6月議会・徳田みのる議員の一般質問に対する当局の答弁です

質問

事業所景況調査の結果から、一昨年の消費税増税の影響が続いていると考えるべきでは。

答弁

本市が実施している事業所景況調査における事業所の景況感では、消費税増税後となる2年前の4月から6月期と、最新の調査となる今年1月から3月期を比べますと3.9ポイントの落ち込みが見られ、2年前から経年で見ますと、全体的にはほぼ横ばいとなっており、結果的には景況感を測るDI値が改善されておりません。2年前の消費税増税後は、DI値の動きを見ましても、小売業を中心に増税により少なからず影響があったものと考えられますが、産業全体の景況感につきましては、海外市場の影響、円高株安、電気料金や原材料費の高騰、また従業員不足など、様々な要因による結果であると認識しております。

質問

消費税率10%への引き上げについて、増税延期ではなく、増税中止を国に求めるべきではないか。

答弁

現在のところ、国も地方も、社会保障関連経費を、赤字国債や臨時財政対策債などの、いわゆる「借金」で補っている状況にある中、「国・地方を通じた財政の健全化」、「社会保障の持続可能性」、「世代間の公平」という観点を踏まえると、偏在性が少ない安定的な財源を確保していくことが不可欠であると考えております。こうしたことから、「社会保障と税の一体改革」において、消費税率の引き上げにより対応を図ることは、必要な取組であると考えており、このたび、引き上げ時期の延期が示された中で、国に対しましては、引き続き社会保障の充実などに着実に取り組めるよう、中核市市長会をはじめ自治体間の連携も図りながら、必要な財源の確保を求めてまいりたいと考えております。

質問

国保の都道府県単位化で市の国保業務は、どのように変わるのか。

答弁

平成30年度からの国保都道府県単位化による大きな目的は、都道府県が国保の財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効果的な事業の確保などの国保運営に中心的な役割を担い、制度を安定化することでございます。具体的には、都道府県単位化により、県が財政運営の責任主体となり、国保運営方針に基づき市町が県に納める国保事業費納付金の額を決定するとともに、財政安定化基金の設置・運営を行うことになります。また、市町は地域住民と直接顔の見える関係の中で、①被保険者証等の発行といった資格管理、②保険給付、③保険料率の決定や賦課・徴収、④特定健診・特定保健指導といった保健事業などを実施していくことになるものでございます。

質問

保険料の賦課決定権は市にあるが、尼崎市は、県が示す標準保険料率を使って賦課、徴収を行うのか。

答弁

国保の都道府県単位化により、平成30年度から県が国保財政運営の責任主体となります。兵庫県は国保運営方針に基づき、県全体の国保医療費などをもとに各市町の標準保険料率を示すことになり、各市町においては、県が示した市町ごとの標準保険料率を参考に賦課、徴収することになります。しかしながら、本市の国保が独自に行う給付事業や保健事業などを実施する場合には、保険料率に影響を与えることになりますことから、今後の独自施策のあり方がどの程度、保険料に影響するかといったことも含めて考え方を取りまとめ、国保運営協議会にお示しできるよう進めてまいります。

質問

県への納付金は100%納付が義務付けられており、納付金を全額払うために、保険料が徴収できない場合はどうするのか。

答弁

国保の都道府県単位化にあたり、財政の安定化を図るため、都道府県に国保財政安定化基金が設置されます。この国保財政安定化基金は、平成30年度以降、市町の保険料収納不足や県の保険給付費の増などにより、財源不足となった場合などに貸付を受けることで、一般財源からの財政補てん等を行う必要がないよう、県に設置されるものでごさいます。万一、保険料収納額が確保できず、財源不足となった場合、この国保財政安定化基金から貸付を受けることができる制度となっておりますが、そういった財源不足が生じないよう、収納対策に取り組んでまいります。

質問

総合計画と自治条例の関連性について。

答弁

総合計画は、市民、事業者、行政が目指す「ありたいまち」の姿と、まちづくりを進めていくうえでの基本的な考え方や各施策分野における取組の方向性を示したもので、計画期間を定め、議決を経た本市の最上位の計画です。その中で、特に「まちづくりの進め方」において、「市民主体の地域づくり」、「ともに進めるまちづくり」、「まちづくりを支える行政のしくみづくり」を掲げるなど、本市のまちづくりにおいて必要な考え方を示しています。こうした総合計画の考え方も踏まえ、「(仮称)尼崎市自治のまちづくり条例」では、まちづくりの理念などを定め、将来にわたり、市民の市政や地域への参画、市民が自治の力を発揮するための環境を創っていこうとするものです。

質問

社会保障制度の基本的な考え方のもとでの自治条例の施行は、市民に自助・自立を押し付けるものとなる懸念はないか。

答弁

一連の社会保障制度改革に関しましては、持続可能な社会保障制度の確立を図ろうとするものであり、そのなかで自助、共助、公助の必要性についても示されているものと認識しております。議員ご指摘の、市民の自助・自立に関してでございますが、本市ではこれまでから、「孤立から自立は生まれるものではなく、市民の自立については社会における支え合いと相互不可分であり、自立しているから支え合える、また支え合えているから自立できるという関係にある」との認識をお示ししてまいりました。今回の「尼崎市自治のまちづくり条例」におきましても、「地域をよりよくしていくのは私たち一人ひとりだという自覚と行動」、「お互いを尊重し支え合うコミュニティ」、「市民の参画と協働」といった自治の力を育み、一人ひとりの力がまちづくりに活きるよう、取り組んでいこうとしているものであり、決して市民に自助・自立を押し付けようとするものではございません。

質問

独自事業の見直しを検討していくとしているが、市民の切実な要求に基づいて行なわれている独自事業は継続すべきと考えるが、どうか。

答弁

現在行っている、本市国保の独自施策につきましては、今後予定されている国保の広域化を見据える中で、保険料や財源も含めて、そのあり方を検討していく必要がございます。これらの独自施策につきましては、一定の段階で考え方を取りまとめ、国保運営協議会において審議していただくとともに、関係団体との話合いの場を持つ等、可能な限り丁寧な対応に努めてまいります。

質問

社協への加入率が低い地域がある中で、市民によるまちづくりの推進がひとしくできるのか。また、まちづくりを進めていくためには、自治協議会や自治推進委員会などの独自の自治制度を検討する必要があるのではないか。

答弁

社協への加入率にかかわらず、市内には、数多くの地縁団体やテーマ型団体による地域活動が展開されており、安心安全のまちづくりや身近な地域活動を支える市民運動推進協議会のほか、地区計画にかかるまちづくり協議会、社会福祉連絡協議会で行われている高齢者等見守り安心委員会や地域福祉会議、さらには、学校におけるPTA活動など、個別のテーマによって活動の母体や活動範囲が異なる団体が、地域でまちづくりに取り組んでいるところでございます。このような中で、本市において、今後の地域における自治のまちづくりを進めるに当たっては、こうした団体間のつながりをさらに深め、それぞれの持つ力が地域コミュニティに発揮されるような関係を築いていく必要があると考えております。そうしたことから、地域振興センター機能の再構築を図る中で、6地区ごとに、多様な主体が参画し、つながりを深められるような話し合いや交流などの場づくりや、地域の人材育成の支援、また、情報発信活動の支援など、様々な支援に努めてまいりたいと考えて

おります。

質問

市民説明会、出前講座、パブリックコメントを条例に位置付ける必要があると思うがどうか。

答弁

「尼崎市自治のまちづくり条例」は、本市を魅力的でくらしやすいまちにしていくため、本市における自治の基本理念をはじめ、各主体の役割などを示し、将来にわたり自治のまちづくりを進めていくための条例としたいと考えております。そのため、議員ご指摘の市民説明会や出前講座などの個々の事業について、具体的に定めることは考えておりません。しかしながら、ご質問のような各事業の取組につきましては、お示しした理念を共有し、行政としての説明責任を果たすことや、参画の機会づくりに努めるなかでは非常に重要なものであると考えておりますので、常に改善に努め、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

質問

公的オンブズマン制度等の新たな制度を検討したのか。

答弁

他都市において、公的オンブズマン制度等を条例に位置付けている例は承知いたしておりますが、本市におきましては、先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、本市における自治の基本理念や各主体の役割などを中心に条例案の策定作業を進めてきたところであり、公的オンブズマン制度などの具体的な方策を定めることについては考えておりません。

質問

自治条例における子どもの権利と義務について、市民会議での議論の中身と、子どもの責務を入れた理由は。

答弁

市民懇話会におきましては、子どもの権利やそれを守るための方法などを中心に議論を行ってきたところでございます。そうしたなかで、子どもについてもひとりの市民として尊重されるとともに、何らかの責務もあるのではないかとの議論があり、子どもの育ち支援条例について参考としたところでございます。同条例第9条第1項におきましては、「子どもは、様々な責任を果たすことができる大人へと成長することができるよう、(中略)その年齢及び成長に応じ、学ぶこと及び主体的に考え行動することに努めなければならない」との規定もあることから、その趣旨も踏まえて、自治のまちづくり条例においても子どもの権利と責務につ一いて規定したところでございます。

質問

個別型ではなく常設型の住民投票としたのはなぜか。市民会議での議論の中身は。

答弁

行政運営に当たりましては、公選で選ばれた首長と議会の二元代表制により、それぞれの権能を発揮しながら進めていくことが原則であると考えております。しかしながら、その意思形成過程におきましては、様々な機会を設け、まちづくりの主体である市民の参画を得て、意見を聞きながら方針等に反映していくことが大切であると考えております。中でも市民生活に重大な影響を及ぼす事項につきましては、市民の一定程度の発議をもって、必要な時期に市民が直接意思表示を行える機会を担保しておくことが必要であるとの考えから、常設型の住民投票としているところでございます。また、市民懇話会では、地方自治法における「直接請求」などの既存の制度も含めた住民投票制度の内容について学ぶとともに、意見交換では、「どのようなことに直接意思表示をしたいか」や、「常設型住民投票のメリット・デメリット」、また「制度化するとした場合に必要な要件」について議論を行い、多様な意見をいただいたところでございます。

質問

住民投票は有権者の1/6の賛同が必要としているが、その判断基準は

答弁

先ほどもこ答弁申し上げましたとおり、行政運営に当たりましては、公選で選ばれた首長と議会の二元代表制により、それぞれの権能を発揮しながら進めていくことが原則であると考えております。そうしたなかで、参画の手段として住民が直接意思表示を行うに当たっては、相応のハードルを設ける必要があると考えており、市民懇話会の議論においても「制度の濫用を招く可能性」について意見があったところでございます。一方で、法律における事例として、「市町村の合併の特例等に関する法律」では、6分の1以上の連署をもって、協議会設置の是非を問う住民投票を請求した場合には、必ず住民投票を実施しなければならない、といった規定がございます。こうしたことも踏まえ、本市における発議権の設定においては、同法における規定と同様、公職選挙法上の選挙権を持つ者の6分の1以上の署名とすることが妥当であると考えたところでございます。

質問

自治条例は9月議会に上程予定とのことだが、もっと時間をかけて市民に内容を知らせ、十分な論議の時間を保障すべきと考えるがどうか

答弁

本条例案の策定に当たりましては、平成25年度以降、市民懇話会やタウンミーティング、フォーラムなどを継続して開催し、多くの市民(のべ937名)の参画を得て、今後のまちづくりに必要な市民、行政の基本的な考え方や姿勢などについて、ともに学び、考え、意見交換を重ねてまいりました。こうした取り組みを経て、今後、条例案を上程する段階へと進めてまいりたいと考えているところでございます。今後も市民の皆さんに条例の内容をお知らせしていく努力を続けてまいりますとともに、条例案を策定する過程以上に、制定後の取組が大変重要でありますことから、学校教育や社会教育の場面なども含め、広く周知を図り、条例の趣旨について考える機会をつくっていくとともに、さらなる自治のまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。