12月議会・松澤ちづる議員の一般質問の発言概要です

1登壇                             

日本共産党議員団の松澤千鶴です。私は、公共施設の今後のあり方、災害時要援護者支援、公立小中学校の入学準備金について質問します。まず、公共施設についてです。これまでの財政健全化の取組みの中で、公民館業務が大きく変わってきました。振り返ってみたいと思います。本市では、22年前1996年度を「財政再建元年」と位置付けて、職員定数の削減などを中心に財政健全化の取組がはじまりました。その後2003年度から2007年度までの5年間は「経営再建プログラム」に基づき300項目を超える行革を行ないましたが、なお硬直化した財政状況がつづき、2008年度から2012年度までを「あまがさき行財政構造改革推進プラン」期間としました。公民館はこのプランの下、それまで6公民館16公民館分館体制だったものが、「施設の老朽化が進み、維持管理経費等の増加が見込まれる中で、・・・・・一層の経費の節減と業務の効率化を図る必要がある」という理由で、2013年3月末公民館分館が全て廃止になりました。3年間に限って1ヵ所330万円の運営補助金が支給されたので、12か所の分館は地域学習館と名前を変え、地域の運営協議会主体で活動が行われました。しかし2016年度以降は運営補助金がなくなり、それによって閉館が相次ぎました。今年度、杭瀬・塚口南・蓬川地域学習館は存在していますが、蓬川地域学習館は閉館状態になっています。この間、分館廃止、地域学習館の運営補助金打ち切りに対し、その都度市民から見直しを求める声があがりましたが、市は受け入れませんでした。

そこでお尋ねします。公民館分館を廃止し、「6公民館に人員・財源を集中し機能の強化を図ることにより社会教育の発展を目指す」と決め、実行してきたこの7年間、「社会教育の発展」はあったのですか。具体的事象でお答えください。

次に、災害時要援護者支援ですが、9月4日に尼崎を襲った台風21号被害に対する市の対応については、9月議会で各会派から様々に追求がされました。わが会派の小村議員が避難行動要支援者名簿の活用について質問したところ、「6地域で自主的に対象者への声かけや戸別訪問が行われたようにお聞きしている。9月5日の関西電力の記者発表で停電が広範囲でかつ長期化することが分かり、改めて民生児童委員に安否確認の依頼をした。」「名簿を活用したこうした取り組みにより、一定程度安否確認や災害時に必要な情報の市民周知が進んだ。」との答弁でした。私はこの答弁に非常に違和感をもちました。なぜならば、私の住む地域はこの名簿の提供を受けており、なおかつ私の夫はこの名簿に名前があがっていますが、一度も声かけなどされませんでした。また、多くの議員が台風がおさまった後、すぐに地域で市民の状況把握や要望を聞いて行動されたと思いますが、「市からなんの情報提供もない」と苦情や困惑の声ばかりだったと思います。「名簿は活用されなかった」が大方の共通認識ではないでしょうか。さて、この避難行動要支援者名簿ですが、2013年改正された国の災害対策基本法に基づいて作成されています。要介護認定者や身体・知的・精神障害者、難病患者、乳幼児や妊産婦、高齢者などが名簿の対象者で、名簿に載せることに同意した人は、昨年12月1日時点で約5万人にのぼっています。名簿は消防局や市内警察署、民生児童委員に配布されているほか、昨年9月に市社会福祉協議会に提供され、今年の1月末時点で5つの連協・13の福祉協会に名簿提供がされていると市のHPでも紹介されています。

そこで、市長に伺います。11月14日に行われた市長選挙・合同立会演説会で、市長は「台風21号の際、避難行動要支援者名簿が活用されなかった。来年度からは小学校区単位で地域担当職員を配置するので、充実していく。」と語られました。9月議会の答弁と見解が全くくいちがっていると思いますので、どうしてそうなったのか市長の真意をお聞かせください。

続いて、就学援助制度ひとつ、公立小中学校の入学準備金について伺います。長年の市民の願いであった入学前支給が尼崎でも実現しました。担当課に伺ったところ、今年3月新入学の中学生630人に支給され、来年3月には小学校新入学児童566人、中学生で637人に支給予定とのことです。

お尋ねします。昨年の9月議会、入学前支給を求めるわが会派の真崎議員の質問に対して、前前年の所得で審査することや支給後に他市へ転居した場合の取り扱いなど課題整理が必要と言われていましたが、実施してみて何か不都合は出てきたのでしょうか。

続いてお尋ねします。準要保護の基準については生活保護の基準に準じて自治体で決めています。今年度たとえば2人世帯では、1,855,000円が基準所得額となっています。生活保護基準が今年10月から引き下げられていますが、来年度それによって見直しを図ろうとしているのですか。お答えください。

これで、第一登壇の質問を終わります。

2登壇

「社会教育の発展」について、答弁をいただきました。私は、公民館分館の廃止、地域学習館への運営補助金の打ち切りが行われたことで、市民サービスにどのような影響が出てきたのかについて、公民館登録グループ数と図書貸出しサービス利用者数のこの間の推移から見てみました。資料をご覧ください。これは、市が発行する「尼崎の教育」の統計資料から抜き出したものです。公民館登録グループは、分館を廃止した2013年度約半分に減り、その後の回復傾向はありません。図書貸出し利用者数については、2016年度から公民館での利用時間を20時30分まで延長したことから利用者の伸びが見られますが、分館の廃止、地域学習館の閉館に伴う利用者減が顕著です。これは、より身近な地域で図書貸出しができなくなったことが原因だと思われます。小園地域学習館は、2017年3月に閉館しました。ここで図書の貸し出しを利用していた久々知2丁目のAさんは、閉館によって園田公民館や小田公民館まで足を伸ばすのは時間的にも体力的にも無理で、結局図書貸出しの利用はあきらめました。「あまがさき行財政構造改革推進プラン」の下、「老朽化が進み全ての施設の維持管理が困難」とういのが分館廃止の理由でしたが、小園地域学習館は新耐震基準であり予防保全していけば十分利用可能な施設でした。閉館後の様子を写真で資料に載せましたが、朽ちていく様を見て、Aさんは落胆しています。塚口南地域学習館は、2017年12月で図書の貸し出しを止めました。貸館利用の無い時間帯でも図書貸出しのために地域学習館を開け人を配置する必要がありましたが、人件費がもう捻出できなくなったからです。これによって、地域学習館を訪れる子どもの数が激減しました。市民の利用が減少して、何が「社会教育の発展」でしょうか。現在、公共施設の床面積を35年間で30%以上削減する目標で公共施設マネジメント計画が進められようとしています。市が計画を発表してから、第一次計画で移転や廃止の対象となっている施設のうち立花公民館、老人福祉センター、身体障害者福祉会館、あぜくら分場などの利用者から、パブリックコメントや陳情、要望書の形で反対の声があがっています。市は、一つひとつ市民に説明し納得してもらうといっていますが、要は市民からいくら見直してほしいと声があっても、計画どおり進めると言うことです。公民館業務をめぐってのこれまでの経過は、市民の声をないがしろにして財政再建に突き進んだ結果、市民のよりどころがなくなり市民サービスが低下したことを明らかにしています。今度も同じ轍を踏むのでしょうか。

お尋ねします。計画では「市民・利用者・関係団体等からの意見を踏まえ、検討を進めるなど、十分な調整を行いながら、着実に取組を進める。」としています。市民合意が得られない場合は、計画を見直す幅も含むべきだと考えますがいかがですか。

次に、来年4月から公民館と地区会館がともに「生涯学習プラザ」に変わり、地区会館には公民館的機能を持たせる、また、公民館は教育施設の制約を緩めるので、より市民が利用しやすくなるとのことですが、果たしてそうでしょうか。私は合唱団に所属しておりほぼ週2回レッスンがありますが、内1回は中央公民館の視聴覚室を利用しています。ここは来年4月に旧梅香小学校跡地にできる新複合施設に移行し、中央北生涯学習プラザに名前が変わる予定です。合唱団は社会教育グループに登録しているので利用料の2分の1軽減は引き続きあるものの、それでも中央北生涯学習プラザの音楽室利用料は1回3150円となり、これまでの2倍になります。負担が重く、いっそのこと2回ともに塚口南地域学習館にしようか、でも、塚口南地域学習館はもう1日、夜間の管理人の配置ができるのだろうかなどと、みんなで気をもんでいます。利用料の引き上げは、市民の活動を制限するものになります。

お尋ねします。市民が利用しやすくするためには、利用料の引き下げが1番です。利用料を引き下げて利用率を上げ、結果として利用料収益を上げる方向に切り替えるべきだと考えますが、いかがですか。

次に災害時要援護者支援についてです。2016年度に避難行動要支援者避難指針が作られました。避難行動要支援者名簿を活用した支援体制づくりをすすめていくための指針だということです。実際に災害が発生したときには行政が行う対策には限界があるので、避難行動要支援者またはその家族による「自助」、地域の助け合いである「共助」がきわめて重要であるとして、自助・共助・公助の役割と連携を細かく記載しています。その内容は今後精度があがっていくものだと思いますが、まだまだ出来立てです。昨年6月に製本され、当事者団体や民生児童委員、名簿を受け取った社協・福祉協会などに配布されたばかりです。地域や当事者団体などで説明会や意見交換会が持たれてはきましたが、内容の周知・具体化は始まったばかりです。台風21号の襲来で、すぐに各地域で共助の活動が始まる状況でないことは、当局が一番知っていたと思います。

お尋ねします。各地域で指針に示されているような組織的な共助の活動が始まると期待できない現段階で、避難行動要支援者の状況を把握するために、直接係わる健康福祉局はその時何を考え、何をしたのでしょうか。何をすべきだったのでしょうか。お答えください。

私自身の経験ですが、台風翌日の9月5日は午後雨がかなり降る予報でした。停電だけでなく、屋根や壁の被害で雨漏りも気にかかります。被災者に対応するとともに、近所の福祉協会の副会長さんと老人会会長さんも訪ねました。幸い地域住民からSOSは聞いていないとのことでしたが、市や連協から何も情報が入っていないようでした。地域から要望すれば小学校で避難所を開設することや、地域振興センターでブルーシートの配給があることなどをお伝えすると、たいへん感謝されました。私は、お二人に何も情報が入っていないことに驚きました。お二人とも常日頃から、よく地域の対応をされている方だからです。これは私の住んでいる地域に限った話ではなかったと思います。市は、市民の被災状況を細かく把握し地域の助け合いを促すためにも、たとえ地域の体制が不十分であってもすべての連協や福祉協会、民生児童委員の方々、当事者団体、福祉施設などと連絡を取り合うことが、まず必要だったと思います。電話がつながらなかったら、市職員自らが現場に出向き状況を聞く。そうした行政からの働きかけが、地域の動きをつくるきっかけになると考えるからです。

次に、避難支援指針の第4章「自助・共助・公助の役割と連携」について、お伺いします。ここには、本人・家族、民生児童委員、連協・福祉協会・自主防災会、社会福祉協議会、消防団、居宅介護支援・サービス事業所、社会福祉施設、当事者団体など、それぞれの主体が平常時・避難行動時・避難後に果たすべき役割が明記されています。しかし、どこも組織的な課題をかかえています。例えば、身近な相談窓口として地域福祉の重要な役割を担う民生児童委員は、年々担い手が見つからない理由で、定員857人に対して欠員が増えています。地域の福祉協会加入率も減少傾向が続いています。指針で各主体別の役割分担をしても、主体そのものの組織力や基盤が弱まって、十分に役割を果たせない状況が現にあります。だからこそ、指針にはできるところから取り組んでくださいと但し書きがされているのでしょう。では、行政の役割はどうか。住民を災害から守るという使命がありますから、できるところからなどと悠長なことは言っておられません。当然のことながら万全を期すべきです。ところが、指針では、地域の主体的な対応が最も重要であることが過去の災害の教訓として明らかになっている、向こう3軒両隣の支え合いの延長上に大規模災害時における避難行動要支援者への避難支援があるなどと強調しており、私は、行政の役割が後退しているのではないか、要支援者の災害時の状況把握を地域や団体などに任せてしまい、行政は連絡待ちになっていないかと危惧します。地域からの連絡待ちの考えが、台風21号時の対応に表れたのではないかと思います。

お尋ねします。避難指針をより活きたものにするために、市は、今後どこまで地域に踏み込んで支援しようと考えているのでしょうか。お答えください。

次に、入学準備金についてです。準要保護者に支給される金額が次の課題だと思います。国は要保護者では2017年度から小学生で40,600円、中学生で47,400円に増額しました。それに呼応して兵庫県下の各自治体でも準要保護者の支給額を増額しました。2017年度は増額しなかった宝塚市、伊丹市も今年度から増額しており、未だ小学生20,470円、中学生23,550円のまま据え置かれているのは、尼崎市と西宮市ぐらいです。昨年9月議会でわが会派の真崎議員が増額すべきだと質問した際、「経年的に3千万円の予算増が見込まれ、財政が厳しい尼崎市では困難」と答弁されていました。しかしだからといって放置していいのでしょうか。生活保護の捕捉率は2割程度と言われています。準要保護者の中に相当数生活保護を利用できる生活困難者がいるということです。小学校入学準備でランドセルは7万円、中学校は制服だけで8万円かかる昨今です。だれもが楽しく学校へ行けるように、晴れの入学式を笑顔で迎えられるように、入学準備金の増額は喫緊の課題です。

お尋ねします。来年度予算で入学準備金の増額を求めますが、いかがですか。

これで2問目を終わります。

第3登壇

3問目は要望にとどめます。まず、公共施設の今後のあり方です。第1次計画で移転対象になっているあぜくら分場の利用者や職員のみなさんは、パブリックコメントで50通以上の声を市に届けました。高田町の今の場所で地域のみなさんに受け入れてもらうために、何年もリヤカーを引いて廃品回収を行い、障害者への理解を深め、市民権を得ることができたそうです。だから市から老朽化したので別の場所へと言われても、首を縦に振れないとおっしゃっています。このように、一つひとつの公共施設にはそれぞれの人のつながりや歴史があります。それをちゃんと受け止めたうえで、住民合意を作っていくことを求めます。機械的な計画の遂行はすべきではありません。次に、災害時要援護者支援です。支援連絡会が今年度も開かれると思います。ここには地域組織、当事者団体、事業者、公的機関、行政が集います。ぜひこの場で、台風21号の被災経験をもちより、何が不足していたか、どうすればよりよい連携が持てるかなど率直に意見交換していただきたいと思います。災害時要援護者支援を地域と行政でスクラム組んで充実していくことは、市長がこれからの4年間で具体化したいと考えておられる地域振興体制の再構築のバロメーターの一つになるものだと思います。私も注視していきます。入学準備金は、どの子も笑顔で入学式をむかえられるように、現状に即した増額が必要です。来年度予算での増額を再度求めます。これで私の全ての質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。