6月議会の市長提出議案に対する,こむら潤議員の反対討論です

 日本共産党議員団のこむら潤です。会派を代表いたしまして議案第71・72・73、75及び64号に対し、反対討論をおこないます。まず、地区会館・公民館をあらため市内に12か所の『生涯学習プラザ』を設置するという条例の制定と、それに伴い地区会館及び公民館の設管条例を廃止する議案第71号、生涯学習プラザの設置に伴う尼崎市指定管理者選定委員会条例の一部を改正する議案第72号、および尼崎市役所支所設置条例を廃止する議案第73号についてです。教育委員会の所管のもと、社会教育法の理念に基づいて、公正中立な立場で、市民の豊かな教育・学習の場として発展してきた公民館を、「社会教育法」のくくりから外し、地域自治のための学びと活動の場としての生涯学習プラザにする体制変更は、教育基本法の理念に基づくとされていますが、社会教育の意味合いは弱くなり、市民一人ひとりの純粋で自由な学びを、将来的に脅かす危険性をはらんでいます。6月議会の「地域振興体制の再構築で述べられている学びとはどのような学びか」との我が会派の質問に、市は「地域の方々が自らを取り巻く課題を知り、考え、解決に向け取り組む地域をめざして、まちに関わる人々がそうした課題に“自分事”として関わって行けるように学びを重視」することだと答弁されています。しかし本来、社会教育とはもっと個人の豊かな学びが尊重され、その機会を保障されるべきものです。これまで公民館の運営について方向性を審議してきた公民館運営審議会からも、大きな懸念が示されています。公民館では許可されていなかった「営利目的」での使用や「飲食・飲酒」については、個々の施設ごとにルールを決めていくと言いますが、教育的観点と地域施設の利便性の間でどう折り合いをつけるのか、施設間の公平性は保たれるのかなど、新体制のビジョンが非常に曖昧なまま進もうとしています。それならば現行の施設体制のままで教育委員会と市長部局が連携を強めれば良く、生涯学習プラザという施設に変える必要性がないと考えます。また、実際施設を利用する立場の市民の要望や意見が、十分聞き入れられていない点も問題があります。本市が地域振興体制の再構築への市民意見を聴取したとするパブリックコメントと市民説明会の段階では、「生涯学習プラザ」という新施設の具体的ビジョンはまだ入っていませんでした。これでは市民に説明したとは認められません。中身がわからないものへ、条例をまず先行して制定すると言われても、何の担保もなく不安要素しか感じられません。よって性急に生涯学習プラザの設置を進める議案第71号、及びこれに関連する72号・73号には反対をいたします。

 次に、尼崎市モーターボート競争場施設改修工事に関連する、議案第75号・第64号についてです。今回のモーターボート競争場施設改修は、施設の維持管理費を削減することで純利益を増やすことが目的とされています。しかし改修による維持管理費の削減効果について2月の協議会案件で「試算する」と答弁されましたが、6月議会でも試算は示されておらず、総工費44億円をかけて改修することは容認できません。デザイン・ビルド手法による工事は、実質、請負可能な業者は大手に絞られ、地元業者の受注の機会が減ってしまいます。また、地元説明会はトラックの出入りなど工事に関するものだけを行い、改修内容については、防犯上の安全確保のため地元とはまったく協議しないとのことです。現在、モーターボート競争場の敷地を使用して、毎年、社会福祉協議会大庄支部が主催する大庄まつりが開催されていますが、この改修で大屋根を撤去するとなれば、雨天対策がとれず大庄まつりにも影響し、周辺地域への貢献という役割は果たせなくなってきます。地域では「売上がここまで落ちてさらに改修したところで意味がない。」「女性やファミリー層の集客を見込むというが、そもそもファミリーでギャンブルに行くことを市が勧めないでほしい」という声もあります。かつて20年前にも約190億をかけて「ファンサービス向上のため」「ファン層を、女性やレジャー志向の若い世代にひろげるため」と観客用メインスタンドを作りましたが、利用客は直近の三年間を見ても2014年:40万人、2015年:39,5万人、2016年:36,1万人と減少の一途をたどっています。集客の読みは的外れでした。また同じことを繰り返すのでしょうか。市は「市政への貢献」をモーターボート競走事業の意義としてあげますが、地域を大切にせず、経済的貢献すら先行きが見えない状態で、市民の理解が得られるとは思えません。市民の声を聞かない改修、先行きの具体的な展望も示されない改修は認められません。よって議案第75号・64号には反対をいたします。

 以上で、日本共産党議員団の反対討論を終わります。皆様ご賛同いただきますよう、よろしくお願いいたします。

6月議会・松沢ちづる議員の一般質問に対する当局答弁です



質問

新ガイドラインの導入で、利用者や事業者から声が上がっていますか。

答弁

この度の移動支援事業のガイドラインと新たな報酬区分・単価の運用開始について、利用者からは、新たに設定した利用に関する[Q&A]に記載しているサービスの対象範囲や利用方法に関すること、また、説明会に参加していない方からは、運用変更理由など、特に支給決定に関する質問が多く寄せられました。また、事業者からは、新たに設定した「行動援護」に基づく報酬算定の方法や移動支援利用者のうち最も報酬単価の高い「行動援護対象相当者」の基準などについての質問が多くあり、中には、減収となったことによる不満の声もありました。以上

質問

行動援護へのスムーズな移行が行われているか。このサービスを行う事業所は確保できているのか。

答弁

重度の知的障害者や精神障害者を対象とした外出支援サービスである「行動援護」については、「移動支援事業」と異なり、当該サービスに従事するための研修を受講した専門性を有するヘルパーの配置が必要となりますが、これまで、移動支援事業の報酬単価とほとんど差がなかったこともあり、利用の実績はありませんでした。この度の移動支援事業の報酬単価の見直しにより、「行動援護」への移行が促進されてきたこともあり、平成30年5月現在、行動援護の支給決定者数は17人、本市内での指定事業所数は9か所となっています。引き続き、移動支援事業所に対して、行動援護事業所への指定申請勧奨を行うとともに、サー-eSス対象となる利用者に対しては、「行動援護」への移行を促してまいります。(以上)

質問

報酬単価の削減で、撤退した事業所は出ていないか。それによって、障害者児の自立生活や社会参加が制限されていないか。

答弁

事業所数については、運用開始前の平成29年9月末では367事業所であったものが、平成30年6月1日現在では370事業所となり、3事業所の増加となっています。また、その間に廃止した事業所は、12事業所ありますが、その主な廃止理由は、「利用者がいない」、「管理者等の体調不良」、「経営難」、「事業所統合」などとなっており、移動支援事業の報酬単価の見直しを直接的な理由に挙げたところはありません。なお、これらの事業所が廃止される際、利用者は合計で21人いましたが、廃止時においては、他の事業所ヘサービス提供の引き継ぎができていることから、今回の見直しにより、障害者児の自立生活や社会参加が制限されたということは無いものと考えています。以上

質問

計画相談支援の全国・兵庫県・尼崎市の到達度はどうなっているのか。また、相談員の人数、計画相談支援を利用している者と利用していない者の実人数は。

答弁

計画相談支援の実績については、国の集計値が出ている平成29年12月末時点でみますと、障害福祉サービス等の利用に係る「サービス等利用計画」は、全国が98.8%、兵庫県が92.6%、本市が27.2%となっています。障害児通所支援の利用に係る「障害児支援利用計画」では、全国が99.5%、兵庫県が92.6%、本市が27.2%となっています。また、尼崎市の平成30年3月時点の状況ですが、市内事業所等に勤務する相談支援専門員の人数は74人、また、計画相談支援の対象者数は5,214人、その内、利用している人は2,197人、利用していない人は3,017人となっています。以上

質問

保健福祉センターが基幹型の相談窓口として設置され、充実が図られたのか。

答弁

障害福祉サービス等の利用に係る相談についてはこれまで、障害の種別に応じて、本庁にあった障害者自立支援事業第一及び第二担当(課)と保健所の疾病対策課とに窓口が分かれていました。そのため、保健と福祉のニーズを併せ持つ人への対応等についてご不便をおかけしていたところですが、南北の「保健福祉センター」の設置により、総合相談窓口機能を有することとなり、「基幹相談支援センター」として位置づけたところです。また、この保健福祉センターに新たに配置した相談支援専門員が指定特定相談支援事業所等に対する専門相談や研修を実施するなど、地域の相談支援体制の強化に努めています。さらに、夜間・休日の虐待通報や緊急相談に係る電話受付業務を民間会社に委託することで、常時の通報受付体制を確保するなど、支援の充実を図っています。(以上)

質問

2014年の厚生労働省の調査に対して、尼崎市はどのような回答をしたのか。

答弁

厚生労働省が平成一26年8月仁実施した自立支援給付と介護保険制度の適用関係等についての運用等実態調査は、65歳に到達した高齢障害者が介護保険の申請勧奨に応じず、要介護認定等を申請していない事例の有無と当該申請に応じない場合の対応について調査したものです。この調査時、本市においては、介護保険の申請勧奨に応じないという事例はありませんでした。議員のご質問にある「当該申請に応じない場合の対応」の設問は、当該事例があった場合の対応を聞く設問であったため、回答はしていません。以上

質問

事業者を安定確保するために、市はどんな手立てを行っているのか。今後どうすべきと考えているのか。

答弁

移動支援事業の登録事業所数については、ガイドライン運用開始後も大きな変動はなく、そのため、現時点で特段の手立てを講じる考えはありません。引き続き、個々の事業所やサービス利用の状況についての分析に努め、必要に応じて、対応を考えて行きま

す。以上

質問

(移動支援か行動援護か、はっきりとした判断基準が示されていないと聞くが、)実態はどうなっているのか。

答弁

「行動援護」の利用対象者については、障害支援区分が3以上で、かつ、障害支援区分に係る認定調査項目のうち、行動関連項目等の12項目における合計点数が10点以上である者となっています。本市においては、現状として、行動援護の指定事業所数や、研修の受講など必要な要件を満たしたヘルパーの数が十分ではないと考えられるため、行動援護の支給決定にあたっては、当分の間の経過措置として、行動援護だけでなく、移動支援での利用も可能としています。なお、一部の事業所からは、「どちらのサービスを提供すれば良いのか。」といった問い合わせもありますが、各事業所において、対応可能なサービスを実施していただくようにとの説明を行っています。以上

質問

ガイドラインの導入で、利用者や事業所への影響に関する利用実態調査を行うべきと考えるが、如何か。

答弁

利用者や事業所への影響に関する利用実態調査については、各利用者のサービス利用に係る請求明細等を基に、その経過分析を行っていく考えです。以上

質問

国に対して計画相談支援の単価アツプ、障害者施策全般への予算増額を求めるべきと思うが、如何か。

答弁

国においては、質の高い計画相談支援等を実施している事業所を適切に評価するため、今年度の報酬改定において、「相談支援専門員1人あたりの標準担当件数」や「モニタリングの実施標準期間」を設定するとともに、高い質と専門性等を評価する新たな加算を創設するなど、実質的な単価アップの見直しが行われたところであるこ・とから、現在のところ、計画相談に焦点を絞った報酬単価の増額について、国への要望を行う考えはありません。また、障害福祉サー一ビス等に係る予算全般の増額については、安定的な事業運営やサービス提供が可能となるようにサービスの利用実態等を十分に踏まえて、報酬単価の見直しや財政措置の拡充等を行うよう、全国市長会から国へ要望しているところです。以上

質問

保健福祉センターに配置されている地区担当が受けるべき相談ではないか。

答弁

障害者等の地域生活に係る相談については、基幹相談支援センターである南北の保健福祉センターや、市内に7か所ある委託相談支援事業所が相談窓口となって対応します。また、必要に応じて、関係機関や介護保険のケアマネージャーとも連携を図りながら、必要な支援を行っており、引き続き、適切な対応に努めていきます。以上

質問

今後、介護保険認定調査を拒否される障害者が出て来られた場合、どのように対応するのか。

答弁

現在、議員お尋ねの事例が1件あります。対応としましては、障害福祉サービスの支給決定を短期間(通常1年間のところを3か月間)に設定し、サービス更新時に、介護保険の申請勧奨を行っているところです。以上

質問

(自己負担を考えると介護保険の限度額いっぱいまで利用できない人や、要介護4でも介護保険では対応できない総合的な支援が必要な人もいるが、)こうした場合、柔軟に対応するのか。

答弁

障害者総合支援法では、障害福祉サービス等に相当するサービスが介護保険法その他の法律により受給することができる場合は、その受けることができる給付を限度として、障害福祉サービス等を行わないと規定されています。また、国の事務連絡は、介護保険サービスの支給量や内容では十分なサービスが受けられない場合には、障害福祉サービス等を支給するなど、適切な運用に努めることとされています。そのため、介護保険サービスの利用に係る自己負担の軽減を目的とした障害福祉サービスの支給はできませんが、障害特性等を勘案した上で必要があると判断すれば、障害福祉サービスを支給するなど、適切な対応に努めているところです。(以上)

質問

介護保険優先原則をうたう障害者総合支援法第7条の規定を撤廃するよう、国に求めるべきと考えるが、如何か。

答弁

国の社会保障審議会障害者部会において、平成27年i2月に「障害者総合支援法施行3年後の見直しについて」の報告書がまとめられており、その中で、「高齢の障害者に対する支援の在り方について」は、今後の取組の基本的な考え方として、「現行の介護保険優先原則を維持することは一定の合理性があると考えられる。」としています。また、その際、「障害福祉制度と介護保険制度との関係や長期的な財源確保の方策を含めた今後の在り方を見据えた議論を行うべき。」とされたことから、平成30年度に高齢障害者の介護保険サービスの利用者負担を軽減する制度が創設されるなど。

(以上)

6月議会・松沢ちづる議員の一般質問の発言です

 日本共産党議員団の松澤千鶴です。私は、障害福祉サービスについて質問します。まず、市町村が実施する地域生活支援事業に位置付けられる、移動支援事業についてお聞きします。この事業は、事務事業評価で、障害者総合支援法に基づき、障害者または障害児の地域における自立生活および社会参加に必要不可欠な事業とされています。ところが、尼崎市は阪神間の他の市に比べ事業費が突出しており、国の補助金制度に照らしても市の多額な超過負担が生じているとして大幅な見直し行い、2017年10月から「移動支援事業支給決定基準(新ガイドライン)」を導入しました。これによって、今年度の移動支援事業予算は、2016年度予算と比べ256,000千円削減されています。尼崎市は、2012年から当事者団体でつくられている自立支援協議会と何度も協議し丁寧な対応をする中で合意を得てきたといいますが、今回の見直しがそもそもの事業目的である障害児者の地域における自立生活や社会参加の後退を生んでいないか、検証することが必要と考えます。 

質問① お尋ねします。新ガイドラインの導入で、利用者や事業者から何か声があがっていますか。

 障害福祉サービスには、国の義務で行う「介護給付」という事業があります。市はこれまで移動支援事業でやっていたものの中で、「介護給付」の行動援護の範疇のものは、そちらに移行していただくとしました。行動援護とは、自己判断能力が制限されている人が行動する時に、危険を回避するために必要な支援や外出支援を行うものです。しかし、行動援護は2017年まで実施する事業所が少なく、これまで実績は「0」でした。

質問② そこでお尋ねします。行動援護へのスムーズな移行が行われていますか。このサービスを行う事業者は確保できているのですか。

 次に、報酬単価の削減についてお聞きします。身体介護を伴う、つまり肢体不自由や重度重複障害の方々の支援単価が1時間当たり1000円から1500円の幅で引き下げられました。早朝・夜間・深夜加算もなくなりました。これらは、移動支援事業をやってきた事業所にとって大きな痛手です。

質問③ お尋ねします。報酬単価の削減で、移動支援事業から撤退する事業所が出てきていませんか。それによって、障害児者の自立生活や社会参加が制限されていませんか。

 次に、相談支援事業についてお聞きします。2012年 国は原則として障害福祉サービスを申請した全ての障害者を対象として、計画相談支援を行うこととしました。介護保険でいうケアプラン、ケアマネージャーに相当するものだとイメージしていいと思います。

質問④ お尋ねします。現時点での計画相談支援の全国・兵庫県・尼崎市それぞれの到達度はどうなっていますか。また、尼崎市の場合、この事業はすべて事業者に委ねていますが、相談員の人数,計画相談支援を利用している障害者の実人数、利用していない障害者の実人数をお答えください。

尼崎市は第4期障害福祉計画を策定するために、2014年障害者アンケート調査を実施しています。その中で、「よりよく暮らしていくためには、どのようなことが必要だと思いますか」という問いに、「なんでも相談できる窓口をもっと多くつくる」「障害に応じた専門相談ができる場所をつくる」「福祉サービス利用の手続きを簡単にする」「市役所からの福祉に関する情報をもっと多く、もっとわかりやすくする」が障害の違いを超えてみなさんの共通の願いになっていました。第4期計画では、それを受けて「相談支援事業が多様化する中、保健・福祉に係る各組織が一体的かつ密接な連携の下で対応できる基幹型の相談窓口の設置が求められる」としました。そして、今年1月から保健福祉センターが市内2カ所に設置され、障害福祉サービスについてもここに集約されています。

質問⑤ お尋ねします。保健福祉センターが基幹型の相談窓口として設置され、充実が図られているのでしょうか。

 次に、介護保険優先「いわゆる65歳問題」と言われていることについてお聞きします。いわゆる65歳問題とは、65歳になった障害者や特定疾患で障害が重くなった40歳以上64歳までの障害者は、障害者総合支援法第7条の他方優先原則を理由に、障害福祉制度から介護保険制度への移行が求められるものです。厚労省が今年4月に、自宅などで暮らす障害者を対象に行った「2016年生活のしづらさなどに関する調査」の結果を公表しました。その中で、18歳以上64歳まででは本人平均月収9万円未満が2人に1人、65歳以上では3人に1人という状況でした。生活保護を利用している人の割合は、18歳以上64歳までで8.6%、65歳以上で4.1%。この調査を行った2016年12月の全国平均の保護率は1.69%だったので、いずれも全国平均を上回っています。調査結果は、障害基礎年金や老齢基礎年金などの所得補償を利用してもなお、障害者の多くが苦しい経済生活を送っている様子を浮き彫りにしています。ところが、介護保険に移行した場合サービスの利用者負担はどうなるのか。障害福祉サービスでは市民税非課税世帯は軽減対象となり、成人障害者の約9割方が「負担0」ですが、介護保険に移行すると1割負担が発生します。また、介護保険では、非課税でも単身で預貯金が1000万円を超えるとショートステイや施設サービスを利用する時、部屋代・食事代の軽減がされません。介護保険の対象になったからといって障害が無くなる訳でも収入が増える訳でもありません。利用料負担の発生や、支給されるサービスの量や質の低下など、障害者にとって生活や社会参加そのものが危うくなる問題が含まれています。岡山市や千葉市では障害者ご自身が、「人間らしく生きていくためには、介護保険への移行を一律に強制するのは不当だ」と裁判に訴えています。厚生労働省は、2007年全国の自治体に「一律に介護保険を優先しない」と通知し、柔軟な対応を求めていますが対応が様々であり、2014年に自治体に対し、制度の移行についての対応を改めて調査をしています。259自治体が回答、その内6つの自治体が「介護保険に移行しなければ一律に障害福祉を打ち切る」と回答しました。

質問⑥ お尋ねします。尼崎市はどのような回答をしたのですか。

 これで第1問を終わります。

 2問目

  報酬単価の削減によって明らかに事業から撤退する事業者が出てきています。重度知的障害者の保護者であるAさんは、「次の事業者が決まったが、ただ人が確保できれば良いと言うことではない。うちの子は慣れた支援者でなければ外出の途中で動かなくなってしまい、楽しい外出にならない」とおっしゃっています。

質問⑧ 事業者を安定確保するために、市はどんな手立てを行っていますか。今後どうすべきと考えていますか。

 行動援護について、ある事業者からは「個々のケースで移動支援なのか行動援護なのか、はっきりとした判断基準が示されていない」ともお聞きします。

質問⑨ 実態はどうなっていますか。

質問⑩ 新ガイドライン導入で利用者や事業所への影響はどうなっているのかについて実態調査を行うべきと考えますが、いかがですか。

 移動支援の新ガイドラインは、はじめから市の超過負担軽減を目指すという制約がありました。適正実施は当然求められますが、市の超過負担を強調するあまり、障害者の自立生活や社会参加を後退させてしまっては本末転倒です。身体介護を含む支援についての報酬単価の見直しをぜひすべきと要望しておきます。

 次に、相談支援事業について質問します。事業所が計画相談支援に積極的でない理由は、国の障害者福祉政策の貧困さそのものが表れているのではないでしょうか。計画相談支援の報酬だけでは事業所運営できない単価の低さ、事業所とすれば相談員を専任で雇用するのは困難で、兼務となりただでさえ多忙なのに更に仕事量が増えるとなれば、二の足を踏むのは当然です。

質問⑫ 国に対して計画相談支援の単価アップ、障害者施策全般への予算増額を求めるべきだと思いますがいかがですか。

 市としてできることはないでしょうか。計画相談支援担当がついていない障害者お二人から話を聞きました。BさんもCさんも一人暮らしで、自分に必要なケアプランは自分で立てておられます。利用していた事業所から「もう来月からサービス提供できません」と言われたら、自分で次の事業所を探さなければなりません。Bさんは、住宅改修の相談を市にしたけれど説明された内容がその都度違って、前に進められないとおっしゃっています。Cさんは、いわゆる65歳問題「介護保険への移行」についてどんな負担になるのか不安があるけれど、相談するところが無いともおっしゃっていました。

質問⑬ 保健福祉センターに配置されている地区担当が受けるべき相談ではありませんか。

 BさんもCさんも市の担当者に相談した経験があります。しかし、「それはできない。これもダメ」といったことばかりで、自分の不安や悩みごとに親身に耳を傾けてくれる対応ではなく、次また相談しようとは思えないとおっしゃっています。計画相談支援がついていない方の場合、特に地区担当がしっかりと障害者に寄りそうべきです。研修、事例検討などでスキルアップすることを求めます。

 次に、いわゆる65歳問題について質問を続けます。尼崎市は、障害福祉サービスを利用されている障害者に対して、介護保険への移行の年齢に達したとき、本人が申請しなくても「法で決まっていますから」と介護認定調査を行っています。今までは調査を拒否する方はいませんでした。

質問⑮ 今後、介護認定調査を拒否される障害者が出て来られた場合、どのように対応しますか

 障害福祉サービスには、重度の肢体不自由や知的障害・精神障害で常に介護を必要とする場合、自宅で入浴、排泄、食事、外出などの支援を総合的に行う重度訪問介護がありますが、65歳以降は、尼崎市では介護保険優先のため、要介護5の認定でなおかつ介護保険の限度額いっぱいに使って、それでも不足する時しか認められていません。限度額いっぱいまで利用する時の自己負担を考えるとそれはできない人や、要介護4でも介護保険では対応できない総合的な支援が必要な人も出てくるでしょう。

質問⑯ こうした場合、柔軟に対応するのですか。

 月6.5万円の障害基礎年金で暮らす67歳の身体障害のDさんの場合は、計画相談支援を以前から利用できており、65歳からは介護保険のケアマネに引き継がれました。リハビリのために移動支援事業を利用して、月曜日から金曜日まで毎日バスを乗り継いで身障デイサービスセンターのプールに通っています。これは無料で行け、生活のはりになっていますが、通院と週1回のヘルパーサービスは自己負担があり、介護保険料負担も追加されて「なんでもお金が必要、暮らしにくい」とおっしゃっています。歯科治療が必要だけれど通院にお金がかかるのでどうしようかと悩んでいるとのことです。Aさんは親なき後を考えて、障害のある我が子の名義で、障害基礎年金はどんなに生活が苦しくてもそれは使わずずっと貯金をしてきました。しかしこの先介護保険に移行したら、貯金があるがためにショートステイや施設利用の時軽減対象から外される、お金の切れ目が命の切れ目、この子が生きていけないと考え、親なき後の問題がさらに深刻になっているとおっしゃっています。介護保険への移行は、憲法25条で保障された人間らしい暮らしをする権利を障害者から奪うものです。

質問⑰ 介護保険優先原則をうたう障害者総合支援法第7条の規定を撤廃するよう国に求めるべきと考えますが、いかがですか。

 介護保険は社会保険で、助け合い・受益者負担の考えが貫かれている制度です。

障害者の場合は生きるために必要なもの、そのサービスが無ければ食べることも、排泄も、清潔保持も安心の睡眠をとることもできません。サービスをお金で買う制度自体なじみません。だからこそ、岡山市や千葉市で障害者自らが「人権侵害だ」と訴訟を起こしておられるのです。ある年齢に達したら、自動的に介護保険への移行が強要される障害者総合支援法第7条の規定はなくすよう、ぜひ尼崎市としても国に求めていただくよう強く要望して、私の質問を終わります。

6月議会・川崎としみ議員の一般質問に対する当局答弁です

質問

本市の保健福祉業務が抱える課題とは何か。

答弁

新たに南北2か所の保健福祉センターを設置するに至りました保健福祉業務の課題としましては、大きく3つあります。1つ目は、保健・福祉に係る相談内容や市民ニーズが多様化・複雑化し、異なる建物における個別の窓口では対応できないケースが増えており、これまで以上に、保健と福祉の職員の連携が求められているということ。2つ目は、各支所で実施しておりました乳幼児健診の施設環境に課題を抱えていたということ。3つ目は、生活保護受給世帯数が大幅に増加し、適正な生活保護行政を行っていくには、業務範囲や組織規模が大きくなり過ぎていたということ。こうした課題を解消し、市民サービスの向上を図るために、保健福祉センタ~を設置したものでございます。(以上)

質問

総合的な相談支援活動は具体的にどのように行っているのか。

答弁

南北の保健福祉センターでは、これまで、本庁に配置しておりました福祉の専門職員と、各支所に配置しておりました保健の専門職員をワンフロアーに一体的に配置する中で、フロア内のいずれの窓口でも、相談者の抱える課題に応じて、関係する部署の職員同士が迅速に連携を図り、必要な支援を行っております。具体的には、例えば、生活困窮に関する相談で仕事を探しに来所された方の中にも、本人が障害や疾病を抱えていたり、家族に介護や看護の問題を抱えていたりする事例がございます。そうした場合、ワンフロアーに居る、保健部門や障害部門の職員が連携し、同席して面談することなどにより、支援の方向を共有し、就労支援のほか、障害・介護等の福祉サービスに繋げるなど、複合的な課題の解消に向けた支援に努めているところでございます。以上

質問

総合相談窓口設置のために、これまでどのような検討を行ってきたのか。

答弁

南北の保健福祉センターの窓口のあり方としましては、1か所集中方式と窓口分散連携方式を検討いたしました。1か所集中方式は、すべてのご相談を一つの窓口でお聞きし、必要な支援を行っていくというものです。しかし、生活保護や障害、保健など幅広い業務を担える専門性の高い人材を、複数、将来にわたって継続的に確保していくことは極めて困難であるため採用しなかったものです。そのため、現実的なあり方として、各窓口で相談者のニーズをしっかりとお聞きし、課題を抽出する中で、その課題に応じて必要となる関係部署に相談者を繋ぐ、あるいは、関係部署の職員が同席して課題に対応するなど、迅速に連携することによりフロア全体でワンストップとして総合相談支援体制を実現していこうと判断したものでございます。(以上)

質問

相談者の抱えている問題を聴きだし、どの部局に繋げばいいか判断できる専門家を窓口に配置しているか。

答弁

先ぼども申し上げたとおり、南北の保健福祉センターには、生活保護部門、福祉相談支援部門、障害者支援部門、地域保健部門等の窓口を配置しており、それぞれの窓口において、経験豊富な職員が対応を行っております。また、それらの職員に対しましては、センター設置の目的である「総合的な相談支援体制」を構築していくために、一人ひとりがその担い手であることをしっかりと自覚し、業務にあたるように周知・指導を行うとともに、研修を実施しております。実際の窓口において相談をお聞きする場面では、相談者から本音を聴きだすことが非常に難しい面があるのも事実でございますので、支援を受けることへの抵抗感といったスティグマがあることも念頭に置きながら、必要な啓発を行うなど、相談者の立場に立った窓口対応を心がけてまいります。(以上)

質問

この総合相談窓口を、やがてはワンストップで市民の問題解決に対応していこうとする考えはないか。

答弁

南北の保健福祉センターには、経済的困窮や多重債務、精神疾患やその他の疾病、障害など、多岐にわたる相談が寄せられます。そうした相談内容を整理し、一つ一つ課題を解決していくためには、一つの窓口だけですべてが対応できるものではなく、保健分野、福祉分野から、それぞれ専門的な知見や制度を寄せ合い、相互に連携して支援することによって、こうした課題にも対応していけるものと考えております。保健福祉センターでは、ワンフロアに保健・福祉の専門職員を配置して、すぐに同席面談や支援方針の共有などの連携ができる体制を構築していることから議員のイメージしているワンストップ窓口を設置することは考えておりませんが、こうした機能をより強化していくことで、市民の抱えている問題の解決まで道筋がつけられるよう引き続き取り組んでまいります。(以上)

質問

総合相談窓口の充実のため、第三者による評価システムを構築すべきではないか。

答弁

総合相談支援体制の取り組みを行うにあたっては、相談者から、十分な聞き取りを行い、抽出された課題に応じて他の所属業務も含めて、適切な支援に繋げる必要があります。そのため、職員のスキルアップに向け所内各課の業務を理解するための研修を行うとともに、総合的な支援を必要とするケース事例の蓄積を行い、所内での周知、活用に向けた取り組みを進めているところでございます。このように、自らの経験を積み重ねていく中で、成功事例を共有・活用することで、さらなるスキルアップに努めてまいります。また、第三者による評価システムということではありませんが、庁内関係各課のほか学識経験者、民生児童委員協議会、雇用対策協議会、弁護士会などで構成する生活困窮者自立支援制度推進協議会などを活用し、他機関とのネットワークを強化する中で、相談者ばかりでなく、第三者である他機関の声も取り入れ、総合相談支援体制の取組を充実させてまいります。(以上)

質問

南部保健福祉センターへの証明コーナー設置や案内表示の充実、北部保健福祉センターの駐車場不足の改善が必要だと思うがどうか。

答弁

南部保健福祉センターの来所者は、増加傾向にあり、北部のような市民課機能はありませんが、窓口において、懇切丁寧な説明を行っており、開設から現在までトラブルはお聞きしておりません。また、案内表示につきましては、センター内部やリベルの施設内などで、これまでも随時対応を行っておりますが、今後も、施設の案内表示だけに関わらず、乳幼児健診をはじめとした事業の案内通知に保健福祉センターのエレベーターの位置を分かりやすく記載するなど、市民の皆様が迷わず辿り着けるように努めてまいります。保健福祉センターは、駅前の交通利便性の高い場所に設置しているため、来所にあたっては、公共交通機関のご利用をお願いしているところでございます。そうしたことから、自家用車で来られた方の駐車料金を市が負担するとなれば、電車やバスで来ていただいた方との負担に不公平が生じますので、駐車料金については、利用者負担でお願いしているところでございます。以上

質問

今後における具体的なアウトソーシングの実施計画はどうなっているのか。

答弁

平成29年12月にお示しいたしました「業務執行体制の見直しに向けた今後の方向性」に基づきまして、それぞれの業務ごとに、各課においてアウトソーシングの導入等に向けた課題の整理など、具体的な検討を進めているところでございます。その中で、今年度向けにアウトソーシングを実施したものにつきましては、平成30年度予算案とあわせて、主要事業におきまして、アウトソーシングに係る経費やそれに伴い見直した職員数等をお示ししたところでございます。各業務における具体的な見直しの実施年度は定めておりませんが、課題が整理でき、アウトソーシングを導入する際には、市議会や市民のみなさまにお示ししながら、取組を進めてまいりたいと考えております。以上

質問

現業職から行政職への転職について、試験に合格できないと現業に戻し、戻される職場がどこになるのか実行性を危ぶむ声があるが、実行のめどは立っているのか

答弁

技能労務職から行政職への新たな転職制度につきましては、今年度から数名の技能労務職員を行政職場に配置し、平素の業務の中で必要な知識・技術の習得に取り組んでおります。今後、筆記試験等を経て、転職の可否を決定していく予定です。試験の結果、転職できなかった場合は、一旦技能労務職場に戻ることとしており、戻る職場は元の職場とは限りませんが、本人希望も考慮した上で配置してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、引き続き技能労務職員には研修などの様々なサポートを行うことにより、転職意欲を促し、この転職制度が円滑に進むよう取り組んでまいります。以上

質問

今後、アウトソーシングの導入等に係る計画実行の見通し、守秘義務やノウハウの継承といった問題をどのように解決しようとしているのか。

答弁

今後の見直しの方向性を決定した93業務の中には、個人情報等を取扱う業務やノウハウの継承が必要となる業務なども含まれておりますが、まずは、その業務を実施する所管課において、それぞれの課題整理等を行った上で見直しに向けた検討を行い、順次取組を進めてまいります。また、議員ご指摘のアウトソーシングを導入した際の守秘義務の問題につきましては、契約書へ秘密の保持に関する事項や個人情報の取扱いに関する事項を明記するとともに、アウトソーシング導入後も定期的に点検・チェックを行うことで、適切に対応できるものと考えております。次に、ノウハウの継承につきましても、契約書や仕様書において詳細な業務手順書の納入を義務付けますことや、例えば民間事業者への職員派遣なども検討する中で、本市職員が直接業務を実施しなくなった場合においても、行政内部における技術や知識の低下を招かないよう、十分配慮してまいりたいと考えております。なお、今後、より効果的・効率的に取組を進めるため、各課においてマニュアルを整備する際や、それぞれの委託事業における成果・課題の検証手法等についての検討を進める際には、誰もが同じ視点で取組を進めることができるよう、アウトソーシングに係る統一的な手順書を作成するとともに、庁内における統一的な支援体制を構築し、この支援体制において、アウトソーシングに係る各種課題を解消できるよう、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。以上

質問

新たにアウトソーシングを実施するのであれば、事前に議会、市民への説明会等の実施を行うべきだと考えるがどうか。

答弁

(先ほどもこ答弁申し上げましたとおり)今後、新たにアウトソーシングを実施する業務につきましても、平成30年度向けにアウトソーシングを実施したものと同様に、その実施年度を踏まえる中で、予算案とあわせて、主要事業等において事前に議会にお示ししてまいりますとともに、市民のみなさまへの説明につきましても、必要に応じて対応してまいりたいと考えております。以上

6月議会・川崎としみ議員の一般質問の発言です

 日本共産党議員団の川崎としみです。私は今回、保健福祉センターの2カ所化にかかわる問題と、今回も庁内の機構改革の主要な課題となっている業務執行体制の見直し、いわゆるアウトソーシングの問題を取り上げさせていただきます。今年1月から保健福祉センター南北の2カ所で、業務が開始されています。市のホームページには「2018年1月に市の保健福祉業務が抱える課題を解決するために保健福祉業務の再編を行い、市内南北2か所に新たに保健福祉センターを設置します。」とあります。

  • お尋ねします。ここに示されている本市の「保健福祉業務が抱える課題」とは何でしょうか?
  •  
  • さらにホームページには保健福祉の業務再編のねらいとして4つのことをあげており、その第1に「本庁と支所それぞれに配置している保健と福祉分野の専門職員を保健福祉センターに配置して、総合的な相談支援を行います」とあります。保健福祉の専門家が常駐しているので、総合相談を行う体制が整っているとのことでした。先日、南部の保健福祉センターを訪問しましたが、総合相談の受付窓口を見つけることができませんでした。
  • 実際に総合的な相談支援活動は具体的にどのように行われているのでしょうか?

 

 2010年6月議会で、総合相談窓口を求める陳情が、採択されていました。今から8年前のことです。この時以来課題となっていた総合相談窓口が、今年の2カ所の保健福祉センターの開所に伴い、ようやく設置されたわけです。しかもワンストップの機能を備えた総合相談が必要であると認識していると、市は議会で答えています。

  • 総合相談窓口設置のためにこれまでどのような検討を行ってきたのでしょうか?

 

ある父子家庭の方が、成人した障害を持つわが子の将来を案じて、保健福祉センターに出向いて相談をされました。この方は息子が一人では服薬の管理もできないのだが、自分の少ない給料では親子二人で今後も生活していくことはできない、共倒れになってしまう。せめて子どもは独立して、生活保護を受けながらでも、将来設計を描けないかとの相談内容を抱えていました。しかし、相談窓口の対応は、障害者に対する市の施策を説明してもらって大変参考になったのだが、保護課に相談をつなぐことはされなくて、結局その時は、生活の立て直しのための相談にはならなかったということでした。何故そうなってしまったのか、相談者の話のもっていき方がまずかったなど様々な要因が考えられますが、相談を受ける側にも問題があったのではないでしょうか?

  • お尋ねします。相談者の抱えている問題を聴きだして、どの担当部局に繋げればいいのかを判断できる専門家を、窓口に配置しているのでしょうか?

 

 相談者によりそい抱えている悩みや課題解決のために、きちんと状況判断ができる専門家が窓口で対応することが必要です。そして、その場で概ね問題解決までの道筋がつけられるようにしていくべきです。いわゆるワンストップの相談窓口です。すでにみなさんご存じのように、野洲市では多重債務に苦しんでいる市民の生活全般の問題を解決することを発端に、ワンストップの相談窓口を確立し全国的にも注目を集めています。

  • お尋ねします。市は、この総合相談窓口をやがては、ワンストップで市民の抱えている問題解決に対応していこうとの考えはありませんか?
  • 総合相談窓口をさらに充実させていくためには、第三者による評価システムをつくり、総合相談体制を構築すべきではないかと考えますが、市の見解はいかがでしょうか?

保健福祉センターの運営面において新たな課題が生まれています。北部には開所当初は、駐車場が少なくて時間待ちをしている状況がありました。今では、駐車場はがら空き状態となっています。何故でしょう、その一因として駐車料金の問題があります。時間当たり400円、1時間を過ぎると30分単位で200円上がっていき、最高額1000円の設定となっています。1回あたりどんなに時間が短くても、最低でも400円負担しなければなりません。南部には証明コーナーがないために、阪神電車で出屋敷から尼崎まで行って、中央支所で証明書を発行してもらって、また出屋敷に行くというケースが生まれています。不便で市民の足が遠のく原因となっています。また1階の各入口、案内表示が不十分で、初めてここを訪れる市民にストレスを与えています。乳幼児健診のお誘いの連絡が再三あり、意を決して出かけてみれば、案内表示が見にくくて、健診の窓口になかなかたどりつくことができずに、大変苦労したとの市民の声を、健診以外のことでもたくさん聞いています。

  • お尋ねします。南部に証明コーナーを設置して、すぐにでも非課税証明などがとれるようにすること。各入口に案内表示を充実させて、スムーズに保健福祉センターの窓口に誘導することが必要です。また、北部の駐車場料金の改善が求められています。以上、市長の決断を求めます。いかでしょうか?

 

以上で第一問を終わります。

 第2登壇

次に、業務執行体制の見直し、アウトソーシングにかかわる問題についてです。市は、昨年2017年7月に「業務執行体制の見直しに向けた取り組みについて」を総務委員会協議会で、議会に示しました。そして12月には「業務執行体制の見直しに向けた今後の方向性について」を発表しています。これまで、行財政改革にかかる計画に基づいて、公の施設への指定管理者制度の導入、公立保育所の24カ所の民間移管、ごみ収集や小学校の調理業務の民間委託等を進めてきました。結果、職員数は1975年の6082人から2017年には2988人へと約半数となっています。しかし今後は子ども子育て支援や高齢者支援等の分野で、職員数を増やさなければならないから、今ある職員配置を見直して、このような分野に、アウトソーシングによって生み出された人員を配置するとしています。民間に委託して行われた業務プロセス分析では、分析対象事務における従事割合は正規が66%、非正規職員等が34%となっており、アウトソーシングが可能な業務が、多数存在すると結論付けています。そして今後のスケジュールについて、2018年4月以降から、順次業務委託開始とあります。アウトソーシングに向けた今後の方向性93業務はAからEまで区分されていますが、そのうち、アウトソーシング導入に向けた具体的な検討を行うものとしたA区分の、38事業中、6事業はすでに実施されています。今後、具体的に業務執行体制の見直し、アウトソーシング化は、どのように進行していくのでしょうか。

  • お尋ねします。今後における具体的なアウトソーシングの実施計画はどうなっているのでしょうか?
  • 現業職が行政職へ転換する問題にも、2年間かけて研修、試験を実施する、試験に合格できなかったら現業にまた戻すとありますが、戻される現業職場はどこになるのかその実行性を危ぶむ声があります。実行のめどは立っているのでしょうか?

 

弁護士の尾林よしまさ氏が、2016年に発表した論文「新たな段階を迎えた自治体アウトソーシング」のなかで、「国民健康保険や年金、戸籍や住民基本台帳などは、社会保障の根幹や権利の証明に関する地方自治体の重要な職責ですし、たとえば徴収の猶予・減免や親族関係をめぐる届出の受理・不受理など、それぞれの法令の趣旨に沿った専門的知識・経験を要する判断に満ちた事務です。と、述べられています。さらに、こうした事務は専門的な職員によってこそ担い得るものですし、外部委託が「進んでいない」ことには、制度としての必然性があります。これをひとくくりに「定型的」な「窓口業務」としてあくまで外部委託を推進することは、制度の根幹をゆがめるものです。」と主張されています。本市における、今後のアウトソーシング導入を行う業務には、市民から直接相談を受けたり、逆に市民にアドバイスを行っていくべき部署と業務がたくさん含まれています。少し上げただけでも、市税窓口・徴収業務、国民健康保険等窓口業務、介護保険認定調査業務、児童手当窓口業務等があります。また、技術継承や災害時対応が課題となる業務も、クリーンセンター運転管理業務、道路橋梁維持管理業務、処理場・ポンプ場の運転操作および維持業務等があります。中でも、国保の窓口の民間委託は、本当に単純、定型的な業務なのでしょうか?市民のプライバシーにかかわる業務がたくさん含まれています。また減免など行う相談活動も多分に含まれています。この業務こそ国保の制度に精通した職員、守秘義務を退職した後も課せられている公務員が対応すべきなのではないでしょうか。ポンプ場や道路の補修等を行う現場から、長年の経験と勘に基づく業務の世代継承が行われなくなる、多大な不安を感じているとの声も聞いています。

  • お尋ねします。今後、これらの計画実行の見通し、そしてこれらの問題どのように解決していこうとしているのでしょうか?

 

全国的にも自治体の組織や運営のあり方について民間企業の手法を取り入れたり、運営そのものを民間企業に委ねたりすること、つまりは「自治体の民間化」、非効率的な行政を効率化するために市場原理に委ねるということが、国を挙げて進められています。人間の暮しというものは、すべてが市場経済でまかなえるものではありません。人間としてよりよく生きるための営みや、市場競争に耐えられない人々の生活をささえる公共サービスの数々は、市場原理とは本来あいいれない領域です。市民に対して中立性、公正性が担保されなければなりません。

  • お尋ねします。今年度から、新たにアウトソーシングを実施するのであれば、直接市民生活にかかわる問題です。事前に議会、市民への説明会等の実施を行うべきだと考えますが、市の考えはいかがですか?

 

以上で第2問を終わります。

第3登壇

 最後は感想、要望を述べさせていただきます。総合相談窓口の件で事前に聞き取りをした際に、担当部局は「総合相談窓口は総合福祉センターの建物全体で担っている」と答えられていました。一生懸命市を挙げて行っていると言いたいのでしょうが、別の意味で問題を矮小化しているともとらえられます。もう一点ワンストップの相談体制は専門家の配置等コストがかかるから、実施が困難と言われていました。しかし市民の悩みを引き出すのは、専門家が対応することにこしたことはありませんが、それに代わる体制をつくる努力をすべきです。研修・訓練で対応できる職員の養成は可能なのではないでしょうか。やはり一人ひとりの市民に寄り添う、行政の縦割りを超えた、しかも1カ所で問題解決ができる、(ワンストップサービスの)総合相談窓口をめざすべきだと考えます。そして現状でもできることを積み上げていってほしいと思います。第一に、総合相談に対する市の明確な考えを内外に示すべきです。第二にこの総合相談のあり方、進め方について職員に徹底させ、あわせて市民に寄り添う職員の意識改革が必要です。第三に市民へこの制度の周知を行い、安心して窓口での相談ができるよう案内すべきです。総合相談窓口のわかりやすい案内表示も必要です。市民に安心を提供することが求められます。さらに窓口まで来られない市民のために、アウトリーチの体制をもっと充実させる必要があります。その他にも、部局内での調整連絡体制の整備とともに、事例研究を深め、よりよい総合相談窓口にしていくことが行われるべきです。また、連携できる外部の団体、専門家からの意見を聞くことも大切だと思われます。すでに取り組みの途上にあることもあると思いますが、ぜひとも全面実践で前向きに進めていただきたいと要望します。

最後にアウトソーシングについてです。さらなるアウトソーシングは、公務の範囲を縮小するとともに、小さな政府化によって、民間に利潤追求の場を提供するだけのものとなっていき、結果公共サービの低下を招いてしまうことが危惧されます。この問題は短期的な効果を得るだけというリスクを背負っています。中長期的に見れば、職員が市役所の業務は知らない、何でも民間に頼らざるを得ないという状況が生まれ、高コスト化も生まれかねません。人材が育たず、枯渇してしまう、世代継承がうまくゆかないなどの問題が出てくることも想定できます。将来にわたって自治体のあり方、尼崎市の未来にとって市役所の行政はどうあるべきか、市民的な合意が必要です。性急なアウトソーシングの実施は見送るべきだとの意見を申し上げて、私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

6月議会・広瀬わかな議員の一般質問に対する当局答弁です

質問

市業務に関わる職員への手話やろう者に対する理解の促進を目的とする研修の実施はどのようになされているのか。また、再発防止に、どのように取り組むか。

答弁

職員に対しましては、簡単な手話実技を取り入れながら手話や聴覚障害者に対する理解を深めることを目的とする市政課題研修を平成26年度から毎年実施しているほか、新規採用職員に対しても同様の研修を平成28年度から毎年実施しております。また、今年1月10日にあった、保健福祉センターで聴覚に障害のある市民の方をお待たせした件につきましては、その開設後間もない時期であったことから、再発防止に向け、直ちにセンター内で、障害者に対する合理的配慮や障害者支援課における手話通訳者の配置状況等について、情報の共有を図ったところです。今後は、先程申し上げた研修を継続するとともに、センターの各職員に対しては、従事している頴コ職員として、その使命を強く認識するとともに、関係課との連携を円滑に行えるよう、努めてまいります。以上

質問

災害時、また避難訓練での手話等による情報保障はどのように実施しているのか。

答弁

災害時の情報保障につきましては、防災行政無線等の音声による情報発信に加え、尼崎市防災ネットや市ホームページ、SNS等の文字による情報発信も行うことで、可能な限り多くの方が情報を得られるよう努めております。また、避難所等における支援におきましても、手話通訳者や要約筆記者の派遣等が必要になる場合も想定し、日頃から尼崎市身体障害者連盟福祉協会などの支援関係団体との連携に努めているところでございます。こうした「公助」による取組とあわせ、日頃から要配慮者ご自身の状況に応じた情報入手手段の確保や、隣近所とのコミュニケーションを通じた災害時の協力関係の構築に努めていただくといった「自助」、さらには地域の支援関係者の皆様との顔の見える関係づくりによる「共助」の取組をお願いしております。こうした取組に加えまして、今年度から市民や事業者向けの手話講座の開催などを予定しており、多くの市民や事業者に手話や聴覚障害者への理解を広めることで、災害時の支援者の確保にも努めていきたいと考えております。また、市や地域で取り組む防災訓練等におきましても、手話通訳者の派遣や情報取得困難者を想定した訓練等を検討して参ります。以上

質問

個人への手話通訳者・要約筆記者の派遣範囲は、十分と考えているのか。② 障害者団体からの無償派遣の声にどうこたえるのか。③ 障害者団体の活動は、どういった役割を果たしていると考えるか。

答弁

本市が実施している手話通訳者・要約筆記者派遣事業については、医療機関の受診や公的機関・銀行の手続き、冠婚葬祭への参加など、利用できる範囲を限定しています。そのため、委託先である尼崎市聴力障害者福祉協会からも、その対象範囲の見直しについての要望がある一方で、手話通訳者の人材不足等の課題もあり、利用できる範囲の拡大については、引き続き、協議が必要であると考えています。障害者団体活動への手話通訳者等の派遣については、平成28年4月に施行された障害者差別解消法において、障害者団体も合理的配慮提供の努力義務が、求められる事業者として位置付けられたことからも、各団体において対応できる範囲で行っていただくものと考えています。今後は、議員ご指摘の点を含め、障害者に対するコミュニケーション支援について、他都市の先行事例やその実施状況等を研究するとともに、障害者団体等との意見交換を行いながら、広く支援のあり方を検討していきたいと考えています。また、障害者団体の活動にっいては、障害者の立場から広く環境改善に向けた取組を進める役割、同じ障害や課題を有する仲間と互いに支援する役割、行政機関等に対して障害者の声を伝える役割などがあるものと考えております。以上

質問

スクールバス運転業務委託等の事業費の2017年度と2018年度の内訳はどうなっているか。

答弁

2017年度、スクールバス運転業務委託等事業費の内訳は、スクールバス運転業務委託料看護師派遣業務委託料の総額2018年度の内訳は、スクールバス運転業務委託料看護師派遣業務委託料介護ダグシー使用料の総額で約3,200万円約2,200万円約5,400万円でございます。約2,700万円約2,800万円約,100万円約5,600万円でございます。以上

質問

個人・団体をわけず、障害者が自分らしく生きていけるよう、手話通訳者・要約筆記者派遣事業は予算の拡充が必要と考えるが、如何か。

答弁

先ほどまでのご質問で答弁申し上げた、利用できる範囲の拡大、各団体において行っていただくべき対応、手話通訳者等の確保といった課題を整理した上で、必要な措置を検討して参りたいと考えています。以上

質問

手話通訳者・要約筆記者の派遣事業を、市民だれもが使える制度にすることが必要と考えるが、如何か。

答弁

要旨議員ご指摘のとおり、手話通訳者・要約筆記者の派遣も事業における「市民だれもが使える制度」については、コミュニケーション支援の一つの方法であると考えています。しかしながら、先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、いくつかの課題もあることから、手話・要約筆記以外の支援も含めたコミュニケーション支援の在り方については、今後の検討課題と考えています。以上

質問

どういう考え方で予算編成をしたのか。

答弁

尼崎養護学校におきましては、児童生徒の安全確保と適正就学の推進に資するため、スクールバス運転業務を民間の業者に委託しております。平成31 年1月に市内移転することを機に、児童生徒の心身の負担が少しでも軽減されるよう、通学手段として、スクールバス以外に、車椅子のまま乗車可能な介護タクシーの導入を盛り込んだ予算を編成したものでございます。また、看護師については、民間機関に看護師配置業務を委託しておりますが、児童生徒数が増加したため、今年度は1名増員し、4名体制の予算編成をしております。以上

質問

現場からの協力を得て今の予算が成り立っているということであるが、このような実態についてどう思われるか?

答弁

肢体不自由児が通う尼崎養護学校には、医療的ケアが必要な子どもも含め、重度の障害のある児童生徒が在籍しております。医療的ケアを必要とする子ども達は、常に命と向き合っており、そういった子ども達を支える学校現場の教職員や看護師等の協力が子ども達の成長にとって不可欠でございます。教育委員会といたしましては、障害のある全ての児童生徒が教育を受ける権利を享受することは、最大の責務と考えており、児童生徒が障害の程度や発達の段階に応じて生きる力を育めるよう、安全に通学できる環境整備に努めてまいります。以上

質問

送迎にかかる予算と看護師配置に係る予算を分けて可視化し、必要に合わせた増額が必要と思うが、いかがか。

答弁

送迎にかかる予算と看護師配置にかかる予算は同じ事業の中に含めておりますが、児童生徒数、医療的ケアの必要性等、学校の実態を勘案したうえで、それぞれ個別に毎年見直しております。教育委員会といたしましては、今後も引き続き、児童生徒の障害の状況や程度に応じた教育環境を整えるため、必要な予算の確保に努めてまいります。以上

6月議会・広瀬わかな議員の一般質問の発言です

【第1登壇】

 日本共産党議員団の広瀬若菜です。わたしは、尼崎市手話言語条例について、特別支援学校に通う医療的ケア児について質問します。1日目の林議員、2日目の藤野議員の質問と一部重複するところもありますが、ご了承頂きますようお願いします。2017年12月議会で尼崎市手話言語条例が制定されました。条例の冒頭で、言語は意思疎通に使用されるだけでなく、知識を蓄え、伝達し、文化を創造するために不可欠なものとして、また、人が個性を形成する上で重要な要素の一つであると述べられています。聴覚障害者は耳が聞こえないことで、社会とのかかわりが薄く、空気を読んだりすることが苦手だと聞きます。尼崎市手話言語条例で触れている国が制定した「障害者基本法」の目指すところは、障害があっても、一人一人が社会資源として、社会の中で存在意義を持って生きることができるようにしていくことが、これから求められる障害者支援であるとの立場で質問していきます。北部保健福祉センターでの話です。聴覚障害者の方が生活保護の窓口で「手話通訳者のAさんを呼んでください」とお願いしたところ、1時間待たされ、あげく出てきたのは同じ苗字の生活保護課の職員で「手話通訳ってなんですか」と言われたそうです。窓口の職員が手話通訳者の存在を知らなかったためです。手話言語条例では、市の責務として“手話・ろう者の理解の促進や手話の普及のための必要な施策の推進が書かれています。

Q お尋ねします。市職員だけでなく、市業務に関わる全ての職員への手話やろう者に対する理解の促進を目的とする研修の実施は、手話言語条例制定後現在までに誰を対象に、どのような内容で、何回実施されていますか?また、北部保健福祉センターでの出来事の再発防止にどのような手を打たれますか?

 次に、災害時の情報保障についてです。2017年9月実施された手話言語条例のパブリックコメントでは、避難情報などをFAXやメール、手話動画で発信してほしい、避難時には避難場所に手話通訳者や掲示板、字幕・手話通訳付きテレビを配置してほしい、市役所・警察・消防・駅などの公共施設に手話ができる人を置いてほしい、避難訓練に手話通訳者を派遣して消防・警察との連携を図ってほしいと意見が寄せられています。

Q お尋ねします。災害時、また避難訓練での手話等による情報保障はどのように実施されていますか?

 現在、聴覚および言語機能に障害がある個人には、市が手話通訳者・要約筆記者の派遣を無償で実施しています。利用できるのは、公的機関・医療機関へ行くなど、社会生活上外出することが不可欠な場合と限定されており、例えば、高齢者のゲートボール大会などの一般のスポーツ大会参加、公民館等での各種講座受講、職業安定所の利用などは手話通訳者・要約筆記者の派遣対象外です。また、障害者団体への手話通訳者・要約筆記の派遣は基本的に有償で、1名ずつ2時間来てもらって6,000円程度の負担が発生します。障害者団体は営利目的ではなく、財政的にも余裕はないと聞いています。6,000円を支出するのも大変です。それに、手話通訳者・要約筆記者の派遣が必要となるのは年1回だけでもありません。それでも団体のお金を捻出して、手話通訳者・要約筆記者を呼んでいるところもありますが、そのために本来団体がやりたいことを削っているのが実態で、無償で派遣してほしいという声があがっています。

Q お尋ねします。個人への手話通訳者・要約筆記者の派遣事業の対象とされている範囲は、わたしたちと同じように聴覚障害者が社会生活を送る上で十分だとお考えでしょうか。また、団体にも無償で派遣してほしい、という声にどう応えますか。さらに、障害者団体の活動は、障害者が自分らしく生きていく上で、どういった役割を果たしていると考えますか。

 第1登壇の最後に、特別支援学校に通う医療的ケア児について質問します。医療的ケア児とは、生活する中で鼻からチューブで栄養を摂取する必要がある子、人工呼吸器をつけている子、胃に直接栄養を送る「胃ろう」が必要な子たちを言います。24時間365日片時も目を離せないため、保護者の負担は計り知れません。十分な睡眠を取っていないと答えた保護者が9割に上る調査結果もあります。新生児医療の発達により、医療的ケアを必要とする子どもの数は増えています。一方で、その生活を支える社会の整備は大変遅れているのが現状です。現在、医療的ケア児が教育を受ける場として、特別支援学校尼崎養護学校があります。2017年尼養に通う医療的ケア児の数は小学部15人・中学部8人・高等部12人、計35人です。2018年は小学部14人、中学部12人、高等部14人、計40人で2017年度から5人増えています。尼崎養護学校の児童・生徒はほとんどがスクールバスで通学します。4台のバスに分かれ7時45分頃に最初の子どもを乗せたあとは、10ヵ所程度に停車しながら市内をぐるっと回って子どもたちを順番に乗せて尼崎養護学校まで運びます。一番最初に乗った子は、学校に着くまで1時間程度バスに乗りっぱなしとなり、障害児にとって非常にしんどい状況です。

Q お尋ねします。スクールバス運転業務委託等事業費の2017年度と2018年度の内訳をおしえてください

【第2登壇】

 ご答弁頂きありがとうございます。尼崎市手話言語条例4~6条は、市、市民及び事業者の責務を明らかにしています。事業者の責務として、「ろう者が利用しやすいサービスの提供」とありますが、事業者には障害者団体も含まれ、事業者もまたろう者です。障害者が障害者を支えるために、お金を出せ、自己責任で手話通訳者を呼べと言うのでしょうか。

Q お尋ねします。個人・団体をわけず、また障害者が自分らしく生きていけるよう、手話通訳者・要約筆記者派遣事業は予算の拡充が必要だと考えます。当局の見解をお聞かせください。

 私は、手話通訳者・要約筆記者の派遣は聴覚障害者だけのものではないと考えます。皆さん、ミーツザ福祉という企画をご存知でしょうか?「福祉にであう、福祉とまじわる」をテーマに尼崎市も関わるイベントです。この企画のワークショップで「イベントに参加する中で困ったことはありませんか?」というテーマで意見交換をしていた時のことです。一人の聴覚障害のある方が「わたしはイベントに行けばきっと困ることが起きるだろうと思って、そもそも行ったことがありません。だから困ったことはありません」と発言し、その場にいたいわゆる健常者の方は非常に衝撃を受け、こんな発言がなくなるようにしたいと強く思ったと聞きました。さらに、尼崎市の地域福祉計画の中では、災害時要援護者の支援において民生委員が支援の重要な担い手になっていますが、要援護者と意思疎通をする手段には触れられていません。現在の手話通訳者・要約筆記派遣事業は、障害者からの要請のみを前提としており、合理的配慮を行うべき主体が、その配慮を行える環境にありません。

 Q お尋ねします。市の手話通訳者・要約筆記者の派遣制度を、障害者だけでなく、市民だれもが使える制度にすることが必要だと考えます。当局の見解をお聞かせください

 2登壇目の終わりに、特別支援学校に通う医療的ケア児の予算編成について質問します。第1登壇では、スクールバス運転業務委託等事業費について、前年度と当年度の内訳を答弁して頂きました。人工呼吸器をつけた児童が昨年度小学部に2名、今年度小学部に1名入学し、看護師が1名増員されました。また、2019年1月の市内移転を機に、スクールバス1台を介護タクシーに変えるなど、通学手段を見直すと聞いています。今年度看護師を1名増やしたい、市内移転をすれば送迎バスを1台減らしても児童生徒のバスに乗る時間は変わらない。スクラップ&ビルドで看護師1名増員する予算をつくった、と聞きました。尼崎養護学校の教職員は、できるだけ児童生徒の心身に負担が少なく登校できるよう、毎年度、スクールバスの運行順番を決めています。非常に手間のかかる業務です。今年度スクールバスが1台減ると聞き、市内全域の児童生徒を、できるだけバスに乗っている時間を短くできるように回るには、どうしたらいいのかわからないという位、現場にも負担が重くのしかかっています。

Q お尋ねします。なぜこのような予算編成をしているのでしょうか

 確かに市内移転をすれば、西宮に尼崎養護学校があったときよりも距離は近くなります。送迎バスを3台に減らしても、児童生徒のバスに乗っている時間は変わらないかもしれません。でも、そこには、自分の姿勢を保持するのにも大変な体力と気力が必要な児童生徒が、1時間送迎バスに乗っていること自体、障害児にとってベストなのか、市内移転することで少しでも児童生徒がバスに乗る時間を減らせないかという視点が欠けていると思います。必要なところには予算を使うと、市当局は議会でたびたび答弁されていますが、今回のスクールバス運転業務委託等事業費の見直しでは、尼崎養護学校に通う児童生徒の心身にかかる負担をできるだけ少なくして登校できるようにすることの必要性はどう考えられたのでしょうか。市は、スクールバス運転業務委託料と看護師派遣業務委託料をスクールバス運転業務委託等事業費でまとめて予算計上しているけれど、一方の予算が増えたから、一方の予算を削らないといけないという扱いはしていないと言います。しかし、スクラップ&ビルドによって、看護師増員の予算をつくったという説明は、これと矛盾していると思います。わたしがお会いした尼崎養護学校の前校長先生は「困難なことはいっぱいある。でも徳田前教育長の口ぐせは、転んでもただでは起きない、だった。バスは減るけど介護タクシーが配置されて、医療的ケア児が保護者の送迎がなくても学校に通うこともできるようになれば、保護者の負担も減る。出来ることを探して、障害児とその家族を支えたい」と仰っていました。こうした現場の努力がいまの市の予算を成り立たせていると考えます。

Q お尋ねします。教育長はこうした実態を聞いてどう思われますか。

 他市の医療的ケア児が特別支援学校に通う予算を調べました。多くの自治体は、送迎にかかる予算はスクールバス運転業務委託に計上されており、医療的ケア児が学校に通うために必要となる看護師の予算は学校教育予算に計上され、尼崎市と違い送迎と看護師配置の予算が明確に分かれています。特別支援学校に通う医療的ケア児が増えて看護師の配置予算が増えても、送迎にかかる予算には影響していません。医療的ケア児が憲法26条に保障されている等しく教育を受ける権利を享受するためには、いまの尼崎市の予算編成では現場にも障害児にも過重な負担が発生しています。

Q お尋ねします。医療的ケア児の教育を受ける権利を保障するため、送迎にかかる予算と、看護師配置にかかる予算を分けて計上し可視化すること、また、必要に合わせて予算を増額することが必要と考えますが、教育長の見解を求めます。

【第3登壇】

わたしは、手話言語条例にある「すべて国民が障害のある人もない人も平等に生活できる社会づくりの実現」を目指す上で、次の2点が重要だと考えます。1点目は、人の善意を障害福祉の課題の解決手段にしないということです。現在、障害者団体が手話通訳者を呼ぶときに、お金が出せなければ無償でいいですよと言ってくださる手話通訳者の方もいるそうです。でも、手話通訳者は長年かけて高度な技術を習得された手話言語のプロです。そういう方に、適正な対価を支払わず、無償もしくは安価な謝礼で関わってもらえというなら、それは障害福祉がサービスとして事業化されている現在においては通用しないと障害福祉に携わる方が指摘しています。2点目は、障害福祉は障害のある人が最低限生活するだけの範囲で組まれた予算では不十分だということです。障害があることはその人個人や家族の責任ではありません。尼崎養護学校の前校長先生は「医療的ケアが必要なお子さんを抱えた保護者は、自分のせいだと周りに頼ることなく、頑張りすぎてしまう」と、仰っていました。NHKのTVシンポジウム「重い病気を持つ子の暮らしと学びをどう支えるか」という番組の中で、国立成育医療研究センター病院長の賀藤均さんは、“医療的ケアが必要な子どもについて、医療的ケア児は日本社会の課題になっている高齢社会や介護と同じように医療が発達したために生まれたものです。個人の責任やがんばりで対応するのではなく、社会的な課題として将来を担う子どもたちをもっと大切にしなければいけません。そのために政府による体制整備が欠かせません”と仰っています。尼崎市は財政的に厳しいということを、できない理由にあげますが、この議会でも、市営住宅のアスベスト対策に1億4000万円、橋の耐震補強工事に8000万円の増額補正を行っています。必要なら予算を組んでいます。 障害福祉を最低限のものではなく、誰もが自分らしく生きていくことができるよう、市長に行政の責任として必要な分だけ障害福祉に予算をつけて頂く決断を求めまして、わたしの質問を終わります。ご清聴頂きありがとうございました。

6月議会・真崎一子議員の一般質問に対する当局の答弁です

質問

この弾力化対策は実現可能か。どんな方法で対応するのか。

答弁

保育の受入れにかかる弾力運用につきましては、これまでも法人保育施設において、.定員の20%の制限の範囲内で児童を受入れいただいたところです。このことは市の待機児童数の抑制に結び付いていることから、平成29年度に中間年見直しを行った子ども・子育て支援事業計画においては、今後見込まれる保育需要への対応策として、これまでの利用定員に加えその受入れ見込み数を計上したものでございます。またこれに併せ、公立保育所においても各施設の環境を整える中で弾力受入れを積極的に実施することといたしました。計画で見込んでいる637人の弾力枠の内訳としましては、473人分が従来の法人保育施設での受入れ実績で、今後も同規模で継続することを想定しています。残り164人分は、公立保育所で新たに受入れを拡大するものでございます。これらについては、受入れ環境や保育の質に影響のない範囲で行うことを基本に、法人については本年度新規事業である新卒保育士確保事業等様々な受入れ支援策を講じる中で、また公立保育所については、保育士の採用数増や施設改修による保育スペースの確保等により対応してまいります。以上

質問

企業主導型保育事業を待機児童解消の手段にするべきではない。これで保育の質が保たれるのか。

答弁

企業主導型保育事業は、従業員の福利厚生の一環として企業が主体となり保育を運営するもので、従業員の子どものみならず、地域の子どもも利用できる認可外の保育事業所であり、本市内には平成30年4月時点で11 か所設置されております。事業の運営に当たっては、認可施設と同等の運営費が国から助成され、保育の質や安全の確保については、国の委託を受けた法人が、全事業所に対し定期及び随時監査を実施するともに、本市も指導監査を行っています。同事業は、保育需要が増え続けている中、保育の受け皿として、国が平成28年度に制度化したものであり、市としましても待機児童解消のための一つの手段と考え、中間年見直し後の事業計画の確保策として計上しているものです。以上

質問

尼崎市の教育の課題は何か。また、今後の教育方針は。

答弁

教育長に着任して以来、施策評価の策定を通じ、これまでの教育施策の振り返りを行いつつ、成果と課題を認識したところでございます。また、時間の許す限り学校現場に足を運び、教育施設の視察や学校行事等への参加を通じて、学校長等から現状を聞き取り、課題の把握に努めてまいりました。`そうした中、学校の施設・設備の老朽化対策や、教員の年齢構成の偏りによる管理職のなりて不足と急激な若返り、教員の多忙化など、全国で共通する多くの課題が見えてまいりました。また、今後予定している中学校給食の実施、不登校や就学援助などの課題、さらには学習習慣の確立、自尊心の確立など、尼崎市において特に配慮すべき課題も多くあるものと考えております。私といたしましては、これら課題はすべて解決すべき重要な課題と考えており、また、いずれもが互いに関連する課題と考えております。尼崎の子供が、”自ちの持てる能力を最大限に発揮し、よりよい社会と幸福な人生の作り手となっていけるよう、①確かな学力の育成、②心の教育の充実、③家庭・地域・学校の連携の推進、④安全な教育環境の確保等の取組を総合的に進め、子どもたちの「生きるカ」の育成を図ってまいります。以上

質問

「あまっ子ステップ・アップ調査事業」は、子どもの負担と教師の多忙化について現場は危惧しているが、どうか。

答弁

「あまっ子ステップ・アップ調査事業」は、調査対象を、小学1年生から中学2年生までに広げ、経年変化を分析する中で、よりきめ細かな指導の充実や学習状況の改善を図ることを目的とし、これまでの「学力・生活実態調査」に替えて行うものです。子どもたちが学校における学習指導により、どのように変化したかを正確に把握するためには、経年変化を追うことが不可欠であり、このことにより、教員にとっては、調査結果を受けて自分の指導を振り返り、次年度の学習指導や授業内容に反映させ、また、その取組を検証するという、継続的な指導力向上に向けた循環が生まれるものと考えております。子どもたちにとっても、自分自身の成長を振り返るとともに、課題が明らかになる中で、次の目標に向かって主体的に学習することができます。また、調査実施に当たっては、教員の負担が生じないよう、問題作成、一採点、集計等を業者に委託することとしております。こうしたことから、「あまっ子ステップ・アップ調査事業」は、教員にとっても、子どもたちにとっても、学力向上に直結した効果的な取組だと考えております。以上

質問

子どもの生活に関する実態調査の結果を見てどのような感想をもったか。

答弁

子どもの生活に関する実態調査の結果から、相対的貧困層とそれ以外の世帯、または、ひとり親世帯とふたり親世帯を比較してみますと、相対的貧困層やひとり親世帯では、例えば学校の授業以外の学習時間が短いことや、学校の勉強の理解度が低いこと、落ち着いて勉強できる場所を持っている人が少ないことなどの傾向が見られ、子どもの置かれた厳しい状況を改めて認識いたしました。子どもの生まれ育った家庭環境と、その子どもの生活習慣や学習習慣の関連についての調査は、今回が初めてであり、調査結果につきましては、今後の事業実施の参考となるもので、貧困の連鎖を防ぐ観点で効果的な施策に繋げたいと考えております。以上

質問

「子どもと生活に関する実態調査」の結果を見て、どのような感想をお持ちか。

答弁

本調査の結果から、相対的貧困層はそれ以外に比べ、小・中学生とも「1日あたりの家庭での学習時間が短いこと」、「学校の勉強が『わかる』割合が低く、『わからない』割合が高いこと」、「『落ち着いて勉強できる場所』を持っている割合が低いこと」など、厳しい学習状況の子どもたちがいる実態を改めて認識いたしました。教育委員会といたしましては、格差を拡大させないためにも、引き続き、学力向上を最重要課題と位置づけ、授業の改善、家庭との連携による学習習慣の確立など、子どもたちが確かな学力と豊かな心を身につけられるよう、取組を進めてまいります。以上

質問

ひとり親世帯の支援の検討とはどのようなことを考えているのか。

答弁

国が定めた「子どもの貧困対策に関する大綱」において、子どもの貧困対策は、一教育の支援、生活の支援のほか保護者に対する就労の支援や経済的支援等の総合的な支援が必要とされております。また、相対的貧困層が少なくないひとり親世帯に対しても、その抱える様々な課題に対応することが求められております。こうした国の方向性に即して、現在は、ひとり親世帯への支援としまして、児童扶養手当や母子家庭等自立支援給付金などの取組みを行っておりますが、今回の調査結果から、ひとり親世帯では毎日食事を作る割合が低いことや、心に関して気になることがある割合が高いなどの傾向が見られることから、ひとり親世帯が安心して子育てしながら生活していくための支援についても検討していきたいと考えております。以上

質問

国に対し、保育の公定価格と配置基準の引き上げを緊急課題として求めるべきではないか。保育士を基準以上に配置している場合、市が差額等の支援をする考えはないか。

答弁

公定価格の引き上げについては、保育の質の向上や保育士の処遇改善等につながることから、過去からも全国市長会や中核市市長会を通じ必要な要望等を行ってきたところです。次に、年齢毎に保育士1人当たりの受け持ち児童数を定めた国の配置基準の引き上げについては、保育士不足が深刻な中、現行国基準の範囲内でより多くの児童を受け入れることが待機児童対策として有効と考えることから、国へ改善を求めることは考えておりません。従いまして、待機児童解消のための保育士の確保・定着を最優先課題とする本市といたしましては、保育の質や安全の向上に向けての取組は欠かせないものと認識していますが、基準以上の保育士配置を理由とした独自の支援は現状では考えておりません。(以上)

質問

少人数学級についてどのように考えているか。

答弁

現在、国においては、小学校1年生は35人学級とされ、2年生以上は40人学級とされているところ、兵庫県においては独自に小学校4年生まで、35人の学級編制を実施しているところです。教育委員会といたしましては、個に応じた指導を充実させるには、少人数の指導が望ましく.少人数学級は必要だと考えております。このため、これまでも「全国都市教育長協議会」において、少人数学級の早期実現を要望してまいりました。今後も引き続き、教育長会議等を通して、文部科学省や兵庫県教育委員会に対し、少人数学級の推進について、要望していきたいと考えております。以上

質問

尼崎の中学生の状況、現在の通学区域と複数志願選抜についての見解はどうか。尼崎の受験生のために、どのような努力をするのか。

答弁

生徒にとっての多様な選択肢の確保と、高校の魅力・特色づくりを目的とし、平成27年度から公立高等学校の通学区域と複数志願選抜の改編がされ、4年がたちました。今年度の入試において、新しい入試制度となって以降、進学者の割合がもっとも高くなっていること、また、昨年度と比較して本市から他市町の公立高等学校への進学、他市町から本市の公立高等学校への進学がともに増加していることなどが特徴であり、これは通学区域が拡大したことにより、中学生にとっては多様な進路選択が進んだものと考えております。また、本市にある公立高等学校が、他市町の生徒からみても魅力のある高等学校となっていることは喜ばしいことだと思っておりますが、本市の生徒が自分の希望する進路を実現することができるよう、さらなる学力向上と、進路指導の充実に取り組むとともに、市内の公立高等学校の定員数の増加についても、引き続き兵庫県教育委員会に求めていきたいと考えております。以上

質問

2014年当時、近隣都市は所得制限を据え置く中、尼崎市は県制度どおりとしたが、据え置くという選択肢はなかったのか。

答弁

母子家庭等医療費助成事業につきましては、当時の県行革の取り組みの中で、ひとり親世帯と同程度の所得水準である他の子育て世帯を比較した場合に、医療費助成の対象範囲や負担額において不均衡が生じており、より公平な制度として維持するために、制度の見直しが行われたものでございます。こうした中、本市において、単独で見直し前の制度を維持していくにためには更に約1億円の事業費が必要であったことから、今以上に厳しい当時の財政状況を考えますと、県制度に合わせた見直しはやむを得なかったものと考えております。以上

質問

市として、心を支える、安心して子育てができるなどの、サポーター的な取組も必要と思うがどうか。

答弁

本市では、この5月から、子育て関連の手続窓口を北館2階のワンフロアに集約し利便性を高めるとともに、子育ての悩みや困り事など日常の身近な相談に情報提供やアドバイスを行い、必要に応じて専門的な支援機関につなぐなどの利用者支援事業に取り組んでおります。併せて、ひとり親支援といたしましては、これまでから母子・父子自立支援員による生活・就労相談等を受けております。困り事の本質を共有し、一緒に課題を整理したうえで、適切な支援につなげることが重要と考えており、養育費や慰謝料、面会交流等に係る情報提供等をはじめ、庁内の各種手続窓口には一緒に同行するなど、寄り添い型の支援に努めているところでございます。今後とも、ひとり親世帯が安心して子育てができる取組を進めてまいりたいと考えております。以上

6月議会・真崎一子議員の一般質問の発言です

1登壇

 日本共産党議員団のまさき一子です。私は、今回「保育所の待機児解消と保育の質について」「教育問題について」「尼崎子どもの生活に関する実態調査の結果について」を質問します。最初は〈待機児解消と保育の質〉についてです。今年度4月1日現在で、保育施設等に入所できなかった児童数は624人、前年度同月より184人の増加でした。ただし先日、国が定める要綱に基づく待機児数は156人という報告がありました。156人というのは、入所申込み提出がされており入所要件に該当しているが、入所できていない児童の数であり、多いことには変わりません。昨年度は公立保育所の定員増や小規模保育事業の設置、弾力枠を活用した定員以上の受け入れをおこない、現時点ではこれ以上の対策がないというところまで努力しました。しかし様々な対策に努力されても、それを上回る希望者の増がありました。そして今年度は、来年度に向けた取り組みとして認可保育所(1か所90人)や小規模保育事業の新設(16か所297人)認定こども園への移行・改築(1か所20人)私立保育園の改築(3か所)24人、企業主導型保育事業(9か所69人分)、の受け入れ増を事業拡大で対応しようとしています。

 質問:来年度に向けた待機児対策では、事業拡大で約510人分の対応。弾力化運用で637人分を見込んでいます。この弾力化対策は実現可能ですか?どんな方法での弾力化対策ですか?

また企業主導型保育事業は、保育基準がない無認可の保育事業です。企業主導型保育事業による待機児解消は、保護者が選択するのは仕方ないとしても、市が待機児解消の手段にするものではないと思います。これでは保育の質が保たれるのかが問われます。いかがですか?

続いて〈教育問題について〉です。尼崎市は徳田前教育長が退職され、文部科学省から松本眞教育長をお迎えしました。私は松本教育長に尼崎市の教育方針をお尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。就任から2か月経過しました。尼崎市の教育状況はどのように見えておられるのでしょう。松本教育長にお聞きします。

 質問:新教育長は、尼崎市の教育の課題は何であると考えておられますか、また今後の教育方針も併せてお聞かせください。

さて今年から「あまっ子ステップ・アップ調査事業」を開始することが決まりました。この事業は、子どもの学力向上を図るため、小学1年生から中学2年生までを対象に、学力調査と生活実態調査を行うものです。この調査を全学年で実施するのは兵庫県内では初めてのことです。結果を分析した上で課題を見つけ、翌年度の学習計画に反映させる。改善と検証のサイクルを確立させ、尼崎市全体の子どもの学力の底上げをするとしています。3月議会の総括質疑で、徳田前教育長は最後の答弁に立ってあまっ子ステップ・アップ調査事業について、「今度新たに始める事業では、一人一人の子どもがどこでつまづいているか、教師がどう援助すればいいのかの教育の糸口が見つかればよい。事業の中でこれが成功すればありがたいと思う」と期待と不安が入り混じった答弁をされていました。現在、小中学校現場では小学4、5年生、中学1、2年生は、尼崎独自の「学力・生活実態調査」をおこなっています。また、「全国学力・生活実態調査」を小学6年生と中学3年生に行っています。全国と尼崎の生活実態調査では、共通の質問があり、かなり詳しく聞いています。そこで導き出された分析結果・今後の取り組みも共通していました。つまりは重複している、さらに同じことを何回も繰り返す調査は必要はありません。松本教育長にお聞きします。

質問:「あまっ子ステップ・アップ調査事業」県内で初めてとなる事業です。徳田前教育長は「成功すればありがたい」と言われました。学力向上に効果的なのかもわからない事業です。この事業を行うために、子どもの負担と教師の多忙化は、はかり知れないと現場の教師は大変危惧しています。教育長はさらなる学力・生活実態調査について、どのような見解をお持ちですか?お聞かせください。

1問目の最後は〈「尼崎市子どもの生活に関する実態調査」の結果について〉です。「尼崎市子どもの生活に関する実態調査」(以後「調査」と略します)では、相対的貧困層に置かれている子どもたちの状況を見る中で、学習や進路、友達関係、大人との関係、将来の夢、「頑張ればいいことがある」という自己肯定感等、小学生は意欲的な回答が多いのに比べ、中学生になると少し否定的に物事を考えてしまう傾向がありました。またこれは私個人的な思いですが、尼崎の子どもは元気で前向き、友達と遊ぶのが大好きな子どもが多いこと、大人に信頼を寄せていることに、尼崎の子どもの強さを見た気がしました。

 質問:市長と教育長にお聞きします。「子どもの生活に関する実態調査」の結果をご覧になり、どのような感想をお持ちですか?それぞれお答えください。

 さて、この調査では回収率が39%と低く、特に相対的貧困層からの回答が十分に得られていないという問題がありました。そんな中でも相対的貧困層の半分以上がひとり親世帯ということです。私は、今回の調査で、保護者の生活状況が、貧困層とそうでない層の格差が出てきていると思いました。今回は、ひとり親世帯の支援に注目して質問をしていきます。今回調査の分析結果でもひとり親の厳しい生活状況や精神的に追い込まれている状況について次のように書いてありました。「相対的貧困層とともに、ひとり親世帯に特に顕著にみられることがわかります。たとえば食事を作るなど子どもに対するケアの度合い、子どもと一緒に何かをして過ごす機会とその度合い、各行事への参加の度合い、不安や身体の不調など心身の状態、経済的な困窮など、多岐にわたっています。ひとり親世帯の保護者の状況を踏まえた支援のあり方を検討することは重要です」と述べてあります。ひとり親世帯はそのほとんどが働いています。それも半分以上がパート・アルバイトです。Wワーク・トリプルワークで夜中まで働いています。それでも経済的困難があります。たとえ相対的貧困層には入らなくても、その差は紙一重です。

質問:ひとり親世帯の支援の検討とはどんなことを考えておられるのでしょうか?

 これで第1問目を終わります

2登壇

 第2問目の最初は、保育所の待機児問題についてです。先日、法人園長会の代表の方が、待機児対策についての申し入れに来られました。現場の方々は「待機児対策には、保育士確保が一番。今保育士不足が危機状態にある、来年度からは保育士不足による定員減を考えなければやっていけないという状況。これでは事業を拡大して待機児解消に対応できない」という事でした。尼崎市は新卒の保育士は1年が経過したら10万円の報酬金を渡すとの政策を挙げています、それを否定はしませんが、保育士が長期的に生きがいを持って働けるような支援が必要です。昨年度は、保育士の処遇改善を求める陳情がでました。陳情者によると「勤めて10年、給料は月額15万円。子どもの保育料を払うと残らない」とのことでした。2~3年働くと、他都市の条件がいいところに再就職するというパターンがあります。せっかく育てたのにやめてしまうと園長が嘆いていました。近隣都市間の保育士争奪戦も起こっています。2013年に東京都がおこなった調査では、保育士調査で退職または退職を考えている保育士にその理由を聞くと、①給料が安い(65.1%)②仕事量が多い(52.2%)③労働時間が長い(37.3%)でした。保育士の給料が低いのは、国の保育単価で算定されている保育士の給与単価が低いこと、また加えて朝夕の長時間保育、延長保育、一時預かり保育などの対応に、国で定めている配置基準と実際の人員が見合っておらず、多めに人員を配置しなければならず、そのために国が定める給与単価より実際の給与がさらに下がっています。保育不足を解消しなければ市は、保育の弾力化を求めても、とても受け入れられる状況ではありません。保育士の処遇改善できるよう、保育の公定価格の引き上げと配置基準を引き上げることを、緊急課題として国県に求めるべきです。また市独自の対策が必要であると思います。

 質問:保育士が尼崎市の保育園で10年・20年と夢を持って働ける。長期的な支援、安定した生活の保障が必要です。 国に対して保育の公定価格と配置基準の引き上げを緊急的に求めることが必要だと思います。また保育士の配置基準と実際の配置実績が合わない分は、市が支援を行い、保育士の給与単価の引き上げに努力するべきです。いかがですか?

 次は教育の問題についてです。全国学力テストで毎年最上位になっている福井県では、教師から激しく叱責を受け続けた中学生が自殺をするという痛ましい事件をきっかけに、昨年末、県議会が「県の教育行政の根本的見直しを求める意見書」を採択しました。同意見書は「学力日本一を維持することが本県全域において学校現場に無言のプレッシャーを与えている。日本一であり続けることが目的化し、本来の公教育のあるべき姿が見失われてきたのではないか」と述べています。徳田前教育長は3月議会で、学力の問題で「自ら学ぶ時間と力、教えてもらうのも大切ですが、すくなくとも中学生くらいになったら自分で一人でもきちんと勉強できる習慣をつくっていきたい」と言われていました。教師は学習の道しるべをつける、一人一人の子どもに寄り添った丁寧な授業が求められます。教育効果があるといわれる「アクティブラーニング」また放課後学習クリエイト事業の充実と教師の加配で学力は伸びています。さらなる学力向上と教師のゆとりを保証するためには、少人数学級や図書司書等の人員配置こそ必要であると考えます。 

質問:市長と前教育長は、国と県に対して少人数学級をすすめることを要望されていました。松本教育長は、少人数学級についてはどのように考えておられますか?

 次は「公立高校複数志願選抜の新通学区域」についてです。兵庫県教育委員会は、2014年度の高校入試から公立高校通学区域が16学区から5学区に再編されました。尼崎市はそれまで単独学区だったものが、尼崎・西宮・伊丹・宝塚・丹有に広げられました。そのため近隣市から交通の便が良い、尼崎の高校を受験する生徒が増えました。近隣市と比べて学力が低い尼崎の子が尼崎の高校からはじき出されるという状況が続いています。2015年当初は232人、2年目は213人、3年目は278人の子どもが尼崎の公立高校に入れませんでした。今では小学生の保護者からも「中学校になったら半分くらいに入っとかないと公立高校に入れないだって、うちの子大丈夫かな?」、また中学生の保護者は「子どもが4人いるのでどうしても公立高校に入ってもらわないといけないのに、本人がなかなか勉強してくれない」「先生から公立に行くのなら、遠くの学校を選ばないと入れないと言われた」と保護者が集まれば不安の声があります。私はこれまで学区拡大によって、尼崎の子が近くの公立高校に入れない現状を訴えてきました。前教育長は、「生徒にとっては多様な学校を選べるようになった。また尼崎の高校が選ばれる学校になった。」と答弁されていました。その上で受験者数に見合う定員数の増加・クラス数の増加等を県教育委員会に求めておられました。

 質問:松本教育長にお聞きします。尼崎の中学生の状況、複数志願選抜通学区域についての見解をお示しください。そして尼崎の受験生のために、どのような努力をされますか?    

次は「尼崎子どもの生活に関する実態調査」についてです。保護者アンケートで、私は相対的貧困層の保護者が「よく肩や腰が痛くなる」等体の不調や「不安な気持ちになる、イライラする」等の精神的ストレスの割合が高いことに注目しました。体の不調があっても経済的な理由で、病院に受診せずにずーと我慢している状況が伺えます。そのことが蓄積され精神的にも追い込まれるということになっているのではないかと思いました。生活経済基盤の弱い母子家庭は家族の一人が病気になるとたちまち生活が成り立たなくなる。母子家庭等医療費助成事業(以後母子医療と略します)は、安定と自立の促進を図るための福祉の一環であり、だからこそ子どもだけでなく、親・養育者も含めた世帯・家庭全体の支援として進められてきました。期限は子どもが18歳に達した日の年度末までです。所得制限があります。 2014年兵庫県は、母子医療の所得制限を、児童扶養手当の一部支給額(所得限度額192万円)から全部支給の19万円に引き下げました。大幅引き下げにより保護者・高校生2607人が対象外となり3割負担に、また小中学生は乳幼児医療、子ども医療に移行された1681人のうち子ども医療に移行した1068人については自己負担が増えました。合わせると4288人が、母子医療から外されてしまいました。ある保護者から「心療内科で睡眠薬をもらいながら仕事をしていたが、母子医療が受けられなくなり、受診が出来ず薬が飲めない。不眠が続き朝起きれなくて仕事に行けなくなり辞めざるを得なくなった。生活保護に頼るしかない。尼崎市から見捨てられた」と抗議がありました。当時、尼崎市は県制度に準じて母子医療の所得制限を大幅に引き下げました。しかし宝塚、西宮、芦屋、神戸市は市独自で助成し、従来通りの所得制限を維持しました。また明石、西脇市、福崎町は子どもの医療費については、192万円の所得制限にしています。

 質問:2014年当時、近隣都市は所得制限を据え置く中、尼崎市は県どおりにしました。据え置くという選択肢は考えなかったのか、お答えください。

 ある母親は「母子医療の対象外になり、この4年間一度も病院に行っていない。自分の事は我慢してしまう」「子どもが学校から歯や眼科の検診で要治療の用紙をもらってきても、病院に連れて行けない。お金がかかるでしょう。」と話してくれました。母子家庭の友人は「子どもに喘息があったので薬が欠かせなかった。母子医療の適応から外され大変ショックだった」と当時を語っていました。あれから4年、私はあの時の無念さを忘れることができません。また今回の調査では、相対的貧困世帯の約5割が「食費を切り詰める」「新しい服や靴が買えない」「美容室に行くのを減らした」「レジャーや趣味の出費を抑える」。そして約2割の人が国保や年金、家賃の滞納がある。約1割が医者にかかれなかった。約6割~7割が貯金をしたいができない等、貧困層とそうでない層の格差が鮮明に出ていました。これらの悩みや困難さを一人で抱え込むのがひとり親世帯です。そんな中生活上の困難さを抱えながらも、しっかり子どもを育てようと頑張る保護者の姿、また「今が幸せ」と感じている保護者が7割おられることも、この調査でわかったことです。大阪市では「シングルマザーをひとりぼっちにしないために」のシンママ大阪応援団という大阪社会保障推進協議会の団体があります。物心ともに相談・支援をおこなう、子ども食堂も含めた仲間つくり、シングルマザーに寄り添う団体です。また明石市では離婚しても一緒に子育てをするという考えのもと、養育費支援に取り組んでいます。

最後の質問です:市として経済的な支援も必要です。加えて心を支える、安心して子育てができる等のサポーター的な取り組みも必要なのではないかと思います。市の見解をお示しください。

これで2問目を終わります

3登壇 

少人数学級の実現は、教育長の太いパイプをフルに使って、文科省に要望してほしいと思うます。お願いします。保育所の待機児解消については、保育士の処遇改善の取り組まなければ、尼崎の保育は衰退していくばかりです。現場の保育園が悲鳴を上げています。その実態をきっちりつかんで、適切な対応をしてください。教育問題では、1人1人の子どもに教師の目が行き届き、学習の遅れがちな子どもにも丁寧に対応し、多忙化を解消して教師が準備に十分時間をかけ、創意あふれる授業ができるようにしてこそ、子どもたちに確かな学力を豊かに保証することができます。これ以上の学力・生活実態調査は要りません。「子どもの生活に関する実態調査」の結果では、やはりひとり親世帯への支援が急がれます。母子医療の所得制限を、引き上げでは今回取り上げようと準備していたら、健康福祉委員会での議案が出てきました。一般質問では十分に要望できなかった分、委員会では十分審議していきたいと思います。これで私の質問すべて終わります。ご清聴ありがとうございました。

6月議会・徳田みのる議員の一般質問に対する当局の答弁です

質問

学びの成果を地域社会に還元する活動につなげるとしているが、この「学び」とはどのような学びなのか。また、社会教育法に基づく、市の任務の遂行と責務を果たすためにはどのような対策を講じるのか。

答弁

地域振興体制の再構築の取組は、地域の方々が自らを取り巻く課題を知り、考え、解決に向け取り組む地域を目指すものであり、まちに関わる人々がそうした課題に「自分事」として関わっていくことができるよう、とりわけ、「学び」を重要視しております。この「学び」は、趣味や地域の歴史のように学習ニーズに基づくものに加え、防災マップや子どもの居場所づくり、また、高齢者の見守りなど、生活に密接に関連した課題を知るとともに、他者との対話を繰り返しながら、お互いの考えを共有したり、深めたりしていく過程も含んでいると考えております。また、市の任務の遂行等につきましては、昨日もこ答弁申し上げましたように、生涯学習プラザの設置及び管理に関する条例において、生涯学習プラザが、社会教育を含む生涯学習の拠点として設置する施設であることや、公民館が実施することとされている事業を実施することについて規定するとともに、市長と教育委員会、両者の付属機関を設置し、開かれた事業評価を行うことができる仕組みを.新たに設けることなどにより、担保してまいります。以上

質問

地域振興体制の再構築の中で、教育委員会として、どのような役割を果たそうと考えているか。

答弁

公民館の機能には、①地域の学習拠点としての機能、②家庭教育支援拠点としての機能、③学較・家庭・地域社会等との連携等を図り地域をつなぐといったコーディネート機能がございます。そして、今回の地域振興体制の再構築の取組の拠点施設である生涯学習プラザにおいては、これらの機能を継承、発展させていくとの方針がございます。この方針に沿って、市長と教育委員会、両者の付属機関として「(仮称)社会教育等審議会」を新たに設置しく事業評価等を行う仕組みの検討が進められているところでございます。教育委員会といたしましては、こうした仕組みの中で、社会教育行政の視点から、市長部局と協議を行い、生涯学習、社会教育を共に進めてまいりたいと考えております。また、地域学校協働活動を中心に、学校教育と社会教育との連携を一層推進するとともに、教育委員会の各種事業や教育関係団体との繋がりを活かす中で、市長部局と十分に連携を図り、相乗効果を上げられるよう、その役割を果たしてまいりたいと考えております。以上

質問

飯田市へ職員を派遣したことで、どのような成果があったと考えているか。

答弁

自治のまちづくりを進め、より良い地域を築いていくためには、市民の方が発揮ざれる環境づくりに加え、地域に配属される職員についても、地域の課題解決や魅力向上に向け、市民とともに考え行動する中で、必要なカを磨くことが求められております。そうした観点から、地域を人材育成の場として捉え先進的な公民館活動を展開している飯田市へ、地域振興センター職員を派遣しているところでございます。昨年度派遣された職員については、飯田市の公民館主事と活動を共にすることにより、地域に携わる職員として、地域住民の思いに寄り添い実現に向けてコーディネーター役に徹する姿勢や地域の気運を高めていく手法など、職員力の大切さを身をもって学びとってきたものと考えております。このような体験につきましては、さまざまな機会を通じて、他の職員と共有するとともに、現在は、地域振興体制の再構築に向けモデル的取組を行っている武庫地区の地域振興センターと公民館において、実践活動に着手しているところでございます。今後は、こうした職員の行動事例や取組姿勢等を基にs地域とともにある職員づくり、地域に根差した思考が全庁的に根付いていくよう取り組んでいくこととしております。以上

質問

飯田市の牧野市長の著書「円卓の地域主義」を市長は読まれたか。読まれていたらその感想は。

答弁

議員お尋ねの著書は、あいにくお読みしたことはございませんが、牧野市長とは、親しくさせていただいており、飯田市の取組についても、かねてより存じ上げているところでございます。飯田市では、まちづくりの基礎となる質の高いコミュニティを形成していくため、自分たちのまちは自分たちで良くしていこうという共通した価値感のもと、市民と市民、市民と行政、みんなが対等に前向きな議論ができる素地づくりに徹してこられました。・「行政の脱・縦割り」、「学びと地域活動の循環」、何よりも、地域住民の皆さまと職員とが一緒に考え、学び、実践する中で、ともに育っていくといった形は、まさに飯田市の住民自治力の土台となっており、それらの点については大いに学びたいと考えております。(以上)

質問

地区会館と社会教育法に基づく公民館を残して、それぞれ独自の活動を進め、地域振興を図るべきと考えるが、どうか。

答弁

今回の取組ば,各地区の地域振興ゼンター、地区会館、公民館が一体となって、それぞれの地区の特性を踏まえながら、市民の学びと活動を支え、地域の振興を図っていこうとするものでございます。これまでも、各施設等が連携することで、こうした対応をしてきておりますが、組織目的等が異なることにより、十分な連携が図れなかった場合があったものと認識しております。そうしたことから、組織を再編することで、職員が共通の組織目的の下、市民とともに考え、行動するといった職務を遂行できる体制を築くものでございます。さらに、公民館を市長部局に移管し、原則として地区会館と同様の施設に位置付けることにより、学びや活動の場を増やすととともに、より柔軟な利用を可能とするなど、学びや活動の活発化に資するよう取り組む考えでございます。(以上)

質問

新施設の設置の規定は、なぜ、教育基本法第12条第2項や第13条の規定によらないのか。

答弁

議員ご指摘の教育基本法第12条第2項につきましては、国や地方公共団体が、図書館や公民館といった社会教育施設の設置等によって、社会教育の振興に努めることを規定したものであり、また、同法第13条は、学校や家庭、地域住民等が相互に連携、協力することなどを規定したものであることから、これら両条文の内容は、いずれも、今回の設置及び管理に関する条例になじまないものでございます。なお、この条例は、教育基本法の規定を引用するとともに、事業実施に当たり、教育基本法の精神に基づき実施することを規定しており、これにより、これまで公民館が担ってきた役割と事業を継承していく考えでございます。以上

質問

飯田市では削減の数値目標を決めていないが、この方針に対する感想はどうか。

答弁

ご質問の飯田市の取組は、市内の全20地区に地域別の検討会議を設置し、市民や利用者などと協議する形式となっており、数値目標を定めていないことは承知をいたしております。しかしながら、平成26年度に総務省が策定した「公共施設等総合管理計画の策定に当たっての指針」においては。計画期間内に公共施設等の数や延べ床面積の削減の数値目標を設定することが求められており、中核市のうち6割以上の自治体で数値目標が設定されております。本市におきましては、このような動きを先取りする形で、平成25年度に市長を座長とした副市長及び局長級職員で構成するファシリティマネジメント推進会議を設置し、将来負担や財政状況などを勘案し、35年間で公共施設の保有量を30%以上削減するという数値冒標を定めたものであります。したがいまして、公共施設マネジメントを着実に推進するためには、数値目標の設定は必要であると考えております。以上

質問

飯田市の市民力を活かした計画策定について学ぶべきではないか。また、長寿命化や集約化などの判断は、市罠と十分に話し合い、市民に判断をゆだねるべきと考えるがどうか。

答弁

先ほど副市長がご答弁申し上げましたとおり、飯田市では、地域別の検討会議での議題として、施設の再編や廃止などについて、市の原案を示した上で、市民から意見聴取を行っているものであり,これまで、本市が実施してきた手法と大きな差異はないと考えております。今後は、個別施設の具体的な対応策について政めて市民。利用者の方々へ説明を行ってまいりたいと考えているところであり、本市の考え方を十分にお伝えし、ご理解いただけるよう努めていくことが、行政としての重要な役割であると考えております。以上