒になったら大変です。

 もし、東高校跡地に地区施設が設置されていた場合、南海トラフ級地震、津波の遡上、集中豪雨、その上に、橋そのものも落橋することも考えられ、東園田地区の避難所に避難した住民への支援拠点としての地区施設からの情報や支援は、東園田地区には届きにくくなることを想定しなければなりません。

 質問します。(質問11)

 「災害に備えて、防災・避難意識の高揚を図る防災講演会や災害時の住民支援の拠点として、園田地区会館の現在地に地区施設が必要だ」との住民の意見について市長はどのようにうけとめますか、答弁願います。

 次に、藻川の西側とは生活圏に微妙な違いがあります。藻川の西側の一定の範囲の地域の方々は、塚口のサンサンタウンの市民サービスセンターが便利であり、一方、東園田地区の人は藻川の西に行く用事があまりなく、全体として人の移動、流れは、藻川の東側の園田駅、園田駅前のスーパーや医療機関に向かうもので、市バスのバス停がある園田地区会館の現在地が、もっとも適切な場所だ、という強い意見があります。

 また、園田地区会館の会議室、ホールなどの利用者の登録団体数は6地区の中で、最も多い76団体あり、利用率も最も高い状況にあります。藻川の西側からの園田地区会館利用者も終ったあと園田駅前でついでの用事をすませることができ、現在地でなんの問題点もありません。

そこで質問します。(質問12)

 園田地区会館の利用者は、生きがいづくりと協働の拠点として活発に利用しているのであり、藻川により生活圏が分断されている状況もある中で、「藻川を超えて東高校跡地に行くことは考えられない、なんとしても現在地での存続を」との東園田地区の住民の強い声を市長はどのように受けとめますか、ご答弁願います。

 質問します。(質問13)

 園田地区の地区施設については、いのちをまもり、暮らしを支える公共施設として園田地区会館の現在地に設置することを求めますが、いかがですか。ご答弁願います。

(答弁9 岩田副市長)

 平成25年11月6日に園和連協から提出を受けた要望書関連のご質問につきまして、私の方から一括してご答弁申し上げます。

 いただきました要望の趣旨といたしましては、東園田地域における防災拠点、コミュニティの拠点として園田地区会館を存続させることや、阪急園田駅前証明コーナーを地区会館に収容し機能充実を図るよう求めるもので、市民説明会などにおいても、同趣旨のご意見を多数いただいております。

 こうしたご要望やご意見につきましては、猪名川と藻川に囲まれた地域として、災害時における行政との連携を密に行っていけるよう、また、コミュニティ機能の維持を強く求める声であると、受け止めております。

 一方で、平成24年9月に策定いたしました、公共施設の最適化に向けた取組素案においては、ファシリティマネジメントの考え方を踏まえ、地域振興センターと地区会館の複合建替えを行っていくこととし、園田地区においては、支所、若しくは地区会館の現在地、又は尼崎東高校跡地をその候補地としてお示ししたところであり、様々な機会を通じて、非常に多様なご意見をいただいております。

 そうした中で、地区の重要な拠点施設として、その位置を決定することにつきましては、なお、東園田地域を含め各方面との協議が必要であると考えており、現在、様々な視点で庁内協議を進めながら、いただいたご意見の精査を行っているところでございます。

 園和連協からの要望書に対する回答につきましても、地区施設の位置等に密接に関わる内容でありますことから、引き続き、地域との協議を進めるとともに、庁内での意見集約を行い、5地区とも位置等がまとまった段階で、お示ししてまいりたいと考えております。 

(答弁10 資産統括局長)

 地域振興センターと地区会館の複合施設に係る候補地の記述につきましては、これまでも、市民説明会などの場でご指摘をいただいておりますが、あくまで、候補地を列記させていただいたもので、第1候補地を尼崎東高校跡地にするという、市の意思を表現しているものではございません。

(答弁11,12、13 資産統括局長)

 先ほども、ご答弁申し上げましたとおり、東園田地域からのご要望・ご意見につきましては、猪名川と藻川に囲まれた地域として、災害時における行政との連携や、コミュニテイ機能の維持を強<求める声であると受け止めており、そうした認識のもと、様々な視点から、今後の取組の方向性を検討し、引き続き地域との協議に努めてまいりたいと考えております。

公共施設の最適化と園田地区の地区施設についての2問目<登壇3>

〇園田の地区施設を東高校跡地に設置してはどうかという意見の理由の一つに、「駐車場をもっと広くしたほうがいい」という意見があったと聞きました。

 じゃ30台も50台もおけるくらい広くしますか。

 10台置ける現在のプラスアルファでいいと思います。地区の施設ですから、徒歩、自転車、市バスのなどで地区施設を利用してもらうのが基本だと考えます。

 駐車場の台数を増やすことを理由に東高校跡地に設置すべきではありません。

〇公共施設マネジメントの基本方針素案のパブリックコメントに対する市民の意見の中に「園田地区で、地区会館の建て替え位置で揉めているが、声を挙げているのはごく一部の人たちであり、この問題は園田地区の住民の投票で決めてはどうか。」という内容のものがありますが、ごく一部とは、その人が何をもってそういう判断をしたのかわかりません。

 園田地区全体からみて東園田地区はその一部ですが、「園和連協」の13の単位社協会長が連名で、市長に存続の要望書を提出しています。

 園和連協は約13000世帯であり、加入率が50%としても6500世帯の代表が要望している、それを「ごく一部」と考えますか、東園田地区住民に失礼ですよ。

 社協に加入していない市民も園田地区会館を利用しており、私は、東園田地区のまちぐるみの要望だと強調いたします。

 昨年9月議会で、同趣旨の質問をしましたが、当局は社協園田支部の理事会の意見を聞いているという趣旨の答弁をしましたが、その理事会の意見を重視して決めるとすれば、地域全体の民意を反映したとはなりません。

日常的に利用している園田地区会館の登録団体の代表の意見も聞くべきであり、地域の住民の意見も大いに聞くべきです。

〇防災力の向上という点では、巨大災害、あるいは地理的特性による災害への備え、まずはいのちをまもるために適切に避難することでしょう。

 東園田地区においては、これまで園和連協、東園田町会や園田ライオンズクラブや藻川の堤防を考える会などが関わる防災講演会やシンポジウムを開催してきました。

 昨年も紹介しましたが、中央防災会議で活躍の関西大学の河田恵昭さん、防災専門家の室崎益輝さん、釜石の奇跡といわれる平時からの避難を生徒たちに訓練、講演してきた群馬大学の片田敏孝さん、堤防の強化など京都大学土木工学出身の今本博建さんなど、名だたる方々を招いて、防災意識の高揚を図る取り組みをしてきています。

 本市がいま防災シンポジウムを開いていますが、東園田地区においては、東日本大震災の起きるもっと以前から、避難訓練もやってきているのです。

 そういう方々は、猪名川、藻川に囲まれた地理的特性を理解したうえで、さまざまな角度からの講演をしていただいたのです。

 防災意識や防災力の向上のために現在地の園田地区会館は大きな役割を果たしてきています。

 公共施設の問題は往々にして、他都市と比較して多すぎるという議論になりますが、「巨大地震、津波や水害などから、それぞれの地域で住民の命をまもるためにどうあるべきかという視点を大切にしなくてはならないと考えます。

 そこで最後の質問です。(質問14)

 園田地区においては、住民合意が得られない場合は、無理やりに藻川のどちらかの場所にせず、例えば現行通りに、藻川の東側にホールや会議室などの地区会館機能を、藻川の西側に地域振興センター機能をという選択肢も検討するべきではないかと提案しますが、いかがですか。ご答弁願います。

 北部も南部も(仮称)保健福祉センターの設置を予定した場所が確定しないため、全体として遅れているようです。支所から地域保健担当、地域福祉担当をなくすことや証明コーナーを廃止することは住民合意の問題があると考えますが、園田支所の地域振興センターの職員は5人、社協園田支部の職員は4人であり、どこに設置するかです。

 園田地区の地区施設については、園田地区会館の機能は現在地で、地域振興センターの機能はたとえば東高校跡地で、と決めれば、園田地区の地区施設の設置場所も東高校跡地の計画も推進していくことができ、藻川の東側、西側共に住民合意を得やすく、公共施設の最適化の園田地区の取り組みを前へ進めることができると考えます。

  以上で、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。

(答弁14 岩田副市長)

 地域における協働のまちづくりや、コミュニティの創造の拠点である地域振興センターと、市民の身近な活動の場である地区会館を複合化することは、施設の総量を圧縮するといった観点のみならず、地域コミュニティの拠点機能の強化を図ろうとするものでございます。

 また、こうした複合施設の位置につきましては、歴史的なまちの成り立ちや、コミュニティ形成のエリア、さらには行政サービス機能の配置バランスなどを考慮し、旧行政区ごとに設置することとしたものでございます。

 したがいまして、申し上げました主旨や、他地区とのバランスを踏まえますと、園田地区のみ、地域振興センターと地区会館を、それぞれ個別に設置するという考えはございません。

 こうした考え方につきましては、各地区の皆様方に、ご理解いただけるよう、十分ご説明申し上げるとともに、協議、意見交換を重ねてまいりたいと考えております。

2013年9月議会一般質問 田村征雄:集中豪雨の備え、現役世代の定住、転入の促進、公共施設の最適化

2013.9.11 田村征雄

登壇1

 こんにちは、日本共産党議員団の田村征雄です。市長の政治姿勢ほか3項目に対する質問を行います。

集中豪雨の備え

 まず「集中豪雨の備えについて」です。

 私の前に二人の議員から同じテーマの質問がありましたが、私なりの視点で質問します。

 8月25日、短時間とはいえ集中的な豪雨があり、尼崎市でも床上、床下浸水、道路、アンダーの冠水などかなりの被害がありました。

 下水道部の時間最大雨量のデータでは富松中継ポンプ場では最大の87mm、大庄の32.5mmを除けば、市内全体では、60mm、70mm、80mm台の雨量で、本市の下水施設の排水能力を超えており、被害がでたわけであります。

 防災対策課へのききとりでは、水防第1号指令が発令され、都市整備局などから約80人が出動、防災対策課は11人、局長以下全員が出動したとのことでした。

 あまりの急な豪雨により浸水やマンホールの噴出、下水の逆流などでびっくりした市民から相当の電話問い合わせがあったものと考えます。

1.そこで質問します。

 市民の方から大雨の件で、防災課、下水道部に問い合わせの電話をしたが、話し中でつながらなかったとの苦情をかなり聞いていますが、市民からの電話問い合わせに適切に対応できたのでしょうか。受ける電話台数や職員を増やすなど、今後、市民への対応で改善すべき点があるのではないでしょうか。ご答弁願います。

 次に、本市は「大雨による浸水被害に対して」、副題が「もし下水があふれたら」とする「内水ハザードマップ」の武庫川処理区版、東部処理区、北部処理区、北部処理区の東園田分区版の、4地区版を作成し、すでに平成24年1月頃までに、全世帯向けに配布しています。

4地域版ごとに過去に浸水した実績として、20cm未満、50cm未満、1m未満、1m~2m未満と、浸水した箇所を色分けして色塗りしてあるもので、市としては、浸水しやすい場所が分かっており、市民にも知らせたことになっているのです。

 このハザードマップでは、豪雨及び浸水のシナリオ、気象情報の内容説明、避難の伝達などに加えて、市の下水道整備が6年確率の降雨量、時間あたり46.8mmに対応しており、これを超える降雨量では下水道から雨水があふれ、浸水する区域があると注意を促しています。そして、浸水被害を防ぐために、市民に対して日頃から側溝の清掃のお願い、床下などへの浸水に対する簡易水防工法として、二重にしたゴミ袋に水を入れた「水のう」をつくり、ダンボールの箱にいれて「土のう」の代わりに使うことなどもアドバイスしています。

 そこで今回の集中豪雨ですが、家屋の浸水、道路やアンダーの冠水などもかなりの箇所で発生しましたが、雨は比較的短時間で止んだため、その後は全体としては順調に排水されたようです。

 しかし、市民からは、以前は大雨がきたら水があふれやすい場所を市の職員が知っており、梅雨時や台風シーズンの前には、用水路や側溝の泥やごみを収集したり、あふれることが多い水路のスクリーンのごみを撤去していたのに、最近は、そういうことをしていないのではないか、などの意見もかなり聞こえてきました。

2.そこで質問します。

 大雨の時に水があふれやすい用水路、側溝やスクリーン設置場所については今も把握しているのでしょうか。

 そうした場所の対応として梅雨や台風シーズンの前に、ごみの収集、撤去をしているのでしょうか。ご答弁願います。

 次に、市民からは「市の排水対策に不備があるのではないか」と、私たちに説明を求めてくるケースがかなりあり、会派の議員や私も、「今回は70mmもあったため下水道があふれた、1時間あたり46.8mmを超える雨量に対応しようとすれば、下水道施設の増強のために多額の費用が必要であり、仮にそういう方向になったとしても、今すぐできるものではないこと」などを説明してきました。

 市がハザードマップを配布したものの、市民は内容を熟知していないのが現状です。

 最近の異常気象の状況からは、これからは毎年のようにゲリラ豪雨があるのではないか、6年確率を想定した雨量が、毎年あるのではないか、と市民の不安が高まっています。

市としてのタイムリーで効果的な情報提供と備え、また市民の側もくらしを守る意識をもつことや備えも必要になってくるものと思います。

3.そこで質問します。

 テレビ等での大雨情報、雨雲の動きにより近畿地方、阪神間に46.8mmを超える大雨情報が出そうな場合に、備えとして、床下浸水しやすい住宅やアンダーの駐車場を所有している市民の方々が、水のうや土のうを用意しておくことを現実に行動できるようにしていくために、市として今後どのような取組をしていくのでしょうか、ご答弁願います。

現役世代の定住、転入の促進を

 次に、現役世代の定住、転入の促進について質問します
少子高齢化社会といわれて久しくなりますが、人口減少、若い世代の減少はいま多くの自治体にとっても課題になっていますが、現役世代の定住、転入の促進は、とりわけ尼崎市にとっては、重要な課題となっています。

 まず配布している資料1.国勢調査にもとづく「近隣市の人口の推移について」をご覧願います。

2013_09_ta_s1

 平成7年は、阪神淡路大震災直後で人口移動がありますので、平成12年と平成22年の10年間の、尼崎市と西宮市の推移をおおよその数字で見てみます。

 15歳未満、つまり子どもの人口では、
尼崎市は63,000人から、53,900人と9,100人減っています。
西宮市は、63,000人から71,800人へと8,800人増加しています。

 平成12年から22年までの10年間のこどもの人口で、尼崎は減り、西宮市は増えました。当然、その保護者である現役世代も同じ傾向を示しています。

 

 次に、市の情報政策課の資料2.「尼崎市の人口動態(平成23年版)」の右側の下の表を見ていただきたいのですが、西宮市からの転入は1,380人、西宮市への転出は1,565人、差し引き185人の転出増です。

2013_09_ta_s2-1 2013_09_ta_s2-2

 同じく、資料3.平成24年版では、転入1,249人、転出1,602人、差し引き253人の転出増です。この 2年間は、西宮市への転出のほうが多いという状況です。

2013_09_ta_s3-1
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 また、資料4.「平成17年度人口等都市政策調査研究事業・報告書」のファミリー世帯の移動状況は、平成16年1年間に移動した転入者、転出者、市内間転居者を対象にした意向アンケート調査の結果で、阪神間では西宮市へのファミリー世帯の転出超過が際立つと指摘しています。

2013_09_ta_s4

 こうした中で、市長が「現役世代の定住と転入の促進」を打ち出し、取り組もうという点は、尼崎の街の将来のために重要なことであります。

4.そこで質問します。

 自治体によっては、関連部局で定住促進室などプロジェクトチームをつくるなどして、取り組んでいるところもありますが、現役世代の定住と転入の促進という重要施策は、本市では、どの局、部、課で検討されているのでしょうか。

 次に資料5.をご覧願います。平成25年度の主要取組項目の中で、未来へつなぐプロジェクトの取組項目にある、定住・転入促進につながる17項目を計上しました。

2013_09_ta_s5

 この内容として、23年度から取り組んでいる子育てファミリー世帯住宅支援事業、25年度からの学力向上関連事業、治安の向上を図る街頭犯罪防止事業、尼崎の魅力を売り出すシティプロモーション推進事業などがあります。

 これらの施策の展開で、総合計画の世帯類型別世帯数の推移」の「夫婦と子どもからなる世帯」の割合を、平成22年は25.4%であるのが平成37年の推計で20.4%に低下する、とされているのを、10年後の平成34年において、平成22年の25.4%を保つ成果を得たいとしています。
つまり、ファミリー世帯の割合を、今以上に減らさないとしています。

 
5.そこで市長に質問します。

 資料5.に示した施策により、「夫婦と子どもからなる世帯」の割合を、平成22年の25.4%を、10年後の平成34年にも、同じ25.4%を維持したいとする確たる見通しや考え方について、市長の見解を伺います。

公共施設の最適化

 次に、公共施設の最適化について質問します。

 平成24年9月に市が公表した取組素案のうち、市役所第2駐車場の敷地に、南部の(仮称)保健福祉センター、中央公民館、労館廃止にともなう多目的ホール等の複合施設を平成27年度中に建設するとしていた計画は、今年2月、将来負担を考慮して計画を撤回、方針変更と発表されました。

 これらを受けて、今年3月の予算議会で質疑応答がなされたところであります。

 この7月の総務消防委員協議会で、公共施設の最適化についての、その後の検討経過についての中間報告の提出を求める意見が出て、この議会の前に議会に提示され、総務消防委員にも配布されました。

 当時、しごと支援課業務を、なぜ出屋敷リベルに移すのか、と会派として問題提起をしましたが結局、移転費用の予算が議決されたため、現在リベルの改修工事中であり、10月からしごと支援課業務がリベルで開始されることになっています。

 しごと支援課と南部の保健福祉センターを、阪神電鉄などが所有権を有する空き床を活用したいと当局の方針がだされていた件で、当局の答弁などにより、仮にリベルで10年間使用した場合、阪神電鉄など民間企業に年間5000千万円、10年間で5億円の賃貸料を払った場合と、改修とエレベータ設置の初期投資はかかるものの開明庁舎を使った場合の経費では、会派として開明庁舎のほうが経費が少ないとの試算を示して開明庁舎の使用を提案したが、市長はこの提案についてどのように検討したのでしょうか。

 また、検討中の南部の保健福祉センターの設置場所にリベルの空き床を使わなければならないのでしょうか。

 大庄地区では複合施設の中に保健・福祉の窓口も一体的に整備してほしいという要望があると聞いており、市民からも身近なサービスは身近な場所を求める強い声がでています。

6.そこで質問します。

 改修工事をしているしごと支援課は別として、南部の保健福祉センターを阪神電鉄など民間の空き床を活用するとすれば、私どもの試算で年間に4千万円、10年間で4億円もの賃貸料これは物件費という名目の固定費となりますが、これをずうっと支払っていくような計画は見直すべきべきだと考えますが、いかがですか。

 また、阪神電鉄など民間の空き床は、市民の税金で救済する必要はなく、民間の責任で活用し、尼崎の地域経済に貢献していただけるような話し合いをしたのでしょうか。いかがですか。ご答弁願います。

7.次に質問します。

 北部保健福祉センターの設置場所について、塚口さんさんタウン三番館6階の空き床での設置を検討するとされていますが、塚口さんさんタウン三番館そのものが、耐震基準を満たしていないという問題点があったと考えますが、旧耐震基準のままでいつまで使用するのですか、仮に区分所有者全員の意思で改築するとなれば、いつから供用できる見込みなのでしょうか、ご答弁願います。

8.次に質問します。

 現在、6か所の地域振興センターに設置されている、保健・福祉の担当窓口は、高齢者、障害者などの身近な相談や手続き等の窓口業務の一部は社会福祉協議会への委託をすすめるとしていた件では、社会福祉協議会との協議の進捗と合意が得られたのかどうか、いかがですか、ご答弁願います。

9.次に質問します。

 地区会館と地域振興センター等の複合施設の設置場所については、小田、武庫、園田、大庄、立花の各地区の社協支部理事メンバーなどと協議しているとのことですが、それぞれでどのような検討がなされているのでしょうか。

 社協支部理事メンバーの意見だけでなく、地域住民の意見を踏まえることが基本だと考えますが、いかがですか。ご答弁願います。

 次に、地区会館と地域振興センター等の複合施設の設置場所で、園田地区の場合、地域の中に藻川が流れており、藻川の東側か西側か、どちらにするのか、地元は大きな関心をもっています。
猪名川と藻川に囲まれた東園田地区などいわゆる島之内といわれるところは、古来、水害とたたかってくらしをまもってきたところです。

 今でも猪名川、藻川の堤防を超えるほどの豪雨による水害への警戒と避難訓練に取組、地元町会や地域団体が園田地区会館を活用して、中央防災会議で活躍の関西大学の河田恵昭さん、防災専門家の室崎益輝さん、釜石の奇跡といわれる平時から避難訓練を指導してきた群馬大学の片田敏孝さん、堤防の強化など土木工学の専門家の今本博健さん、と名だたる方々による防災講演会などに取り組んできているのです。

10.質問します。

 市長は、東園田地区については、地域団体が水害などの災害に対する警戒と備えをしており、その中で現在地の園田地区会館の果たしてきた役割について、どのように認識しているのでしょうか。ご答弁願います。

1問目に対する答弁

1.答弁要旨

 先にもご答弁させていただいたとおり、今回の大雨については、非常に短時間に雨が降ったことにより、電話も集中し非常につながりに<<なるなど、市民の皆様にご迷惑をおかけしました。

 市民からの問い合わせ内容は、道路冠水や下水道に関することが主だったことから、本来、そめ施設を管理する施設管理者に連絡していただくのが迅速に対応できる方法と考えておりますが、市民への周知が十分でなかったことから混乱を招いたものと考えております。

 つきましては、今後災害時における担当部署やその連絡先等につきまして、十分周知を図るなど今後の災害に供えてまいりたいと考えております。

2.答弁要旨

 道路においては、大雨時にこれまでに冠水した場所を把握しており、これらを重点箇所として、定期的に巡視するとともに、側溝等の清掃を優先的に実施しております。

 水路においては、主に暗渠部の入りロに市内で約170箇所のスクリーンを設置しており、概ね1週間ごとにスクリーンの点検や清掃を行っております。

 こうした取り組みに加えて、台風などで大雨が予想される場合には、事前に側溝やスクリーンの確認と撤去を行っておりますが、今回一部で被害が出ましたことからさらに徹底してまいりたいと考えております。

3.答弁要旨

 災害に対する日頃からの備えにつきましては、これまでも市政出前講座など市民の皆様に接する機会や市報あまがさきなどで必要・な情報の発信を続けてまいりました。

 また、市民の皆様が災害などに速やかに対応するためには、日頃からの備えとともに、テレビ・ラジオなど様々なメデイアを利用して気象情報等をいち早く入手していただき対応していただく必要があると考えております。

 今後、本市として市民に対して啓発を行なうとともに、市民に必要な情報を迅速に発信できるよう努めてまいります。

4.答弁要旨

 現役世代の定住・転入促進については、本市のまちづくりにおける最も重要な課題であり、総合計画及ぴあまがさき「未来へつなぐ」ブロジェクトにおいて、その実現に向けて取り組むこととしているところでございます。

 その検討にあたりましては、現在、企画財政局の政策部、行財政改革部、シティプロモーション推進部で検討会議を設置し、人ロ動態のデータの詳細な分析や現在の課題を共有し、現役世代の定住・転入促進施策の具体化に向けて内部検討に取り組みはじめたところでございます。

5.答弁要旨

 今後、全国的に人口減少や少子化・高齢化の更なる進展が見込まれ、本市において目標とすべき人ロといった具体的目標を設定することが難しいことから、総合計画では、人ロそのものではな<、年齢構成バランスを重視することといたしました。

 その見通しにつきましては非常に厳しいものと認識しておりますが、現在、実施している事業だけでなく、今後においてもフアミリー世帯の定住・転入に資する施策を展開し、人ロの年齢構成バランスの維持につなげてまいりたいと考えております。

6.答弁要旨

 3月の総括質疑の趣旨は、保健福祉センターは6か所に設置するべきであるとのお考えのもと、リベルを借りるのではなく、開明庁舎の空き床を活用してはどうかといった内容であったと認識しておりますが、今回の取組においては、6か所に設置した場合の職員配置上の課題や人件費や維持管理コスト等の費用負担も勘案する中で、コストと便益の最適化の観点から、2か所に集約・再編することとしたものでございます。

 その上で、2か所に設置する場合の必要面積は、3月にご答弁いたしましたとおり、共用部以外で2、500㎡程度になると考えておりますが、南部において、新築以外の方法でこうした規模の床を確保できる施設としては、リベル以外には見込まれなかったことから、当該施設への設置を検討してきたものでございます。

 そうした中で、以前は空き床となっていた3階西側のフロアに民間企業が入居予定となっていることなど、リベルの空き床の状況は当初より変化してきていることから、どのフロアをどういった方法で活用するのかにつきましては、費用負担も見据えながら、引き続き、検討を重ねているところでございます。

 なお、リベルの空き床対策につきましては、基本的にはその所有者が取り組む問題であり、これまでから、区分所有者自らが企業者の誘致活動を行うなどご民間主導の取組が進められているところでございますが、今回の南部保健福祉センターに係る取組は、単に必要なスペースを確保するといった観点だけでなく、副次的な効果として、まちの賑わいの創出や地域の活性化にもつながる可能性を期待するものでございます

7.答弁要旨

 塚口さんさんタウンの3番館につきましては、老朽化等に対応するため、昨年12月に区分所有者の間で、再生推進委員会を設置し、検討を進める中で、所有者の意向なども踏まえて、今後の方向性を決めていく段階であると聞いております。

 したがいまして、整備の手法やスケジュールにつきましては、市といたしましては、今後の動向を見据えるとともに、管理会社など関係機関とも連携をとりながら、保健福祉センターをどのタイミングで、どの場所に設置していくのか定めていく必要があると考えております。

8.答弁要旨

 各地区6ケ所の地域福祉担当、地域保健担当で行っている窓口業務につきましては、高齢者、障害者等の負担を勘案し、各地区に支部社協を持つ社会福祉協議会へ委託する方向で、健康福祉局と社協事務局との協議の場を設け、これまで3回実質的な協議を重ねてきました。

 市内部で整理した委託業務案をもとに業務の内容や、委託の範囲、個人情報の取り扱いの考え方などについて協議をして参りましたが、今後、定期的な協議の場の設定により、さらに調整を進めて参ります。

9.答弁要旨

 中央地区を除く各地区に設置を予定している・、地区会館と地域振興センター等の複合施設につきましては、小田、武庫、園田地区では、各候補地での施設配置イメージ図等を社協支部理事の方々に示し説明したところであり、その中で、施設の機能や規模、敷地の活用に関して多様なご意見をいただいたところでございます。

 また、大庄地区につきましては、公共施設の配置や公共サービスの提供のあり方を含めて、より良いまちづくりに向けて、どのように取り組むかといった観点から要望書が提出されており、現在、その内容を精査しているところでございます。

 立花地区に関しましては、候補地としている現行の支所敷地に設置する方向で検討を進めております。

 いずれにいたしましても、地域住民の意見を踏まえた計画となる様、どのようにご意見を集約し、設置場所を決定していくかにつきましては、今後、その手法も含めて精査し、取組を進めてまいりたいと考えております。

10.答弁要旨

 園田地区会館につきましては、その利用状況を見ますと、文化教養の向上や防災を含めた普及・啓発活動のほか、様々なコミュニティ舌動の場として有効に活用されているものと認識しております。

 また、当該施設は学校などと合わせて、災害時には避難場所として活用することとなっております。

 ―方で、現行の耐震基準を満たしておらず、また、施設の老朽化が進み、エレベーターも設置されていないなど、今日的な視点からは早期の更新が必要であると考えております。

登壇2

答弁をいただきました。2問目にはいります。

○思わぬ災害などの時には、市民が頼りにするのは、やはり市役所であります。

 電話がつながらないことに対して、電話と職員をふやすような改善を求めての質問です
から、答弁には納得できません、災害は忘れた頃にやってくる、行政も市民も常に備えを、そのために市は広報活動のありかたを検討すべきであります。

○次に、定住・転入の促進としての資料5.の事業がありますが、いろいろな局にまたがっています。それぞれの事業がなぜ定住の促進につながるのか、教育委員会なども入ったプロジェクトでの議論が必要だと考えます。

☆8月28日に、私は西宮市の政策推進課長に電話して、西宮市は現役世代、子どもの人口が増えていますが、どのような施策が評価されているとお考えですか、と聞きますと、課長さんが言うには、

○西宮市には、現役世代の住宅取得に対する利子補給や補助金などの支援制度はありません、とのことでした。

 民間の大規模マンションが建設され、販売価格をみながら、若い世代がつぎつぎ入居してくれている、ということでした。

○また、中学校給食は50年の実績があり、あるのが普通のことになっている、そして、マンションを購入した現役世代がローン返済のため共働きする、その場合に保育所でも小学校でも給食があり、中学校でも給食があるほうが、毎日の弁当づくりに苦労しなくてもいい、そういう評価はあると思います、とのことでした。

●次は、それを聞いた私の感想ですが、尼崎のような住宅取得に対する補助制度がなくても、西宮には現役世代が集まってくる、なぜでしょうか、であります。

●また、都市のイメージですが、以前は自治体の総合計画の策定とその中で「都市像」を定めることが自治法で義務化されていました。どんな街をめざすのか、です。

西宮市の都市像は「文教住宅都市」であり、制定して今年は50年の記念の年になるとのことでした。西宮市は長年にわたって教育に重点をおいてきました。

その点、バブルの時代に制定された尼崎市の都市像は、「にぎわい、創生、あまがさき」というもので、市の外部から、人、もの、情報を呼び込み「にぎわいづくり」に力点をおく都市像で、バブル崩壊後も当時の財政力を超えた駅前開発事業などに取組み、その後20年間も経過する中で、深刻な財政危機をつくり、かつ少子高齢化が進んだ町になったのではないかと指摘いたします。

 さて、未来につなぐプロジェクトでは、平成17年の0歳から4歳の子どもの人口が5年後の平成22年には、2612人減ってしまった、同じく5歳から9歳の人口が5年後に2042人減ってしまった、という国勢調査の結果を示して、子どもが小・中学校へ就学する過程で転出している可能性が高いとしています。

 教育・学力向上の点から、また共働きしやすい条件としての中学校給食の有無などで、就学前の段階で住むまちを選ぶ評価がされているのではないか、と私は考えます。

11.そこで市長に質問します。

 大阪にも神戸にも通勤などに便利なまち、尼崎でも大型マンションなどが建設されつつありますが、そこに住もうというファミリーの共働き世帯にとって、保育所、小学校に給食があるように、中学校給食は毎日の弁当作りに苦労しなくてもいいなど、現役世代に対する直接的な支援になると考えますが、いかかですか。ご答弁願います。

 次に、公共施設の最適化については、

 園田地区の地区会館と地域振興センター等の複合施設の設置場所については、当局から第一案として東高校跡地が提案されていますが、この場合、猪名川・藻川に囲まれた島之内地区に、類した公共施設がなくなってしまいます。

 耐震化された小中学校は避難場所になるものの、生徒たちが在校中に災害が発生した場合は、生徒たちの安全確保が優先され、保護者の方々との連絡、対応が優先的に取り組まれることになるでしょう。

 一方、資料6.をご覧願います。

2013_09_ta_s6

 災害を警戒し、備える必要がある地区として、島之内地区にある園田地区会館は、災害時の「避難場所」に指定されています。過去の水害時の実績浸水深の表示とともに、この看板が地区の中で、3,4か所に掲示されています。

 市内には、ジェーン台風時の浸水実績の表示が何か所かにありますが、他の地区で、地区会館を避難場所として、地域の中に看板で表示しているところはあるでしょうか。

 河川に囲まれた東園田地区の地理的特性から、市としても、こうした表示をしてきてい
るものと理解します。

 また、地域の住民からは、高齢化していく中で、証明コーナーなど身近なサービス窓口は身近な場所に残して欲しいという強い要望があります。

12.そこで質問します。

 これまでも災害への警戒と備えに取り組み、またこれからも取り組む東園田地区には、園田地区会館の現在地に、ホール機能、コミュニティ機能、身近なサービス機能のある、地域の特性に応じたふさわしい複合施設が必要だと考えますが、市長の見解を伺います。

以上で、私の質問を終わります。 ありがとうございました。

2問目に対する答弁

11.稲村市長の答弁

 平成26年度以降の収支見通しで、非常に厳しい本市の財政状況を考慮いたしますと、現状では、中学校給食を実施することは困難な状況にございますが、食育や子育て支援の観点からも、中学校においても小学校で実施しているような給食の実施が望ましく、子育て世代への支援のひとつである、と認識しております。

12.答弁要旨

 今回の地区会館と地域振興センター等の複合化につきましては、厳しい財政状況の中にあっても、施設の老朽化への対応や耐震性の確保、さらには、施設機能の向上を図り、市民生活を支え続けることができる、持続可能なまちづくりを目指し、取り組むものでございます。

 そうした中で、施設の設置場所につきましては、ご指摘のように、防災機能を備えた地域コミュニティの拠点として、また、様々な地域活動の拠点としてふさわしい場所をお示しし、その後、園田地区全体のご意見を踏まえ、決定してまいりたいと考えております。

 また、保健福祉業務や証明コーナーといった行政窓ロにつきましては、限りある財源や人員の中で機能や利便性の向上を目指し、集約再編に向けて検討を進めているところでございます

防災総合訓練を視察する

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災害対策基本法48条の規定による平成25年度尼崎市総合防災総合訓練が8月30日(金)午前に行われ、田村征雄、辻修、真崎一子、徳田稔市議が視察しました。紀伊半島沖及び四国沖の海底を震源とするマグ二チュード9.1の海溝型地震が発生し、瀬戸内海沿岸に大津波警報が発表され、尼崎市は震度6弱の地震と津波により道路の通行障害、通信の途絶、電気・ガス・水道施設等に相当の被害を発生、各所で家屋が倒壊、火災が多発、負傷者・避難者が続出し被害が拡大しているとして、稲村和美尼崎市長を災害対策本部長に、地元住民、消防、警察、西宮土木、港湾管理、民間企業など防災関係機関の連携協力のもとに行われました。参加人員825人、出動車両86台、ヘリコプター1機、ボード2隻が訓練を行いました。

2013年3月議会 代表質疑 松村ヤス子議員:教育問題 地域循環型経済

2013年3月5日 日本共産党議員団 松村ヤス子

 日本共産党議員団の松村ヤス子です。議員団を代表して2013年度予算案等について質疑を行います。

 20数年前に、始まった自民党型の「構造改革路線」は、政権交代した民主党政権にも引き継がれ、市民生活を苦しめてきました。昨年末に復活した自民・公明の連立内閣は、経済財政諮問会議を復活させ、さらなる「構造改革」で、市民に「一層の痛み」を押し付けようとしています。

 尼崎市は、三菱・住友・パナソニックなどの大企業と中小零細事業所が混在するまちです。市内企業はおよそ1万社ほどですが、負債額1000万円以上の倒産件数は、2010年度63件、2011年度75件、2012年度12月までで63件です。年度末までには、前年度を超えることも考えられます。それにもかかわらず、中小企業等金融円滑化法が今年度末で打ち切られ、中小企業の倒産が心配です。

 労働者派遣法を製造業にも適用し、正規雇用から不安定低賃金労働者への切り替えが進められ、市民税課税所得200万円以下の層が増加、700万円を超える層は減少し続けています。

 さらに、パナソニックPDPでは、派遣切り、期間社員・正規社員のリストラで3,000人近くいた従業員が1,000人を切っています。住友などでも社内下請業者を丸ごと切捨ててもいます。

 パナソニックで派遣切りされた労働者が、手持ち金もなく、体調を崩し、私どもに駆け込んできたことは以前にも述べましたが、その後、元パナソニックの正社員が運転するタクシーに乗り合わせました。彼は、強烈なリストラ攻勢で「やめます」と言わざるを得なかったと話してくれました。

 また、先日、零細業者の話も聞きました。塗装業者は、仕事が週に二日ぐらいしかない、支払いが40日後なので、すぐに貸してもらえる制度融資があればと思う、消費税が、10%になったら商売やめるしかない、国民年金では暮らしていけない、ボルト加工の下請け業者は、単価が1/3に切り下げられ、電気代を考えたら、採算が合わないなど、本当に切実な実態でした。

 生活保護基準以下の低年金高齢者が多く、高齢化が進めば生活保護が増え、派遣切りやリストラのやり放題では、生活保護が増えるのは、当然です。実際、2002年度2.3%だった保護率が、2012年12月時点では、実に4%になっています。

 まさに、市民の貧困は、自公政治が原因です。そのうえ、生活保護基準を引き下げようとしています。要保護家庭の児童・生徒は4.4%、準要保護家庭では、22.5%に上っています。近隣都市と比べてずば抜けて多く、生活保護基準引き下げは、学習環境をも、さらに厳しくします。

 市民の暮らしを中心に、希望の持てる尼崎市を目指さねばならないとの立場から、新年度予算や、市長の公約や市財政に関連して質疑していきます

まず、教育問題です。

 市長は、子育て支援に力を入れて、尼崎市の体質を変えたいとの方針を打ち出しています。
都市の体質転換を目指すとするなかで、教育問題は、極めて大きな課題です。

中学校給食に関連して質問します。

 稲村市長は、温蔵庫を設置し、暖かいご飯と汁ものが提供できる注文弁当方式に、とり組んでいます。

 その結果は、どうでしょうか。

 昨年10月15日から日新中、大庄中、園田中の3校で始めた注文弁当の経過をみると、利用率は、10月4.1%、11月1.7、12月1.5、1月0.8%と低下し続けています。1校で1個のみ注文という日が11月4回、12月1回、1月3回、2個のみは10月1回、11月5回、12月も5回です。

 生徒の好みのメニューを重視する、ご飯や汁物を暖かくするなど、改善し、10%を目指すとしたものの利用率は低くなお、下がり続けています。

 中学生は、多感な時期です。目立つ行動に走る生徒もいますが、多くの生徒は、ほかの生徒と違うことはしたくない、みんなと一緒でありたい、そのほうが安心感を持てる、そういう心理が働くものです。

質問

 さまざま改善しても、注文弁当は、極めて少数派で、注文数が減少する理由はここにあり、中学生の心理をとらえていないと考えます。教育委員会はどう見ていますか。

 また、19中学校で実施すれば、設備投資に、約1,300万円かかるとのこと。子どもの心理に配慮できない対策では、この費用が無駄になる危険性があると考えます。その恐れはないと言い切れますか。答弁願います。

答弁

 平成20年度から平成23年度まで実施しておりました中学校弁当は、業者の事業所向け弁当をそのまま活用していたため、献立内容は大人向けのものであり、また、弁当容器が大きくて教室へ持っていくのが恥ずかしい、という生徒の声がございました。

 そこで、昨年10月から3校で実施しております中学校弁当事業は、弁当容器は家庭から持参する容器とかわらないような工夫をするとともに、教育委員会の管理栄養士が、生徒ニーズも取り入れながら、栄養バランスを考えた献立を提供する事業としてリニューアルしたものでございます。中学校弁当事業を実施している3校の全生徒を対象に、事業開始後の12月にアンケート調査を実施しました。 その中で、利用したことのない生徒に対して、その理由を尋ねたところ、「家庭からの弁当を持参するため」という回答が65.1%で最も多く、続いて「当日の申し込みができない、申し込みが面倒なため」という回答が13.0%でございました。「買うのが恥ずかしいため」という回答は0.5%にすぎませんでしたことから、教育委員会といたしましては、今後も生徒ニーズを十分把握した上で、生徒が利用しやすいよう改善を行い、中学校弁当事業を推進してまいりたいと考えております。

 それに、中学校給食を実施しないのが、近隣では、尼崎市だけになりそうです。芦屋市が、2015年度から順次自校方式での実施を決定。神戸市は、「検討会議」が「中学校給食の導入が望ましい」との意見をこの3月にまとめる見通しとのこと。伊丹市では、4月の市長選で、出馬予定の各候補が「中学校給食実施」を公約に掲げているとの報道があるなど、中学校給食未実施の自治体が、実施へと動き出しています。

質問

 「中学校給食を実施できない」は、「現役世代の転出を防ぎ、転入を促進させる」との市の方針である「都市の体質転換」の阻害要件になると考えますが、いかがですか。中学校給食の実施を決断すべきです。答弁を求めます。

答弁

 先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、中学校弁当事業の開始後、実施校の全生徒を対象としたアンケート調査の結果によりますと、中学校弁当を利用しない理由として、65.1%の生徒が、「家庭からの弁当を持参するため」と回答しています。また、PTA連合会中学校部会による中学校弁当試食後のアンケート結果では、「弁当を持たせたい親の意見も尊重してほしい」「弁当作りは苦になっていない」というご意見もいただいております。

 これらのことから、中学校給食を実施しないことがただちに都市の体質改善に対する阻害要件になるとは考えておりませんが、成長期の中学生にとって、栄養バランスの取れた食事を摂ることは重要なことでありますので、食育の観点からも、中学校弁当事業の定着を図ることに努めてまいります。 また、中学校での昼食のあり方についても研究を進めていく必要があると考えております。

次にいじめと体罰についてです。まずいじめ問題です。

 滋賀県大津市のいじめ自殺、大阪市立桜宮高校顧問の体罰による生徒の自殺は、大変な社会問題となりました。児童・生徒の自殺は二度とあってはなりませんが、その後もいじめによる自殺は起こりました。

教員はもちろんのこと、社会全体して防止策をしっかり考えることが必要です。

 いじめ自殺があった、大津市教育委員会の当初の認識は、大変不十分であり、事実を把握し、明らかにしようとする姿勢でなかった、学校、教育委員会の対応に厳しい世論の声がわき上がったのは、当然です。

 いじめについては、遊びだとか、ふざけだとか、からかい だとかと軽く受け止める風潮、それに、いじめられるほうにも責任があるとか、いじめられないように、もっと強くなれといった声さえよく聞かされてきました。

 大津市では、第3者機関が設置され、生徒などへの聞き取りなども行い、いじめによる自殺だと結論が出されました。

 まず、いじめ問題で、はっきりさせなければならないことは、「いじめ」は人権侵害であり、暴力であると、教師も、親も、そして、子どもたち自身が認識できるように、することです。
いじめから、子どもたちの命、心身を守り抜くことを第1義に考え、その要因を取り除くために全力を尽くすことが必要です。学校での事故などの裁判を通して、「学校は子どもを預かる以上、子どもの安全に最大限の配慮を払う義務がある」と学校における「安全配慮義務」が定着しつつあります。

質問

 人権侵害と暴力である「いじめ」の放置・隠ぺいが、「安全配慮義務」違反にあたることを明確にし、学校と教育行政の基本原則とすべきと考えますが、教育委員会の考えをお聞かせください。

答弁

 児童生徒の事故の危険性を予見しながら、最大限に安全・安心を図ることが安全配慮義務にあたると認識しております。

 そのため、学校は、常に事故発生への危機感を持つとともに、日常的に児童生徒の言動に関心を払い、いじめ等の問題行動の早期発見・早期対応に努めることが重要であります。

 本市におきましては、学校がいじめを認知した場合には、速やかに教育委員会に報告することとし、教育委員会もそれを受け、いじめの解消に向けて積極的に指導・支援しているところでございます。

 今後も、いじめのない学校づくりに向けて、学校と教育委員会が十分に連携を図ってまいります。

「いじめ」は大人にわからないようにおこなわれ、被害者もいじめられていると認めない場合が少なくありません。それだけに、「いじめかな」と少しでも疑われる場合は、全教職員でその情報を共有し、子どもの命最優先で速やかに対応することが必要です。そして、保護者と教職員のコミュニケーションを密にし、大人たちが心配し、力を合わせている姿を示すことは、子どもたちを勇気づけます。そして、子どもたちへのアンケートは、無記名で、「いやなことをされたことがあるか」など、いじめの内容を具体的に尋ねるなどの方法が効果的だといわれています。
些細なことに見えても、様子見せず、全教職員、全保護者に知らせることが、子どもの命を守るために必要です。

 また、「いじめ」に対応するだけの時間が足りないと7割の教員が答えているとの新聞報道から見ても、教師の多忙化を解消する取り組みが必要です。

質問

 子ども一人一人を丁寧にみることができる少人数学級を進めることが大事であり、義務教育全般で、まず「35人学級」を早期に実現すること、養護教諭の増員、カウンセラーの増員などに取り組む必要があることを文科省や県教委にも強く要請する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

答弁

 いじめ等子どものサインを見逃さないためには、教職員一人ひとりが、その兆候をいち早く把握するとともに、組織全体で情報を共有することが大切であり、各学校では校長の指揮のもと、安全で安心した学校生活が送れるよう日々取り組んでいるところでございます。
 そのためにも、子どもたち一人ひとりを丁寧に見ることができる体制整備が望ましいと考えており、本市教育委員会といたしましても、文部科学省や県教育委員会に対し、「全国都市教育長協議会」や「兵庫県都市教育長協議会」等を通して、35人学級など少人数学級の制度化や加配教員の増員、また、スクールカウンセラーの配置の拡大などの要望をしているところでございます。

 次に子どもたちが抱えている「ストレス」の背景に教育自体が、競争的で管理的になっていることを考える必要があります。

 子どもたちが、友達日との遊びを通して、トラブルを解決しながら、人間関係を学ぶ、そういう時間を子どもから、奪っている競争教育の改善が不可欠です。

 競争や忙しさは、人間をバラバラにして孤立させます。孤独では、本音で話すこともできません。ユニセフが2007年に発表した先進工業国24か国の調査結果では、「孤独を感じる」と答えた15歳の子どもは、24か国平均では、7.4%、フランス6.4、イギリス5.4、オランダ2.9に対して、日本では、29.8%です。

 競争教育では、「できる子」「できない子」に振り分けられ、劣等感を持つ子どもがふえ、「わかる喜び」や「みんなで学ぶ楽しさ」を得ることができません。他人からの評価が気になり、「自己肯定感情」が低いことも「いじめ」の要因になります。

質問

 お尋ねします。

 競争と管理の教育から、子どもたちを解放し、子どもたちから、さまざまな不安を取り除き、子どもたちが人と人との間で、生きる喜びを感じられる教育と社会にすることがいじめ問題を引き起こさないために強く求められると思いますが、いかがでしょうか。

答弁

 学校教育において、過剰な競争や管理は好ましくないと考えておりますが、子どもたちが集団で学習する中で一定の秩序を保つことや、目標に向かってお互いに切磋琢磨したりすることは、必要なことだと考えております。

 また、子どもたち一人ひとりが授業の中で「わかる喜び」や「みんなで学ぶ楽しさ」を味わうことが、自尊感情を高めることや自己達成感にもつながるものと考えております。

 あわせて、道徳の授業や「こころの教育推進事業」等の充実を図り、子どもたちが友だちを大切にし、望ましい人間関係を育むことで、一人ひとりの子どもたちが生きる喜びを感じられる教育を充実させることは、いじめをなくていくことにもつながっていくものと考えております。

次に体罰についてです。

 大阪市立桜宮高校でのバスケット部の顧問による体罰が生徒を自殺に追い込みました。
スポーツ指導者だけでなく、子どもを強いチームの中で鍛えてほしいと願う保護者の中にも、体罰容認論があることは、過去から指摘されてきたことです。

 会派の早川議員は、これまでも、学校における体罰について、その事実を示して議会で繰り返し、取り上げてきました。

 2000年6月議会では、自公連立与党から教育勅語の復活、再評価、体罰を肯定する考え方が出されていることを質問。

 当時の小林教育長は教育勅語容認問題や体罰推進の発言については、改めて確認されるまでもないこと。と答弁。

 2004年6月議会では、体罰の定義と報告基準について質問。

 小林教育長は、「体罰の定義については、なぐる、けるなどの身体に対する侵害を内容とする懲戒や長時間の正坐や食事を取らせないなどの間接的に肉体的苦痛を与えるような懲戒である」「体罰は、生徒指導上不可欠な信頼関係を侵害する行為であるという認識のもとに、今後とも体罰のない明るく楽しい学校づくりに努めていく」と答弁。

 2006年6月議会では、「体罰は、熱心な指導の結果であるとか、あるいは指導が行き過ぎたものという考え方で対処しているのか」と質問。

 保田教育長は、「学校においては、暴力行為や授業妨害、指導に従わない場合であるとか、落ち着いた学習環境を保持するために、厳しい指導が避けられない不可避な状況もある。しかし、いかなる状況においても、体罰は人権を侵害し、信頼を失う行為であり、教育的な効果は見いだせるとは考えていない。

 体罰防止については、日ごろから校長を通じて指導しているところであるが、さらに、全教員に徹底を図るために、すべての学校において、事例をもとに研修を行い、教員の意識向上に努めている」との答弁。

 2009年12月議会では、教育委員会として体罰案件について、報告の取り方を改め、問題のあった学校だけでなく、すべての学校が体罰を行わない指導とあり方を模索すべきと質問。

 当時の村山教育長は、学校長から体罰にあたるという認識を持ったものと、体罰でないかと保護者や児童生徒からの訴えや報告があれば、教育委員会は事実関係を調査する。どのような理由であれ、体罰事案であると判明すれば体罰を許さないという強い姿勢のもと厳正に対応し、体罰の一掃に向け指導していく。との答弁。です。

 さて、去年の4月から今年1月までの体罰にかかわる緊急調査結果が、今年2月に教育委員会から報告されました。教職員からの報告や児童生徒及び保護者等からの情報等により、市立小・中・高校と特別支援学校の校長が把握したものとのことです。

それによると、6中学校で教師9人が計24人の生徒に体罰をし、2人の生徒がけがをしたとあります。繰り返し、議会で、質問をしてきましたが、結局根絶されていないのです。

質問

 体罰を根絶できなかったのは、どこに原因があるとみているのか、答弁願います。

答弁

 今回、本市が実施した体罰調査の状況から見ますと、「教員としての過剰な指導者意識をもって指導にあたり、冷静さを欠いていたのではないか」、また、「生徒の個々の心情や立場への理解を欠く、一方的、画一的な行動に出ていたのではないか」、さらに、「校内に体罰を容認するような雰囲気があった」などの原因が考えられるところでありますが、今後、より詳細に分析を行っていきたいと考えております。

 市教委の調査の後、2月13日に、文科省が、中高の全生徒および小学校と特別支援学校の全保護者にアンケート用紙を配布し、封筒に入れて回収するよう県教委に、求めました。

 文教委員会では、田村議員が「全児童・生徒にアンケート調査を」と求めましたが、受け入れられず、文科省の指示で、おこなわれることになりました。

質問

 今回文科省からアンケート調査を求められたことに対して、市教委のこれまでの事実把握に関する取り組みをどのように自己評価しているのか、答弁願います。

答弁

 大阪市内の高等学校で、生徒が運動部活動中に体罰を受けた後、自殺をした事件を、本市では、重く受け止め、体罰調査の必要性を認識しておりました。

 文部科学省からの、児童生徒及びその保護者を対象としたアンケート調査が行われるという報道がありましたが、具体的な時期や内容については、明らかになっていなかったことから、事の重大性を鑑みて、まずは1月23日に臨時校長会を開催し、校長が把握している事案について、文部科学省に先んじた形で、独自の調査を指示したものでございます。

 独自調査の主眼は、本市の体罰に関する状況の把握とともに、本市の体罰に対する重い受け止めを示し、体罰禁止の周知徹底を図るために実施したものでございます。各学校においても、教職員の意識改革や、体罰によらない指導の重要性についての理解を深めることができたと考えております。

 体罰による指導は、本来の指導ではありません。児童・生徒の思いを受け止めることから始めなければと思います。

 体罰では、ありませんが、私が産業高校2年生の時、機械科で私一人だけが女子だったことで、精神的に疲れていた時、担任に相談したいことがあり、放課後その旨申し出たところ、「今日は忙しいから、また今度」と受け入れられませんでした。翌日、学校に行くふりをして、三重県の叔父の所に家出しました。思いを聞いてもらえなかったことで、担任への反発、一種の抗議行動でした。しかし、高校卒業後、30数年たってのクラス会で、同級生から、「俺が、何とか卒業できたのは担任がいつも俺が悪いほうに行かないかと心配して見てくれていたおかげだ」と言っているのを聞き、担任は、生徒の状況をよく見て、対応していたのだと知りました。

 この経験から、暴力という手段でなく、児童・生徒の内面にどこまで教師の思いを伝えられるか、どこまで心を開かせるかが大切だと思っています。

質問

 そのためにも、生徒に向き合う先生の人数を増やすことと、教師には、力づくでの指導でなく、生徒の心を開かせ、思いを聞き出し、受け止める能力を高めることが必要です。教師の指導能力向上にどのように取り組んでいるのかお聞かせください。

答弁

 各学校においては、児童生徒理解を深めるため、教職員間で、児童生徒の情報の共有を図るとともに、人権研修やカウンセリングマインド研修等を実施しております。

 また、教育委員会といたしましては、教員の資質向上のための取組みとして、経験年数や役職に応じた研修、教科の指導力向上のための研修、そして、児童生徒理解のための研修等を実施しております。

 特に、児童生徒理解のための研修につきましては、「相手の心に寄り添う聴き方」や「児童生徒、保護者、教師との信頼関係の構築」等の内容で実施し、教員の資質向上、指導力向上に努めているところでございます。

 今後も、児童生徒の内面に対する共感的な理解に基づきながら、一人一人の特性や状況に応じた適切な指導を推進してまいりたいと考えております。

次に高等学校通学区域再編に関連する教育委員会の姿勢についてです。

 総合選抜制から尼崎1学区制になり、さらに、2015年度から、全県5学区の大学区制になります。尼崎の保護者から学区拡大の要望はなかったとのことです。それだけに、学区拡大決定までの市教委の県教委への対応に、私は、極めて大きな怒りに近い、不満を感じています。

 「進学できる学校の範囲を広げて、学校選択の自由度を高める」との意図からの「学区拡大」だと承知しています。しかし、学区を拡大すれば、高校の定員数が少ない西宮の生徒が尼崎の高校を受験し、尼崎の生徒が弾きだされると心配する声、子どもにも保護者にも大きな負担が出ると心配する声を教育委員会の職員からも多くお聞きしました。

 その心配を受けて、「高等学校通学区域再編に伴う進路対策事業」つまり、学区拡大で受験競争に負けないように対応する「進学塾」のような取り組みをする予算が計上されました。親も生徒も現場の教師もそして教育委員会も心配している問題に対する新規施策です。

 先に、競争的・管理的な日本の教育自体が子どもたちのストレスを大きくし、いじめ問題や体罰問題の背景にあると指摘しました。その競争教育を加速させる学区拡大を容認しながら競争に負けないようにとの事後対策です。

 市教委は、2011年9月末に、学区拡大にかかわって、県教委に3項目の要望を出したとの報告もありました。それも、尼崎市の生徒や保護者が抱く不安に対する事後対策です。

 県内では、明石、豊岡などの市教委は県教委に明確に学区拡大に反対の意思を表明しました。しかし、尼崎市教委はそうはしませんでした。しなかったのは、正式には、学区拡大を評価したことと同じです。

 私は、市教委の県教委に対する従順さに、誰のための教育委員会なのかと疑問を持っています。尼崎の子どもたちと正面から向き合っているのか、上ばかり見ているのではないか、そんな思いです。

 私は、厳しい受験競争に勝ち抜くことが、本来の教育目的ではないと考えます。もちろん、人生を豊かに、生きるためには、教育は欠かせません。人生には、さまざまな困難がつきものです。そういう時に、どう生きるか、どう考えるか、困難を抱える人がいれば、どう支援できるか、連帯して生きるために様々な知恵を出しあい、共に生きる力を強くするためにこそ、教育が必要です。

 私が、産業高校に入学し、社会科の最初の授業で、先生が「君たちは何で勉強するのか。君たちのお父さんやお母さんは微分や積分や化学の反応式を今でも覚えているか。英語が喋れるか。そうでなくても、一生懸命働いて、君たちを育てているではないか。君たちは、何のために、高校に入学して勉強するのか」と問われました。答えがわかりませんでした。その先生は、「若いときに、いろんな科目を勉強して、しっかり、脳みそを鍛えることが大事だと先生は思う。人生には、いつ、どんな困難に出会うかわからない。そんな時に、どうすれば良いか。どう解決するか、君たちのように若いうちに、いろんな勉強をして脳みそを鍛えることにより、解決できる力をつけることができるのだ」といわれました。

 また、物理の最初の授業では、「物理とは書いて字のごとし、物事には、理屈がある。道理がある。それが何かを見つけたり、考えたりする力をつけるのが物理を勉強する事なんだ」と言われたことも忘れられません。

 53年前の高校1年生の時に、受けた最初の授業での先生方の言葉には、競争に勝つことが目的だという思想が全くありません。これら、先生の言葉の中にこそ、教育の真の目的があると私は今も思っています。

 尼崎の子どもたちが、友達と協調しながら、一緒に成長していこうと連帯の中で学ぶ喜びを感じられる教育、そのために、少人数での丁寧な教育、自ら考え、自ら課題を解決する力を養い、人格成長を促し、自己肯定感情と合わせて、他者への思いやりを育てることこそが教育の大切さです。

 それに支障をきたすような制度改正等が提起されれば、それこそ、体を張ってでも、子どもたちを守る姿勢が求められるのが教育委員会ではないのでしょうか。

 学区拡大に異論を言わず、事後対策の実施で対応する姿勢は、本当に子どもたちのための教育委員会の姿勢とは思えません。

質問

 市教育委員会は、保護者も、教師も何よりも生徒が心配するような学区拡大になぜ、反対する取り組みをしなかったのでしようか。

 また、学区拡大の何を評価したのか、それは、市教委として、受験対策を講じる予算まで計上しなければならないほどの弊害が出ることを承知の上で、それを上回る効果が認められるとしての評価なのか、説明願います。

答弁

 県教育委員会が平成24年12月20日に公表いたしました「新通学区域に係る公立高等学校の入学者選抜の改善について」は、生徒によっては行きたい高校の選択幅が広がること、それぞれの高校がなお一層の特色化・魅力化に向けて努力すること等から、一定の評価ができるものと考えております。

 今回の制度変更は第2志望が志願変更できることにより、「その他校希望」に変わる一定の役割を担うとともに、「その他校希望」による遠方への通学の不安が解消されるものと理解しております。 ご指摘の「高等学校通学区域再編に伴う進路対策事業」につきましては、1学期と2学期に中学3年生を対象とした2回の学力調査を実施し、生徒自身が自らの学習課題やその対策を明確に把握することで、夏季休業中や放課後等に学習会を実施し、その後の進路目標に向けた自主的、計画的な学習につなげていこうとするものであります。合わせて、各中学校における評価の検証を行い、進路指導の充実を図るものであり、これらの取組みを通して本市の中学生の学力向上に効果が上がるものと考えております。

次に、学力向上策についてお尋ねします。

 全国共通学力テストの結果からも、「尼崎市は教育水準が低い」と言われ続けてきました。学力向上クリエイト事業に取り組み、基礎基本は全国平均に近づきつつあると説明されています。基礎基本こそ大事あり、それをベースにしてこそ、活用力・応用力を高めることもできます。競争に打ち勝つためでなく、心豊かな人生を送る力をつけるためにこそ、活用力・応用力を向上させることが必要だと思います。そのためには、一人一人の児童生徒に目が向けられる教師集団でなければなりません。学校現場は、主体的に学力向上に取り組むのに必要な人的配置を求めていると聞いています。

質問

 学校現場から、学力向上のために求められている人的配置は、どの程度満たされているのか答弁願います。現場の要請に応えるべきではないかと思いますが、いかがですか。

答弁

 義務教育における教員は、県費負担教職員であることから、学力向上に係る人的配置につきましても、基本的には、県教育委員会からの加配教員によるものであると考えております。

 具体的には、現在、新学習システム推進教員が小・中学校に配置され、35人学級の実施や教科担任制、少人数指導に携わっており、また、児童生徒支援教員が配置され、支援を要する児童生徒にきめ細やかな学習指導や進路指導を行っております。

 学校現場からの少しでも多くの教員の配置を行ってほしいとの要請を受けて、本市教育委員会も県教育委員会に対して現状以上の加配教員を配置するよう要望しているところでございます。

 一方、本市独自の学力向上に係る対応として、学力向上クリエイト事業の中で、指導補助嘱託員を小・中学校に派遣しておりますが、人数に限りがあり、派遣校数は希望の半数程度となっております。

 また、派遣されなかった学校に対しましては、大学生等の補助員の派遣や、予算面での支援などを通して、総合的に各学校に応じた学力向上を支援しているところでございます。

これで第1問目を終わります。

第2回目の登壇

 都市の体質転換と言いながら、財政上の理由で、中学校給食に取り組めない、学力向上策に必要な人的配置もできないなど、必要であってもできない、こんな尼崎市になぜなったのでしょうか。

 尼崎市議会議員の旅費不正使用事件が発覚し、市民の力で議会は、解散に追い込まれ出直し選挙となったのが20年前の1993年でした。当時の総合計画は、第4次全国総合開発計画に基づき、「にぎわい創生あまがさき」と銘打ち、阪神尼崎駅から市役所周辺までをシビックゾーンと位置付け、駅前を順次再開発する計画が盛り込まれ、公共事業推進をきわめて強く押し出した計画でした。駅前を開発し、「都市間競争」に勝ち、「税源の涵養」に資すると市幹部からどれほど説明されたことでしょうか。

 しかし、出直し選挙の1年半後に阪神淡路大震災が発生。築地・戸ノ内などでおこった液状化の怖さを目の当たりにしました。被災市民は仮設住宅が建設されるまで、サンシビックや学校体育館での避難所生活を余儀なくされました。その震災から1週間後でした。避難所では、夜も眠れず、余震におびえている市民がいるにもかかわらず、阪神尼崎駅北側の市バス乗り場の上部を覆う、人工地盤の工事契約が三菱重工と交わされました。こんな時に、急がなければならない工事なのかと、大きな疑問を感じ、契約案件には賛成できませんでした。市財政を圧迫している駅前開発事業の先駆け的な契約でした。

 阪神尼崎駅北側・中小企業センター東側の立体遊歩道は国道2号を北に渡ったところで切れていますが、もともとは、総合文化センターまでつなぐ計画でした。庄下川の西側、国道2号の南北にそれぞれ再開発ビルを建設し、総合文化センターと二つの再開発ビルと人工地盤の公園を立体遊歩道・空中回廊でつなぐのが阪神尼崎駅北側の開発計画でした。その開発事業のタネ地として大和銀行跡地も土地開発公社に買わせ、多大な借金と転売での損失を生みました。総合計画によって進められた開発事業に多額の財政支出をする一方で、公立保育所は、物干しざおを階段の手すりの代用にする、雨漏りはする、トイレは臭い、雨が降れば割れている樋から、雨水が噴き出る、あちらこちらガムテープで補修している、これが、党議員団が調査した公立保育所の実態でした。

 1995年の震災後、全国の自治体では、学校耐震化を進めていましたが、尼崎市は駅前開発を優先し、学校耐震化には手を付けませんでした。

 結果として、今になって学校耐震化を急がざるを得なくなり、中学校給食はじめ教育予算充実の大きな障害になっています。

 駅前開発が今も深く大きな財政上の傷あとを残しており、それを進めてきた当局と議会の責任が問われます。

次に、地域循環型経済に関連してお尋ねします。

 地域内で人とお金が循環する「地域循環型経済」は市長の選挙公約です。私も議会で何度か取り上げてきました。

 大店舗法を廃止し、大店立地法の成立以降、大型店の出店が相次ぎ、市内の個人商店、市場、商店街が大打撃を受けました。市民が市内で消費したお金が、繰り返し、市内を循環していた構図が崩され、お金は市外の本社へと流れ、市内循環が低下し、市税収にも影響してきました。市場や多くの小規模商店街は、再興不能に近い状況になっています。市民の消費行動が対面販売方式から離れていることは事実であり、市民の消費行動を変えて、市場商店街に元気を取り戻すことは、かなり厳しいと思えます。

質問

 市長が、地域循環型経済を目指すと公約された理由をまずお聞かせください。また、地域循環型経済を目指すために、どういう点に力を入れて政策化しているのかお尋ねします。

答弁

 本市は、交通アクセスに恵まれ、多くの産業が息づくまちです。

 私は、こうした尼崎の強みや魅力を活かして、コンパクトで環境や経済、また社会的にも持続可能なまちづくりを進めるためには、地域内におけるヒトと経済の好循環が重要であると考えたものでございます。

 その地域循環型経済を目指すための一つの手段として、「尼崎版グリーンニューディール」に取り組んでいるところであり、「自然エネルギーの推進」、「すまいと交通」、「スマートシティ」といった3つの重点テーマに基づき、毎年度、施策・事業を積み重ねていき、「環境と産業の共生」と「地域経済の好循環」を目指してまいりたいと考えております。

 私が住宅リフォーム助成制度の実施を求めた昨年9月議会では、「中小企業への支援は必要。現在の支援策は、融資制度のみである」「地域内で経済が循環し、持続的な発展を遂げていくためには、効果的で適切な取り組みによる底上げが必要であり、限られた財源の有効活用などから住宅リフォーム助成制度にとらわれず、検討していきたい」との答弁でした。

 消費不況の中、市内商店での買い物を後押しする意味からも、市内商店街などでのみ活用できる商品券での助成も含めれば、さらに経済波及効果が高まり住宅リフォーム助成制度は地域経済活性化に寄与できると考えます。

 2012年度から、『太陽熱温水器』、『エコウィル』、『エネファーム』などの設置に補助する制度を実施したところ、約8割が市内事業者の施行であり、地域経済の活性化に寄与している、と、市長が施政方針で述べられました。化石燃料の使用を節減できる環境対策として、大阪瓦斯が普及に努めているものですが、経済効果の波及範囲は狭いと受け止めています。

 また、新年度は、エネファームなどの事業継続と市内事業者への発注を前提とする新たな取り組みとして、市場商店街の照明をLEDに変える際の助成を行うとしています。これは、節電目的のものですが、きわめて範囲の狭い特定事業者が対象で経済波及効果が少なく、地域循環型経済への貢献度は、低いと考えます。

質問

 同じ投資であっても、地域内への波及効果の大きい投資の仕方が、地域循環型経済の促進にもつながるものと考えます。その点からも、住宅リフォーム助成制度を考慮したのでしょうか。していないとすればその理由も合わせてお答えください。

答弁

 ご提案の『住宅リフォーム助成制度』につきましては、単独での検討は、いたしておりませんが、新年度予算に計上いたしました「小規模太陽光発電設備に係る固定資産税の課税免除」につきましては、国の方針としても再生可能エネルギーの普及促進を図るため、平成24年7月から3年間の、電力の固定価格買取制度の優遇措置がスタートしており、極めて優先度の高い事業であると考え、実施しようとするものです。

 この事業におきましても、工事施工については、市内業者を基本とすることにより、地域内経済循環の効果を高めてまいります。

 このように、『住宅リフォーム助成制度』に限らず、環境と産業の共生をテーマとした取り組みや、財政的な負担の少ない手法により、地域経済の好循環を目指すなど、これまで同様、今後も幅広い取り組みについて検討してまいります。

 私の自宅は、太陽光発電を設置するには、あまりにも小規模だと認識しつつも、使用済み核燃料の最終処理ができない原発への抵抗と地球温暖化対策から、再生可能エネルギーへの切り替え要請が必ず大きくなると思い、また、その効果を見たいと、早い段階で、2kwときわめて小規模ですが、太陽光パネルを取り付けました。現在、売電が買電を上回っています。福島原発事故を経験し、原発をやめ、化石燃料の使用を大きく減らすためにも再生可能エネルギーへの切り替え促進は、時代の要請です。大きな屋根のお宅をみては、もったいないなあと思います。市民に対する助成制度の拡充は不可欠の課題です。

 2013年版の「尼崎版グリーンニューディールの基本的な考え方及び、具体的な取り組みついて」によると、①コンパクトで持続可能な街づくりの推進、②世界的経済不況・雇用不安・原発事故があったことで、省エネと再生可能エネルギーの推進が求められている、と、尼崎版グリーンニューディールを推進する意図を述べています。2013年度の施策では、個人事業者も含めてはいますが、企業に対する太陽光発電設置支援が中心です。市民の環境・エネルギー問題に対する関心を高めることに直接つながる、個人住宅への設置促進に取り組むべきです。

 また、デフレ不況対策には賃金引き上げが、大きな政策課題になっています。太陽光発電そのものの設置に要する費用とトータルとしての電気代節減効果との差し引きは、どのくらいかよくわかりませんが、いまの不況時に月々の電気料金が少なくなったり、売電が買電を上回るなどは、賃金引き上げと同様の効果があり、地域経済に与える波及効果も大きいと考えます。

 国は、「工業統計調査」の対象から従事員3人以下の零細事業者を外してしまいました。地域経済活性化、地域循環型経済といっても、零細事業者は融資以外では、対策の対象にもしていない市の姿勢は、統計すら取らない国と同じで、個人や零細事業者には目を向けていません。環境施策の対象が限定されすぎており、極めて偏った対応となっています。

質問

 個人住宅への太陽光発電の設置にたいする助成事業を予算化しなかったのはなぜでしょうか。

答弁

 本市では、国の補助制度が無かった平成19年度に住宅向け補助制度を開始し、平成21年度までに434件の補助を行いました。

 現在では、国の住宅向け補助制度や固定価格買取制度に加え、平成21年度にはキロワットあたり60万円を越えていた設置費用も40万円台と大きく下落し、普及が大幅に進んでいます。

 このことから、住宅用への普及の道筋はついていると考えており、今後は一定の発電量が見込める、10キロワットから50キロワットの太陽光発電について導入を促進してまいります。

弱者への平等な対応について

 高齢の生活保護世帯のうち、年金や給与収入がある人には、熱中症対策として、クーラー購入費用を社会福祉協議会から借り入れができ、借入額は、収入認定しません。社協への分割での返済金も、年金や給与収入から返済するので、返済額分だけ収入が少なくなるとして、その分、保護費の給付額が増額されます。年金収入や給与収入のない生活保護世帯には、社協は購入費の貸付をしませんし、クーラー設置費用は保護費から給付されることもありません。同じ生活保護世帯であっても、年金収入などの有無によって、実質自己負担の有無が決まるというずいぶん差別的な扱いです。言われている理屈は、一応、理解はしますが、実質的には不公平そのものです。

 敷地に余裕のある住宅に住んでいる市民対象には、エネファームなどへの補助制度があり、地域経済の活性化に寄与していると市長は述べました。

 高齢生活保護世帯の方の熱中症予防のためのクーラー設置支援は、命にかかわるものであり、市内業者から購入、設置することを条件にすれば、市長が言われるように、地域経済活性化に寄与することにもなります。

質問

 最低生活を余儀なくされている高齢者の熱中症の予防対策として、クーラーは命を守る重要な対策です。それを分割で購入できる対策、もしくは、現物給付、現物貸付を検討すべきです。年齢的弱者かつ経済的弱者である高齢生活保護世帯に対して、何らかの対策を実施するよう求めますが、いかがですか。

答弁

 高齢者にとって生活保護世帯かどうかを問わず、熱中症予防対策として、エアコンの活用は有効な手法のひとつです。

 しかし、現行制度上、基本的には他の家財道具と同様に月々のやりくりを通じた、基準生活費の中で賄っていただくものであり、国の枠組みを超えて市独自に個人給付等の事業を行う考えはありません。

 市は、財政難を理由に、職員を削減し、指定管理者制度をはじめとして市外の企業への委託や発注を拡大しています。

 市の支出総額が同じでも、市が消費した額のうち、市外に流出する額が多ければ多いほど、市内で循環し、地域経済を活性化させる原資が減り、地域経済にとっては、望ましくありません。
市長は、当選後の所信表明で、地域内で人とお金が循環することが必要だと述べておられます。つまり、地域循環型経済にということです。

質問

 市内外を問わず、委託化は低賃金化を促進させ、特に市外企業への発注は、地域内で人とお金が循環せず、市内雇用にも市税収入にも良い影響が出ないと考えます。結局、より一層市財政を厳しくし、悪循環です。地域循環型経済の公約にも反すると考えますが、いかがでしょうか。

答弁

 委託化を推進する、いわゆるアウトソーシングの取組につきましては、民間の専門的な知識やノウハウを活用することにより、行財政運営の効率化や市民サービスの向上を図る観点から、取り組んでいるものでございます。

 また、その取組にあたりましては、地域経済の活性化といった観点から、これまで契約制度において、市内事業者や市内団体に対して、一定の優先措置を講じているところでございます。

 そのような中、「あまがさき『未来へつなぐ』プロジェクト」におきましても、税収の安定・向上につながる取組として、地域内で経済が循環する取組を促進することを掲げており、今後、さらに地域経済の活性化につながる効果的な取組を推進してまいります。

次に市の計画の進め方の混乱についてです。

 市職員の大幅な削減で市の財政危機を乗り越えようとするところに、市行政の混乱の原因があると思えてなりません。

その一つが公共施設の最適化再配置問題です。

 私は、子どもを出産した後、母親よりも中央保健所の保健師さんを頼りにして、子育てをしました。予防接種や定期検診の受診も欠かさず受け、教えられた子育てのノウハウは本当にありがたく、保健師さんが身近な保健所におられ、いつでも気軽に相談できる安心感は何にも代えがたいものでした。

 しかし、残念ながら、保健所に続き、2006年度には保健センターも一所化され、福祉事務所も6所から1所に集約されました。

 職員を減らすために、6福祉事務所から1所に集約したものの、保護率は、先に述べたように、現在では、4%を超え、この異常な増え方が1所ではスムーズな事務ができないとの事態を招いています。

 2009年度に施策評価委員会が「公共施設の今後のあり方について」を提言し、労働福祉会館の廃止を打ち出しました。2015年度をめどに、労館大ホールの代替ホール、中央公民館、南部3支所の地域保健担当、地域福祉担当を集約する保健センター、福祉事務所を1所から2所にして、うち1所を入れるなど6階建ての複合庁舎を市役所南側の駐車場に建設する案が議会にも示され、その後、6階建てから5階建てへの変更もありました。

 労館の存続を求める市民運動が高まる中、大ホールを備える複合庁舎の建設計画が市民にも説明され、労館廃止に向けて、市は極めて精力的でした。市民合意のないまま、この3月限りで労館を廃止する条例が昨年の2月議会に提案、多数決で可決されました。ところが、この2月に複合庁舎の建設そのものが財政的に無理だとして白紙にされました。

 これほどずさんな計画の進め方があるのだろうか、それも、労館をこの3月に廃止すると決めた後でのことです。

 6階建てだといいながら、5階建てと聞いた時も、考えられないお粗末さだと思いました。ところが、建設を白紙にすると聞いたときは、驚きを通り越して、今の尼崎市は一体どうなっているのか、そのずさんさに愕然としました。前代未聞の醜態です。複合庁舎建設を含めての市民説明会は、一体何だったのかと、市民の厳しい批判の声が湧き上がっています。市長は、計画確定前から、市民の意見を聞いて決めると公約し、市民説明会やパフリックコメントに取り組んでいるとするなかでのことです。

 多くの市民は、労館の存続を求めてきました。複合庁舎の建設を求めてきたわけではありません。しかし、明確になったのは、労館の廃止だけです。

 このような状況を考えると、支所と地区会館を合築する計画も露と消えてしまうかもしれないと懸念を抱いてしまいます。

 複合庁舎の建設を白紙撤回せざるを得ないのであれば、その裏付けになる財政的説明を明確に行うのが責任ある仕事の進め方です。計画変更の背景になっている財政的説明の資料を会派として要求したところ、詳しい資料はないとの返事で、いまだに何の資料も提出されていません。

質問

 合理的な説明がない、これほど無責任な行政運営はありません。複合庁舎の建設案を市民や議会に説明する限り、それなりの財政的裏付けを持ってのことと考えます。それを説明してください。また、それが、無理だと判断したのですから、変更前後にどんな財政事情の変化があったのか、それも説明してください。

 財政的なことも含めて、どの部署が責任を持って、市民や議会に提示できる計画を練り上げ、そして、撤回したのか、明確な答弁を願います。

答弁

 第2駐車場の複合施設建設を含む公共施設の最適化に向けた取組については、従前は企画財政局が、今年度からは、新たに資産統括局が中心となる中で、組織横断的に検討を進めてきたところでございます。

 第2駐車場の複合施設につきましては、施設の総量を圧縮することにより、維持管理コストの削減を図るとともに、集約等により生じる跡地を売却することで、建替え等に要する財源を一定確保するという基本的な考え方に沿って、取組を進めてまいりました。

 しかしながら、昨年10月に「次期行財政改革に係る計画」の素案を策定するにあたって、改めて直近の収支状況を精査いたしますと、毎年50億円前後の実質的な収支不足が続く、厳しい状況が見込まれ、今後の財政運営を考慮した上で、当画は土地売払い収入についても、市債の償還等に充てざるを得ないと判断し、将来の負担も十分見据える中で、第2駐車場での複合施設の建設については、より経済的で効率的な配置となるよう見直すこととしたものでございます。

 日本共産党議員団は、従来のように、6支所体制で、支所機能と地区会館機能だけの集約でなく、保健センター機能、福祉事務所機能をも合わせて集約させることが利便性からも、まちづくりで重視されている近隣住区論から見ても、妥当だと考え提案しました。しかし、去年9月議会での答弁では、6福祉事務所体制から1福祉事務所体制にしたことで、元の6福祉事務所に戻すに必要な職員配置ができないとのことでした。その根本は市財政難です。

次に労働センターにある「しごと支援課」の移動場所についてです。

 労働センターで行っていた「しごと支援課業務」は、出屋敷リベルの3階に移転するとの説明を受けました。

 同床は、大手企業の2社が保有しており、固定資産税も共益費も一切滞納がないとのことです。あき床になっていても、市にも尼崎都市開発㈱にも、何ら財政上の問題は起こりません。体力のない個人の区分所有者ではなく、体力のある大企業です。それこそ、自力で、床の利用を検討したり、テナントを誘致する能力もあります。

 リベルよりも旧開明小学校跡のほうがバスも電車も便利です。開明小学校跡は公有財産であり、家賃を支払わずに済みます。現在、市は、徹底して、経費削減に次ぐ経費削減です。なぜ、わざわざ、家賃の必要な場所への移転を決めるのでしょうか。

 会派の予算勉強会では、財政当局は、一切説明してくれませんでした。軽々にいうのは、はばかる気もしますが、リベルの床を所有している大企業の要請に応えてのことではないのかと思わざるをえませんし、納得できる明確な説明がないことを考えると、リベルへの移転は、行政トップクラスの特別の指示かもと思えて仕方ありません。

質問

 しごと支援課の移転場所は、財政上からも交通利便性からも、旧開明小学校の空き教室を活用するほうがよいと考えます。この2点についてリベルのほうがすぐれているとする理由をわかりやすく説明してください。年間、約1100万円もの家賃支出について、どのように考えているのか。なお、共益費は、床所有者が負担するのか、それとも市が負担するのかいずれでしょうか。家賃負担以上の効果があるとする理由をお聞かせください。

答弁

 無料職業紹介や労働相談の窓口業務を行う「しごと支援課」事務室の移転先につきましては、複数の施設について検討を重ねてまいりました。その中で開明庁舎につきましては、エレベーターの新規設置や雨漏りの施設改修、階段、廊下の整備などを含めまして、初期投資経費として1億5,000万円程度の工事費が必要となります。

 一方、「出屋敷リベル」につきましては、移転に係る工事費(5,800万円程度)のほかに、家賃としての使用料は、年間で1,100万円程度必要となりますが、管理費用(修繕積立金含む)は使用料に含まれております。

 また、「出屋敷リベル」は、阪神出屋敷駅に直結し、かつ駅前広場に面しているなど、交通利便性も高く、利用者や市民の認知度も高い施設であるとともに、1フロアで一体的な床の確保も可能となります。

 さらには、「出屋敷リベル」への移転により、再開発ビル空き床の有効活用や地域の活性化にもつながると考えられます。

 これらのことから、総合的に判断し、「出屋敷リベル」に、「しごと支援課」の事務室を移転することを決定したものでございます。

次に保育所の民間移管問題です。

 大島保育所の民間移管に関しては、市民が2つの裁判に訴えています。その裁判の決着がつかない間に、民間移管を進める条例を提案し、議会は可決。そして、立花南保育所も、廃止条例が出され、党議員団以外の賛成多数で可決。その後、保護者が提訴する、こういう経過を経て、受託法人を募集。その後に、受託法人から辞退の申し出という異例なことが起こりました。上ノ島保育所の移管時期についても、条例変更せざるを得ない事態を生みました。

 なぜ、こんなことが連続して起こるのかです。私たちは、公立保育所の存続を求めているので、民間移管がスムーズにいかないことに問題意識を持っているわけではありません。到底理解できない事態が起こっていることに、仕事の仕方、行政運営上の問題として危機感を持っているのです。

 今、3つの保育所裁判があり、担当部署は、それへの準備にも時間を費やさざるを得ないでしょう。裁判への対応に加えて、民間移管計画を同時並行に進める市の方針にこそ、無理があるとの思いを強くしています。

 今回の立花南保育所の民間移管決定法人の辞退問題は、担当部署が処理しきれないほどの事務を担っていることからくる対応の不十分さ、また、市民との信頼関係が崩れていることに対する精神的負担が精緻さに欠けるしごとの仕方につながっているのではないかと推察します。市長以下、幹部の責任が問われる問題です。

質問

 保護者の合意が取れる、取れないにかかわらず、民間移管計画を強引に進めていることにこそ、立花南保育所の受託辞退の根本的な原因があると考えます。市長の見解を伺います。
 とにかく、市民との合意が取れないまま、まして、裁判が継続している間は、強引に進めることは、本来中止するべきです。答弁願います。

答弁

 市政運営において、市民の皆様と様々な政策や課題について合意形成を図ることは非常に重要なことであると認識しております。

 この認識のもと、大島保育所においては、訴訟が提起された以降においても、複数回にわたり父母の会会長等との話し合いや説明会を実施し、保護者の皆様の不安解消を図るとともに民間移管への理解を得るよう協議の場を設けるための努力を続けてきたところであり、現在進められている移管法人選考委員会においては、保護者の方々に法人選考委員として参画をしていただいております。

 また、立花南保育所においても、一部の保護者から訴訟が提起されましたが、保護者が法人選考委員に参画されない場合においても、選考過程において一定の条件のもとで保護者が意見を述べることができる機会を設けるなど、民間移管の取り組みに当たりましては、誠意をもって、保護者の皆様の理解を得られるよう努めてまいりました。

 2保育所の民間移管において、本市を提訴されたことにつきましては非常に残念であると考えておりますが、0歳児保育など多様化する保育ニーズに対応しつつ、効率的な保育行政を図っていくためには、引き続き公立保育所の民間移管を進めていく必要があると考えております。

 市民のためになる仕事ができる職員を育てることもなく、ただ、財政削減論からの職員削減で、市役所が本来持たなければならない機能すら、持てない状況にしてしまっています。国の職員削減方針を無批判に受け入れてきた市長以下幹部の責任ではないかと強く指摘します。

次に市バス問題です。

 昨年7月の公営企業審議会の答申に基づいて、12月には尼崎市バスの民営化を進めるにあたっての取り組み方針の素案が示され、民営化は既定の方針として、取り組みが進められています。
2010年度に、敬老パスが有料化されたことにより、乗客が減少し、市バス会計は、一気に悪化、結局、自治体でいう財政再生団体への転落を回避するために、市は、翌年度に、3.5億円を追加補助せざるを得なくなり、一気に、民営化に拍車がかかりました。

 公営審の答申では、「民営化の移行に際し、バス交通サービス水準の維持、確保に向け、事業者と協議を行い、協定を締結すること」としています。どんな内容の協定にするかが、これからの大きな課題です。

 公営企業と民間交通機関との決定的な違いは、市バスでは、これまでも、黒字路線で上げた利益を赤字路線に補てんするにとどまらず、市民のために、路線の維持の必要性があると判断して、経営補助をしてきました。路線も不十分ながらも可能な場合は市民の要望を取り入れても来ました。しかし、民間になれば、利益を上げられなければ、バスを走らせる意味がなくなります。公共交通だからそんな恐れはないとの意見も聞きますが、現実に、路線はあっても便数を極端に減らしている事実が他都市であります。

 党議員団は、市には、市民の移動の権利を保障する義務があり、公共性を維持し、バスネットワークとサービスを守ること、バス事業に対する市民や議会の意見を反映できるようにすることなどから、市バスの民間移譲には反対です。

 そして、それがきわめて困難であれば、少なくとも、市が責任を果たすうえで、尼崎交通事業振興㈱を担い手にすることを求めてきましたが、公営審では、完全民営化が答申され、特別委員会等では民営化に向かっての報告 議論が行われてきました。しかし、「尼崎市自動車事業の設置に関する条例」を廃止する条例を可決しておらず、現在は、まだ、民営化は正式決定ではありません。しかし、新年度予算案には、市バスの民営化を前提にした市バスの累積債務を3年間で解消する民営化補助金2億8200万円、移譲先選定委員会の予算として、33万1千円が計上されています。

質問

 「予算は法的な根拠に基づくもの」でなければなりません。市バス廃止を正式に決定していないにも関わらず、2億8200万円以上もの民営化関連予算を提案するのは、妥当なやり方ではないと考えます。市長の見解をお尋ねします。

答弁

 市営バス事業の今後のあり方の検討にあたりましては、公営企業審議会を設置し、幅広いご審議を行っていただき、民営化を目指すことが妥当であるとの答申を受けました。

 この答申の趣旨を踏まえ、この度、市として、市営バス事業の民営化に向けた取組方針をまとめました。

 審議会でのご審議から市の取組方針の整理に至るまで、その検討過程における節目節目で、総合計画等特別委員会において議会のご意見も十分お聞きする中で、取組を進めてきたところでございます。

 これら一連の取組の中で、市民から、路線等サービス水準の維持、確保に対する不安の声が多く寄せられたことなどを踏まえ、まずは、移譲事業者を選定し、移譲後のバスサービス水準について、市民の皆様に具体的にお示しし、安心して頂いた上で、自動車運送事業の廃止条例について、ご提案させていただくことが望ましいものと考えております。

次に切実な医療問題についてお尋ねします。

 国民健康保険についてです。

 現在、手元に国民健康保険証のない世帯は7,639世帯です。ざっと12,500人ほどは保険証が手元にありません。

 国の問題であるTPP参加については、極めて大切な国民皆保険制度が壊されると日本医師会も反対しています。もちろん、私たちも反対です。

 しかし、現実に国民皆保険を保障する国民健康保険の保険料が高すぎることで、保険料を払いきれず、保険証が手元にないというのは、国保制度の根本にかかわる問題であり、この異常さを改善するのは行政の責任です。

質問

 例年、同じ所得、同じ家族構成で比較すると、尼崎市の保険料は、他都市に比べていつも、高いのが実態です。負担能力以上の負担を強いていることが、手元に保険証のない市民が12,500人ほどもいる主要な要因だと考えます。市長の見解はいかがでしょうか。

答弁

 国民健康保険制度につきましては、市町村単位で運営していることから、医療費や一般会計繰入金の状況のほか、1世帯あたりの被保険者数や所得状況等により、保険料率は市町村によって異なります。

 本市国保は、被保険者の所得が他都市に比べ低位にあることから所得割料率が大きくなる構造となっており、同一所得・同一世帯人員で比較した場合、阪神間各市より高い保険料となる傾向にあります。

 こうしたなか、本市国保といたしましては、極めて厳しい財政状況ではございますが、保険料軽減財源である財政健全化4億円に加え、基準総所得に占める保険料負担率に着目した特別減免を平成23年度から創設し、負担率20%を超える最も負担感の大きい層に減免を適用するため、新たに一般会計繰入金約2億円を確保し、保険料負担の軽減に努めております。

 なお、ご指摘の短期被保険者証の未交付の解消につきましては、平日の時間内に来庁できない方のために、年間3回の休日開庁などにより納付相談の機会を確保するとともに、推進員の未納世帯訪問時・の納付相談の中で、未交付の解消に向けた取組も実施しております。

 今後とも、保険料負担の公平性の確保を図りながら、保険証の未交付の解消に努めて参ります。

質問

 国保法第44条では、一部負担金の軽減ができますが、改善されたとはいえ、利用できる条件が厳しすぎます。44条の縛りから離れて、市独自の条件緩和が必要ですが、検討はしてきているのでしょうか。

答弁

 国民健康保険法第44条に基づく一部負担金減免制度は、災害や失業等により収入が著しく減少し、生活が困難となった場合、それらの事情を特別な理由として、一定の期間、一部負担金の減免等の措置を採ることができるとするものです。

 本市の制度におきましては、平成23年4月に、保険料滞納世帯や、収入が生活保護基準の世帯に対して対象を広げるなどの制度改正を行ったこと、さらに、平成24年4月からは、阪神間他都市の実施状況等を踏まえ、所得激減の判定基準を前3か月の平均収入から、直前1か月の収入に見直すとともに、減免期間を3か月から6か月へ延長するなど、適用範囲を拡大したところでございます。

 現時点において、更なる適用範囲の拡大は困難と考えておりますが、引き続き、福祉施策における他の制度など、関係各課との連携を図る中で、丁寧な対応を行うとともに、今後とも、本減免制度が、より効果的に運用されるよう、市民周知に努めてまいります。

 尼崎医療生協と阪神医療生協で無料定額診療事業を実施しています。

 健康増進事業で、低所得の糖尿病患者の治療中断を防ぐためとして、受診とインシュリンに対する助成制度を実施することを評価します。しかし、それだけでよいのでしょうか。無料定額診療事業による受診者は、切羽詰まった状況の患者が多いのが実態です。薬は院外処方が通常で、薬代には適用されないために、治療が完結しない問題を残しています。

質問

 無料定額診療事業における院外処方の薬代への助成制度を実施しない理由は何でしょうか。糖尿病患者への補助と同様、無料定額診療事業の院外処方の薬にも助成すべきと考えます。答弁願います。

答弁

 現在、国におきまして、無料又は低額な料金で調剤を行う事業が第二種社会福祉事業として位置づけられていないため、そうした事業実施に意欲のある薬局がありましても実施できず、無料低額診療の実施医療機関で診療を受けた方も、院外処方の薬は無料低額になりません。

 こうした部分への対応策として、市単独で薬代の一部助成を行うといった新たな制度を創設することは、本市の厳しい財政状況の中では困難であると考えておりますが、無料低額診療事業における薬代の考え方や事業の検討状況について、改めて国に確認して参りたいと考えております。

これで第2問目を終わります。

第3回目登壇

市バス民営化に関連しておたずねします。

 市バスの完全民営化に向けては、市民の移動の権利を守る方策が担保されるかの検討が必要です。

 受託業者との協定内容の充実、そして、協定期間終了後の取り組みに市がどう関与できるかの議論も合わせて重要です。

 市が7割、交通労組が3割、出資し、尼崎交通事業振興㈱をつくってきた経緯があり、市バスの経営を守るために、給料の安い振興㈱に運転委託してきました。そのために振興㈱は運転手を採用し、75人の運転手がいます。乗客への心配りができる運転手が多いのが特徴です。市には、出資者として、同社の労働者の雇用を守る責任があります。振興㈱の賃金の安い労働者により、市バスを維持してきたことを無視することは許されません。

 公営審の委員の中には、民間バス業界の代表もおられ、「民営化に備える対策もできる」と発言しています。市民の移動の足と振興㈱の労働者を守るために、移譲にあたっての協定期間はできるだけ長くすることが必要ですし、協定には、最低、次の内容を盛り込むことを提案します。

質問

・現行の路線とダイヤを変更しないこと
・市民サービスを低下させないために市バス発足当時から堅持してきた定額運賃制を維持すること
・運賃値上げをしないこと
・協定期間以降も、市民アンケートを取り、市民の意見を聞くシステムをつくること。
・移譲を受ける民間会社は振興㈱に運転委託することを条件にすること。
・尼崎市内はノンステップバスと車いす乗車が可能なバスを使用すること。
・高齢者の乗車人数にかかわらず運行経費にはほとんど差がない。敬老パス制度を無料に戻し、仙台市が行っているように、市が民間バス会社に負担する金額は協議して、定額制にすること。
・市の広報を車内に掲示する際は、無料にすること。
・車体に企業の広告を取り付ける場合は、一定は市内企業にし、市内企業には割引を行うこと
・市バスで実施している各種乗車券を同様に販売すること
  などです。

 答弁願います。

答弁

 協定書は、市営バス事業の移譲にあたり、移譲時期や対象路線、移譲後の運行サービスの内容等について、移譲事業者との間で取り決めておくものでございます。

 そのなかで、移譲時の路線やダイヤ等運行サービス水準につきましては、移譲から3年間維持することを運行条件とする考えでございますが、あわせて、公共性の確保に向けた協議会への参加や利便性向上への取組、赤字路線維持のための補助金についての規定などにつきましては、期間を定めることなく、将来にわたって取り決めを行う考えです。

 なお、事業者の選定にあたりましては、プロポーザル方式により行うこととしておりますが、提案のあった内容も踏まえつつ、公共性の確保を基本に、民間事業者の経営の自由度にも十分配慮する中で、今後、協議・検討してまいりたいと考えております。

 切実な市民要求も実現できない尼崎市にとって、最大の障害は財政問題です。市としても、しっかり、地域循環型経済を推進させ、地域内再投資力を高める取り組みが必要です。

 合わせて、日本全体のデフレ不況克服のために、国の方針に沈黙していてはだめです。

 日本の雇用者報酬がこの14年間で12%もさがっているのは、ベースアップがないからばかりではありません。非正規雇用の急増が大きな要因です。1980年代から1990年代の前半までは、非正規労働者は、労働者全体の1~2割程度でしたが、今や、35.5%までになっています。ドイツ、フランスが15%、イギリスの6%に比べると、日本の異常さは際立っています。

 賃下げ、非正規雇用の拡大がデフレ不況の悪循環を作り出し、その上に、高額所得者、富裕層や大企業などへの優遇税制のために、税収が落ち込み、それに加えて、尼崎市特有の過去の財政運営のまずさが、市財政をとことん厳しいものにしています。

 市民生活の改善に必要な財源を確保できる道に進まなければなりません。私は、つねづね、国も市も多額の借金財政だけれど、日本全体が貧乏ではない、お金はあるところにあると内部留保や税制の矛盾を話しています。労働者が働いて、生み出した富の配分と税のあり方に根本的な矛盾があります。

 昨年12月議会では、大企業や富裕層への減税などによる税収不足を消費税で穴埋めする不合理さについて質問しました。安倍政権が進める方向には、社会保障制度の大後退も含まれており、市民生活は、より一層厳しくされます。国政のあり方を変えなければ、市財政の立て直しも困難でしょう。

市財政と市民の暮らしを守るために、国政に関連して質問します。

 来年度からの10年間計画である“あまがさき”「未来へつなぐ」プロジェクト(案)が策定され、その第1章、「計画策定の背景および必要性」の最初にこれまでの行財政計画の取り組みがのべられています。それによると、

 本市は、17年前の1996年度を「財政再建元年」と位置づけ、「行財政改革推進計画」等に基づき、職員定数の削減などを中心に財政の健全化に取り組んできたこと。

 2003年度から2007年度の5年間は、「経営再建プログラム」を策定し、300項目以上の市民サービスなどを削減し、土地の売却や市債の発行など多額の財源対策を講じて現在でいう財政再生団体である「財政再建団体」への転落を回避してきたけれど、財政状況に明るい兆しが見えたわけではないこと。

 そして、2008年度から2012年度・今年度までの5年間、財源対策なしで収支均衡を図ることを目標として、「あまがさき行財政構造改革プラン」を策定し、財政規律を守るとし借金返しを最優先の財政運営を行うために、わずか年間7万円の原爆被害者の会への補助金、行政協力員へのわずかな報奨金さえ削減するなどして当初計画の50億円以上の効果を上げたものの、当初の目標であった財源対策なしでの収支均衡は、はかられないままに現在に至る状況が書かれています。

 この17年間で、もっとも顕著なことは、市職員数を削減するために、ごみ収集の民間委託の拡大、学校給食調理業務の民間委託、保育所の民間移管、公立幼稚園の削減計画、各種公共施設の指定管理者への委託化や2000年度から実施された介護保険事業にみられる福祉事業の民間参入の拡大です。それと同時に、各種の福祉施策が打ち切られ、使用料・利用料の引き上げも行われてきました。

 緊縮財政一辺倒の行革をいくら進めても市の財政状況は改善せず、財源不足が続き、公共施設の再配置、市バスの完全民営化もその流れの中から出ています。

 そして、「プロジェクト」では、過去のまちづくりにおいて発行した多額の市債等の償還が、今日の財政を圧迫している大きな要因であり、実質的な収支均衡を確保する状態には至っていないと過去の行財政運営の結果であることも認めています。

 4ページでは、「こうした収支状況の背景には、所得の低い階層や年金収入のみで生活することが困難な高齢者が多いことから、経済雇用情勢の悪化や高齢化に伴って、生活困窮に陥りやすい人が多い都市の体質となっていること、また、税収面では、そのことが安定財源となりうる個人市民税の少なさにつながっていること、さらに、高齢化の進行に伴い、後期高齢者医療療養給付費や介護保険給付費が年々増加し、税負担の増につながっていることなど、本市の特性や高齢化の進行が税収、扶助費、医療費に影響し、それが硬直した財政構造の大きな要因になっていると考えられると」述べています。

 私は、この4ページで述べている硬直した財政構造の要因を取り除くことがデフレ不況、市財政構造の改善にとって極めて重要な課題だと思います。

 プロジェクトの3ページには、「本来、国の責任と役割において実施されるべき社会保障制度やその財源を保障する地方財政制度などについては、国の動向を見定める中で、国と地方の費用負担のあり方や市民生活へ与える影響等を勘案し、必要に応じて国へ働きかけていく必要がある」と述べています。ここに書かれている内容にとどまるのでなく、経済政策などについても、積極的に国に働きかけることが必要です。

 安倍首相は、デフレ脱却策として、無制限の金融緩和、大型公共事業のバラマキ、大企業応援の「成長戦略」を掲げていますが、そのどれもがすべて過去の自民党政権がおこない、破たんがしてきたものばかりです。「危機突破」とは逆に、危機と矛盾を激化させるしかないでしょう。

 「金融緩和策」は、安倍政権下で消費税増税に踏み切るための前提条件づくりとして登場したとみられます。1990年代以降日銀によって続けられてきた金融緩和が、「デフレ」の克服にも景気回復にもほとんど役に立ってこなかったことは明らかです。現在市中に供給されている通貨の量は国内総生産(GDP)比で26%にのぼり、アメリカの16%、ユーロ圏の18%と比較しても世界最高水準です。十分すぎるほど資金が供給されても、消費が低迷していて企業の投資先がないため、その多くは金融機関にたまっているだけです。銀行は中小企業には貸し渋りを続けています。ここにメスを入れない限り、いくら金融緩和をしても、実体経済はよくならないと考えます。

 デフレ不況の最大の原因は、働く人の所得が減り続けていることです。デフレ不況から抜け出すためには働く人の所得を増やして経済に元気を取り戻すことです。

 1997年からみると、企業の経常利益は63%も増えたのに、賃金は、12%も減っています。今こそ、賃金引上げが必要です。政府が持つべきは、物価目標ではなく、賃上げ目標です。日本共産党の国会議員団の繰り返しての質問により、それを認めざるを得なくなり、本気度が疑われますが、経済界への要請も行わざるを得なくなりました。

 週刊エコノミストの編集長は、「安倍首相のデフレ脱却策を聞いていると、この人は国民の家計や雇用にどれだけ関心があるのだろうかという気になる。インフレ期待の醸成というが多くの国民の期待は賃金の上昇だ」と述べていますし、第一生命経済研究所の熊野秀雄氏も「1992年以来2%の物価上昇の経験は、原油高騰や消費税率引き上げを除いて例がない。持続的な賃上げ上昇を政府が誘導することが、デフレ解消には大きな威力を持つ」と主張しています。

質問

 安倍首相が行うとする無制限の金融緩和、大型公共事業のバラマキ、大企業応援の「成長戦略」による物価上昇目標でなく、賃上げ目標を持つことこそ必要だと思いますが、市長のご見解をお聞かせください。

答弁

 今回の国の緊急経済対策は、「『金融緩和』『財政政策』『成長戦略』により、長引く円高・デフレ不況から脱却し、雇用や所得の拡大を目指す。」こととされています。

 こうした考え方に基づきました、今回の国の補正予算は、多額の公共事業が含まれており、国の長期債務残高の増加への懸念はございますものの、今回の国の補正予算や経済政策が功を奏し、働く意欲のある人たちに仕事をつくり、所得を増やすことに繋がっていくことが重要であると考えております。

 増税や社会保障の負担増など、国民の所得を奪う政策を中止し、働く人の所得を増やす政治への転換が必要です。そうしてこそ、市の財政改善にもつながります。日本共産党は、そのために、次の3つの方法を提案しています。

 第1にサラリーマン世帯の1か月分の給料を取り上げる消費税増税を中止し、年金や生活保護費削減など社会保障費の削減をストップすること。

 第2に、賃下げや大リストラをやめさせること。大企業には、賃金引き上げ、雇用を確保するだけの体力があり、眠っている260兆円もの内部留保の1%程度を還元することで可能です。

 第3に、暮らしを守るルールの確立です。正規雇用の拡大、最低賃金の大幅引き上げ、下請け中小企業の単価切り下げなど下請けいじめをやめさせることです。

質問

 この3つの提案に対する市長のご見解をお聞かせください。市財政改善のためにも、これらを国に働きかけてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

答弁

 消費税の増税につきましては、少子高齢化という人口構成の大きな変化などを踏まえ、年金制度や生活保護制度などが、将来にわたって持続可能な社会保障制度として確立していくための財源確保策として、国政において議論がなされ、既に法律として成立したものでございます。また、その法律の附則第18条では、消費税率の引上げに当たっては、経済状況が好転していることを条件としており、そのために総合的な施策を講ずるとされております。

 そうした中で、先程申し上げましたとおり、国においては、実質経済を成長させることにより、地域経済を活性化し、それによって雇用の拡大や賃金の引き上げにつなげていこうとしているものであり、そうした、国の動向を注視してまいりたいと考えております。

 一気に多額の借金をし、集中的に行ってきた開発行政が、現在の尼崎市の財政悪化の原因ですが、その背景は、国の政治です。アメリカに求められるままに、13年間で630兆円もの大型公共投資を行うことを約束し、国は、公共事業を推進させるために、全国の自治体へ補助金や起債を通じて、誘導策を実施しました。本市も、それに乗っての開発推進だったことを肝に銘じておくことが必要です。市長には、同じ轍を踏まないように、国の方針が市政にどう影響するか、しっかり見極め、いうべきことは言い、市民の暮らしを守ることを強く求めます。

 なお、ここで取り上げられなかった問題に関しては、分科会質疑、総括質疑を通して、質していきたいと思います。

 以上で日本共産党議員団の代表質疑を終わります。

2012年12月議会一般質問 辻おさむ:災害対策、大庄まちづくり、エレベータの安全対策、アスベスト対策

2012年12月議会一般質問 辻おさむ議員

2012年12月5日

 辻おさむ
 日本共産党の辻おさむです。
 災害対策、大庄まちづくり、エレベータの安全対策、アスベスト対策について伺います。

災害対策(津波、下水施設)

  まず、地震・津波災害対策についてです。

  今年8月29日に、内閣府の防災担当が、「南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域等(第二次報告)及び被害想定(第一次報告)について」を発表しました。

  静岡県・駿河湾から九州沖を震源とする「南海トラフ」の巨大地震について、太平洋岸では震度7の激しい揺れと最大で34メートルの津波が襲い、最悪の場合、死者数は32万3000人に上り、238万6,000棟が倒壊・焼失、流失するなどの被害が起こると想定したものです。

  今回の被害想定では、防災対策による減災効果も示しています。多くの人が迅速に避難し、「避難ビル」などを利用した場合は、津波の犠牲者は80%少なくなり、建物の耐震化率を現状の79%から100%に引き上げれば、建物倒壊は40%減らせ、死者数も大幅に減らせるというものです。

  防災対策の強化が求められます。

 
  さて、尼崎への津波高の想定は5メートルということです。

  尼崎は、市域の多くが海抜ゼロメートル地域であり、広大な面積が被害を受ける可能性があり、とくに、液状化による被害も大きなものが予想されます。

 
 河川堤防の補強について、9月議会で会派議員から「国及び県は、堤防本体の液状化を対象とした耐震性能調査をしているのか」という質問をしたところ、「県で調査中だと聞いている」との答弁でした。

 先日、武庫川改修計画の説明会で西宮土木事務所の方に聞いたところ、やはり、調査中とのことでした。私からも、進捗状況をしっかり把握されるよう重ねて要望をしておきます。

 さて、津波に対して、まず第1に、防潮堤、あるいは堤防で防ぐということは、言うまでもありません。
 しかし、浸水した場合、尼崎は、ゼロメートル地域であるために、排水しないと水に浸かったままになってしまいます。下水施設や、排水ポンプの備えが必要です。

 平成24年3月に、「下水道地震・津波対策技術検討委員会」がまとめた「東日本大震災における下水道施設被害の総括と耐震・耐津波対策の現状を踏まえた今後の対策のあり方」という報告書がだされました。

  それによると、東日本大震災では、下水道施設も大きな被害をうけ、東北から関東にかけての広い範囲で、管きょの被災延長は布設済み総延長65,001kmに対し600㎞以上、人孔(マンホール)の被災個数は1万5千基以上であり、兵庫県南部地震や新潟県中越地震の被害規模を大きく上回っています。

 

 一方、下水処理場については巨大津波による被害が顕著であり、震災当初、稼働停止が48処理場、一部停止が63処理場、福島第一原発警戒区域内であるため被害状況不明が9処理場でした。震災後1年を経過してなお14処理場が通常処理を再開できませんでした。

2012_12_05_tsu_1■図1

  さらに、ポンプ場の被害については、震災当初、稼働停止が79ポンプ場、一部停止が32ポンプ場、被害状況不明が1ポンプ場でした。

  下水道施設は「これまで、津波への備えは十分に議論されていなかった」とのことです。
  報告書は、「今後、想定される大規模地震に対して、耐震対策だけでなく耐津波対策についても、緊急的な取組みが必要である。」と述べています。

■図22012_12_05_tsu_2

  また、「特徴的な被害要因」として、第1に地震動による被害、第2に液状化による被害に加え、第3に津波による被害など、被害の要因が多岐にわたっていることを挙げています。
 
  管きょ被害では、液状化による被害が顕著で全体のおよそ9割を占めています。

  処理場では、津波の浸水深さが小さければ、全機能停止ではなく一部機能停止にとどまる結果ですが、浸水深さが1m~1.5m以上になると全機能停止が半数を超える結果となっています。

  しかし、ポンプ場は浸水高が低くても全機能停止の被害率が高いという結果がでています。

  津波による浸水深と被害の種類の関係では、処理場では浸水深が0~4mまでは機械または電気の被害が主体ですが、浸水深さが大きくなると、被害の種類が土木、建築、機械、電気など複合化する傾向にあります。

  そうした中でも、ポンプ場は浸水深さに関わらず、機械・電気の被害割合が高いのが特徴です。
  この理由は、ポンプ場の主な設備の大半が地下にあることから、処理場に比べで低い浸水深さでも被害が大きくなったと考えられます。

  Q1、そこでお聞きします。

 尼崎市内の下水施設、ポンプ施設の浸水・津波対策の課題をどのように認識し、掌握しているのでしょうか。

  また、その対策、計画についてお聞かせください。

都市整備局長答弁

 本市の下水道施設、ポンブ施設につきましては、兵庫県が暫定的に2倍程度と想定した津波高T.P=5.00メートルに対し、非常用発電機及びポンプ本体の設置高さが、各施設の津波予想高さ以上を確保できていない施設があり、これらの対策を講ずる必要があると認識しております。

 また、その対策の実施等につきましては、本年3月に策定いたしました「尼崎市下水道中期ビジョン」にもお示ししておりますように、基本的には下水道施設の耐震対策、または津波対策に関し、国等から新たな指針等が示されれば、それに準拠し、取り組んで参りたいと考えております。

■図32012_12_05_tsu_3

大庄のまちづくりについて

 辻おさむ

  次に、大庄のまちづくりについて伺います。

      まず、防災の観点から、津波一時避難所の問題です。

  全市での津波一時避難所の指定は、12月1日現在で246か所、17万6320人分となりました。人口比で38.7%です。

 行政区別に見ると、人口比で、中央35.9%、小田81.0%、大庄85.5%、立花15.8%、武庫27.9%、園田14.0%とばらつきがあります。

 毎月、避難所が徐々に増えてはいますが、ひきつづき、頑張っていただくよう要望しておきます。

 

 さて、大庄地域での津波一時避難所は、42カ所、47,300人分が指定されています。

内訳は、公共施設12箇所、民間施設29箇所です。

 津波ハザードマップによれば、大庄地域は、すべての地域で浸水する。すべての人が逃げなくてはならない地域です。

  1年前は「どこに逃げたら良いのか」と市民に聞かれると、「競艇場に逃げて」としか答えられなかったのが、最近では、「どこどこの市営住宅に逃げて、どこどこのマンションに逃げて」といえるようになってきたのは、前進だと思います。

  しかし、やはり問題になるのは、大庄の中でも地域的な偏重があることです。

 4万7千人分とはいえ、大半は、競艇場5800人、コーナン7600人、アマドウ1万7500人とセンタープール周辺に集中しており、これだけで30900人、全体の65%を占めています。また、のこる16400人分のうち中浜町のヤマト運輸が6500人です。企業の好意があるとはいえ、この周辺に家は少なく、どちらかといえば、工場労働者が対象のように思えます。

  残るのは約1万人分だけです。競艇場かアマドウに行けなければ、困ったことになります。

■図42012_12_05_tsu_4

  尼崎市のホームページでは、一時避難所が地図で見ることができますが、これで見ても、競艇場から少し離れた地域、大庄西町、大庄中通、大庄川田町、崇徳院、浜田町などが、避難所が無いか、少ない地域です。ここには、狭い道路に、狭い住宅、高齢者も多い地域があります。

 尼崎は津波到達まで113分といわれますが、南海地震による強い揺れのあとの津波です。

  家屋の倒壊、液状化した道路など、悪条件の中で競艇場まで行くことはできません。まして、標高の高い北部に避難するには距離がありすぎます。近くに避難所があることが、最ものぞまし形です。そうはいっても、この地域は高い建物が少ない地域です。

 公共施設の再配置計画では、支所・地区会館の移転先の対象として、大庄西中学校跡地は候補地ともなっています。

 Q2.これまでの質問で大庄西中学校跡地は防災にも役立てるようにと要求してきました。現在、検討されている公共施設の再配置でも地域振興センターと地区会館合築の候補地とされています。新しく合築される建物は、津波一時避難所にもなる計画にすべきと考えますがいかがでしょうか?

資産統括局長答弁

 新たに建設する地域振興センターと地区会館の複合施設につきましては、昨年11月にお示しした、公共施設の最適化に向けた「素案策定の基本的な考え方」において、災害時の一時避難場所等としても活用することとしております。

 辻おさむ

 さて、一時避難所の体制が整ってくると、次に市民にお知らせすることと、避難訓練が課題となってきます。

 先日、総務委員会が視察をした藤沢市では、地区ごとのハザードマップを作成し、等高線もいれて、土地の高低差もわかるようにしています。

 Q3.そこで質問します。

 つぎのハザードマップは、いつごろつくるつもりなのか。その際、地域ごと、地区ごとといったきめ細かな地図を提供すべきだと考えますがいかがでしょうか?

総務局長答弁

 東日本大震災後における、国や県の最新の地震や津波による被害想定を把握し、平成25年度に本市地域防災計画を見直すこととしており、策定後、ハザードマップの作成も進めていくこととしております。

 その内容や構成につきましては、市民の皆様に利用しやすいものとなるように作成を進めていく中で検討してまいりたいと考えております。

 辻おさむ

 Q4.また、年に一回、町内会が配る住宅地図がありますが、そこにも津波一時避難所を記載してもらってはどうでしょうか?

総務局長答弁

町内会で配布されている住宅地図につきましては、地域の重要な情報源となっていることを理解しておりますので、この地図を作成している事業者に、津波等一時避難場所を掲載するよう、働きかけを行ってまいります。

 辻おさむ

 先日、市議団の控え室を整理していると昭和42年の集中豪雨による浸水写真がでてきました。腰まで水に浸かっているようなリアルな写真です。最近は、洪水被害も少なくなっているので、今の私たちにはなかなか実感がわきません。

 市役所の南西の角や、阪神尼崎駅前に、昭和9年室戸台風、昭和25年ジェーン台風など、以前の洪水時で浸水したところを高さで示す「標柱」が立てられています。

 実際の高さで示されると、イメージが湧くものです。

 現在、兵庫県で作成された津波時の浸水マップが作成されていますが、地図の上でどこまで浸水の危険があるのかはわかりますが、高さのイメージが湧きません。

Q5.そこでお尋ねします。

 津波時の浸水高さについて、電柱や街角に、高さでわかる標識をつけてはどうでしょうか。

Q6.その際、電柱や電話の柱について、費用面もふくめ、事業者の協力を求めてはどうでしょうか。お答えください。

総務局長答弁

 ご提案の件につきましては、より身近に災害関連の情報を知って頂くという考えから、平成25年度主要取組項目として、市内全域に設置しておりますコミュニティー掲示板、及び市バス停留所に海抜表示板を設置することを計画しており、これにより地域の状況を把握していただき、防災意識の向上につなげたいと考えております。

 辻おさむ

 次に、避難訓練について、日常的に一時避難所の確認をしておくことと、心配なのは、1カ所に数千人から1万人単位の避難者が集中する避難所があることです。

 Q7.そこでお尋ねします。昨日も質問がありましたが、

 市内の避難訓練の状況をどう把握しているのでしょうか。また今後、自主防災会の訓練状況などを、どう把握していくつもりでしょうか。

 また、多くの人が集中する避難所の訓練はどのようにしていくつもりでしょうか。
  お答えください。

総務局長答弁

 昨日もお答え申し上げましたが、これまで、地域において自主的に実施してこられた訓練につきまして「よ、把握いたしておりませんが、今後においては、地域においての訓練の実施状況等について把握に努めるとともに、その取組み状況を広く情報提供することによって、地域が相互に学びあい、訓練の必要性を多<の市民にご理解頂くよう努めてまいりたいと考えております。

 また、多くの人が特定の津波等一時避難場所に集中しないよう、現在も避難場所の設置拡大に努めているところでございます。

第2回目登壇

 辻おさむ

ご答弁をいただきました。

下水施設・ポンプ場の浸水・津波対策については、あとで質問します。

町内会の地図については、ぜひ働きかけていただきたいと思います。

それから標柱なんですけれど、確かに海抜というのは阪神尼崎にもありますし、よくわかるのですが、あそこは、ここまで浸水がきたというのもありますので、より実感しやすいのです。ただ津波の予想をどこまでするか、あまり過大にしてはいけないし、過小にしてもいけないという問題はあると思うんですけれど、コミュニティ掲示板もアンバランスがありますので、電柱や電話柱もふくめて検討していただきたいと思います。

災害対策(津波、下水施設)2問目

では、第2問にはいります。  下水道災害対策の第2問目です。

 先日、東部処理センターを視察してきました。下水処理施設は、通常の豪雨でも、処理仕切れない場合は、直接排水するようになっています。

  問題は、排水ポンプです。電動式のポンプや、ディーゼルエンジン式のポンプの2種類がありました。しかし、大半のポンプは、1階ないし地下に設置されています。機械そのものが重量物であるだけに、やむをえない面もあるかもしれません。

  浸水対策についてお聞きすると、ポンプや配電設備の新設ないしリニューアルのときに、床の台を少し高くするなどの改善努力をしているとのことでした。

  しかし、そういった機会に、徐々にということであり、改善されていない設備も多く見受けられました。

  ポンプ室の外部に通じる開口部には、通常のシャッターとは別に、高さ1メートル程度の頑丈な、防潮堤と同じような防水型の扉が設置されていました。

  内部の部屋の出入り口にも、同様の頑丈な扉が設置されています。

  しかし、その横の壁をみれば、天井から床に近いところまで高さがある非常に大きなガラス窓であって、ガラスが割れれば、防潮扉は役にたつとは思えません。

  これは、大雨などの浸水対策としては、役立つかもしれませんが、津波のような波圧のある災害にたいしては、部分的な対策では機能を発揮しないのではないかと懸念します。地震・津波対策は、完成してこそ、備えとなるものです。

 今年3月に策定された「尼崎市下水道中期ビジョン」では、耐震、津波対策については、「国等から新たな指針が示されれば、それに準拠します」となっています。

 Q8.そこで、お聞きします。

  国からの指針が示されれば対応するのは当然ですが、それまでの間、脆弱な部分について調査をし、補強などの対策を進めるべきではないでしょうか。お答えください。

都市整備局長答弁

 先程ご答弁申し上げました耐震対策、津波対策に関する国等からの新たな指針は、平成25年度中に示される予定であると聞いております。

 国の補助金での実施等を考えますと、基本的には、この新しい指針に準拠し、計画的に取り組んで参りたいと考えております。

 なお、指針が示されるまでの間の対策につきましては、現在継続して行っている、施設設備の改築更新する際に、その工事に合わせまして、例えば地下の電気設備を地上階へ移設する等、可能な対策については実施しており、今後も同様に取り組んで参りたいと考えております。

大庄のまちづくりについて 2問目

  辻おさむ

  次に、大庄のまちづくりについてです。

  支所のあり方と「コンパクトなまちづくり」について伺います。

  公共施設の再配置計画案では、地域振興センターと地区会館を合築して建替えるとしています。
 問題はその機能です。

  7年まえに、尼崎市当局は、支所を廃止し、3つのサービスセンターに集約するという計画を発表しました。支所・出張所の廃止計画です。これにたいして、『支所を残せ』という市民の強い声があがりました。

  このとき、市民がいう「支所」には、様々な思いがあることもわかりました。

 ひとつは、地域のつながり、行政区としての支所。これは、地域振興センターとして引き継がれました。

 ふたつには、地域の愛着のある建物、かつての村役場として地域の中心としての役割を果たしてきた「建物」としての支所。これは、支所を残したところもあるし、保健センターを残したところもあります。しかし、これは、当然、老朽化は免れませんし、支所の建物を残したところでは、検診などのとき、もともとそういった利用に供するように出来ていなかったために、階段の高さや、待合の部屋が狭いといった問題が起こりました。

 三つには、身近な行政の窓口としての支所です。これは、保健担当、福祉担当として機能のごく限られた部分が残されました。発券業務も高齢者と障害者に限られたため、利用が少なくなりました。つまり、支所が遠い存在になってしまったのです。

 いま検討されている公共施設の再配置計画では、保健福祉センターが2ヵ所になったことをのぞくと、本庁と3つのサービスセンターというH18年計画とほぼ同じです。

 地域振興センターだけが残ることになりました。

 さて、市長は「コンパクトなまちづくり」といわれています。市域が狭い、土地の高低差がなく平坦、人口が減っている等々、その条件を言われています。たしかに、自転車に乗れば、尼崎市内、ほとんどのところにいけます。ただし、自転車に乗れる若い人にとっては。高齢者にとっては、移動は大変なんです。

 ここで、各行政区の特徴を見て見ましょう。

 本庁には阪神尼崎駅が真ん中にあります。小田にはJR尼崎駅があります。園田は、阪急園田駅。立花は塚口とJR立花駅、武庫には阪急武庫之荘駅があります。駅の周辺には商店街や商業施設があり、バスも駅へアクセスが出来るようになっています。

 大庄はどうでしょうか。阪神武庫川駅と尼崎センタープール前駅がありますが、いずれも地域の端にあり、市バスの結節点となっていないんです。

 つまり、大庄地域の住民、とくに高齢者は、本庁に行くにせよ、サービスセンターに行くにせよ、乗り継がないといけない、大変難儀をすることになるんです。

Q9.そこでお聞きします。

    大庄地域は、高齢化率が最も高く、高齢者が増えると予想されているわけですから、市役所の窓口が高齢者から遠くならないように、少なくとも「証明コーナー」の存続、「保健機能・福祉機能」を存続させるべきだと考えるがどうでしょうか?

    お答えください。

資産統括局長答弁

 今回の取組は、地区の拠点施設でありながら老朽化が進んでいる支所の建て替えと、それに伴う窓口機能の再編を中心としたものでございますが、特に市民生活と密接な関わりがある証明コーナーや保健福祉業務については、平成18年の再編以降の課題等を踏まえ、厳しい財政状況の中でも担うべき機能の強化を図ろうとするものであり、そのためにはー定の集約化が必要であると考えております。

 こうしたなかで、証明コーナーの業務につきましては、その取扱件数が大幅に減少していることから、業務の効率化と利便性の向上の観点から、より身近で、開庁時間外や市外でも証明書の交付が受けられるコンビニ交付を導入する中で集約化を行い、特に高齢者の方々などについては、ご利用方法等について分かりやすく周知を図るなど、丁寧な普及・啓発に努めてまいりたいと考えております。

 また、従前からの郵送による証明書交付サービスに加えて、一部の届出業務についても郵送での受付を可能にするなど、業務の取扱いの拡大を図ってまいります。

 保健福祉業務につきましては、市内2か所に集約していくこととしていますが、高齢者や障害者の方々などの負担を勘案し、これまで各地区の地域保健担当、地域福祉担当が担ってきた申請受付等の窓口業務については、社会福祉協議会への委託により、各地区で引き続き実施できるよう調整してまいります。

 各地区の窓口業務については、こうした取組を通じて、市民の移動等の負担の軽減も勘案しながら、集約化を図りつつ、限りある人員と財源を集中し、一層機能が充実するよう取り組んでまいりたいと考えております。

 辻おさむ

 先ほど見てきたように、大庄には「へそ」がない。消防車も入らない狭わいな道路、老朽家屋も多い。競艇場以外に主な公共施設もなく、児童館が潰され、市民プールもつぶされた。そのうえ、学校の統廃合が検討されています。

 私は、以前から大庄まちづくりのグランドデザインが必要ではないかと言ってきました。2006年の3月議会でも、そういった質問をしてきました。

 現在、都市計画マスタープランの策定中です。「素案」がだされ、市民説明会、パブリックコメントが行われています。

  先日、説明会に行ってきました。参加者は、私一人でした。

  そこでの説明を聞いても、やはり、どのようなまちづくりをしていくのかのイメージが湧いてきません。

 Q10.そこでお聞きします。

      市長は、大庄地域の特徴と課題をどのように考えているのでしょうか?

   また、大庄のまちづくりの方向性をどのように考えているのでしょうか?

   お答えください。

企画財政局長答弁

 大庄地区は、臨海部に工業地帯を抱え、これまで本市の産業の発展や雇用の剔出に大きく貢献するとともに、工場立地に伴って多くの方が移り住み、本市の人口増加にも寄与してきました。

 近年では、少子化・高齢化が本市の他地域よりも進んだこともあり、子育て世帯の定住や転入の促進が課題であると考えておりますが、一方では地域を基盤とした自治活動が活発であることが特徴の一つであります。

 また、元浜緑地や尼崎21世紀の森構想、尼崎運河再生プロジェクトなど、他の地域にはない資源を有しており、これらを活用することで、これから発展していく可能性を持っている地域であると捉えております。

 こうした特徴や課題を踏まえる中で、今後大庄地区では複数の市有地の利用転換が見込まれることから、防災面をはじめとして、安全・安心で暮らしやすく、快適な住環境を形成していくなど、住み続けたい、住んでみたいまちづくりを進めていく必要があると考えております。

 辻おさむ

  さて、先日、「大庄地区における公共施設・サービスのあり方に関する市民懇話会」というところが、市長に要望書を出されたと思います。

  この「市民懇話会」は、社会福祉協議会大庄支部、大庄会、PTA連絡会、大庄中学校PTA、婦人連絡協議会、こども会連絡協議会、老人クラブ連絡協議会、民生児童委員協議会、保護司会、防犯協会など、地域の主要な団体のメンバーで構成されています。

  要望書の多くは、私の思いとも共通するものです。

  Q11.そこでお聞きします。

      市長は、大庄地域の団体からこのように要望されたことについて、どのように受け止めておられるでしょうか?

      また、回答は、どのようにされるつもりでしょうか?

      お答えください。
      
市民協働局長答弁

 今回いただきましたご要望は、大庄地区の社会福祉協議会をはじめ、地域の多くの方々が、自らのまちづくりについて検討し、地域からの政策提言としてご意見を取りまとめられたものと受けとめております。

 その内容は、広くまちづくりや教育、災害対策、窓口サービス、高齢者対策等、多岐にわたっております。

 今後、関係部局と連携しながら庁内的な協議を行い、今年度中に一定の回答をさせていただくとともに、実現可能なものについては、公共施設の再配置に合わせて検討して参りたいと考えております。

アスベスト対策について

辻おさむ

  次に、アスベスト対策について、うかがいます。

  10月30日、直木賞作家で脚本家の藤本義一さんが亡くなられました。中皮腫で、昨年4月に「余命1年」の宣告を受けていたことが報道されています。

 堺市の出身で、過去にアスベストを使用する町工場がたくさんあった泉南地区に住まわれていたとか。どこで、藤本義一さんがアスベストを吸い込んだのかはわかりませんが、いつどこで、アスベストを吸い込んで、発症するかわからない恐ろしさを示しました。

    
  さて、JR尼崎駅近くのクボタ旧神前工場周辺でのアスベスト由来の患者がおおく出ていることが明らかになった、いわゆる「クボタショック」から7年がたちました。

  今年8月7日、神戸地方裁判所で、環境型アスベスト裁判の判決が出ました。

  労災ではなく、工場の周辺に住んでいたことで被害にあった「環境型」被害にたいして始めての判決です。

  判決は、大気汚染防止法25条1項に基づいてクボタの損害賠償責任を認めました。

  裁判所が、クボタが工場の外へ毒性の強いアスベストを飛散させ、そのことによって、工場の周辺住民に被害を与えたことを認定し、クボタを断罪した画期的な判決です。

  一方で、判決は、国の責任を認めていないという問題点もあります。

Q12.そこで、市長にお聞きします。

クボタが、工場外へアスベストを飛散させ、尼崎市民の健康を蝕み、被害を与えてきたことにたいし、どのような感想をお持ちでしょうか。お聞かせください。

稲村市長答弁

 本年8月に、クボタが深刻な被害を招く青石綿を大量に使用し、大気中に飛散させていたことが認められ、工場周辺の住民に被害を与えたことを認定する判決が出ました。

 その責任は大変重いものと感じており、被害者に対する充分な救済が必要であると考えております。

また、公害と向き合ってきたまちとして、こういった問題を防いでいくことも行政の役割の一つであると感じているところでございます。

 辻おさむ

  さて、この裁判は、二つの遺族が提訴したものです。

  一人は、クボタの向かいにあるヤンマーで働いていた被害者の遺族です。ヤンマーでアスベストは扱っていませんでした。

  裁判所は、この被害者をクボタが撒き散らしたアスベストによって亡くなったという因果関係を認めました。

  工場の周辺で暮らしていてアスベストを吸い込み、被害にあった人に対し、企業の責任を認めたこの判決は、大きな一歩です。

一方、もう一人の遺族は、クボタから1.2キロメートルのところに住み、毎日のように潮江デパートに買い物に来ていました。裁判所は、クボタが撒き散らしたアスベストを曝露した可能性は否定しませんでしたが、周辺地域でほかにもアスベストを撒き散らしていた可能性もあり、クボタの責任は特定できないとしました。

  原告は「母はクボタに殺された。クボタと国に謝ってほしい」と訴えています。

 明暗が別れたのは、裁判所がクボタの環境汚染の影響を半径300メートルに限定していることです。しかし、アスベストによる被害者は、300メートル以上の住人にも出ています。

 当のクボタでさえ、1キロメートル以内の被害者に「見舞金」を渡しているんです。

クボタの石綿による被害は1,500mの範囲を超えて広がっていたことは奈良県立医大・車谷教授の疫学調査の結果からも明らかですし、国は、アスベストによる工場周辺住民の被害を認識しながら、産業発展を優先し、アスベストについての規制や対策を長期間にわたって怠ってきたことも明らかです。

  Q13.そこでお聞きします。

  クボタ周辺のアスベストの影響については、奈良県立医大・車谷教授の疫学調査がありますが、尼崎市としても、きちんと疫学調査をすべきではないでしょうか。見解をお聞かせください。

医務監答弁

 アスベストの疫学調査につきましては、これまで、本市におきましても、国の委託事業として、平成17年度には「兵庫県における石綿の健康影響実態調査」、平成18年度には「石綿ばく露の疫学的解析調査」を行い、平成22年度には本市独自で「中皮睡死亡小票調査」を実施してきております。

さらに、今後も、中皮腫死亡者に関する調査など、疫学の専門家にご意見をうかがいながら、引き続きアスベストの健康影響にかかる知見収集や調査を進めてまいります。

  辻おさむ

  次にアスベスト対策会議についてです。

  平成22年の1回を最後に、23年度は、まったくアスベスト対策会議が開かれていません。

  「アスベスト被害からいのちと建康を守る尼崎の会」に相談にこられる方も、親戚や知人がアスベスト由来の病気で亡くなられたりしている人が増えているとのことです。アスベスト被害が顕著になるのは、まだまだこれからです。

Q14.そこで伺います。

    アスベスト対策会議が平成22年度の1回以降、開かれなかったのは、なぜでしょうか?

  また、今後はどのようにされるつもりでしょうか?

 経済環境局長答弁

 本市のアスベスト対策会議は、市長・副市長・局長級で構成される会議で、平成17年9月に設置されてからこれまでの間、アスベスト問題に係る総合的な対策を推進し、庁内での全体調整が必要となる、様々な案件について協議してまいりました。

 議員ご指摘のとおり、平成22年7月以降開催しておりませんが、これは、近年全体的な調整が必要となる案件が減少していることによるものであり、アスベストに関する日常的な対応は、迅速かつ的確に対応するため、それぞれの主管課が本来業務として実施していることによります。

今年度は大幅な組織改編がありましたので、10月に対策会議の下部会議である幹事会を開催し、現状と課題等について情報共有を図り、情報提供のあり方を確認したところであり、今後も設置要綱に定められている所掌事務について、全体での協議・共有が必要な際には開催してまいります。

 辻おさむ

  Q15.今回の判決で、クボタのアスベスト飛散による被害であることが明らかになりました。同時に、クボタと特定しなかったにせよ、クボタの影響を否定しませんでした。これは、公害です。大気汚染の健康被害の補償を目的とした、当時の「公害健康被害補償法」の地域指定と同様の制度とするよう、国に求めてはどうでしょうか?

 健康福祉局長答弁

 公害健康被害補償法の地域指定には、発生源の特定と因果関係を明確にする必要がありますが、当時の公害健康被害補償法は、工場からのぱい煙や、自動車からの排出ガスが原因である相当範囲にわたる著しい大気汚染の影響による疾病が多発している地域を法に基づく指定地域とされました。

 一方、アスべストについては、発症までの潜伏期間が非常に長期にわたることやアスベストが広く断熱材や摩擦材など、その有用性から社会全体で広く利用されてきたことから、個々の健康被害の原因者や因果関係を明確にすることが極めて困難で、原因企業が倒産あるいは不明である等特殊な状況が存在します。

 このような状況において、当時の公害健康被害補償法と同様の指定地域を設けるよう国に求めることは、公害として地域を限定することの根拠が示されていないこと、また、その地域から漏れた被害者への対応をどうするのか等の課題もあり、石綿救済制度の観点から馴染まないものがあると考えます。

 なお、従来どおり国へは、公害健康被害補償制度や労災補償制度とバランスの取れた救済制度の充実を機会あるごとに要望して参ります。

辻おさむ

Q16.検診制度の確立を国に求めるべきだと思いますが、どうでしょうか?

医務監答弁

 今までも本市は国や県に対して、機会をとらえアスベスト健診についての要望を行なって参りました。

 直近では去る10月10日に環境省で開催されました「第22回石綿の健康影響に関する検討会」の際、健康リスク調査に参加している本市を含めた5自治体の連名で、国に石綿ばく露所見のある者に対する健診の実施など、恒久的な健康管理システムの創設を要望致しております。

今後も機会を通じて、アスベスト健診の確立を国に要望して参ります。

辻おさむ

Q17.健康リスク調査で、「CT年2回」と指示された場合、CT1回分は自己負担となっています。自己負担をなくすよう、検討するつもりはありませんか。

医務監答弁

 石綿の健康リスク調査は、環境省が実施する調査事業で、本市では平成18年度から受託しております。

 環境省は健康リスク調査について、国のいくつかの検討会で専門家の意見を聞いて計画し、実施されております。

 調査では1回目のCT検査の結果、診察された医師から数か月後の経過観察が必要とのことで2回目のCT検査の指示がある場合がございますが、この場合は環境省からの調査事業には含まれず、診療の範疇となり自己負担が生じます。

引き続き、市としても国からの委託事業の範囲で実施して参ります。

辻おさむ

Q18.尼崎市で肺がん検診を復活させてはどうでしょうか?

  また環境曝露による胸膜肥厚斑(プラーク)有所見者等に「石綿健康管理手帳」を発行し、継続した検診で、早期発見・早期治療に繋げてはどうでしょうか?

  その際、検診受診医療機関を大幅に増やす必要があると考えます。

 市長の見解をお聞かせください。
 
医務監答弁

 本市における肺がん検診は平成17年から再開しており、国が示す「がん検診実施のための指針」を遵守して、現在は保健所と地域巡回会場で、市民の方に受診していただく体制を整えております。

 また、本市では一般環境を経由した石綿ばく露の可能性がある方に対して、胸膜肥厚斑(プラーク)等の有所見者以外にも中皮腫の発症の可能性があることから、アスベスト健診や健康リスク調査を受診された方全員に、「石綿健康管理手帳」と類似の「検査結果記録帳」をご本人の健康管理のためにお渡しして、継続した受診にも役立てていただいております。

肺がん検診の実施機関を増やす必要性につきましては、国が示す指針を遵守し、精度管理を考慮する中で検討して参ります。

エレベーターの安全対策について

  辻おさむ

  次に、エレベーターの安全対策について伺います。

  今年10月31日、金沢市のホテルで清掃会社のパート従業員がシンドラー製のエレベーターに挟まれて亡くなられました。

  尼崎市の公共施設にも、公民館や市営住宅で同社のエレベータが何台か設置されていたと記憶しています。

 同社のエレベータは、2006年に事故を多発して問題になったのをきっかけに、2009年から2重ブレーキの設置が義務づけられました。全国的には、既設のエレベータ70万台のうち、設置は40万台程度で、あまりすすんでいないようです。

 エレベータの管理を庁舎管理(保全担当)にお聞きすると、庁舎管理(保全担当)では本庁舎と水道局、市政情報センターだけだということです。その他は、各局や教育委員会に任されているようです。
 庁舎管理(保全担当)にエレベータの定期検査結果を聞きました。

 本庁舎北館に2機、中館に2機、市政情報センターに1機、水道局に1機の計6機を管理しています。

 検査結果は、2重ブレーキ=これは、戸が開くと書いて「戸開(とかい)走行保護装置」というらしいですが、6機とも「既存不適格」であり、「要是正」すべきとの判定です。うち中館をのぞく4機は、別の横目で「地震時等管制運転装置」も同様に「既存不適格」「要是正」の判定を受けています。

 他にもこういった「要是正」の判定を受けているエレベータも多いのではないでしょうか。

  エレベータの保守管理については、各局、各施設が担当するようになっています。

Q19.そこでお聞きします。

 尼崎市内の公共施設に設置されているシンドラー製のエレベーターには、2重ブレーキは設置されているのでしょうか。また、10月の事故後、尼崎市の公共施設に設置されているシンドラー製のエレベーターについて、点検はしたのでしょうか。おこたえください。

Q20.また、今回の事故では、警察も捜査に入っています。

 シンドラー製エレベータで2重ブレーキがついていないものについて、シンドラーの責任で設置改善するよう求めてはどうでしょうか?

都市整備局長答弁

 市有施設に設置されている、シンドラー社製のエレベーターは合計12台ありますが、戸開走行保護装置いわゆる2重ブレーキは設置されておりません。

 また、エレベーターの点検につきましては、今回の事故を踏まえ、国土交通省から、全てのシンドラー社製エレベーターについて、緊急に点検するよう要請があったことから、各施設管理看に通知するとともに、現在、シンドラー社に対し、緊急点検を実施し結果を報告するよう、求めているところでございます。

 なお、今回の事故原因につきましては、国及び警察等で調査中であり、既存不適格不遡及の原則により2重ブレーキの設置義務はな<、同社の責任で改善を求めることは難しいものと考えております。

辻おさむ

 2重ブレーキの必要性はシンドラー製に限りませんが、改善が必要です。

学校などは、耐震補強のときに、改善していっているようですが、全体ではどうでしょうか。

Q21.そこでお聞きします。

 エレベータを管理している部局から、2重ブレーキの設置についての予算要望は、どれぐらいの件数が出ているでしょうか。また毎年の設置改善台数は何台ぐらいあるのでしょうか?

  少なくとも、多くの市民が利用する本庁舎、市営住宅の状況をおこたえください。

企画財政局長答弁

エレベーターの戸開走行保護装置、いわゆる2重ブレーキの設置につきましては、平成21年9月28日以降に着工されたエレベーターに設置の義務が課せられております。

 それ以降の改善の取組みで申し上げますと、平成23年度では、市営住宅の経年劣化に伴いますリニューアルエ事とあわせた整備の要求があり、2基設置いたしております。

 また、平成24年度でも、市営住宅におきまして、同様の整備の要求があり、2基分を予算化しているところでございます。

なお、平成25年度につきましては、現在予算編成段階ではございますが、本庁舎及び市営住宅において、要求がございます。

   辻おさむ 以上で2回目の質問をおわります。

第3回目登壇 

 辻おさむ

 大庄のまちは、南部の工業地域があって、ずいぶん稼いできたんですよ。尼崎の財政にも貢献してきました。ボートで永年稼いできたんですよ。そのわりに町に何にもないという、たしかに森とかありますけれど、かなり南なんですよ。街中に、日常生活の近くにはない。なのに、どんどん公共施設削られているという意見を言われる方も多い。

 大庄は見捨てられているんちゃうかという気持ちになってはいかんと思います。ほかの町はへそがあるんですよ。商業が張り付いてくるんですよ。大庄については自然にまちづくりができないところですので、きちんと意を用いて、方向性についての議論を検討していただきたいと思います。

 そういうことも含めて、地域団体から出ている要望について、誠実に内容を検討して回答をしていただきたいと思います。

 現在、策定中の新しい行革プロジェクトは10年計画ですが、競艇場の収入確保をひとつの柱にしています。本場の赤字をどこまで圧縮できるか、カバーできるかにかかっています。10年間やってみて、稼げなかったら、どうするのという問題もあります。

 琴浦市住あとの温浴施設は、20年間の定期借地です。20年後には、どうするのか。10年、20年スパンのまちづくりを見据える必要があります。

 それがない中で、人口が減っているのは事実ですから、どっちの学校をつぶすのといくら言ってもなかなか解決しないと思います。

大庄全体のまちづくりとして検討してもらいたいと思います。

 アスベスト対策について。

 判決で明暗がわかれました。原告の一人はこういっているのです「それでは、私のお母さんは、誰に殺されたんですか」

 被害者の方が求めているのは、救済じゃないんです。補償なんですね。

だからクボタには、「謝って欲しい」「償って欲しい」そして「こういうことは二度となくして欲しい」ということを要求されておりますので、被害を与えたのはクボタであり、被害を受けたのは尼崎市民であり、医療費は尼崎の国民健康保険会計が払い続けてきたという問題もあるわけですから、市の税制の問題でも、市民の問題としても、積極的に働きかけて欲しいと思います。

 それから、エレベータの安全対策についてです。

 今回、時間が足りなくて十分な調査ができなかったんですけれど、感想でいいますとね、各局が担当してますから、エレベーターについて聞いたときに、どこも全体を掌握している部署がないんですよ。

資産統括かなとおもって聞くと、資産統括は、新しいものをどう運用するかということで、今あるエレベータのメンテナンスなんかは全然統括してない。

  そういう点では、安全対策といいますか、こういう事故が起こったようなとき、危機管理として統括するところがないというのは問題だと感じました。

その点での改善を求めて、私のすべての質問を終わります。

2012年9月議会一般質問 田村征雄:河川堤防の液状化耐震調査について

2012年9月13日 日本共産党議員団 田村征雄

<河川堤防の液状化耐震調査について>

 次に、津波防災対策について伺います。

 東日本大震災からちょうど1年6か月に達したところです。いまなお、2814人が行方不明であり、34万人が避難されたままです。
これまで、防潮堤のことや避難誘導のことを取り上げてきましたが、今回は、河川堤防対策です。

 8月29日に、内閣府が、「南海トラフ」を震源とするマグニチュード9.1の巨大地震が起きた場合、最悪で32万3千人が犠牲になるとの、新たな地震の被害想定を発表しました。

尼崎に到達する津波高は5メートルとされました。

 全体で、従来の犠牲者数を13倍も上回る想定をしたのは、グニチュード9クラスの巨大地震を「想定外」として備えを欠き、甚大な被害を生んだ東日本大震災の反省を踏まえたためです。
 注目すべきは被害想定の大きさではなく、手だてを尽くせば被害を少なくできることを明確にしていることです。
 つねに「最悪」を想定し、「命を守ることを最優先」にすることを防災の鉄則にすべきです。国、地方自治体、住民のレベルで、地域の状況をつかみ、避難体制の整備などを点検し、改善する日常的な取り組みが急がれます。

 さて、尼崎は、市域の大半が海抜ゼロメートル地域であり、地盤の状況から、液状化の被害が懸念されます。

 東日本大震災では、東北地方から関東地方の広範囲にわたり、2000箇所の堤防が損壊しました。
 過去の地震による堤防の被害と比較して、範囲も規模も甚大であり、河川堤防の耐震性確保の必要性や、そのあり方を見直す必要があります。
 財団法人・国土技術研究センターが、昨年5月に、国土交通省の委員も含めた専門家による「河川堤防耐震対策緊急検討委員会」を立ち上げ、4か月後の昨年9月に「報告書」をまとめました。
 報告書は、東日本大震災の揺れが、大きな振動が長時間続いたことから、「被災した堤防」の「大規模な変形(沈下、のり面の崩れ、亀裂等)の原因は液状化であった」と結論づけ、「従来から被害の形態として想定されていた基礎地盤の液状化を原因とするものが多数発生した他、これまで地震による堤防の被災として主眼が置かれていなかった堤体の液状化による被災が多数発生した」と指摘しています。
 つまり、これまでになかった堤防そのものが液状化して、壊れてしまったというのです。
 武庫川、猪名川、藻川の堤防も、土で出来ている堤防です。地震で堤防が壊れたところに、津波が来たり、集中豪雨による増水があったりでは、尼崎の町はひとたまりもありません。
 報告書では、堤体の液状化を対象として耐震性能照査を行う必要性を指摘しています。

⑧そこで質問します。

 武庫川、猪名川、藻川の堤防について、国および県は、堤防本体の液状化を対象とした耐震性能調査をしているのでしょうか。まだであれば、国、県に調査を求めるべきではありませんか。答弁願います。

<都市整備局長答弁>

 財団法人国土技術研究センターが、東日本大震災を踏まえた今後の河川堤防の耐震対策の進め方について、昨年9月にまとめた報告書では、これまでの基礎地盤の液状化による沈下変形に加え、今後は、堤防本体の液状化による沈下、変形も耐震性能調査の対象に含める必要があるとしております。
 この報告書を受け、今年2月に、国土交通省が「河川堤防の耐震点検マニュアル」を改定し、その中で、堤防本体の液状化に対する点検について実施していくことを明記しております。
 お尋ねの尼崎市域の武庫川、猪名川、藻川の堤防につきましては、国及び県が、この耐震点検マニュアルに基づき、堤防本体の液状化も含めた耐震点検を、現在、行っているところであり、点検の結果によって、今後、必要な対策について、検討していくと伺っております。

2012年6月議会一般質問 辻おさむ:震災ガレキ問題 受けいれ検討は安全と住民合意を基本に

日本共産党尼崎市会議員団ニュースNo.141 (2012.7.22.)

6月議会一般質問 辻おさむ議員

東日本の大震災でのガレキの広域処理を受け入れるかどうかについて、東電福島原発事故による放射性物質が問題になっています。

稲村市長は、従来からのクリアランスレベルである1キログラムあたり100ベクレル以下のガレキの受け入れが可能かどうかの検討をすすめる方針を明らかにし、2回の市民意見交換会を行いました。

辻おさむ議員は、市民の声を十分に聞くと同時に、最終処分地である「大阪湾センター」にも市の意向を伝え、連絡調整をすべきだと求めました。

市当局は、「大阪湾センターと情報交換を密にしている」ことを明らかにしました。

また辻議員は、広域処理の必要性について被災地の現状を調査するよう求め、市当局は「現時点では被災地から要請あるものと認識しているが、今後の状況は情報収集に努める」と答えました。

日本共産党は、震災ガレキ受け入れの判断については「安全の確保」と「住民合意」を守らせるよう頑張ります。

市民の願い陳情採択 大飯原発再稼働反対

日本共産党尼崎市会議員団ニュースNo.141 (2012.7.22.)

関電大飯原発の再稼働は、東電福島原発事故の実態・原因の究明や地震対策も不十分な状況で再稼働することは極めて危険です。今議会では「大飯原子力発電所3、4号機の再稼働反対」の陳情と意見書が採択されました。

委員会では、新政会が「採択しても、国が再稼働を決めてしまうのではないか」と反対。日本共産党議員団は、「国民は納得しない」「市議会として再稼働反対の意思表示をすることが大事だ」と採択を求めました。

本会議で反対したのは、新政会全員と、新風グリーンクラブの3人でした。