12月議会の松村ヤス子議員の一般質問に対する当局答弁です

質問

①これだけの滞納者がいることについて、どう受け止めているのか。②近隣他都市に比べて、尼崎市の滞納状況はどういう状況か。③滞納の原因をどのように分析しているのか。④この状況を改善するために、市として何に努力しなければならないと考えているのか。

答弁

国民健康保険事業において、滞納世帯がいるという状況につきましては、滞納は、国保の歳入の根幹である保険料収入が確保できないことにつながり、安定的な国保の事業運営を行う上で、大きな課題であると認識しております。本市における収納率につきましては、近隣他都市と比較しても低位にあり、平成27年度保険料の現年収納率で見た場合、阪神間8市では、三田市が95.61%と最も高く、本市は、90.13%と最も低い状態となっております。次に、被保険者における滞納の原因でございますが、本市の国民健康保険事業は、一人当たり医療費が県下平均を下回っているものめ、低所得者が多く、所得水準が低いため、所得に対する保険料の負担感が高いといった様々な要因があると考えております。こうしたことから、本市は、様々な保険料収納対策の実施に加え、医療費適正化事業として、ヘルスアップ尼崎戦略事業などに取り組み、国保事業の健全運営に向けて努力しているところでございます。以上

質問

本市の国保加入世帯の1人当たり所得、1人当たり国保料は、近隣他都市と比較して、どういう状況か。

答弁

本市国民健康保険事業で把握している所得は、保険料基準所得でございます。1人当たり保険料基準所得につきましては、平成27年度で比較しますと、本市は52万6,087円で、阪神間8市で最も低位な状況にございます。なお、本市を除く阪神間7市平均は、73万8,757円で、最高は芦屋市の120万4,580円、本市に続いて低い神戸市では、56万8,350円などとなっております。次に、1人当たり保険料でございますが、医療分と後期高齢者支援金分の合計で比較しますと、本市の平成28年度予算では、8万6,904円となっており、最高額は芦屋市の12万6,554円で、最低額は伊丹市の8万3,945円でございます。なお、本市を除く阪神間7市平均では・9万4004円となっており、本市の方がt7,100円下回っている状況でございます。以上

質問

国保全世帯に保険証を送付したのか。そうでないなら、送付する世帯と送付しない世帯との区分けについて、どういうルールを定めているのか。

答弁

国保被保険者に対する保険証の交付につきましては、原則として、1年間有効の保険証を郵送しておりますが、保険料の滞納がある方に対しては、生活状況の確認や納付相談機会の確保のためにご来庁いただき、相談後に4か月間有効の短期保険証を窓ロで交付することといたしております。以上

質問

ここ数年間において、国保料を滞納して保険証が送られていない人で、亡くなられた方はおられるのか。おられるのであれば、亡くなられた方の受診状況はどうか。

答弁

保険料に滞納がある世帯に対しましては、生活状況の確認や納付相談の機会を確保し、短期保険証を窓ロ交付しております。滞納の原因は、各個人により様々であると考えられますが、被保険者の方が「医療機関の受診のために保険証が必要」との理由で来庁された場合におきましては、まず生活状況を丁寧に聞き取り、その事実を踏まえた上で納付相談を行い、保険証をお渡しするよう、最大限努めております。なお、保険料を滞納している方の死亡状況につきましては把握しておりません。以上

質問

給与所得者の中に、社会保険に加入すべき労働者でありながら、企業主がそれを拒み、国保加入に誘導していることはないのか。当局は、実態を把握しているのか。把握していなければ、把握すべきと考えるがどうか。

答弁

国民健康保険は、協会けんぼや健康保険組合などの被用者保険に加入していない人を被保険者として、保険給付を行う制度であり、本来、常時5人以上の従業員を使用する個人事業所、または法人事業所については、協会けんぽなどの被用者保険への加入が法で義務づけられております。しかし、勤務先が、こうした被用者保険の適用事業所にも関わらず、未適用である場合の事業主への文書提出命令、事業所への立入り、帳簿書類等の検査について、本市国保は、その権限を有していないことから、ご質問の「企業主が国保加入に誘導している」という実態は把握しておりません。しかしながら、本市国保加入の受付時には、収入や生活状況の聞取りをする中で、被用者保険に加入できないかを確認するとともに、被用者保険に加入できると推測される場合は、年金事務所や会社に問合せをするよう指導しているところでございます。今後とも、窓ロ受付時等の機会をとらえて、資格の適正化に努めてまいります。以上

質問

加入者が貧困化しているのに、国保料が上がり続けるのは、滞納が増えて当然である。当局の見解はどうか。

答弁

本市の国保にあっては、一人当たり医療費が県下平均を下回っているものの、低所得者が多く、所得水準が低いため、所得に対する保険料の負担感が高いという課題がございます。そうしたことから、本市は、様々な保険料収納対策の実施に加え、医療費適正化事業として、ヘルスアップ尼崎戦略事業などに取り組み、国保事業の健全運営に向けて努力しているところでございます。今後は、平成30年度からの国保の都道府県単位化の中で、県に納める納付金の財源となる保険料が、同一所得・同一医療費水準であれば、保険料も県下同一水準になるという考え方のもと、保険料の平準化の効果が一定期待できるものと考えております。以上

質問

国保の広域化は、「高い国保料で住民がより苦しめられる」国保行政をいっそう強化することが国の狙いであるともいわれているが、市はどう受け止めているか。

答弁

国保の都道府県単位化は、市町村国保が財政上の問題や地域(市町村)間格差などの構造的な課題を抱える中、財政運営の主体を都道府県に移行することにより、安定的な財政運営や効率的な事業の確保を目指して、国の財政支援の拡充とともに実施されるものでございます。今後も国民皆保険制度を維持し続けるためには、必要な取組みであると考えております。以上

質問

国庫負担割合を大幅に引き上げるよう、強く国に求めるべきと考えるがご市の見解はどうか。 

答弁

国庫負担割合につきましては、これまでから、全国市長会や近畿都市国民健康保険者協議会を通じて、早急に引き上げるよう国に要望しているところでございます。今後におきましても、引き続き機会を捕えて要望してまいります。以上

質問

広域化に際して、現行の法定軽減や減額制度を改善・拡充し、低所得者の保険料負担を改善する必要があるのではないか。また、国、県に対する働きかけについては、どう考えるか。

答弁

国民健康保険料は、被保険者世帯の所得、被保険者数等に応じて賦課しており、所得が一定以下となっている世帯などについては、均等割及び平等割を、所得に応じて、7割・5割・2割軽減する措置が保険基盤安定制度において講じられているところでございます。また、被災、失業・廃業、所得激減といった事由に該当し、保険料を納めることができない場合には、保険料を減免する制度がございます。これらの保険料負担を軽減する制度については、都道府県単位化後においても、継続されるものと考えております。なお、国、県への要望につきましては、都道府県単位化後の国保制度が、国民本位の制度として安定的に運営されるよう、国の動向を注視しつつ、市といたしましても適切に対応してまいります。以上

質問

広域化後も、約9億円の繰入れを行い、国保加入者の負担を軽減することを求めるが、どうか。

答弁

国保の都道府県単位化後における法定外の繰入金のあり方につきましては、今後示される標準保険料率や国からの保険者努力支援制度などの財政支援の動向を注視しながら、本市の厳しい財政状況も勘案したうえで、慎重に検討してまいりたいと考えております。以上

質問

広域化に際して、国保への国庫負担を大幅に増額し、保険料水準の全面的引下げ、低所得者に対する保険料免除制度の確立、「応益割」の見直し・撤廃などの改革が必要だと考えるが、どうか。

答弁

国保の都道府県単位化に際しましては、国保への公費拡充として、国が、約3,400億円の財政支援を実施することとなっております。この公費拡充には、中間所得者層を中心に保険料を軽減する保険者支援制度の拡充が含まれているなど、被保険者への財政改善効果も見込まれているところでございます。お尋ねの応益割の見直しや撤廃などの改革につきましては、国民健康保険制度は、経済的な負担能力に応じて賦課される応能割(所得割・資産割)と、保険救済などの利益を受けることに対する負担として賦課される応益割(均等割・平等割)の両方によって制度全体を支える仕組みとなっていることから、これらの見直し等につきましては、国民健康保険制度全体で議論されるべきものと考えております。なお、所得が一定以下となっている世帯などについて、応益割である均等割及び平等割を、所得に応じて、7割・5割・2割軽減する保険基盤安定制度が、都道府県単位化後においても継続されていくものと考えております。以上

質問

保険料を「だれもが払える負担額」にしてこそ、保険料の収納率は改善し、国保財政は安定すると考えるが、どうか。

答弁

国民健康保険制度につきましては、財政基盤の安定化が優先課題となっております。具体的には、市町村国保が抱える構造的問題として、①低所得者の加入が多い、②加入者の年齢構成が高い、③所得に占める保険料負担が重い、などの課題がございます。そのような国保が抱える課題に対応すべく、国におきましては、国民健康保険の都道府県単位化により、都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体として、安定的な財政運営や効率的な事業の確保などの事業運営の中心的な役割を担うとともに、国民健康保険への約3400億円の財政支援の拡充を行い、国民健康保険制度の安定化を図ることとなったものでございます。こうしたことに加え、一定の所得以下の世帯に対して、均等割及び平等割を7割・5割・2割軽減する保険基盤安定制度といった保険料軽減策についても、都道府県単位化後も継続して措置されることから、負担能力に応じた保険料の公平性が図られるものと考えております。一方、国民健康保険の医療費は、年々増加し、被保険者の保険料負担も増加傾向にあります。本市といたしましても医療費の適正化に向けた取組を進め、保険料の収納対策等の一層推進いたしますが、国においても、国民皆保険制度を維持するため、国民健康保険制度を継続的・安定的に運営できるよう努めることが重要であると考えております。以上

質問

正規雇用の拡大、賃上げ、中小企業の振興などの経済政策について、どのような取組がなされているのか。

答弁

本市では、平成26年に尼崎市産業振興基本条例を制定し、「産業の振興」、「起業の促進」「雇用就労の維持創出」の3つの基本理念の元、雇用就労や中小企業の振興等に関する各種施策を実施しております。具体的には、中小企業の日々の経営相談やものづくり技術相談、金融相談のほか、展示会出展補助など中小企業の販路開拓・営業力強化に対する支援を行っております。さらに、本市の就労支援窓ロでは、正社員の求人を中心とした企業開拓や、正社員採用での求人を参加要件とした就職面接会等に取り組んでおります。また、平成27年に策定しました尼崎版総合戦略におきましても、本条例の基本理念を踏まえて、「経済の好循環と『しごとの安定』を目指す」ことを基本目標のひとつとし、企業立地促進制度など、新たな雇用の創出に寄与する事業について、より効果的・効率的な取組を推進することとしております。一方、国におきましては、賃金引き上げを伴う設備投資を行った場合に、その費用の一部を助成する制度など、企業における雇用・賃金増加の取組に対する優遇支援を行っております。今後も、こうした国等の動きや取組を事業者に対し積極的に周知するとともに、産業関係団体等との連携をさらに深める中で、より効果的な産業施策の構築に取り組んでまいります。